5歳のしつけ、生活習慣とマナーの身に付け方
小さな子供も5歳にもなると、ルールのある遊びもできるようになり、社会のルールも徐々に理解し始めますよね。毎日の生活習慣やマナーに関するしつけはどのようにすればよいのか、項目別にみていきましょう。
生活習慣やマナーはどう躾ける?
生活する上で必要な食事、睡眠、身の回りのこと、清潔の習慣に関するしつけをアウトローな子供に教えていくのはなかなか根気を要します。筆者にも5歳の娘がいますが、知恵もついてくる5歳の子供に「どうしてだめなの?」「お行儀が悪いって何?」など、答えに困ってしまうようなことを聞かれるときもあります。
「食事のマナーはどうやって教えればいいの?」「自分で身の回りのことはしてもらいたい」など、様々な悩みを場面ごとに解説していきます。
挨拶の教え方
挨拶は、社会に出れば基本中の基本、人と出会ったらまず挨拶からコミュニケーションは始まります。小学校入学前に身に付けたいことでもありますが、5歳児のこの先長い人生で挨拶はとても大切なこと。
挨拶には「あなたに会えて嬉しい」といった気持ちも込めて使いたい言葉ですので、義務というよりは率先して挨拶ができるようになってしまいたいものですが、子供にとって挨拶はちょっとした壁になることも。
恥ずかしがり屋さんや人見知りくんならなおのこと(子供が)知らない人への挨拶はハードルが高いでしょう。ですが、5歳になっても挨拶がきちんとできない…と落ち込むなかれ!ここでは挨拶をどう教えればいいのかを見ていきましょう。
親が挨拶のお手本を見せる
子供がしっかりと挨拶できるようになってほしいのならば、親がいつもお手本を見せることが大切です。朝、起きたら親が「おはよう!」と元気に挨拶をする。夜寝るときは「おやすみ」とやさしく声をかける、外で人と会ったときは「こんにちは!」と明るく挨拶をする……
ですが、親の姿を見て子供が元気に挨拶できれば言うことはありませんが、5歳にもなると、挨拶をしなければいけないと分かっていても、恥ずかしくてできない…という子も少なくありません。そんな子にも挨拶をしないからと叱るのではなく、子供の感じている挨拶のハードルを下げるべく、どういう風に挨拶をすればいいかを教えてあげましょう。
最初は会釈だけでもOK!時間はかかるかもしれませんが、頑張ったらほめてあげつつ、自然に挨拶が身につくようにサポートしてあげましょう。
挨拶ができたときには褒める
しっかりと挨拶ができたときには褒めてあげましょう。しかし、何度もわざとらしく褒めるのは逆効果ですので、最初の何度か褒めてあげる程度にしましょう。
ごっこ遊びに挨拶を取り入れる
5歳になるとお母さんごっこやお店屋さんごっこなど、様々なごっこ遊びができるようになり、女の子だけでなく、男の子もなりきりごっこ遊びを楽しむ年齢。「こんにちは」「さようなら」だけでなく「いってらっしゃい」「失礼します」などいろいろなパターンの挨拶を入れることで自然と挨拶が身につきますよ。
食事のマナ―の教え方
早いうちから子供にしつけたい生活習慣の中でも悩みの種が食事のマナー。
好き嫌いや姿勢など自由奔放な子供の食事は注意することもいっぱい!ですが、それら全てをことごとく指摘していては子供も食事を楽しめません。
楽しい食事を意識しながら、子どもに無理のない範囲でマナーを一つずつ教えてあげましょう。
肘をついて食べる・猫背
肘をついたり猫背になったりする姿勢は周りの人にだらしない印象を与えてしまいます。子供が食事をするときには背筋を伸ばした綺麗な姿勢をとるように注意してあげましょう。ですが、「お行儀が悪いわよ」ではうまく子供に伝わらないかもしれません。
実は、食事の姿勢は見た目の美しさだけではなく背筋を伸ばして食事することで食べ物の消化が良くなるとも言われているので、5歳であればそういった理由をしっかり話してあげると『背筋をただすべき理由』が見つけられると思います。
また何度注意しても姿勢が治らない場合はテーブルの高さや椅子の高さが合っていないのかも。子供の成長は早いので、クッションなどを使って調節してあげましょう。さらに椅子の背もたれに背中を付けるようにすると姿勢は安定します。
椅子に座ったらテーブルとお腹の間隔は子供のこぶし2個分ということを意識しましょう。
足をぶらぶらさせる
特にダイニングテーブルで食事をとるご家庭では、子供の足がぶらぶらしやすいです。大人用の椅子を使っているために子供の足が床に届かず、足をぶらぶらさせているなんてことはないでしょうか?
