子供が宿題をやらないのはなぜ?
宿題をやらない子供に困っているママはたくさんいます。毎日「宿題やったの?」「どうしてしないの!」などと言い、イライラするのに疲れているママも多いでしょう。そんなママにとって、子供が自発的に宿題をしてくれれば、そんなに嬉しいことはありません。
まずは子供の気持ちを理解するために、子供が宿題をしない理由をチェックしておきましょう。
子供が宿題をやらない理由
- 単純に面倒くさい
- ゲームや遊びなど他にしたいことがある
- 勉強が分からず苦手意識を持っている
一番多い理由としては、面倒くさいという理由です。私たちも、ダイエットにいいと分かっていても、筋トレやストレッチを毎日するのは面倒ですし、家をキレイに保ちたいと思っていても、毎日掃除をするのは大変です。それと同じだと思うと、子供の気持ちが理解できます。
まずは、子供の気持ちを理解し、その上で子供が宿題をやるようになる方法と、親がやってはいけないNGな言動を見てみましょう。できそうなものを試してみて、子供に合う方法を見つけてください。
宿題をやらない子ができる子になる方法7つ
宿題をやらない子を、自発的にできる子にするためには、忍耐力と工夫が必要です。何かをしたから劇的に改善するという問題ではないので、できそうなことを試して様子を見て、難しい場合は改善してといった作業をしばらく繰り返さなくてはいけません。
最初は面倒な作業ですが、一度習慣になればその後はとても楽になります。宿題で悩まなくてよければ、ママも常にニコニコしていられますし、実は子供も宿題を済ませると気持ちがいいのは分かっていますので、親子のストレスを軽くするために、子供が宿題をするようになる方法を7つ紹介します。
1.帰宅後すぐに宿題をする習慣をつける
帰宅してしばらく遊んでから宿題をするより、帰宅後すぐに終わらせる方が子供も親も楽です。子供は学校から帰ってすぐは、まだ「動」の意識が残っています。大人で言えば会社から帰ってすぐの状態です。着替えもまだ済ませていない間は、気持ちが落ち着いていない状態にあります。
気持ちが「動」の状態のまま宿題を済ませると、取り掛かりもスムーズですし集中できるので早く済みます。また、親が子供に何度も宿題のことを言わなくていいので、夕方から夜にかけてイライラすることも減ります。
帰宅して着替えを済ませ、一度ゆっくりした「静」の状態になると、そこから宿題をする気分に持っていくのは難しくなります。私たち大人も、一度落ち着いたら次に動くのは面倒です。子供も親もストレスを一番軽くできる方法が、帰宅後するに宿題を済ませる方法なのです。
子供と一度話し合い、宿題を帰宅後すぐに終わらせるメリットをいくつか伝えてあげましょう。その上で、家に帰ったらすぐに宿題を出し、着替える前に終わらせることを習慣化すれば、親子共に楽になれます。
2.親も一緒に勉強する
子供と一緒に親も机に向かう時間を作ってみると、親の私たちの人生も向上します。例えば、20時から30分間は勉強の時間と決めて家族みんなで机を囲みます。小さい子がいれば、お絵かきや塗り絵をしていてもいいので、一緒に机を囲みましょう。
本来、親である私たちにも勉強は必要なのですが、毎日の忙しさでなかなか時間が作れません。そこで子供の宿題の時間を利用して、大人も向上する機会を作ってしまうのです。パパやママにおすすめの勉強には次のようなものがあります。
大人におすすめの勉強
- 興味のあることやスキルアップのために資格の勉強
- 仕事のキャリアアップにつながる勉強
- 人生を向上させる自己啓発の本を読む
- 字を上手く書くためのペン字
- 英語の勉強
- 家計簿をつけるついでにお金についての勉強をする
- 日記をつける
勉強でなくても、一緒に机を囲むことに意味があります。家計簿を子供が寝てからつけているママは、子供が宿題をしている間に一緒の机で書くと、夜の時間に余裕が出ます。私が夏休みにこの方法を試したところ、初めて子供が夏休み中に宿題を終わらせることができました。
