ごめんなさいと言えない子供の心理とは?ベストな接し方を探る
ごめんなさいと言えない子供に対し、イライラしたり怒って謝るのを強要し、泣かせながらごめんなさいを言わせたり、そんなことありませんか?
兄弟げんかやお友達同士でのけんか、親の言うことを聞かない、家でのいたずらや理由のないわがままなどは、子育てをしていると日々必ず起こることです。また、お友達に痛い思いをさせてしまったとき、親の私たちは真っ先に謝罪の言葉が浮かびます。ですが、悪いことをしてしまったそのとき、すぐに「ごめんなさい」と言えない子供がいます。
そのとき、あなたはどんな態度で接し子供への言葉がけをしていますか?「ごめんなさいは?」と、謝罪の言葉を促す命令をしてしまってはいないでしょうか。頭ごなしはいけないと思っていても、実際に子供に反省させるべきトラブルが起きたとき、どんな接し方がベストなのかはいつも答えが見つからないと言うこともあるでしょう。
子供がなかなか「ごめんなさい」と素直に言えないのには何か理由あるからです。ごめんなさいが言えない子供がこのまま大人になったら…親が叱らずに謝ることのできる子供へ導くためには、親としてどんなことができるのかみていきましょう。
ごめんなさいが言えない子供の心の中
ごめんなさいが言えない子供はどうして「ごめんなさい」の一言がいえないのでしょうか。2~3歳位の子供は、まだまだ社会的なルールが備わっておらず、やりたいことをやろうとし、本能のままに動きます。
やって悪いことと良いことの区別が殆どつかないのが、この年齢の子供たちなのです。それだけに厄介ともいえます。「子供のしたことだから…」で済ませると、親の間でもトラブルになる可能性があります。「子供のしたことだから」という言葉は相手側が言う言葉であり、やった側が言う言葉ではありません。
子供が「状況」を理解できていない場合もある
ごめんなさいが言えない子供に対して謝るように叱っても、不服そうな顔をして謝らないときや、無理やりにでもごめんなさいを言わせた瞬間、ケロッとして他の遊びを始めているとき、もしかすると、自分がなぜ叱られているのか、なぜ親が怒っているのかが、理解できていなかった可能性があります。
2歳〜3歳くらいの幼児の場合
子供が幼いほど良いことと悪いことの区別はつきにくいもので、乳児期から幼児期にかけての子供は、自分の欲求のままに行動しようとします。
一つ一つの物事に良い・悪いという評価があることは、日々の生活の中で徐々に学んでいくものです。子供は皆、同じことで何度も怒られて学んでいきます。幼稚園児くらいまでの年齢なら、まだその状況が悪いことなんだという感覚は十分に身についていないでしょう。
例えば、他の子供がおもちゃやブランコなどの遊具で遊んでいるのを見て、自分も遊びたい!となれば、その子が先に遊んでいようがお構いなしに取り上げたり割り込んだりします。本人にとっては、悪気もなければ理由も理屈もありません。「いま遊びたい」→「即行動」なのです。おもちゃや遊具の順番をめぐり、ときには子供同士のもめごとも起きるでしょう。相手が大人しい気質の子供なら、本人に悪気がなくてもただ我慢をさせてしまうことにもなります。
謝るべき状況になったら、子供にどうしてダメで謝らなければいけないのか、きちんと説明したうえで、謝るように促さなければいけません。
物心がつくと逆に謝れなくなる子供も
3歳以降になると、大人のお話の内容に対する理解も進み物事の分別はつくようになりますが、基本的には自分の気持ち優先で行動するのは変わりません。性格によっては、自分が悪いということがわかっていても、意地をはってみたり、ママの対応によっては、ごめんなさいを言いたくても言えない事態も生じるのです。
相手に対して思いやりを持ち素直に「ごめんなさい」と伝える勇気はとても大切ですが、勇気を持って「ごめんなさい」を言えるかどうかは、善悪の判断がつきはじめた頃には一層難しい問題となるのです。
小学生の場合
小学生ともなると、基本的な善悪の判断はつくようになっています。しかし、まだまだ感情任せに何かをしでかしてしまうこともたくさんあります。
