子供の叱り方で大切なこと

子供の叱り方・大切なことを上手に理解させるコツ

子供の叱り方で悩んでいる親は少なくありません。不適切な叱り方をすると、子供の成長にマイナスの影響を及ぼすことがあります。必ず叱るべき場合や叱ってはいけないケース、上手に叱るコツのほか、2歳~3歳児から小学生、中学生、高校生の叱り方のポイントを確認しておきましょう。

子供の叱り方・大切なことを上手に理解させるコツ

子供の叱り方は子育て中の悩みの種

子供の叱り方で悩んでいる親はとても多いです。子供をちゃんと叱れない、そもそも叱り方がわからないという方や、きちんと叱られた経験がないまま親になってしまう大人も増えています。

子供が健全に育っていくためには、叱らなければならない局面が必ず出てきます。親として「叱ること」から逃げてはいられません。叱るべき時にはきちんと叱るのが親の努め。上手な子供の叱り方や叱ってはいけないシーンをしっかり理解しておくことが大切です。

人として大切なことを教える

ほめる子育てがもてはやされている今、叱ることに対してネガティブなイメージをもっている方も多いでしょう。子供の自己肯定感を高め自信をつけさせる上で、ほめ方を工夫することはとても大切です。

ほめることと叱ることは対極に位置するものではありません。適切に叱ることはほめることと同じくらいの教育的効果が望めます。

子供が育っていく過程では、正しい方向へと導いてくれる存在が必要です。子供がよくないことをしてしまったときに親がきちんと叱って正してあげないと、子供は本来いくべき道から外れて迷子になってしまいます。人としてどうあるべきかを教えることこそ親の役割ではないでしょうか。

社会のルールを教える

暴力はダメと教える親

子供の心の発達や知識の広がりのスピードはめざましいものがありますが、何もかも自分ひとりで学んでいくことはできません。親が教えてあげなければわからないことはたくさんあります。

してはいけないことや社会の一員としてのルールを子供のうちに教えてあげないと、子供自身がのちのち大変な苦労をすることになります。

子供をちゃんと叱れない理由

子供のしつけや教育は幼稚園・保育園や学校の先生任せにしていてはいけません。子供が最も長く過ごす場所は家庭であり、子供に最も強い影響を与えるのはまぎれもなく親です。

叱り方がわからないからと逃げて放任するのではなく、なぜ子供を叱れないのか、自分と向き合い考えることが重要です。

子供に嫌われたくない

子供と友達のような間柄でありたい親は、子供に嫌われたくない気持ちが強く、叱ることで子供との関係が悪くなることを恐れる傾向があります。

親への信頼感があれば、子供は叱られても「自分のためを思って言ってくれている」とわかります。子供が親を絶対的に信頼していれば、叱ったぐらいで親子関係が悪くなることはありません。

自分に自信が持てない

親自身が生き方に自信を持っていない場合は、自分の言っていることが本当に正しいか不安に感じてしまいます。自分で自信が持てないことを子供に教え諭すことはできません。

子供を適切に叱れるようになるには、親自身も成長する必要があります。たくさんの人と接し、いろいろな経験を積む中で自分なりに価値観を深めていきましょう。世間の風潮に流されるのではなく、自分の頭でしっかり考えることが大切です。

親が必ず叱るべきケース

子供はアクティブな一方で、人生経験が不足しているというアンバランスな状態にいます。毎日の生活の中で、子供は「これはしてはいけない」と肌で学んでいきます。

親としては過度に干渉せず、そっと見守る姿勢が大切ですが、子供が決定的に道を逸れそうになっている場合は別です。正しい叱り方をして、しっかりと教育していかないと取り返しのつかない事態に陥る可能性があるからです。

危険なことをしたとき

車道でボール遊びした子供を叱る大人

子供は好奇心が旺盛な上に知識と経験値が不足しています。ときには信じられないくらい無鉄砲なことをするものです。命を危険にさらすような行為をしたときはすぐに叱らなければなりません。

他人のみならず、子供本人の健康や安全を脅かす危険なことをした時は必ず叱ってください。叱ることで、自分も他人も大切にしなくてはならない価値のある存在だということを教えましょう。

乱暴な言葉を使った時

子供のうちは特に、言っていいことと悪いことの区別がつきにくいものです。子供が差別的な言葉や他人を中傷する言葉を口にしたときは、毅然とした叱り方で間違いを正さなくてはいけません。

言葉は時に肉体的な暴力以上に人を傷つけます。人として言ってはいけないことをしっかりと教える必要があります。

イラッとしても我慢!子供を叱ってはいけない場合

どんなに叱りたくても叱ってはいけない事柄もあります。叱るタイミングではないときに子供を叱ると、挫折感や無力感を味わい無気力になってしまう恐れがあります。子供を叱ってはいけないケースを見ていきましょう。

