はさみをいつから練習させるか

はさみはいつから練習させる?子供に教えるポイント

はさみをいつから子供に使わせるか、はさみデビューの時期に迷っているママやパパに、練習を始めるのに最適なタイミングを5つと、安全に使えるようになる上手な練習方法をご紹介します。はさみの危険性の教え方やはさみの選び方など、お子さんのはさみデビューに必要な情報をまとめました。

はさみはいつから練習させる?子供に教えるポイント

はさみをいつから子供に持たせる?最適な時期と練習方法

親として子供にはさみを持たせるのは心配なものです。間違えば大ケガに発展するので、初めてはさみを持たせることに慎重になるのは当然でしょう。特に1人目のお子さんだとスタート時期に悩んでしまいます。はさみをいつから持たせるのか、持たせると決めたらどうやって子供に教えるのか詳しくみていきましょう。

子供に「はさみ」を持たせる最適なタイミング5つ

子供にはさみを持たせる時期は「〇才になったとき」「〇〇ができるようになったら」といった明確な基準がありません。子供たちにはそれぞれ個性があり、最適なタイミングが違うからです。これから、お子さんの“はさみデビュー”に最適なタイミングを5つご紹介します。あなたのお子さんにピッタリの時期を選べばスムーズにはさみを使えるようになるでしょう。

子供が興味を持ったとき

折り紙する子供の傍に置かれたハサミ

子供が何かに興味を持ったときに、それを与えてあげるとグングン成長します。はさみも同じで、子供が自分で何かを切りたいと言い出すかテレビに出て来たはさみに興味を示すことがあれば、一度はさみを持たせてみてください。

興味があるものに対しては、子供なりに親のレクチャーを素直に聞こうとするので、はさみの使い方を覚えるのが早くなります。お兄ちゃんやお姉ちゃんがいる場合は、一緒に先生になってもらいましょう。一度教える側に立つと、その後もちゃんと管理してくれるようになります。

はさみに興味を持った子は、興奮して使い方が荒くなることがあります。親に内緒で、家にあるあらゆるものを切ってしまうこともあるので、親がはさみの管理をするようにしましょう。

2~3歳になってから

2~3歳になると手の使い方もしっかりとしてきます。大人から見るとぎこちなく感じますが、手先はじゅうぶん器用になっているので、この時期にはさみを持たせてみましょう。

これから保育園や幼稚園に入るこの時期に、工作の練習を自宅でしておくと園での生活も楽しく過ごせます。子供の中には、自分が不慣れなことを園でさせられるとストレスを感じる子もいます。自宅で一度でも練習しておくと安心です。

2~3歳の子供に対しては、何度も優しくはさみの危険性を教えてあげましょう。刃先を向けてきて当たったら、ちょっとオーバーなリアクションで「痛い!」と言うと危険なものだと理解できるようになります。

保育園や幼稚園で使い始めるとき

折り紙を持つ子供と見守る保育士

忙しいママやパパが多いので、自宅でゆっくりはさみの練習をできないご家庭も多いでしょう。そんなご家庭でも大丈夫です。保育園や幼稚園でしっかりと練習させてくれるので、子供が園ではさみを使い始めてから、自宅でも使えるようにするといいでしょう。

園から「はさみを持たせてください」と連絡があったとき、一度ご家庭で挑戦してみると子供も安心です。はさみの使い方が分からないと言い出したら、一緒に工作をしながら練習させましょう。

自宅でも園でもはさみを使い始めると、慣れから扱いが雑になる可能性があります。保管場所をしっかり決める、危険なものだと伝えるなど、慣れてきたときこそしっかり教えてあげてください。

自分のことをしたがる自立期

子供には何度も「自立期」があります。自分のことを自分でしたがる時期で、ママやパパはヒヤヒヤすることが多くなる時期でもあります。「イヤイヤ期」も自立しようとする子供の行動なので、初めてハサミを持つのはこの時期でもいいでしょう。

自立期になると子供は何かを切りたいとき、親に相談せず勝手にはさみを探して見よう見まねで切ることがあります。使い方や危険性を全く知らないと逆に危険です。子供用のはさみを与えて、使い方をしっかり教えておくようにしましょう。

自立期に入ると親が「○○しなさい」と言うと反対のことをすることも。はさみに関しても、命令口調ではなく「こうできたらカッコいいね」「これができればお姉ちゃんだね」と気分を上げる言い方をしてみてください。

ママに時間の余裕があるとき

子供に教える母親

教えてあげるママに時間や心の余裕がないと、はさみを上手に教えてあげるのは難しくなります。子供にとっては初めてのはさみなので下手なのは当然ですが、忙しさでイライラしていると教える口調も強くなってしまいます。

子供はイライラした口調で教えられると、それに対して苦手意識を持ってしまいがちです。「もう、へたくそね」「ママの話聞いていた?」など、強い口調で教えてしまうと工作嫌いの子供になる可能性も。

お兄ちゃんやお姉ちゃんがいる家庭など、早い子は1歳ではさみデビューする子もいます。1歳を過ぎていればママの状態がベストなときに、はさみを持たせてみてもいいでしょう。はさみの練習には早すぎも遅すぎもありません。ママ自身が怖がり過ぎないことも大事です。