一緒に勉強をしていれば、宿題の分からないところをすぐママやパパに聞けるので解決も早く、勉強意欲も向上します。忙しくて時間がない場合は、週に数日からでもいいですし、最初の5分だけでもいいのでやってみてください。親にとっても、有意義な時間になります。
3.宿題の重要性を理解させる
大人の私たちも、意味がないことに時間を使いたいとは思いません。子供は特に、自分の興味のないことや意味を見出せないことには時間を使おうとしません。宿題をやらないのは、重要性がいまいち理解できていないからでもあります。
そこで一度話し合って、なぜ宿題をしなくてはいけないのかを理解してもらいましょう。子供に夢があれば、それを実現しやすくするには勉強が必須であることを教えてあげてください。
分かりやすいように、将来の夢を例に挙げて伝えてあげると子供もやる気が出るでしょう。例えば、動画の配信者になりたいという夢があれば「勉強をしないと面白いことが浮かばない」「宿題は期限までに動画をアップする練習になる」など、宿題と将来の夢とを紐付けて重要性を教えましょう。
4.してもしなくても一旦宿題を机に出す
宿題をランドセルやカバンに入れたままにしておくと、忘れたり後回しになったりします。帰宅したらまずは宿題を見える場所に出すことで、時間ができたときややる気が出たとき、すぐ取り掛かれます。
また、宿題を出しているときに「今日は何時から宿題しようか?」と声掛けをしてあげて、子供に時間を決めさせアラームなどをセットしてあげると、子供が自発的にやろうと思えるようになります。子供に合った方法を見つけてみましょう。
5.夏休みなどは子供にスケジュールを立てさせる
親に決められたスケジュールは守らなくても、子供は自分で決めたスケジュールは守ろうとします。ただ決めさせるのではなく、親も計画をしっかり聞き、無理や無駄がないか見極めてアドバイスしてあげることも大切です。
しばらくスケジュールを実行して無理がある場合は、その都度修正して楽にできるスケジュールを親子で考え改善すると、徐々にあなたや子供に合った方法が分かってきます。
長期の休みの場合、進行状況が見え辛いのも宿題に身が入らない原因です。仕事の工程表のように計画を見える化してあげたり、チェックリストを作成し終わったら消したりすることで、宿題への意欲がアップしやすくなります。
6.宿題をしやすい環境を作ってあげる
子供が宿題をしやすい環境を作ってあげるのも、親のできるサポートのひとつです。居間の机を常にキレイにしておき、すぐに宿題を広げられるようにしてあげる、宿題をするときはテレビを消し集中できるようにするなど、できることをやってあげましょう。
一人の方が集中できる子は「分からないところは後から一緒にしようね」「終わったら声かけてね」と伝え、部屋で一人になれる時間を作ってあげます。宿題が終わったら確認してあげて、頑張ったことを褒めてあげましょう。
7.宿題を自発的にできたら大げさに褒める
ママに言われなくても、自発的に宿題をした日は「さすがだね!」「言われなくてもするなんて凄いよ」「もう寝るまでは自由時間だね」などと、大げさに褒めてあげましょう。子供は褒められると嬉しいので、次も同じことをしようと頑張ろうとします。
私たちも「料理上手だね」などと褒められると、もっと料理を頑張ろうと思えますし「きれいだね」と言われれば、きれいであり続けたいと努力します。それと同じで、子供も褒めてもらうと嬉しくてやる気が出るものです。
いくつかの方法を組み合わせてみたり、あなた独自の方法と組み合わせたりして、子供が自発的に宿題できる方法を見つけましょう。きっと宿題で悩むことが激減します。
宿題をやらない子供に親がやってはいけないNGな言動
子供が宿題をするようになる方法と一緒に、親がやってはいけない言動もチェックしておきましょう。親の態度次第では、子供にやる気が起きず、勉強が嫌いになる可能性も出てきます。良かれと思ってしていたことが、実はNGな場合もあるので、ここでおさらいしておきましょう。
無理やり宿題をやらせる
ただでさえ嫌だと感じている宿題を、親が無理やりさせようとすると義務感はさらに増して、子供はどんどん宿題が嫌になります。強制的にさせていると宿題だけでなく、勉強自体が嫌いになってしまうケースもあります。