食事中に足がぶらぶらしていると噛む力が弱くなったり、噛む回数が減ったりして歯並びにも悪影響を及ぼすといわれています。
噛む力が弱かったり噛む回数が少ないと子供のあごは十分に成長しないので、足が床にしっかりとつくように高さ調節ができる椅子を選ぶようにしましょう。大人の椅子を使う場合には足元に踏み台を用意したり、子供の体格に合わせて足元を安定させる工夫をしてみましょう。
うろうろしながら食べる
食事に飽きてしまったり、途中で遊びたくなってしまったり、子供と囲む食卓は落ち着きがないものですよね。
食事の途中で勝手に席を立つのも社会常識からいえばマナー違反です。
ですが、食事中に胃腸を刺激されて、トイレに行きたくなる現象は子供によく見られる特徴。食べ終わるまでただ我慢させるのも酷と言うものです。無理に我慢させないように、食事前に声をかけてトイレに行く習慣をつけてあげましょう。
くちゃくちゃ音を立てながら食べる
音を立てて食べる『咀嚼音』は、一緒に食事をする人にとっては不快に感じること。ですが、子供は食べることに集中してしまい、なかなか自分の咀嚼音に気付くことはできません。また、それがマナー違反と教えてもらわなければ気づかないでしょう。音を立てているのを見たら気づくたびに『口を閉じて噛む』『口の中のものを飲み込んでから喋る』よう注意して、大人がいい見本を見せてあげましょう。
マナー違反というだけではなくしっかり口を閉じてよく噛むことは、唾液の分泌を促して食べ物の消化吸収率もアップします。
舌の筋力が弱いと意図せず咀嚼音が出やすいこともあり、『音を出して食べない』という意識が育つまでは長い時間の指導が必要です。叱るのではなく、気づくたびに根気よく、お手本を示して指導していきましょう。
好き嫌いが多い
親としては子供にはいろいろな食材に慣れてほしい気持ちがあり、なにより好き嫌いが激しいと十分な栄養がとれていないのではないかという不安から、子どもの好き嫌いには敏感になってしまいがち。子供の好き嫌いにはどのように対処すればよいのでしょうか?
子供の味覚は大人よりも敏感です。そのため食べ物に含まれるわずかな酸味や苦味を敏感に感じ取って好き嫌いをしてしまうのです。子供の味覚は成長につれて変化していき、多くは思春期後半の18歳~22歳頃に食材の苦みや辛味、えぐみのなかにうま味を覚えるようになります。
いうなれば、子ども時代は苦手な食材は多くなりがち。子供心に苦手な食材を無理に食べさせられて結局吐いてしまったなどの嫌な記憶も好き嫌いを生み出す要因となるので、あまり無理強いはしないであげるべきかも知れません。
栄養面に関しては、苦手だったら他の食材で必要な栄養をとればいいと気楽に考えていきましょう。
ですが、子どもが嫌いな食べ物も積極的に食卓に取り入れていくべき。食べないからといって特定の食材を料理に使わないなどすると、『苦手なものには挑戦しないで良い』環境を作り、かえって子供の成長に悪影響を与えてしまいかねません。あまり神経質になることなく、根気よく付き合っていきましょう。
お喋りばかりで食事が進まない
食事は食べることと喋ること…お口は一つしかないので忙しいですが、食事は語らい味わう楽しいひとときとなることが理想です。しかし、いくら子供でもご飯が口に入ったまま大声で話をするのはマナー違反です。一緒に食事をする人を不快にさせてしまうかもしれません。
将来子供が嫌な思いをしないためにも、食べ方のマナーを教えてあげることは親が教えるべき大切な教育の一つです。食べながらお喋りもマナー違反ですが、口に何も入っていないからといって食べずにお喋りばかりしているのも問題ですね。
楽しく食べるのは大切なことですが、「最初の5分だけはお喋りしないで食べよう」「時計の針が○時になったらごちそうさましようね」など小さな目標を決めて食事の時間を楽しみましょう。
睡眠リズムの保ち方
子供にとって、睡眠はとても大切です。5歳になると徐々にお昼寝もなくなり、睡眠時間は長いものの大人と同じ睡眠リズムに近づいてきます。昼間活動して夜は寝るという昼と夜のリズムをきちんと身につけましょう。
そのためには夜寝る時刻、朝起きる時刻を決めることが大切です。特に幼児期には10時間以上の睡眠が成長には必要だといわれています。「まだ起きていられるから」と夜更かしさせず、一定のリズムで早寝早起きを心掛けましょう。
身の回りのこと
5歳になる頃には、ある程度の身の回りのことは自分でできるようにしておきたいですね。まずは一人で服を脱いだり着たりできるようにしましょう。小学校入学前には靴ひもを結べるようにしておくとなお良いですね!
