優しい子の育て方!両親の言動が優しい心を育てます
みなさんは「わが子にはこんな子に育って欲しいな~」と考えたことはありませんか?
勉強ができる子、スポーツができる子、元気ならそれだけで十分…といろいろなことを考えてしまいますが、多くは望まないけれど、心の優しい、思いやりのある子に育って欲しいと思うのは、親のささやかな願いですよね?
特に女の子には、穏やかで優しい子に育って欲しいと思うママも多いと思います。
勉強やスポーツをずっと継続するのは難しいけれど優しい心は子供の頃に身につければ、大人になってもそうそう変わらないもの。 勉強のようにしっかり教え込むのではなく、周囲の人との関わりのなかで自然に身につけて欲しいものですよね。
- そもそも優しい子とはどんな子供なのか?
- わが子を優しい子に育てるために両親ができることは?
を中心に、優しい子の育て方をご紹介します。ちょっとしたことですが、両親の心がけで自然に優しい心を育てることができますよ。
そもそも優しい子ってどんな子?
そもそも”優しい子”とはどんな子供でしょうか?「優しい」「思いやりのある」というのは感覚的なもので、勉強やスポーツのように結果が明確に見えるものではありません。
たとえば”ドラえもん”にでてくるジャイアンは、のび太をからかって時には意地悪をしてしまうこともありますが、いざという時には必ず助けてくれる頼りになる優しい子でもありますよね。
のび太も勉強が出来なくて気が弱く、意地悪されることもありますが、それでも友達を大切にする心の優しい子だと思います。
それはどんな人にも当てはまり、優しさを全く持っていない人というのは逆に珍しいものです。
漠然と優しい子に育って欲しいと願うよりも、こんなことができる子が”優しい子”だと大人も考える必要があります。そこに”優しい子の育て方”のヒントがあります。
優しい子の行動を具体的に考えてみると、
- 友達に自分のおもちゃを貸してあげる子
- 妹や弟を助けてあげられる子
- おじいちゃん、おばあちゃんの誕生日にメッセージや似顔絵を贈れる子
- 動物を乱暴に扱わずに可愛がることができる子
- ママが疲れていたら気遣いができる子
といったところでしょうか?子供の年齢により変化するものでもありますね。優しい子の特徴としては、”人のために何かができる子”という要素が大きいように思います。
両親が考える”優しい子”像を明確にすることが大切
こんな優しさを身につけてほしい、こんな行動ができる子供になってほしい。という希望を書き出してみて下さい。それにプラスして、この子はこんな優しい行動ができているなと、すでに達成している行動も出してみましょう。
優しい子になるには両親の言葉が重要。優しい行動ができたらしっかり褒めてあげましょう
どんな子が優しい子なのか、両親が考える具体的な”優しい子”の行動を書き出すことができましたか?次のステップは、その行動ができた時に子供をしっかり褒めてあげることです。ぜひ声に出して具体的に褒めてあげてください。
例えば、お友達におもちゃを貸してあげることができたら「お友達におもちゃを貸してあげて、○○ちゃんは優しい子だね。」と褒めてあげるとか、お兄ちゃんが妹に、嫌々ながらもお菓子を分けてあげることができたら「独り占めしないで妹に分けてあげるなんて、とっても優しいお兄ちゃんだね。」と褒めてあげるといった具合です。
子供が無意識に(逆に嫌々と)とった行動でも、ママに褒められるのを嬉しく感じ、また同じ行動を繰り返すようになります。自然と優しい行動ができる子供になるのです。
もちろん、おもちゃを貸すことができない子供もいます。
そんな時は「おもちゃが貸せない子は優しくないダメな子。」ではなく、別の”優しい行動”を見つけ、しっかり褒めてあげましょう。どんな子供にも優しい部分はあります。そこをしっかりと探してあげましょう。
優しい子の行動を明確にし、その行動ができた時に子供をしっかり褒めてあげることを繰り返すことにより、自然と優しい行動ができる子供に育ちます。
優しい子になるには両親の行動が重要。子供のお手本になりましょう
「子は親の背中を見て育つ」といいますが、”優しさ”、”思いやり”についても同じことが言えます。優しさや思いやりがどういったものか理解をしていない子供に対して「優しくしなさい。」「思いやりを持ちなさい。」と言葉で教えても、大した効果はありません。
