子供の少食の原因と改善方法 意

少食がもたらす健康面の影響は?子供が少食過ぎて心配!

少食な子供は、親としては成長への影響が気がかりです。心配のあまり「もうごちそうさまなの?」とイライラしてしまうママやパパもいるでしょう。しかし、少食の原因を考えると、プレッシャーを与えるのは逆効果。楽しく、手軽に子供の少食を改善させる方法をお伝えします!

少食がもたらす健康面の影響は?子供が少食過ぎて心配!

少食がもたらす健康面の影響は?子供の少食を改善しよう!

子供が少食だと親としてはやはり心配です。
少食でも元気いっぱいなら多少は気持ちも和らぎますが、風邪をひきやすかったり、便秘体質だったり、身体が小さかったりすると、「少食のせいでは?」と思い、せめてもう少しご飯を食べて欲しいと思うものです。

体質もありますので、一概に少食が「問題あり」という訳ではありません。
ですが、過度の少食は、やはり健康面への影響が懸念されます。

カロリーや栄養が足りていない時の健康リスク

少食が原因で栄養不足になった場合、健康リスクが心配です。どのような影響があるのか見ていきましょう。

低身長になる恐れがある

極度に少食の子供の場合、食事から日々の活動エネルギーを確保するだけで身体は精一杯の状態です。そのため、成長期の子供は身長を伸ばすための栄養が不足し、低身長や低体重になる恐れがあります。

身長が伸びた男の子のイラスト

身長を伸ばすためには、タンパク質やカルシウム、アミノ酸をしっかり摂ることが大切です。

筋肉の発達がしにくい

少食が原因でタンパク質が十分に摂取できていないと、筋肉が十分に発達していきません。また、食事から必要な栄養素がとれていないと、疲れやすかったり、貧血気味となり、身体を動かすのが億劫になります。

幼児期・学童期の適切な運動は、丈夫な身体を作ることはもちろん、脳の発達にも好影響を及ぼすことがわかっています。「運動しないからお腹が空かない→食事を食べないから動きたくない」という悪循環に陥ってしまうのは避けたいところです。

子供の少食の原因

少食は、体質のこともありますが、生活習慣や子供の性格が原因というケースもありえます。考えられる7つの原因を確認してみましょう。

好き嫌いが多い

ブロッコリーが嫌いで憂鬱な顔をしている女の子

嫌いなものや苦手なものがあると子供は食べたいという意欲が低下してしまいます。ご飯やパン、麺などの炭水化物、肉や魚などのタンパク質、野菜などのミネラルなど、好き嫌いが広範囲に及ぶ偏食子供は栄養不足も心配です。

おやつ・高カロリー飲料の摂取が多すぎる

おやつで高カロリーなものを摂取してしまうと、次の食事に影響するのは必然です。
要注意なのは、兄弟がいる場合。「平等に」と思い、同じ量のおやつをあげると、下の子供はおやつでお腹がふくれてしまい、食事への意欲が薄れてしまいます。

運動不足でエネルギーが消費できていない

子供の少食の原因に、運動不足が挙げられます。幼稚園への入園前や冬休みなどは、運動する機会がどうしても減少しがちです。

大人なら、運動しなくても食事はいつも通り取って、「冬太り」することも多いのですが、もともと食事への関心が薄かったり、3食食べる習慣がついていないような幼い子供は、運動不足が少食という形で表れることもあります。

食事をする前に疲れ切ってしまっている

リビングでグッスリ眠っている子供

保育園や学童・習い事から帰ってきたり、いつもはお昼寝をする子供が1日中外で遊んでいると、夕食前に眠そうな様子を見せることはよくあるでしょう。未就学児の場合は、夕食をとらずにそのまま朝まで眠ってしまう子供もいます。

園や学校などでの活動量が多いと、夕食時には疲れきっていて、食欲が沸いてきません。朝、スッキリ目覚めて食事をとれる子もいますが、寝起きで胃腸が働くのに時間がかかると、結局あまり食事がとれません。

帰宅後、眠気を感じるまでにすぐに食事を摂らせる、習い事の時間を調整するなどしましょう。

お昼寝はいつまで必要?子供のお昼寝をやめるタイミング
お昼寝はいつまで必要?子供のお昼寝をやめるタイミング

食べることに興味がない性格

世間では「食べるのが大好き!」という方の存在が目立ちますが、実は世の中には「食べることには興味がない」というタイプの人も一定数います。生まれもった性格として、食への関心が薄いタイプなのかもしれません。

また、「食事よりも遊び優先!」という子供は非常に多いです。特に少食じゃない子供でも、遊びに夢中になっているときは、「お腹が空いた」とはあまり言わないものです。

目の前のおもちゃなどに熱中する様子が見られる幼児と違い、小学生の場合は、テレビや考え事などに集中していて食事に意識が向いていないケースもあります。

食べるのが遅い

カレーライスを食べる女の子

大食いの方は、食べるのが早い方が非常に多いです。なぜなら食べ物は摂取してから20分ほどして脳に「お腹いっぱい」と伝える満腹中枢が働くので、たくさん食べられる人というのはこの満腹中枢が働く前に、食べ物を摂取しているのです。

