部活をやめたいという子供への対処法

部活をやめたい子供の心とは?親ができるアドバイスや対処法

部活をやめたいと子供に言われたら?子供の気持ちも聞かずに説教を始めるのはいけません。子供が部活をやめたい理由は先輩後輩の人間関係や先生とのソリが合わないなど様々な理由があり、こじれると学校までいきたくなくなり不登校になることも。子供の心を知り親として適切なアドバイスをしましょう。

部活をやめたい子供の心とは?親ができるアドバイスや対処法

部活をやめたいのはどうして?子供が悩む退部したい理由

悩むママ

みなさんも学生時代、部活をやめたいと思ったことが一度はあるのではないでしょうか。そもそも部活をやめたいという原因は何なのでしょうか。ここでは人間関係と身体的な問題について紹介します。この二つ、部活をやめる理由としてとても大きいのです。

部活をやめたいのは部内での人間関係の悩みが多い

部活動をやめたいと思うときの理由で多いのは人間関係ですよね。毎日ある部活動で友達や先生、先輩との関係が悪くなってしまったら、精神的にストレスにもなりますし、部活動をやめたいと思うのも理解できます。

同じ部活の友達関係に悩んでしまう

友達関係に悩む

友達と一緒に部活をするのは楽しいですよね。子供にとって楽しいものです。ですが、一緒に部活に入ったのに、その友達との関係が悪化してしまうことはよくあります。特にスポーツの場合は、選手になる人と補欠になる人で分かれるなど、実力勝負になります。例え友達でも競って勝負をしなければなりません。そうした勝負を繰り返す中で、感情的な対立が生じ、やがて友達ではなくなってしまうということが実際にあります。また、部活内で友達ができないということもあります。

毎日やる部活動なのに、常に一人でいることは辛いものです。自分で友達を作らないのではなく、周りが近付いてこないこともあるでしょう。友達との関係が、部活動をやめたいと思う理由のひとつになるのは間違いないでしょう。

部活の顧問の先生との関係に悩んでしまう

部活動で友達との関係はうまくいっているのに、顧問の先生が嫌だという人もいます。先生の指導の仕方についていけないとか、先生が特定の生徒だけひいきしていることもあります。このような場合、顧問の先生と合わないので部活動をやめたいと思うことも多いでしょう。確かに運動部で実力以外の部分でレギュラーになれないのであれば、部活動をやっている意味は感じられないでしょう。

また、最近では部活動内での体罰が問題にもなっています。体罰をする先生がいる場合も、部活動をやめたい理由になるでしょう。

先生との関係に悩む

部活の先輩との関係に悩んでしまう

部活動で特殊なのは先輩との関係です。中には上下関係が厳しい部活もあり、そういう場合は先輩の権限がかなり大きいと言えます。そんな先輩に嫌われると部活動に参加しづらくなり、やがて部活動に行きたくないとなります。先輩との関係に悩んでしまうと部活動に行きたくなくなります。

部活と勉強の両立が身体的にキツイ

部活をやめたいと思う理由のひとつに、身体的にキツイというのがあります。学校は部活だけをやっていれば良いわけではありません。部活以外にも勉強もしなければなりませんから、その両立をまじめに行おうとすると、身体的にキツイのは当たり前なのかもしれません。

運動部の練習がつらい

座る男の子

運動部の練習がつらいのは厳しい部活では当り前なのですが、それでも想像以上にキツイ場合があります。練習がきつすぎて学校に行きたくなくなる子供もいます
かといって練習を少なくすることはできません。こうなってしまったら部活動をやめるしかないという発想になるでしょう。

部活動をする時間の拘束が長い

部活動によっては時間の拘束が長い場合があります。放課後だけ部活をするところもありますが、朝練がある部活動も多いです。そうすると朝は早く夜も遅いということがあります。勉強もしなければなりません。
身体的にキツくなり、この生活で勉強までもしっかりこなそうとすると体がもちません。部活動をやめたいと思うのも仕方がない状況になってしまいます。

子供が部活をやめたいと言ってきたときの親の対応

部活動をやめたいと子供が言ってきたらどうすれば良いのでしょうか。部活動は学校をやめるというよりも大きな決断ではありませんが、学校に行きたくない理由につながるもので、慎重に対応すべきです。