小学生には、「どこが悪くてどうしたら良かったのか」をしっかり考えさせる癖をつけましょう。習慣づけることで、悪いことをしたときの行動が自然と変わってくるfでしょうす。同時に自制心も身につけさせてあげましょう。
ごめんなさいが言えない子供は自分は悪くないと思っている
ごめんなさいが言えない子供は、たとえ状況をある程度明確に理解できていたとしても、本人の中で納得ができない何かを抱えていて素直にはなれず、ごめんなさいが言えないものです。
4歳5歳頃の小さな子供は、まだまだ自分中心の思考で生きていますから、自分からお友達を突き飛ばしてしまったとしても、嫌なことをふっかけてきたのがそのお友達からならば、決して謝ろうとはしません。
保育園や幼稚園の先生たちは、子供たちがケンカしたとき、双方の言い分を聞くことに非常に注力されます。どちらの気持ちも一緒に汲み取り、一方に不服がないように努めるためですが、子供は自分で上手く表現できない気持ちを代弁してもらうことで納得でき、自分の方にも非を受け止める結果、「ごめんなさい」が言えるのです。
親はどうしても他人の目や他者との体裁があるので、なかなか自分の子を擁護できないところが、幼稚園や保育園の先生と違うところでしょう。
謝るって格好悪い…プライドが傷つく
大きくなってくると、子供の心の中にもプライドが芽生えてきます。素直に謝ることは、自分の中の負の気持ちをリセットさせるためにも大切なことですが、それは同時に自分の非を認めることでもあります。悪いのはわかっているのだけれど、どうしてもプライドが許さない!悔しい!そんなとき、子供は謝ろうとはしません。
単純にごめんなさいというのが恥ずかしい
恥ずかしがり屋の子供は、人前で自分をさらすのが苦手です。もじもじとした様子でなかなかごめんなさいが言えない子供は、相手に謝るのが恥ずかしい気持ちを持っている場合があります。
謝ることは、本来とても勇気のいることで、自分の殻やバリアを1枚剥いで、自分を開かなければできません。恥ずかしがり屋の子は普段の挨拶一つにしても気がひけるのに、謝るなんてとんでもない!そう思っているのかもしれません。
ごめんなさいは誰のため?ごめんなさいが言えない子供に理解させる
ごめんなさいが言えない子供は、どうして謝らなければいけないのか理解していない可能性があります。トラブルは起きた瞬間にできるだけ早く収束に向かわせたいと思うのは、大人の心理というものです。「人に迷惑をかけてはいけない」という認識を持った大人は、自分の子供がほかの子に迷惑をかけてしまったとき、一刻も早くその場を収めようとするあまり「ほら、ごめんなさいは?」と促してしまいがちです。
ですが、これでは子供自身は「わたしは友達に悪いことをしてしまった」「友達は悲しかった」「ごめんなさいを言おう」という考え方はできません。理解できていない子供の口から出た「ごめんなさい」は、表面的な大人の体面しか取り繕っていないといえます。
私たち親が子供に教えるべきことは、「ごめんなさい」が言えない子供に対して「ごめんなさい」というフレーズを強要するのではなく、相手に対して「ごめんなさい」と思える思いやりの気持ちを育てることではないでしょうか。
悪いことをした自覚がないまま叱られてしまうと
自分で悪いことをしたという自覚がないまま叱られたら、子供はどんな気持ちがするでしょう。びっくりするでしょうし、パパやママの表情や口調によっては、怖くてどうしていいのかわからなくなります。パパママの言うとおりにすることを最優先し、思考をやめてしまうでしょう。
黙ったままうつむいてふくれてしまったり、怒ったような顔をしたり、びっくりするあまり声を失ったり泣き出す子供もいるでしょう。そのような精神状態で、すぐに「ごめんなさい」が口に出せるはずがないのです。
また、「謝りなさい!」と怒鳴られて形は謝るでしょうが、子供のその行動は、親の感情をそれ以上高ぶらせないためだけのもので、どうして謝るのか理解していません。
謝れないからダメなわけではない
子供がごめんなさいを言えないからと言って、焦って叱る必要はありません。周りの目が気になることはあっても、「それが子供の自然な行動」と受け止めましょう。
大人が子供の感情を無視してごめんなさいを強要するように親が抑圧的に接していると、子供自身の自由な心が抑圧されてしまい、ストレスとなることも考えられます。