宿題をしなければゲームを捨てる、ご飯が食べられない、遊びには行かせないなど、何かを禁止したり脅したりして宿題をさせると、一時的に効果が出ても長い目で見ると成功しないことが多いので注意してください。
宿題をサポートせず放置する
宿題をやらない、もしくはやっていると思っている子供に対して、何もサポートせず放置するのはNGです。子供が宿題をやらない理由にもあったように、単に面倒なだけではなく「分からないからできない」子供もいます。
その場合、放置していると分からないまま授業が進み、子供の勉強嫌いに発展する危険があります。また、宿題をしたと嘘をつき、ゲームをすることに慣れてしまうと、今後も同じように都合の悪いことは嘘をついて逃げる可能性も高くなります。
これらは、子供が悪いのではありません。子供はどうしても興味があることに意識が向いてしまうものなので、それを親が上手く指導する必要があります。
子供が、単に面倒だから宿題をやらないのであれば、上手くやるように促します。宿題の内容が分からないから意欲が出ないのであれば、教えてあげることが必要です。忙しいママにとって、宿題を毎日見てあげることは大変です。
しかし、勉強が遅れて勉強が嫌いになると、将来もっと時間が必要になるケースもあるので、早い段階で勉強の不得意は克服しておきましょう。
過剰に管理する・代わりにやってあげる
夏休みや冬休みの宿題などに多いのですが、過剰に宿題を管理したり、代わりにやってあげたりするのはNGです。以前、ネットで夏休みの宿題を売買している親が問題になりました。そんなことをすると、子供にとってマイナスになることはあってもプラスにはなりません。
子供は親の思い通りにはなりません。例えば、宿題が間に合わなかったとしても、そこで学ぶこともたくさんあります。親ができることは、宿題をやってもやらなくても子供を理解しサポートしてあげることです。
親が手をかけすぎると、子供が自発的に考え行動に移す機会を奪ってしまうので、あくまでもサポートする立場であることを忘れずに接することが必要です。
宿題のご褒美を準備する
宿題をしたら〇〇をあげる、宿題が終わったら〇〇してもいいなど、ご褒美を与えると子供はやる気を出しますが、この方法にはご褒美がないと宿題をしなくなるというデメリットがあります。
宿題はやって当然のことだと親が認識し、ご褒美は準備しないようにしてください。子供にとって、宿題で得られるご褒美は学力の向上です。お菓子やゲームなどのご褒美がなくても進んで取り組めるようになるのがベストなので、ご褒美は準備しないようにしてください。
ご褒美ではなく、宿題や明日の準備など、すべきことをしてからでないと好きなことができないというルール作りは有効です。間違いやすいポイントなので、ルールにはしてもご褒美にしないように気を付けてください。
先生に宿題について叱ってもらう
宿題は学校の義務ではないので、先生は宿題を必ずしも出す必要はありません。しかし、子供の家庭学習を促すため、勉強の復習をさせることで学力を向上させるために出してくれています。そんな宿題のことを先生に委ねるのは間違いです。
確かに、親には甘えても先生から言われるとやるという子も多いのですが、宿題はあくまでも家庭学習なので親の管理の元で行わなくてはいけません。
宿題をするようになる方法とNGな言動は紙一重です。同じように見えることでも、言い方や態度次第ではNGな言動になるので、子供が自発的に気持ち良く宿題に向き合える方法を考え、NG言動をしないように気を付けてください。
宿題をやらない子にはガミガミ言わずひと工夫!
宿題をしない子には、子供を思うあまりにガミガミ言ってしまいます。これはもちろん愛情がないとしないことですが、子供にとっては苦痛でしかありません。無理に宿題をさせることを辞め、どうしたら気持ちよくできるのか、という方向に考え方を切り替えましょう。
少しの工夫で、子供の宿題への向き合い方が変わることもあります。また一時的に変わっても、時期や年齢で他の工夫が必要になる場合もあります。常に子供を観察し、気持ちよく勉強できる土台作りをしてあげてください。