部活動はやり続けなければならないものではありません。必要とあれば部活動をやめたり、変えたりすることはできます。本人の意志を尊重してあげた方が良いでしょう。

親の基本スタンスは子供本人の意志を尊重してあげる

本人の意志を尊重してあげて

部活動のために学校に行けなくなるのは問題です。勉強ができなくなるのもおかしいです。それならば部活動をやめて、学業に専念するのも手です。
また部活内での人間関係に悩んでいるのであれば、部活動をやめることで解決することもあります。やりたくない部活はやらなくてもよい、というスタンスで対応するのが良いでしょう。

子供が部活をやめたい原因を見つけましょう

話す親子

部活をやめたいと言われたときにすぐにやめるのではなく、まずはなぜ部活をやめたいのかの原因を探す必要があります。その理由はなかなか話してくれないこともありますが、時間をかけて原因を探ってみましょう。

部活をやめたい…でも理由は言えないという場合

なぜ部活をやめたいのかの理由は正直に話してくれないことも多いですが、部活内での人間関係が原因の場合があります。
そうした場合、学校に行けなくなる場合もありますし、子供の体調にも影響してしまう可能性があります。まずは部活動を休ませ、必要であれば学校も休ませて部活をやめたい原因を探すようにしましょう。

学校に行きたくない時の親が学ぶ子供の心理
学校に行きたくない時の親が学ぶ子供の心理
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子供が部活を始めたきっかけはなんだったのかも思い返してみましょう

部活をやめたいと思う理由も様々ありますが、そもそも部活をはじめたきっかけや動機とは何だったのでしょうか。部活をはじめたきっかけや動機を振り返ることで、部活をやめたいという気持ちもより理解できるようになるでしょう。

好きなことができる!!部活動は迷わず好きな部活を選択

部活のジャンルが好きで、その部活動を始めたという子供が大多数でしょう。好きなものが部活動として存在していたので、部活に入ったという流れは自然なことです。

好きなことをやりたい!でも練習は…

ギターを弾く女の子

部活動をしようと思ったときに好きなものが部活にあればやる気満々で入部するでしょう。これはスポーツだけではなく、どのような部活にも共通しています。こうした理由で部活動を始めた場合、部活動を長く続ける人が多いです。
ただ野球が好きでも練習は嫌いとか、練習の中でも走ることが嫌いなど、部活動内容がすべて好きということは少ない場合もありますので、好きなことだから部活動をやめることはないとは言えないでしょう。

友達がやっている部活だから自分も始めた

部活動を始めるきっかけとして「友達が入るから」「友達に誘われたから」というのは大きなきっかけになります。それではなぜ友達が部活に入ると一緒に入ろうとするのでしょうか。

友達と一緒に部活をするのが楽しい

友達

仲の良い友達と一緒に部活動をするのは、純粋に楽しいでしょう。お互いの会話のテーマも部活動の内容となり、グッと距離が縮まります。ただ友達が入ったからと部活に入ると、友達がやめたら自分もやめたり、友達との関係がうまくいかなくなったら、部活動を続ける理由が無くなってしまったりすることが多くなります。
また、友達はどんどんうまくなるのに自分は全然上達しないこともあります。そういう場合は、例え友達と一緒に入ったとしてもやめたいと思うようになるでしょう。

学校の決まりで強制的に何かの部活に入らないといけなかった

特に部活に入りたくはないのですが、必ず部活に入らないといけないという学校もあります。そうした場合の部活動に対する熱意が低いというのは理解できます。

仕方なくやりたくない部活動を続けるのは苦痛

部活がつまらない子供

部活に入らないといけないから入ったというスタンスだと、仕方なく部活動をすることが多くなります。そもそも部活動をしたくないのですから、恒常的に「部活をやめたい」と思うのでしょう。
ただ部活動は止められないので、なるべく楽な部活を選ぶという選択肢しかないと思いますが…。それでも嫌な部活動をするよりは精神的に良いでしょう。

子供が「部活をやめたい」と言ってきた時の5つの対処法

基本的には無理をして部活を続ける必要はありませんが、一時的な気持ちで少し休めばまたやりたくなるということもあります。もし子供が部活をやめたいと言ってきた場合、以下の対処法を試してみください。