一方で、食べるのが遅かったり、ダラダラとした食べ方をしていると、食事が大量に残っているにも変わらず、満腹中枢が働いてしまいます。

子供の場合、食事中に立って歩いたり、テレビに熱中したり、なんとなくぼーとしてしまうことも多いので、食事に集中できるような働きかけが大切です。

食事の雰囲気が悪い

家庭の食卓の雰囲気が悪いと、子供は食事が楽しいものとは思わず、食事をしたいという意欲も低下してしまいます。

「食事中はお話をしない」「嫌いなものも残さない」など、厳格すぎるルールが子供の気持ちを削いでしまっていることがあります。精神的にプレッシャーがある状態では、胃腸も働からず、食べ物が喉をとおらないのは自然なことです。

また、プレッシャーを与えていないつもりでも、夫婦仲がぎくしゃくしているときは子供も本能的に「いつもと違う」という空気を感じ取っています。

子供の少食を改善させる8つの方法

子供の少食を改善させる8つの方法をお伝えします。
子供の少食で悩まれているママやパパは一度試してみてください。

1.家族みんなで楽しく食べる

笑顔で楽しく食事を始める家族

家族みんなで、楽しく食事する雰囲気を大切にしましょう。共働きなどで帰宅後は忙しい方も、食事のときは一緒に子供と食べ、席についた状態でいましょう。

子供より先に食べ終わっても、お茶を飲んでリラックスタイムにしたり、野菜や果物の皮を剥いたりなど、その場でできることもあるはずです。

現代では、子供も塾や習い事などで忙しいので、1人で食事を摂らざる得ない状況もあると思います。その分、一緒に食事ができる機会を大切にしましょう。

2.彩り豊かな盛り付けで楽しませる

食事の際には、やはり見た目も大切です。どんなに美味しく作っても、茶色いものばかりだったり、緑色ばかりだったりすると、食欲がわいて来ません。彩り豊かな盛り付けだと、食事をするのが楽しくなりますし、なによりいつも以上においしく感じられます。

キャラ弁なども流行してますが、子供の場合、見た目がカワイければ喜んで食べてくれることも多いです。100均などでもハートに野菜を切り抜ける型など、多様なグッズが販売されていますので、挑戦してみましょう!

3.食事の時はテレビを消す

食事をする時にテレビがついていると、どうしても意識がテレビに行ってしまいます。ダラダラと食事をとると、ほとんど食べていないにも関わらず、満腹中枢が働いてしまいます。

食事がなかなか進まない子供の場合は、テレビを消して静かな環境で食事をさせてあげましょう。ただし、食事が楽しくないものと思わせないように、ママやパパが話しかけるなどして、楽しい雰囲気は忘れないでください。

4.食育を実践する

キッチンで母親と一緒に料理を作る女の子

子供に食事作りを手伝ってもらうことも少食改善につながります。ハンバーグのタネを一緒に作ってもらうなど、子供でもできる料理を一緒に作りましょう。
自分が頑張って作った料理はおいしく感じますし、「残さないように食べよう」という意識も高まります。

ベランダや庭などでの家庭菜園もおすすめです。自分で育てた食べ物などは、やはり格別です。今まで苦手と思っていた野菜なども、自分で育てることで、克服のきっかけになる可能性もあります。

5.取り皿に自分で取り分けるスタイルに!

これまで少食を心配するあまり「もう食べないの?」「半分も食べてないじゃない!」といった言葉を子供にかけていた場合、しばらく丼ものやラーメンなどの麺類など、一人前がしっかり決まっている料理は控えましょう。また、そうした言葉は次からは口にしないように気を付けてください。

少食の子供、特にそのことを指摘された経験のある子供にとって、食事量が決まっている料理は、プレッシャーに感じることがあります。プレッシャーを感じると、胃腸の働きも悪くなりますので、結果としてやはり食事量が減少してしまいます。

家庭での食事は、食べられる量を自分で取り皿に移して食べられるようなスタイルに変更しましょう。自分でご飯をよそえるような年齢の場合は、まずは自分で食べられる量をよそわせて少しずつ「完食できた」という経験を積ませましょう。

6.お弁当箱は小さめがおすすめ

お弁当箱を見せる女の子達

少食の子供のお弁当箱は、ママやパパから見て「小さいかな」と思える程度がおすすめです。お弁当箱を小さくすることで、プレッシャーがなくなり、「これぐらいなら食べれるかな」と子供の自信につながります。

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7.グルタミン酸が含まれる食品を摂取する

グルタミン酸とは、胃腸の働きを活性化させ、消化や吸収を促す効果が期待できる栄養素です。トマトや昆布、かつお節など、出汁となる食品の旨味成分として知られています。

味噌汁やスープなどで、こうしたグルタミン酸を摂取できる食品を積極的に日々の食卓に取り入れましょう。

グルタミン酸が含まれている食品

トマト、かつお節、昆布、チーズ、きな粉、大豆

8.運動習慣を取り入れる

少食でも、お腹が空いていれば、ご飯がおいしく感じられるはずです。おいしく食べるためには、やはり身体を動かすのが効果的です。

夕食前に散歩をしたり、家の中でも体操や布団の上でのでんぐり返しなどが可能です。休みの日は、お弁当を持って、公園などにピクニックに行くのもおすすめです。

少食でも、成長曲線で正常範囲なら問題ない

少食でも、子供が成長曲線の正常範囲内に収まっているのなら、あまり深刻に考える必要はありません。大きくなれば必然と食事の量も増えて行きますし、味覚も成長にともに変わっていくので、好き嫌いも減るのが通常です。

少食でも、ご飯がおいしい、食事を楽しい時間だと認識できているなら大きな問題はありません。温かく見守ってあげることを心がけましょう。