勇気を持って謝れない子供がいて当たり前だということは、我が子だけでなく、相手の子供も同様です。人間が形成するコミュニティでのトラブル発生は付き物であり、子供たちは壁にぶつかるごとに成長していきます。おおらかに、楽しく我が子や周りの子供たちと接していきましょう。
ごめんなさいが言えない子供の理解を促すには
親の立場からすると、もしも我が子が悪いことをしたのを目撃したとき、一刻も早くごめんなさいと謝らなければ!となりがちですが、大好きなママやパパから突然怖い顔で謝るように迫られたら、子供は逃げ道を失います。
子供がいけないことをしたとき、できればただ叱るのではなく、子供にわかるように説明して、納得の上で次なる行動を誘導していきたいものです。我が子の最大の理解者である親がとるべき言動を探っていきましょう。
1.迷惑をかけた相手に謝るのは親から
理由は何であれ、我が子のミスを認めたら、先に謝るのは親であるあなたです。幼い子供であるほど自分のミスに気づくのは難しく、理解させるにも時間ばかりがかかってしまいます。
ですが、実際に我が子が自分のミスに気づき、謝る必要性を認識して、勇気をもってごめんなさいと言うまで相手の親子は待てませんので、まずは親であるあなたから心からの謝罪を相手の子と親に示し、我が子にもその姿を見せましょう。
お母さんが謝る姿を見ることで、子供の心に「あの子にいけないことをしたんだ、あやまらなければいけなかったんだ」という気づきが生まれます。
2.怒らずに起きた事実を伝えよう
悪いことをしたと思っていない子供に対して「それはいけない」と力づくで分からせようにも気持ちが全く伝わらないため、非常に労力を要します。真っ白の画用紙にイチから絵を書いていくように、子供に行動基準となる価値観を植えていく作業だと思い、感情的に怒るのではない対応をしましょう。
我が子の過ちに対してついつい感情的になりがちですがぐっとこらえて、悪いことをした自覚がない子供に対しては、起きた事実を起きたままに淡々と伝えるようにします。
「淡々と」というのがポイントです。感情を込めて伝えるなら、子供はその感情に気がいってしまい、ことの本質がわかりにくくなります。
幼い子には話しても分からないだろうと思いがちですが、子供は日々成長するもの。頭ごなしに叱ったりなど親が子供の行動を制御するのではなく、自分で考え判断していくために理解してもらおうと前向きに接していきましょう。
3.子供の思いを聞いてあげる
起きたことを話したうえで、次にするのは子供の声を聞くことです。今起きたこと、話したことで何を感じたのか、子供のなかにある感情を出してあげることで、自分の起こしたこと、それに伴う心の様子に自分で気づけるようなサポートをしていきましょう。その先に、相手の痛みを知るプロセスがあるからです。
子供は自分の思考を要領よくまとめられません。「だって遊びたかったんだもん」などばかりで、なかなか相手の痛みを知るプロセスに進まなくても、辛抱強く話を聞いてあげましょう。子供は必ずそのときの思いを伝えようとします。ここでは言い訳ばかりでごめんなさい、と素直に言えなくても、大丈夫なのです。
4.繰り返すうちに「ごめんなさい」の大切さが理解できるようになる
子供がその場でごめんなさいを言えなかったり、そもそも悪いと思っていないようでも、ママはあまり気にしないでください。ですが、「まだ小さいからごめんなさいが言えないのね」と甘やかすのとは違います。「いつかわかるでしょう」と放任するのとも違います。
子供は同じことをしたりされたりを繰り返すうちに、学習して行動が変わっていく部分があります。トラブルを乗り越えるたびに何を感じ、学んだかが、子供の成長への大きな糧となってきます。だからこそ、そのときの親の対応が大切なのは言うまでもないことです。
親は「自分で考えて行動に表す」ことができるよう、子供を親の所有物として扱うのではなく一人の人間として真摯に接しながら、謝る姿勢を見せる・起きた事実や相手の気持を淡々と伝える・子供の気持ちを引き出す等の最大のサポートをし続けましょう。
すぐにごめんなさいが言えなくても大丈夫!
