小学生のメイク事情・子供の化粧にどう対処する?
小学生の8割近くがメイクの経験があると答えているほど、小学生のメイクは盛り上がりを見せています。
プチプラコスメと呼ばれる安価な化粧品が増え、小学生がお小遣いで買えることも盛り上がりの理由になっています。
メディアの影響で子供のメイクに抵抗がないと考える親御さんも多く、イマドキの小学生にとって、メイクは「普通」になりつつあります。
しかし、大人の意見は賛否両論。子供にメイクをさせるママに批判的な意見もあります。
お子さんがメイクに興味を持ち始めたら、小学生が化粧をするメリットとデメリットをしっかり把握し、適切な対処をしていきましょう。
小学生がメイクをするメリット
小学生のメイクにメリットはあるのでしょうか?子供がメイクをしている親の声を元にメイクするようになって良かった面をまとめてみました。
ママや友達とメイクを楽しめる
メイクをママと楽しめるのは、とても素敵な親子のコミュニケーションになります。「アイライナーはこうするのよ」と母親から教えてもらうのは、子供にとってすごく嬉しいものです。
また友達がメイクに興味があれば、一緒にメイクを楽しめます。ゲームやネットではなく、友達と顔を見合わせながらメイクをすることは良い思い出になります。
友達がメイクをしているのに「お母さんがダメって言うから」と断るのは、子供にとって勇気のいることです。メイクに批判的なママも、周囲の環境次第では、遊びと割り切る必要があります。
間違ったメイクをしなくなる
メイクに興味がある子が増えているのは、防ぎようがありません。スマホやネットと同じように、頭ごなしに辞めさせるのではなく、上手に付き合っていく方法を考えた方がいいでしょう。
子供がメイクに興味を示し始めたら、まずは親子でルールを決めます。「長時間しない」「親と一緒のときだけOK」など、メイクに対する決まりを作ってあげましょう。
子供がメイクをするようになったら、メイクの落とし方やスキンケアも教えてあげましょう。お化粧の仕方と同時にクレンジングや保湿の大切さをしっかり教えていけば、親に隠れて肌を傷めるような間違ったメイクはしなくなります。
インターネットや動画サイトでは、文房具でメイクする方法を教えていることも。「肌や目を傷つける可能性があるからいけない」と教えておきましょう。
性格が明るくなる
メイクをすると気分が良くなるのは、大人も子供も同じです。メイクをして性格が明るくなる子にとってお化粧はメリットになるでしょう。
ダンスなどの習い事をしている子は、本番だけでなく練習でもメイクをしてあげると集中できる場合もあります。子供の気分を上げるために上手にメイクを取り入れましょう。
メイクで元気になるのはメリットですが、依存するようになるのは好ましくありません。親がしっかり子供を観察し、助言していく必要があります。
コンプレックスを解消できる
大人にとっては小さな悩みでも、小学生にとって「目が小さい」「顔色が悪い」「眉毛の形が嫌い」といった悩みは大きな問題です。
コンプレックスを上手く隠すメイクを知ることで悩みが解消され、前向きになる子もいます。コンプレックスに感じている所をカバーしてあげるメイクを教えてあげると、積極的な性格になる子供もいます。
コンプレックスをはメイクだけで解決しようとせず、内面の明るさでカバーすることも大切だと教えてあげましょう。
「美しくいること」に関する知識が増える
美しくいることに関する知識がなかったばかりに、大人になって後悔している人は多いでしょう。紫外線対策をしていなかったせいで、大人になってシワやシミに悩んでいる。ニキビを自分でつぶして跡が残ってしまったというのも、知識がなかったための失敗といえます。
メイクするようになると、自然と美しさに対する知識が増えます。スキンケアの方法を知っていれば、メイクをしていてもキレイな肌を保てます。ママが正しいスキンケアの方法を教えてあげましょう。
メイクは長時間しない、メイクはしっかり落として保湿する、紫外線対策は毎日するといった基本を教えておきましょう。
小学生がメイクをするデメリット
小学生のメイクに対する批判は多いです。子供が化粧をするデメリットを見ていきましょう。
肌荒れの可能性がある
100円ショップやドラッグストアでは、子供のお小遣いで買える安価な化粧品がたくさん売られています。大人にとっては害のない化粧品成分でも、肌がデリケートな子供には注意が必要な場合があります。