1.運動部の選手としての限界を感じているような場合

スポーツ関係の部活の場合、選手として限界、もうこれ以上続けても記録が伸びないと悩むことはよくあります。このような場合、どのように対処してあげるのが良いのでしょうか。

部活をやめる前に少し休部してみるのも手

学校の部活動は、記録を出すことそのものが目的ではありません。あくまでも教育の一環です。記録が出なくても、選手として限界であったとしても、続けることに意味を持つこともあります。ただ、このように思いつめているときに、部活をやり続けても精神的に辛くなるだけです。
少し部活動を休んでみましょう。休んでいる間にその部活を本当にやりたいのかどうかの考えるきっかけになることもあります。少し休んでも部活をやめたいという思いがなくならないのであれば、退部もやむを得ないでしょう。

少し休んでみる

2.部活が原因で体力的な問題を感じているような場合

前述した通り、部活の練習がキツイ、さらに勉強もするとなると体力的につらくなります。体がつらいと言われたときにはどのように対処すれば良いのでしょうか。

体力は必要なので部活動以外のことをするのもあり

体がつらくて勉強もなかなかできないような状態の場合、部活動をやめるのもありでしょう。ただし、体力は必要です。急に部活をやめて、体がなまってしまうこともあります。
体力をつけるのに必要なものは部活動だけではありません。自分で毎日走ることも、体力維持には役立つでしょう。部活動はやめても良いが、体力はつけようと提案するのが良いかもしれません。

部活動以外のことをする

3.部活の友達や先輩との関係に問題がある場合

前述した通り、友達や先輩との関係に問題があって部活をやめたいという場合もあります。そうした場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。

部活内でトラブルがあるようなら無理をせず子供を守る

友達や先輩とちょっと喧嘩したぐらいであれば良いのですが、集団無視や陰湿な嫌がらせにまで発展している場合もあります。そうした場合、なぜ部活動をやめたいのかの理由を話してくれないことが多いです。

子供をよく観察して、子供の様子に変化がある中で部活をやめたいと言われたら、子供の意志を尊重してあげましょう。その上でゆっくり原因について話を聞いてみましょう。大きな問題に発展する前に対処できるかが重要です。

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4.部活の顧問の先生との関係に問題がある場合

顧問の先生との関係に問題がある場合もあります。先生との関係に問題があると分かった場合、どのように対処すれば良いでしょうか。

まずは部活動は休部させましょう

部活動の中で顧問の先生の力は絶大です。先生と合わなければ選手になれないこともあります。また、先生と合わない場合、部活動をやめる以外の選択肢はほとんどありません。そのため、まずは部活動を休むという選択肢を取るしかありません。その後、本人の意志を確認しつつ、どうするか考えていきましょう。本人が希望すれば、学校側とも話し合う必要も出てくるでしょう。中には部活動を続けるために、転校する人もいます。本人とよく話し合うようにしましょう。

先生と問題がある場合部活動は休ませましょう

5.部活に時間をとられすぎているので自分の時間が欲しい

部活動での時間の拘束が長くなれば、部活をやめて自分の時間が欲しいと思うのは自然の流れでしょう。そうした場合、どのように対処すれば良いでしょうか。

部活をやめたあと家で遊ぶだけにならないように注意しましょう

自分の時間が欲しいと言われ、それでも部活をやるべきだと強制することはできません。ただ部活をやめたことで余った時間を無駄に使う子供もいます。毎日、ゲームをしているようなら部活動をやっていてくれた方が良いと思うのは親として当然です。部活をやめるのはいいけれど、部活で使ってきた時間をどのように使うつもりなのかは本人に聞いておくのが良いでしょう。

部活をやめたいと子供が言い出して家庭で悩んだ時は学校と協力して解決しましょう

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部活動は強制的に続けさせるものではありません。もしやめたいと言われたら本人の意志を尊重してあげましょう。ただ、部活動をやめるだけではその時間を有効に使うことはできません。せっかく時間ができるのですから、その時間をどう使うか計画を立てるようにしましょう。

また、人間関係で部活をやめたいと思うこともあります。そうした場合は学校と相談しつつ問題を解決していくようにしましょう。その場合も部活は休ませたり、やむを得ず退部することも視野に入れておきましょう。