忙しくて練習時間が取れなくても気にしすぎなくて大丈夫です。「いつの間にか子供がはさみを使っていた」という家庭もたくさんあります。時間ができれば、一緒に工作を楽しみましょう。

上手にハサミの練習を進める4ステップ

はさみデビューのタイミングが来たとき、上手にはさみの練習を始められるように5つのステップで練習方法の一例をご紹介します。練習の前に、はさみを使うときは周囲をキレイに片付けましょう。周囲が散らかっていると、無意識に道具の扱い方が雑になりケガにつながる危険があります。練習中も、周囲散らからないようサポートしつつ進めていきましょう。

初めてのはさみの選び方

色々なデザインのハサミ

最初のはさみ選びは、以下のことに注意してください。安全にはさみデビューさせるために、いくつか試してみようという気持ちで探すといいでしょう。

最初のはさみに最適なもの

  • 刃先が丸いもの
  • バネがついていて力が要らないもの
  • 手の大きさに合ったもの
  • 子供が気にいったもの

小さい子向けにプラスチックのはさみがありますが、できればしっかり切れるはさみの方がおすすめです。1歳くらいで単にはさみに慣れさせる目的であればいいのですが、切りにくいので変なクセがつく心配があります。

実際に練習に入っても、安全性を第一に考えられたはさみでは、なかなか切れず練習にならないことも。心配だとは思いますが、最初から切れるはさみを使った方が結果的に安全に使えます。

はさみに慣れる

まずは、はさみに名前を書いて「自分の物」という意識付けをさせましょう。子供の名前を書くことでモノを大切にする気持ちを育てることにもつながりますし、はさみを丁寧に使うようになります。自分が成長できたような気がして子供も喜んでくれるでしょう。

はさみがどんなに危険なのか、この段階でしっかり教えます。はさみを題材にしている絵本もあるので、探して読み聞かせておくのもいいでしょう。

はさみを持たせたら、この段階では何も切らせず、はさみの開閉の練習をしてください。リズムを付けて「チョッキン、チョッキン」と言ってあげると子供も飽きずに練習できます。スムーズに開閉できるようになるまでやってみましょう。

細いものを切ってみる

細いものを切ってみる

はさみの開閉に慣れたら、一度で「チョキン」と切れるような細いものを切らせてみましょう。セロハンテープ幅の紙などがいいでしょう。何度かチョキチョキと細いものを一度で切らせる練習を繰り返します。

はさみの先を使わず、根元で切るように教えてあげてください。また、お子さんが理解できれば、はさみを全て閉じないように切ることも教えてあげるといいでしょう。ここで慣れておけば、次のステップから楽に進められます。何度繰り返し「チョキチョキ」と楽しく練習しましょう。

まっすぐ紙を切ってみる

細いものを切れるようになったら、次は何度かはさみを開閉しなくては切れないものに挑戦してみましょう。徐々に切る幅を広げてあげてもいいでしょう。まっすぐ紙を切れるようになるまで練習します。

子供はひとつのことを長くするのが苦手なので、紙の色や材質を変えて練習させてみましょう。色紙や厚紙(厚すぎはNG)、新聞紙や広告なども楽しく練習できます。切ったもので遊んで息抜きをさせながら、どんどんはさみに慣れさせましょう。

いろんな形に挑戦する

紙に描いた蝶々を挟みで切り取る

紙をまっすぐ切れるようになったら、次に直角に方向を変えて切る練習や、曲線を切る練習をします。事前に四角や三角の図形を白紙に書いて「この線に沿って切ってみて」と言い進めていくとスムーズです。切れるようになったら、ハートや星など少し複雑な形に挑戦してみましょう。

この時も同じ作業を長時間続けず、切った円形の紙に顔を書かせたりハートを壁に貼らせたりして、休憩時間を作ってあげてください。集中力が切れるとケガにつながるので、ブレイクタイムはじゅうぶん取りましょう。

切った紙で工作を作る

さまざまな形をはさみで切れるようになったら、達成感を与えるために工作にチャレンジしてみましょう。折り紙を細く切って輪を作り、チェーンのように繋げた飾りは、はさみの練習になります。

丸や三角、四角など色んな図形を切って、一枚のボード(段ボールなどでもOK)に貼らせ、犬や猫を作らせてみるのも頭の体操になります。お子さんと相談して、興味を持ったものを作らせてはさみの練習を終わります。

はさみの練習で気を付けること

  • 休憩を適度に取って集中力を切らさない
  • はさみが危険なものだと何度も繰り返し教える
  • 周囲を散らかしたまま作業しない
  • 振り回すなどの危険な使い方をしたら、しっかり叱る
  • 兄弟がいれば一緒に先生になってもらう
  • 使い始めは、はさみを1人で使わないよう親が収納・管理する

はさみはいつからでも練習できる!

子供の個性や好みによって、はさみを持たせる最適な時期はバラバラです。外遊びが好きな子と、お絵かきばかりしている子では、手先の器用さもはさみへの興味の持ち方も違うでしょう。「いつから練習を始める」と決めすぎず、子供に合わせることが重要です。

お子さんに最適な時期を親が選んであげて、焦らず楽しくはさみデビューをさせてあげましょう。道具を使えるようになるのは、お子さんの成長を形として見ることができる喜ばしいことです。ママやパパも一緒に楽しんでください。