ましてや「どうして優しくできないの!?」と子供を叱るなんてもってのほか。子供はどうして叱られているのかすら理解できないでしょう。
言葉で教えるよりも、まずは親が周囲の人を思いやる姿を見せ、お手本になることが大切です。身近な夫婦同士でも「ありがとう」「おつかれさま」と声を掛け合ったり、祖父母を大切にいたわる姿を子供に見せることにより、同じような行動ができるようになります。
他人に対しては、ハンカチを拾ってあげたり、電車で席を譲ってあげたり、そんな些細な行動で良いのです。
優しさや思いやりがどういったものかを、親の行動から子供に教えていきましょう。素直に「ごめんなさい」と謝る姿もしっかり見せたいですね。
「ありがとう」は優しさへのお礼。「ありがとう」をしっかり言える子供に育てましょう
「ありがとう」という言葉はどういった時に出るでしょうか?多くの場合が人からの優しさを受け取った時だと思います。
優しさを受け取り、お返しの言葉を伝えることができるということは、優しさがどういったものかを理解することになります。
お友達からおもちゃを借りたら「ありがとう」と伝えることを教えると同時に「おもちゃを借りられて嬉しいね。おもちゃを貸してくれた○○ちゃんは優しいね。」と”優しさ”を受け取ることの喜びと優しさがどういったものかを教えてあげましょう。
そうしていくうちに「ありがとう」と言う周囲の大人を見て、優しさを自然に学んでいきます。親が子供に「ありがとう」を伝えることも大切です。
子供にはたくさんの愛情を注ぎましょう
”優しさ”や”思いやり”は相手を大切に思う気持ちから生まれます。相手を愛するということですよね。優しい子に育って欲しいとこだわりすぎて、子供を愛することをおろそかにしてはいけません。
愛を知っている子供は、人のことを自然に愛するようになります。愛を受け取ると誰かに返したくなるからです。そこから”優しさ”や”思いやり”が生まれるのです。
毎日子供を抱きしめて「ママはあなたのことがとっても大切よ。生まれてきてくれてありがとう。」と声に出して伝えましょう。
愛を知らずに育った子供の特徴は、自分のことが愛せないところがあります。愛されることは自分の存在を認められることです。
今ここに自分が存在していいんだと感じることで自分自身を愛せるようになります。自分のことすら愛せない子供は、他人のことを愛することはできないのです。
優しい子に育って欲しいという願いを込めて、子供にはたくさんの愛情を注ぎましょう。
優しさは子供にとって最大の武器になる
優しい子と一口に言っても”優しい”の形はたくさんあります。親にできることは「こんな行動ができる子が優しい子」という具体的な内容を書き出し、その行動ができたら褒めてあげること。
親が望む優しい行動ができなくても、その子の優しい部分を見つけ、優しい行動ができたらしっかり褒めてあげることです。
また「子は親の鏡」。親や周囲の大人が優しい行動を心がけ、優しさとは何かを子供たちに教えていきたいですね。
学校では人間関係のトラブルの問題が多発し、子が親を、あるいは親が子を殺害してしまうといった悲しい事件が後をたたない昨今。優しい心を持っていれば、そういった事件は無くなるとは言えませんが、優しさを持っていなければ、人と人との関係はうまくいきません。
過ちを犯そうとしている人に少しの優しさをかけてあげるだけで、凄惨な事件が起こらない可能性もあるのです。逆に優しさを忘れ、愛のない態度を取ったばかりに起きる事件もあります。
優しいだけではいけませんが優しさは時に最大の武器となり、周囲を、そして自分を守る盾になるのです。
優しさを身につけることは、親が努力をしてもすぐに結果が出るものではありません。思い通りにいかなくても長い目で見守ってあげてください。
無理に押し付けては、逆に子供の心が疲れてしまいますし、親の方が先にお手上げになってしまいます。子供の頃に優しさを身につけられなくても、人は生活していく中で、愛や優しさを学んでいくものです。
あまり気負うことなく、優しさとは何か?を普段の生活から自然に学ばせ、心の優しい子に育てたいですね。