子供の好き嫌いには様々な原因があります
大人になってから美味しく感じて、食べられるようになったという物があると思いますが、子供の頃は味の感じ方や見た目で感じる印象が違います。
他にも、初めて食べたときの状況によって苦手意識を持ってしまっていたり、友達や周りの人の影響で嫌いになったりと、子供が好き嫌いをするのには様々な原因があります。
子供は苦みや酸味を感じ取る味蕾(みらい)が敏感
子供の舌にある味蕾という食べ物の味を感じる器官の、知覚能力は大人より優れていて、苦味や酸味などを敏感に感じてしまうことが好き嫌いの原因です。
苦味や酸味は、毒のある食べ物などに含まれるので、体を守る為に受け付けないということもあります。感受性が強い子ほど、そのパターンが多く克服するのが難しくなります。
食経験・嫌なイメージが残っているのかも
小さい頃は、少しずつ新しい食べ物に挑戦していきますが、色々分かるようになる年齢になってから、新しい食材を食べ、そのタイミングでお腹が痛くなったりしんどくなったりすると、原因は他にあっても、その食べ物も印象に残ってしまい嫌いな食べ物として覚えてしまうのです。
また、食べているときに怒られた場合、同じように嫌な印象とともに食べ物も記憶に残り、嫌いになってしまうこともあります。
見た目やにおいへの戸惑い
小さいときは、大きく切られた物や食べにくい形の物は、とても食べにくく、中々食べられないことが嫌になり、食べたくなくなることがあります。
他にも、食材の匂いや料理中の匂い、食器などの匂いが嫌な場合も多くあります。調理方法・味付けを工夫してみたり、食器などの洗浄・感想を徹底するのも大事です。
友達の好き嫌いに影響されて好き嫌いしてみたいだけ
小さい頃は、周りの影響を強く受ける為、好き嫌いも周りの人が美味しい!と食べていると自分も美味しく感じ、嫌いと言っていると、不味く感じ嫌いになることがあります。
保育園や小学校に行きだしてからが多いので嫌いになることを止めるのは難しいですが、自分の意志で思いだしたことではないので克服させる方法は沢山あります。
子供が好き嫌いを言い出すのはいつ?年齢で見る味覚の変化
子供が好き嫌いを言い出すのはいつなのか、それぞれの年齢での原因は何なのかは、人に聞いたり調べないと、普段は全く分かりません。
味覚や子供の発達も影響しているようですが、どのように関係しているのか参考にしてみて下さい。
いつから好き嫌いが始まる?好き嫌いしだす時期の子供の発達
始めは何も分からず食べていますが、急にこれが嫌いと思いだします。いつ頃から始まることが多いのかなどを、考えてみましょう。
離乳開始~1、2歳ころ
この頃は、好き嫌いが出やすい時期で、好きな物は食べて嫌いなものは全然食べないということが多くなる時期です。
それは、本当に嫌だと感じている好き嫌いもありますが、好き・嫌いという自我の発達によるものの場合もあります。食べない=嫌いだと思わず色んな調理法で試してあげましょう。
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3~5歳(幼稚園・保育園の頃)
この頃好き嫌いをするのは、食べ物の区別がしっかり出来るようになってきたという成長の証でもあります。色んなおやつの美味しさも知るので、苦味のある物などは、嫌に思ってしまうかも知れません。しかし食べた後に褒めてあげるなどをすれば簡単に治ったりする時期でもあります。
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極端な好き嫌いは発達に問題がある可能性も
ただ好き嫌いが多い子も沢山居ますが、この頃になって極端に偏食であったり、食べ物の好き嫌いが激しい場合は、発達に問題がある可能性もあります。
感覚が敏感で嫌いな食べ物が食べることが出来ず給食なども嫌いな献立だと食べられません。同じ経験をした子も少なくないので、相談してみるのも大事なことです。
子供はいつまで好き嫌いする?