子供は肌の角質が大人より薄いので、安い化粧品で肌トラブルを起こすケースも多いです。化粧品でかぶれたりアレルギーを発症する子もいます。
そのような場合は、大人になっても肌荒れで悩むことになるので、子供が使う化粧品にはじゅうぶん注意する必要があります。
可愛くなるためのメイクで肌が荒れると、大人になる頃には肌トラブルを隠すための化粧をするようになります。使用前にパッチテストを行ったり化粧品の成分をしっかりチェックしましょう。肌トラブルを早めに発見することも大切です。
肌の老化が早まる
皮脂の分泌が盛んな小学生の時期にお化粧をすると、肌を傷つけ老化を早める原因になります。子供の肌は不安定でデリケートなので、メイクがニキビや吹き出物の原因になることもあります。
大人のように我慢できない子供は、肌に痒みやかぶれが出ると、自分で触って悪化させる原因になります。そうすると、ますます肌が弱り大人になる頃には同じ年齢の子たちと比べて、肌の老化やトラブルに悩まされる可能性が高まります。
肌トラブルで皮膚科を受診する15歳前後の子供たちが増えています。メイクが原因になっているケースも多いので、親がメイクをさせるかどうか判断しなくてはいけません。
ネイルで爪が弱る
大人でもネイルやマニキュアを繰り返していると、爪が弱ってしまいます。子供はまだ爪が丈夫ではないので、爪へのダメージは大人以上です。
爪が痛むと見た目が悪くボロボロになり、それを隠すようにまたマニキュアを塗るという悪循環に陥るケースも。爪周辺の皮膚を傷めることもあるので、可愛いからとしょっちゅうネイルをしてあげるのは控えたほうがいいでしょう。
爪が丈夫になるまでは、爪の保護を大切にしてあげてください。乾燥しないよう保湿して、少し磨いてあげるだけでも自然なツヤが出ます。短時間であればネイルシールを楽しむのもおすすめです。
普段の自分に自信が持てなくなる
大人でも理解できる感情ですが、メイクが日常的になると他人にスッピンを見せるのが恥ずかしくなります。心が不安定な子供の時期であれば、なおさら恥ずかしいという気持ちが大きくなるでしょう。
素顔に自信が持てないと、メイクをしていないときは消極的になってしまう可能性があります。濃いメイクができない中学受験の時期などは、素顔に自信が持てずマイナスに作用する場合があります。
メイクに依存すると大切な所でマイナスに作用する場合があります。子供がメイクをしていないと消極的になったり、伏し目がちになるようなら、メイクをやめさせる判断をしましょう。
子供らしさがなくなる
キレイな素肌につぶらな瞳。自然な血色で赤らむ頬は子供らしくて可愛いものです。そんな子供ならではの可愛らしさは、小中学生のときが盛りです。
子供らしい可愛さがメイクで損なわれるのは残念だと考える大人はたくさんいます。
子供の気持ちとママの考え方次第ですが、不自然なメイクをして写っている写真より、素顔でニッコリ笑っている顔の方が素敵だと感じる大人が圧倒的多数です。
周囲の目が気になる
同じ年代の女子を育てているママ同士であれば、子供のメイクへの興味も理解できます。しかし、全く関係のない大人から見ると、子供のメイクはやはり不自然に映るものです。
小学生のメイクに批判的な人もいて、白い目で見られるケースもあるでしょう。小学生のメイクに対して嫌悪感を抱く大人がいるということは、親子で理解しておく必要があります。
TPOに応じたメイクの仕方を教えてあげるのも親の役目です。濃いメイクは家で楽しみ、外出時は薄めのメイクにするなどの対策をとるといいでしょう。
小学生のメイクとママの本音
女子小学生が化粧に興味を持ち始めるのはいつ頃からでしょうか?子供のメイクに対してどう対処をすればいいか悩んでいるママは、女子小学生の母親の体験談をご覧ください。
肯定派
今はみな小学生からメイクは当たり前。
アーロン(40代後半)
娘が小学生の頃から、小中学生を対象にしたような雑誌でかわいいブランドのお洋服やメイク用品が店舗に入るようになって、子供達にも身近になりました。
娘が五年生くらいのとき、お年玉やお小遣いを持ってかわいいブランド店に行き、メイク用品を買うようになりました。
メイクの方法を娘なりに学んで、教えてもいないのに綺麗にアイラインを引いていました。厚塗りせずナチュラルに仕上げていることに驚いた覚えがあります。
お手本は、好きな雑誌に載っているモデルの子のメイクと服装です。一生懸命に真似ている姿は可愛かったです。
当時は女の子なら一度は通る道と考え、自由にメイクをさせていました。だからと言って、変にグレたり、不良になることはありませんでした。