子供は目に見えないスピードで成長します。ついこの間までできなかったことが突然できるようになることもあります。同じように分からないだろうと思っていたら、ちゃんといつの間にか理解できるようになっていたり。日々起こるすべてのできごとが子供にとっては経験となり、知恵になるのです。
親であるあなたも、最初はうまくできなかったり都度手探りの子育てで自信がないかもしれませんが、必要なのは愛情です。「子供だから」と一方的なスペックを押し付けるのではなく、愛情持って、ただしひとりの人間として対話を続けていくと、「どんなときも、ママやパパは自分の味方となって話を聞いてくれる」という信頼のもと、自分で考え行動につなげる自信もついていくのではないでしょうか。
子供の自己肯定感を傷つけないでごめんなさいが言えるようにする
子供を素直に謝れる子にするには、ママとパパの行動が何より重要です。子は親の鏡と言いますが、謝罪に関しては日頃の親の行動や、対応次第で良くも悪くも変わっていくと考えておきましょう。
それでは良い方向に導くためにどうすればいいのでしょうか。まずは適切な叱り方、悪いことをしたときの対応法を確認しましょう。
頭ごなしに叱るのはぐっと我慢!
様々なところで言われているように、頭ごなしに叱るのは良いことではありません。親の怒りへの恐怖心にただ耐えているだけで何も考えていない可能性があります。
ここはぐっと我慢して、冷静に、そして声を荒げずに深く諭していきます。しかし、これが一番難しいのです。親としてかなりの忍耐力が必要です。
客観的に事実確認を行おう
相手側に過度な擁護がないか、子供本人は不服に感じていないのか、状況に客観性を持たせることも大切なポイントです。特に親の目の届かないところで起こった喧嘩は、双方に十分なヒアリングを行ってみましょう。その上で、子供は何が悪かったのか、相手はどう感じていたのか、考えさせたり伝えたりしましょう。
共感的な姿勢が◎
もし子供が一方的に悪かったとしても、ものすごい剣幕で叱る必要はありません。むしろ少々共感的な姿勢でいた方が子供は心を開き、「ごめんなさい」の言葉が出やすくなります。子供の周りが全て敵だという状態を避けるのが吉です。
親が代弁して謝るor一緒に謝る
子供が自ら謝れなくても、ママやパパが本人の代わりに「ごめんなさい」をします。これを繰り返していくことで、子供は徐々に謝ることを身につけていきます。
子供が小学生低学年以下ならば、「ママと一緒に謝ろうか」と誘って、「ごめんなさい」の言葉を引き出してあげられます。
「ごめんなさい」をしっかり受け止めよう
迷惑をかけた相手に素直にごめんなさいが言えたら、しっかりとその事実を受け止めてあげましょう。場合によっては、子供が素直に反省し、謝れたことを褒めてあげます。謝る相手がママやパパの場合は、素直に気持ちを伝えてくれて嬉しいことを伝えましょう。
NGパターン・子供をダメにする謝らせ方
上手な導き方とは反対に、効果のない謝らせ方や叱り方を紹介します。どれも親ならついついやってしまいそうなことばかりです。子供のためにも気をつけたいものです。
罰を与えるのは案外効き目なし
「ちゃんと謝らないと今日のおやつはないよ!」「罰としてお掃除しなさい!」これは即効性があるようで、実は長期的に見てあまり効き目のない方法です。
私たち親は、自分の行いが悪かったから謝るようになってほしいと願っています。子供のしつけはきちんと「手段を択ぶ」ことが大切です。
怯えさせるのは効果半減
同じように、恐怖心を煽るのは効果半減で、ただ怒りが鎮まるのを待つだけの子になる恐れがあります。多少怖がらせてもやめさせるべきは、本人や周りに危険が及ぶ行為のみです。じっくり他人の気持ちを汲み取らせたいときには、反対に静かに諭すのが正解です。
不服そうなのに無理やり謝らせる
自分の中で納得がいかないままに無理やり謝ることは、本人にとって謝ることは、次第にその場しのぎの儀礼や言葉になっていきます。一度ついた癖はなかなか治らないものです。そうなる前に、小さなうちから熟考させる機会を設けていきましょう。
思春期の反動を避けて!