好き嫌いと言えば、子供が思い浮かびますが、いくつになっても食べられない物ってありますよね。
大人になってからの好き嫌いは、子供の物とは違うのか、どんな特徴があるのか、まとめました。
思春期を超えればある程度は収まる
10代後半から20代になるとそれぞれの食品の持つ複雑な味を楽しめるようになります。
22歳頃は味覚の転換期と呼ばれ、子供の頃嫌いだと感じていた物が美味しく感じられるようになるでしょう。
その為、子供の頃よりは好き嫌いが減る傾向が見られます。
大人になっても好き嫌いがある
子供の頃から、ずっと嫌いなままということもありますが、大人になってから新たに嫌いになることもあります。他にも子供の頃に好きで食べ過ぎたため逆に嫌いになってきたということも少なくありません。
仕事などでも外食をする機会が増えるので、子供の頃から嫌いなものは少しでも克服させてあげると、大人になってから困ることも、少し減ると思います。
子供の好き嫌いは直すべき
子供の好き嫌いは、単に栄養が偏るからという理由や、大人になって困るからという理由だけでなく、色々な所に影響が出てきます。
好き嫌いが多い子
好き嫌いの多い子供は、協調性がない・ワガママ・神経質な子になる可能性が高いと言われています。
更に、学力への影響もあると言われ、好き嫌いをする子供の中でも、絶対に食べないと拒否する場合は、好きな科目には集中できますが、嫌いな科目には一切興味を示さず、やりたくないということもあります。このように、子供の好き嫌いは色々な所に影響が出るため直しておくべきです。
無理やりはダメ?子供の頑固な好き嫌いを治すコツ
子供に無理やり食べさせてしまうと、逆にもっと嫌いになり本当に克服できなくなってしまうかも知れません。嫌いなものが入ったおかずなどを、どっちが多く・早く食べられるか競争してみたり、簡単なクイズを取り入れながら、子供にはゲーム感覚で楽しみながら自然と食べさせることで、嫌いだったことは忘れ食べてくれるようになるはずです。
競争した後、クイズに正解し食べた後には、しっかり褒めることも克服する為に大事なことです。
子供の嫌いな食べ物は家族みんなで食べましょう
子供は単純なので、周りの影響を受けやすく、特に一番近い家族からはもっと影響します。
家族と一緒にご飯を食べることが少ない子供は、好き嫌いをしても怒られることが無い為、好き嫌いが治りにくく、食べ方や基本的なマナーも分からないまま育ってしまうので、大きくなってから困ってしまいます。
お母さん・お父さんと、仲良く食べるだけでも、楽しい空間になるので好き嫌いをし難くなります。
すでに嫌いなものがあった場合でも、家族が美味しい!といって食べているものは、美味しいかもしれないと1口食べ、2口食べ、知らぬ間に食べられるようになっていたなんてことも少なくありません。
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子供が食べやすいよう料理の見た目を変えてみましょう
大人が美味しいと感じる料理が、子供には食べにくく美味しく感じられない場合があります。
それは、匂いや切り方や見た目によって、そう感じているので、嫌いな食べ物を小さく切ってみたり、野菜を星形やハート形にくり抜いてあげるだけで、子供は食べたくなるものです。
嫌いな食べ物の良い所を子供に教えてあげましょう
女の子の場合は、これを食べると綺麗になれると教えてみたり、男の子には、これを食べるとヒーローみたいに強くなれるよ!と教えてあげると、食べる気になるはずです
色々と分かる年齢の子供なら、一緒に野菜を育ててみるのも良いかも知れません。自分で育てた野菜なら美味しく感じることもあります。
子供に一口頑張らせましょう
無理矢理食べさせるのは良くありませんが、少しだけでも食べて、食べることに慣れさせることも大切です。頑張って食べた後は沢山褒めえてあげると子供は、他の物も頑張って食べようとするので、克服への近道になります。沢山食べさせてしまうと、逆にもっと嫌いになってしまうので注意が必要です。
子供に嫌われがち食材ランキングと調理の工夫/苦みが出ない切り方や調理法