また、朝起きたら顔を洗う、歯を磨く、お風呂で身体や頭を洗う、登園準備をするなど自分でできることも増えてきます。
まだまだ失敗も多い時期ですが、子供に自信を付けてあげることが自立への第一歩です。多少のことには目をつむる覚悟が必要ですが、子供が「できる!」と思ったことは一度広い心でやらせてあげるようにしましょう。失敗を叱るのではなく一人で出来たらたくさん褒めてあげることで子供の意欲にも繋がります。
朝の身支度ご用意スケジュール
朝の眠気に勝てない小さな子供は『いわなきゃやらない』ときも少なくないため、朝はママだけ必死な戦争状態になることも…。なるべく子供にやってもらい、なおかつ『できた』という自尊心を育むために子供にもわかりやすいスケジュール表を作ってみましょう!
用意するのはホワイトボードとマグネット。
ホワイトボードに『ごはんをたべる』『おきがえをしてパジャマをかたづける』『かおをふく』『はをみがく』など必要な項目を用意して、出来たらマグネットを付けていくだけ。やってみてくださいね!
清潔習慣をつける
清潔の習慣は、手を洗う、歯磨きをする、顔を洗う、お風呂に入る、うがいをする、髪をとかす、爪を切る、汗を拭く、汚れたら着替えるなど広範囲にわたってあります。こうした習慣は、親が一つ一つ教えなければ子供の身にはつきません。爪切りや仕上げ磨きは親がやってあげたいところですが、出来るものは根気よく教えていきましょう。
清潔、不潔といった感覚のない子供には、大人が教えなければわかりませんが、かといって「あれもこれも汚いから触ったらダメ!」と清潔にこだわりすぎると何が汚いのか知らない子供は注意されるからと思うように遊べなくなってしまいます…。そうならないためにも、清潔が過度にならないよう親がけじめを教えることが大切です。
これらの生活習慣を身に付けるにも、やはり親が正しいやり方をやって見せるということが最も重要。いくら子供にしつけをしても、親ができていなければ説得力もありませんよね。口で言わなくても一番身近にいる大人を見て自然と身につく生活習慣もあります。親自身の生活習慣も、見直し正していきましょう!
口答えや暴力の制御
5歳にもなると、年長児としてある程度お兄さんお姉さんを自覚をする子も出てくるのですが、このころになると園ではしっかりものと呼ばれる我が子の家での豹変ぶりが目の当たりになってくることあります。
家の中ではわがまま放題、やりたい放題で先生やママ友に相談しても誰もわかってくれないことも多く、ママは戸惑うばかり…なんてことも!