子供自身に悪意がないとき

失敗して頭に手をやる男の子

花瓶をうっかり倒してしまった、冗談のつもりで不適切な言葉を口にしてしまったなど、意図せず好ましくない結果を招いてしまうことは誰にでもあるものです。

不注意が招いた結果に対して、親から激しく叱られると子供はびっくりしてショックを受けます。大人から見て、悪意はなかったと判断できる場合、必要なのは「叱責」ではなく「注意」です。

一生懸命にやって失敗してしまったとき

何をやるにもやたら時間がかかる子供や、簡単なことが上手にできないとき、親はついイライラしてしまうものです。しかしここで叱ってしまうと、子供のやる気を摘んでしまいます。「早くしなきゃダメでしょ」と言いたくなる気持ちをぐっとこらえ、忍耐強く見守ってあげましょう。

子供の叱り方のポイント

叱ることの効果を最大限に発揮させるためには「叱るタイミング」と「伝え方」がカギとなります。上手な子供の叱り方のポイントを見ていきましょう。

感情的にならない

「叱る」というのは言葉で子供を教え導き、物事の是非を理解させる行為です。感情任せの「怒る」と理性的で論理的な「叱る」をきちんと区別しましょう。

感情をコントロールするには、アンガーマネジメントの手法を取り入れるのが効果的です。感情が爆発しそうになったら、5秒間こらえてから口を開きましょう。たった5秒間で冷静さが戻り、落ち着いて対処できるようになります。

だらだら説教しない

だらだら説教

長時間にわたって話し続けることで、「何について叱っているか」というポイントがどんどん見えなくなってしまいます。

子供は集中力が持続しにくいので、おとなしく聞いているふりをしつつ頭の中ではまったく別のことを考え始めてしまうこともあり、結局「何が悪かったか」をしっかり認識できないままになってしまうおそれがあります。

過去のことを蒸し返さない

いま現在のことに対して叱っているのに「そういえば先日も遅刻したでしょ」などと過去の出来事を付け加えるのは良い叱り方ではありません。一度に複数のことを言われると頭が混乱して、本当に気をつけるべきことの焦点がぼやけてしまいます。

言行を一致させる

子供に「○○してはダメ!」と言いつつ、親自身がダメな行為をしてしまっているようでは説得力がありません。親の言動を子供はしっかり見ているものです。親は子供のお手本だということを思い出し、親自身もより良い自分でいるよう努力をしましょう。

叱られた理由を納得させる

叱ることの最終的なゴールは「なぜ自分のしたことはいけないのか」を子供自身が自分の頭で理解することです。「親に叱られるからダメ」では十分ではありません。

叱られたことに理不尽を感じたり、叱られた理由が腑に落ちないままだと、同じ過ちを何度も繰り返してしまうおそれがあります。

「なんで叱られているのか自分の頭で考えなさい」と突き放すのではなく、親が寄り添って子供の考えの筋道を導いてあげることが大切です。

子供の目を見て叱る

子供を叱るときは、かがんで子供と同じ高さの目線になり、肩に手を置いてまっすぐに目と目を合わせましょう。目を見て話すことで親の真剣さがダイレクトに伝わります。

間を置かずに叱る

食事の好き嫌いをその場で注意する

子供が幼いうちは記憶がそれほど長く続きません。何日も経ってから「そういえばあの時こうしたでよ!」と叱られても、子供は何のことかわからずきょとんとしてしまいます。

子供の頭の中で「これをしたらダメなんだな」という行為と結果をしっかり関連づけさせるには、よくないことをしたらすぐに叱ることが秘訣です。

ほめるときはしっかりほめる

ふだんからたくさんほめてあげているからこそ、たまに叱ると印象が強くなり効果が増します。ほめることをベースにし、叱るときはスパイスのようにピリッと効かせることをイメージするといいでしょう。

アメリカ流の叱り方「タイムアウト」とは

アメリカの家庭では、子供がルールを破った場合や悪さをした場合は「自分の部屋へ行きなさい」と命じるのが一般的です。

これは、何がいけないか冷静に叱った後、一定の時間は自分の部屋でひとりにしておく「タイムアウト」という子供の叱り方です。一人で考える時間を設けることで、冷静さを取り戻し自分の行いを自省することができるようになる効果が期待されています。

やってはいけない子供の叱り方

子供の叱り方によっては、教育的効果どころか悪影響を及ぼすこともあります。親と子供では親のほうが圧倒的に強い立場にあることを忘れてはなりません。自分が適切な叱り方をしているか省みる姿勢は非常に重要です。してはいけない叱り方を今一度おさらいしておきましょう。