子供が嫌いな野菜ランキングで、いつも上位にあるのが、ピーマンやトマトです。子供が嫌いなイメージですが、大人になっても嫌いなままという人も沢山います。
今の内に、好き嫌いを無くし、色んな料理を美味しく食べられるようにしてあげましょう。
栄養豊富な緑黄色野菜
緑黄色野菜とは、ガンの予防に効果があるとみられている、ベータカロチンが多く含まれている野菜のことで、ピーマンやトマトやほうれん草など、カラフルな野菜が多いのが特徴的です。
カラフルなので、一見子供に好かれそうですが、苦みが強かったりクセがある物もあり、多くの子供が苦手と思っています。ですが、調理の仕方で食べられるようになる物も沢山あるので参考にしてみて下さい。
ピーマン
苦みの少ないピーマンの選び方
ヘタの部分に角が多く円形に近いほど、苦みの少ないピーマンなので、選ぶときはヘタに注目してみましょう。
縦カット&湯通しで苦みを抑える
ピーマンの細胞は縦に並んでいて、輪切りなど横に切ってしまうと細胞を傷めてしまい、苦みが強くなりますので、縦に切りましょう。切った後に、ピーマンをサッと湯通しすることで苦みは更に少なくなります。
油を使った調理で甘みが増加
ピーマンは、油と相性がよく、焼くことで甘みも増すので、油を引いてグリルすることが美味しく食べる調理法です。
人参
色が鮮やかで艶があり、茎の付け根が細いものを選びましょう。
人参に火を通したときの、あの柔らかい食感が苦手な場合は、千切りにして柑橘系のフルーツと一緒にサラダにしてみましょう。
見た目で拒否するなら
見た目が苦手な場合は、人参をすりおろしましょう。
ハンバーグやカレーにいれればバレませんし、ケーキにして出すと食べられることが多いようです。
においが苦手なら
匂いが苦手な場合は、他の調味料や材料で目立たなくする方法で、一番分かりやすいのが、カレーです。小さく切って、カレーにいれるとカレーの匂いで分かりませんし、他にも具が沢山入っているので、小さい人参は分かりづらくなります。
トマト
トマトも皮の色が鮮やかで、形は丸く固いトマトを選びましょう。
甘いトマトの選び方
そして、トマトのお尻に放射状の筋があるものは、糖度の高い物なので食べやすいハズです。
ゼリー状のたねが苦手
トマトのゼリー状の部分が嫌いな場合は、それを取り除き食べてみましょう。
加熱調理&冷凍してみる
それでも無理な場合は、過熱をしてみましょう。卵と一緒に炒めたり、意外かもしれませんがトマトのフライにしてみても甘みが増し、食べやすくなります。
夏だと、冷凍してそうめんの具にして食べるのも、食べやすくなるはずです。
小魚・青魚やレバーなどくさみの強い食品
魚は丸めてダンゴに
見た目や臭いが苦手な原因なので、頭を切り落としてフライにしたり、ミンチ状にし団子にしてみるのも、魚だと分かりづらくなるので良いと思います。
青魚は味噌との相性が良いので、味噌煮にすると匂いも気にならないはずです。
レバーは下処理をしっかり&味がわからない調理法がおすすめ
レバーはしっかり筋と血合いを取り除き水で洗いましょう。
味が苦手な場合は、カレーに入れてみたり、カレー風味のカツにしてみると、目立たなくなります。
食感が苦手な場合は、みじん切りにしてミートソースに入れると、ほとんど分からず食べやすくなります。
うめぼし・砂糖不使用ヨーグルトなど酸味の強い食品
うめぼしの酸味が苦手な場合は、炊き込みご飯などにすると食べやすいです。
食感が苦手な場合は、細かく刻んで納豆に混ぜたり、ささみとチーズとフライにすると食べやすくなります。
砂糖不使用ヨーグルトは、カルピスの原液と混ぜてフローズンヨーグルトにしてみたり、フルーツと一緒に食べると、果物の甘さがあるので食べやすくなります。
子供の好き嫌いはゆっくり向き合っていきましょう
好き嫌いは良いことではありませんが、子供は初めて食べるものが沢山あり、その中のいくつかには苦手な物が勿論あるはずです。
それを、無理やり食べさせたり、好き嫌いはダメ!と怒ってしまうと逆効果です。
大きくなるまでに、食べられるようになればいいか…と軽く考え、楽しくゆっくり克服させてあげて下さい。