また、4~5歳頃に2歳のイヤイヤ期を彷彿させる、再びなんでも「イヤ」「ダメ」というわがまま期(?)を勃発させることがあります。4~5歳頃の子供のママを困らせる口答えや暴言への対処法をみていきましょう。
4~5歳の口答え
5歳の反抗期は、2歳のイヤイヤ時期に比べると語彙も増え、自分の意見を言葉にして言えるようになります。親の言うことにも口答えをするので忙しいときにスムーズに事が運ばないときもちらほら…。つい怒ってしまってを繰り返すと、次第にママも疲れてしまいますよね。
上手に話せるといってもまだ生まれてたったの5年です。まだまだ自己中心的な考えしかできませんし、言うことも小生意気です。
ですが、口答えが見られても子供が成長した証拠だと考えましょう。親は感情的にならずに明るく受け止めてさらりと受け流すという心構えが必要です。あまりむきにならず、この時期だけだと割り切って乗り切りましょう。
4~5歳の暴言・暴力
5歳にもなると、会話は3歳の比ではありません。それゆえに、言葉遣いが気になることもあると思います。機嫌が悪いときに「どうしたの?」と聞いても「うるさい!」なんて言って来たり…。子供の言うこととはいえ、「ママなんか嫌い!」「あっちいけ!」なんて言われるとショックを受けてしまいますよね。
突然子供の言葉遣いが悪くなると親としては心配ですが、子供が新しい言葉を使うのは人のまねから始まります。子供にしてみれば新しい言葉を覚えたら使ってみたくなるのは自然なこと。ですが、その言葉の持つ意味はわかっていても、その言葉が持つ重みや、人に与える影響はわかっていません。
そのため「そんなこと言うと怒るよ!」と叱っても子供には理解できません。頭ごなしに叱る代わりに、そう言われてパパママが悲しいことを伝えその言葉がどのような意味をもつのか、受け取った側はどういう気持ちになるのかを教えることが大切です。
子どもが叩いて来たら?
女の子の場合だと、口が達者になるので自分の言い分もしっかり主張してきますが、男の子の場合は言葉の表現が追い付かないじれったさから感情的に怒鳴ってきたり、力任せに叩いてくることもあります。5歳とは言え力が強くなっているので、叩かれたり暴れられると大人でも対応するのが大変!どう手をつけたらいいのかわからず心が折れてしまいそうになることも。
子どもが暴れるとき、子供が大声で話しているときは、何か不安をキャッチしているときが多いようです。そんなときは、なぜそう思うのか優しく聞いてあげ、その言葉の裏に隠されている不安を解消してあげましょう。
友達との喧嘩、どう解決する?
子供同士が喧嘩をしているとき、どのような対処をしていますか?
「喧嘩はやめなさい!仲良くしなさい!」といきなり叱ってしまうママも多いと思います。ですが、暴れん坊の5歳児とはいえ喧嘩はしたくてしているのではありません。仲良くしたいと思っているのは子供も同じなのです。
喧嘩を見た大人が最初にするべきことは、危険の阻止、そして子供の話を聞いてあげることです。手短に話をさせるのではなく、できれば時間をかけて話を聞いてあげましょう。考えさせるように間を置きながら話をさせることで、何が起こってどうなったかなど、子供の頭の整理をさせる効果があります。もちろんどちらか一人ではなく、喧嘩をした二人から話を聞くようにしましょう。
5歳にもなると、落ち着くことさえできれば話をしていくうちに「私も悪かったのかもしれない」「そんなに怒ることじゃなかったかな」など、自分の中で気持ちを整理することができるようになります。大人はあまり口出ししすぎず、人の気持ちを考える力や、自分たちで解決する力を身に付けられるように促してあげたいですね。
子供の理解を促す『正しい叱り方』を知りましょう
いくら叱っても子供が言うことをきいてくれない…と悩んでいるママも多いのではないでしょうか?子供は親の言うことを簡単には聞いてくれません。特に外出先では周りへ迷惑になるので気が張ってつい感情的になりがちですよね。5歳頃の子供にはどのように叱ると効果的なのかをみていきましょう。
親は子供を叱る目的を忘れないこと!