実は、上記のようなNGな謝らせ方を続けていると、今度は思春期になって親と子供が反対の立場になってしまうことが多々あります。
幼い頃は親の方が知恵もあり、力もかないません。しかし、身体が十分に成長すると、力は強く、弁も立つようになります。そうなったとき、子は親に恐怖心を与える怒り方をするようになるのです。要するに、親の真似をするのです。こんなことにならないためには、やはり幼い頃の関わりが大切なのです。
「ごめんなさい」は、親子にとっての成長の機会!
ごめんなさいと素直に謝れる子供にするには、親側にも努力が必要だということです。一見子供の教育やしつけに見えて、実は、親としての成長の試練でもあることを頭の隅に置いておきましょう。
ごめんなさいが言える子供
子供にとっての教育・しつけ面と、親にとっての成長の意味を整理してみました。ごめんなさいが言える子供は、次のような力を備えています。
素直さが身についている
ごめんなさいを言うことは、子供であっても大人であっても、ほんの少しだけ勇気が必要です。自分を開示する謝罪は、ときとして恥ずかしい気持ちを含んでいます。その気持ちを振り払ってごめんなさいが言える子供は、素直な気持ちが育っていると言えるでしょう。
相手の痛みがわかっている
形式的にではなく、心の底から謝れたとき、謝った本人は相手の痛みを感じているでしょう。自分からごめんなさいが言えるのは、相手の気持ちや立場を理解している証拠です。人の痛みがわかる優しい子供へのステップを登って行っているのです。
言い分を受け止められると自己肯定感が上がる
ごめんなさいが言えない子供に「謝りなさい!」と言うのは簡単ですし、親がその場を取り繕いたいばかりに、子供に無理に謝らせるのはそれほど苦労することでもありません。しかし一方で、そうすることによって子供が傷ついてしまう可能性をはらんででいます。
ですが、もし謝らないといけない不利な立場でも、一旦は自分の心の言い分を受け止めてもらえたらどうでしょうか。頭ごなしに叱られるよりずっと、本人の気持ちも落ち着きます。
そして、言い分を受け止めてもらえることに安心感を感じ、そのことが積み重なると、自己肯定感が上がっていくのです。つまり、謝罪という良くない場面でも、逆に子供の心を良い方向に導いてあげられるということです。
親にとっても我慢と成長の瞬間
育児は「育自」とも言われるように、親の人間的な成長の場でもあります。いけないことをしでかした子供に、カッとなって怒るのは人として当然です。しかし、それをぐっと堪えて、良い方向に導くのが親の役目です。そして、それが親側の成長でもあるのです。
パパママは日頃「ごめんなさい」をしていますか?
両親が夫婦喧嘩をしたとき、素直に互いに「ごめんなさい」をしているでしょうか。また、その場面を子供は見ているでしょうか。親が理不尽な喧嘩をしていたり、思いやりの謝罪を放棄したりしていれば、それを見ている子供も当然「ごめんなさい」は身につきません。
日頃から素直な気持ちを伝えられる子供は、親も同じように家庭内で気持ちを伝えていることが多いです。子供のためにも、親の行動は見本となるべきです。
ごめんなさいが言えない子供に無理強いしても意味はない
ごめんなさいが言えない子供から謝罪の言葉を聞くには、親の導き方が重要です。叱り方や諭し方のコツは、わかってはいるけれども実践するとなるとなかなか忍耐のいるものばかりです。
でもその試練を乗り越えられれば、親は人間的に成長できますし、子供側は自分の言い分や意見を受け止められたという大きな実感を手にすることができます。それが引いては、自己肯定感のアップにつながるとあれば、非常に良い教育の機会だとは思いませんか?
「ごめんなさい」と素直に謝るには、自分を開示する勇気を出さなければなりません。それができる子供は、人の痛みがわかる優しく強い子に成長していくでしょう。