体罰を加える

体罰はNG

親だったら子供に暴力をふるってもいいという根拠はありません。冷静に叱れていれば、手を上げるようなことにはならないのです。

叱ることでストレス発散する

子供は親のサンドバッグではありません。機嫌が悪いときに子供のちょっとしたミスをとがめだて、怒鳴り散らすなどということがないように注意しましょう。

子供の人格を否定する

「お前はダメな子だ」「お前なんかいらない」といった親の暴力的な言葉は子供の心にトラウマを残します。子供の存在や人格を否定する言葉は精神的なDVともみなされることもあります。カッとなってつい口走ることのないよう、感情をコントロールする術を学びましょう。

大勢の前で叱る

子供にもプライドや自尊心があることを忘れてはなりません。大勢の前では叱らず、二人きりになる場所に移動するなど子供の気持ちに配慮した叱り方を選びましょう。

第三者とくらべる

「○○ちゃんはできるのに」など、よその子供や兄弟姉妹を引き合いに出す必要はありません。叱る際は子供と自分の一対一の関係になり、正面から向きあうことが大切です。

気まぐれに叱る

同じことに対して、叱ったり叱らなかったりといった矛盾があると、子供はどうすればよいかわからなくなります。親の気まぐれで子供を叱るのではなく、基準を設けて叱り方に一貫性を持たせましょう。

子供の年齢別・叱り方のコツ

子供の年齢によって適切な叱り方は変わっていきます。子供の年齢にふさわしい叱り方をしてこそ「いけないことをした」という実感がしっかりと伝わります。年齢別に叱り方のコツをみていきましょう。

幼児期(2~4歳頃)

弟と張り合う男の子

新生児のうちは天使のようだった赤ちゃんも、1歳半頃からイヤイヤ期(第一次反抗期)に突入します。なぜイヤイヤをするのか子供自身にもわからない時期ですが、危険なことや人に迷惑をかけることはしてはいけないと根気強く言い聞かせる必要があります。

おしゃべりが得意になってくる3~4歳頃になると、親に対し子供っぽい口答えをしたりすることも増えてきますが、イライラしたら負けと心得ましょう。「これは○○だからやめようね」ときちんと理由を示し優しく教え導くことが重要です。

小学生

小学校に入ると交友関係が広がり、友達の影響を強く受けるようになります。小学校には様々な環境で育った子供たちが集まりますから、望ましくない言葉を覚えたり、家庭や学校のルールをわざと破ることも出てきます。

親としては子供がのびのびと成長していくのを見守りつつ、いけないことをした時は真剣に叱ることでルールを守る重要性を導いていく必要があります。

中学生

中学生の娘を叱る母親

第二次反抗期を迎え、親と対立する局面も出てくるでしょう。交友関係はいっそう広がり、自分より年上の子たちと接する体験もします。

体はどんどん成長しつつ、心はまだ子供っぽさを残すというアンバランスな年頃でもあります。思春期特有のモヤモヤ感を抱え、自分でも自分の気持ちがよくわからないという状態になりやすい時期です。

頭ごなしに叱りつけたり子供扱いしたりすると、さらなる反発を招くでしょう。中学生の子供の叱り方のコツは、きちんと一人前の人間として接することです。順序立てて言葉で説明すればきっとわかってくれると、親が子供を信じることがポイントです。

高校生

将来への期待と不安に心が揺れ動く年頃です。自分の頭で判断し行動する力はありますが、経験不足ゆえの未熟さや思春期ならではの鬱屈間を持てあましているでしょう。

自意識が過剰になりやすい年頃なので、叱り方には十分注意する必要があります。親としてもつい過干渉になりがちな時期ですが、親の価値観を一方的に押しつけるのは控えましょう。

高校生ともなれば、親と一人前の人間同士として話し合えるようになってきます。子供の気持ちや考えを尊重する姿勢を示すことで、親の話を素直に受け入れてくれるようになるでしょう。

子供は親の叱り方で愛情を確認する

ちゃんとした叱り方で子供を諭すことは「人として大切なことを教える」「社会の一員としてのルールを教える」という重大な役目があります。たとえその時は反抗したとしても、いつか自分の子を持ったときに親に愛情をもらっていたと気が付くでしょう。

子供に悪意がなかった場合や一生懸命に取り組んで失敗してしまった場合には叱らない。子供が自分や他人の生命や安全を脅かす行為をしたり、意図的に言葉の暴力をふるっている場合などは見過ごさずに真剣に叱るといったメリハリも重要です。

子供がまっすぐに育っていくためには、叱ることもほめることと同じくらい大切です。子供をちゃんと叱れないと悩んでいる場合は、子供に嫌われることを恐れる気持ちを抱いていたり、親自身が自信を持っていないか原因を探って対処していきましょう。

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