皆さんは、どんなときに子供を叱っていますか?例えばスーパーの中で走り回るなど、してはいけないことをしたときや、遊んだおもちゃを片付けないとき、友達に嫌なことを言ったときなど、日常生活に叱る場面は結構沢山ありますよね。
これらの行動を抑制させるために親は叱るのですが、ここで肝心なのは『子供がやめれば良い』のではなく、「なぜしたらいけないのか」「なぜしなければいけないのか」を理解させられるかどうかです。
これは『叱り方』に現れます。親は、親の思い通りに行動を抑制できればOKと思っていれば、感情をぶつける叱り方(怒り方)をしてしまいがちですが、子供の理解を促す目的を持っていれば冷静に話ができるはず。
命にかかわることで急を要するときなどは例外ですが、たいていの場合は冷静に話したほうがいいのです。
叱るときに気を付けたいポイント
外出先で騒ぐ子供に対し、怒鳴り散らしているママを見たことはありませんか?怒鳴り散らしても静かになるのはその場だけなので、同じような場面で騒ぐことを繰り返すので、ママはいつも怒鳴ります。
これは子供はなんで叱られているのか、きちんと把握していないからです。その場だけしのげればいいと思っているからいつもママは「怒る」のです。
「叱る」と「怒る」は違う
先にも触れましたが、感情的になってしまっては子供を叱る本来の目的はほとんど達成されなくなります。「叱る」と「怒る」を同じように捉えてしまいがちですが、両者は別物です。
親の思うようにならないイライラや感情をぶつけるように「怒る」のではなく子供の自立を促すサポート役として、子供のしつけのために「叱る」のだということを意識しましょう。
いくら「わかっているの?」と怒鳴っても、子供自身が叱られている理由を納得していない分には子供は意味も分からずその場をやり過ごすことしかできず、親のエネルギーの無駄遣いにしかなりません。
◆感情的になることの悪影響
日常的に大人の感情爆発の標的にされていると、親に逆らうことができない年齢であることも災いして大半の子はいつでも親の機嫌を伺うようなぐずぐずした態度になります。そうして、子どもは親の指示がないと動けなくなってしまうのです。
◆つい感情的になってしまいがちなシーン
また、親は、他者からの子供への諸注意ですら自分への非難・否定と捉えてしまうと、感情的になってしまいがちです。実際に非があるないにかかわらず、他者の注意を感情的に反論しても、子供の特にはならないでしょう。
誰でも自分が非難されたと受け取るとカッとなってしまうものですが、『困った行動』の主語は子供です。自分の子供に非があればそれは子供に躾けるべきことといえます。
一呼吸置き自分と子供を切り離して考え、冷静に判断するようにしましょう。
子供の目を見て愛情をもって叱ろう
子供と同じ目線で叱ることが大切です。あなたが好きだから叱っているということを伝えるために、しっかり目を見て叱るようにしましょう。
理由をきちんと説明する
「そんなことしたらダメ!」と頭ごなしに叱るのではなく、どうしていけないのかを説明するようにしましょう。例えばスーパーの中を走り回る子供には、「お店の人に怒られるよ!」ではなく「他の人にぶつかってけがをさせてしまうわよ」「商品にぶつかって壊れてしまったらどうする?」など、具体的に理由を説明してあげるとよいですね。
叱るタイミングが重要!
子どもを叱るときはタイミングを逃さないことが大切。やってしまった後で時間が経ちすぎていたら小さな子供ほどピンときません。
しかし、子供にも自尊心があるので、無闇矢鱈と人前で叱って恥をかかせることは避けてあげたいですね。小さなうちはすぐに辞めさせて、人気の少ないところに移動して叱るようにしましょう。
子供自身に考えさせ、自分の言葉で反省させる
子供に「なぜしたのか」「なぜしなかったのか」を説明させ、どうしたら良かったのかを子供自身の言葉で語らせてみましょう。
子供が自分なりの考えを示したときはまず褒めてあげてください。たとえその考えが間違っていたとしても最初から否定せず、まずは子供の考えを受け入れてあげましょう。
「そういう風に考えたんだね。もっとほかの考え方はないかな?」というように、子供が自分の考えを話しやすい雰囲気を作ってじっくり聞いてあげてください。5歳の子供だと、手を握るなどのスキンシップをとりながら話すことも子供の精神安定に効果的です。
叱ったあとのフォローも忘れずに
子供を叱ったあとは、いつまでも気まずいままではいけません。叱ったあとは気持ちを切り替えて、普通に接するようにしましょう。「ママが叱っているのはあなたの行動に対してであって、あなたの全てを叱っているのではない」ということを伝えるためにも、叱った後は無理矢理にでも雰囲気を切り替えてなるべく普通に接しましょう。
また、注意したことが改善されていたときはきちんとほめましょう。「ちゃんとさっき言ったことが守れたね」と話すことによって一度叱ったことが二倍、三倍の効果になって現れます。
どっしりと構えて気長にしつけをしていきましょう
色々な言葉が理解でき、ある程度自分のことができる5歳といっても、一度言っただけでできるようになるとは限りません。失敗を経験しながら徐々に自立に向かっていくのです。子供の言うことに振り回されず、どっしりと構えて気長にしつけをしていくことが大切です。5歳というデリケートな時期だからこそ、子供自身の考えを尊重しながら自立のサポートをしていきましょう。