娘は現在、20歳になりましたが、メイクテクは素晴らしく上達しています。
否定派
やめさせました
まほ(40歳)
現在小学校5年生になる娘がいます。娘は、3年生の時に同じクラスの少しませた感じの女の子達に影響されたようで、メイクに興味を持ってしまい、友だちと100円ショップに行って、アイシャドーやチークなどの買って遊び半分でメイクをするようになりました。
メイク興味を持ち始めた時から「小学生には早いし肌にも良くないのでやめて欲しい」と言いました。私はメイクの濃い人が苦手なので、娘の行動がショックでした。
メイクはやめさせましたが、その代わりに、オーガニックの製品でいい香りがするクリームやリップクリームなどを数種類買ってあげました。
これで自分の肌を大事にケアしてね。と伝えました。個人的には小学生のメイクは良くないと感じています。親として、大人として、やめさせる方がいいと思います。
小学生には早すぎる
もったいない小細工
マキ(30代後半)
娘が5年生の夏に、メイクに興味を持ち始めました。きっかけは、お友達と買い物に行った時、ドラッグストアで試供品を試してみたことです。
そのお友達は服装も派手で、お小遣いでコスメを買ったりしているようですが、その影響で娘が「私もお化粧したい」と言ってきた時は驚きました。
娘には「化粧なんて、お肌が老けた大人がそれを隠すもの。綺麗な若い肌には、全く必要ないよ」と言い聞かせていますが、仲間同士で遊ぶ時にコスメを借りたりしているようで、友達との関係もあるのでその程度は目をつぶっています。
私も中高生の頃、同じような理由で親が呆れていた記憶があります。若い頃の肌の美しさは歳をとらないと分からないので、ある程度は仕方ないと思いますが、それにしても小学生は早すぎると思います。
メイクはもう少し大きくなってから
ぱんだ(40代後半)
子どもは、小学生になってからメイクに興味を持ち始めました。私がメイクをしているのを見て、ちょっとまねをしてみたくなったようです。私が留守の間に化粧品を取り出してメイクをしていたこともありました。
その時は、子どもに怒るのではなく、「あなたのように小さい頃は肌もきれいで何もする必要がないけど、お母さんのように年をとってくるとメイクでカバーしないといけなくなるの。だから、もう少し大きくなってからメイクしたらよいと思うよ。」と言ってみました。
すると、子どもも「わかった、じゃあ、大きくなってメイクをする時は教えてね」と言いました。小学生のメイクに対しては、冷静に対応すれば子どももメイクをする必要がないことをわかってくれると思います。
条件付きで承諾
まだまだお化粧は早いよ
あかね(30代後半)
うちの子がメイクに興味を持ち出したのは小学校5年になったばかりの10歳の時でした。
周りの子たちがメイクを始めたのをきっかけにビューラーでカールしたり、マスカラを塗りたいと言い出し、まだ早いんじゃない?と言いましたが周りの子がしているからの一点張りでした。
私もオシャレがしたいという気持ちはわかるので自分のお小遣いの範囲で買うこと、お休みの日にしかメイクしない事と約束をしてからメイクを許しました。
正直メイクなんて小学生でしなくていいと私は思っています。大人になれば嫌でもしなくてはならないし、子供は子供らしく、素のままで可愛いと思います。
オシャレなら髪型や洋服でいくらでも出来るのになぁと思いました。
気持ちはわかるのよ~
ぱんだママ(30代後半)
メイクに興味をもったのは保育園の頃でした。私のメイク道具で遊んだり、メイク中の私を真剣に見ていたり。
こっそりメイクをしているのを見つけたのは小3でした。その時は、まず人の持ち物を勝手に使うのは良くないことだと言い聞かせました。
それとメイクにはふさわしい場所やルールがあり、子どもがメイクをすることについて良いことではないと心配したり、ビックリする人もいるということ。
肌に合わないお化粧品を使うと肌を傷める危険があることを話しました。伝わったかは心元ないですが、なんとなく納得はしてくれました。
メイクに興味を持つのは自然なことだと思うので否定はしませんが、小学生のメイクについては賛否両論があるのが実情です。
外出時に子どものメイクを見て心無い言葉を浴びせる人がいるかもしれませんし、不審者の目を引いてしまうのではないかという不安もあります。
我が家ではおうちの中でのメイクならOKというルールにしています。
小学生のメイクは「ママとの約束」が大事
小学生のメイクにはメリットとデメリットがあります。頭ごなしに「お化粧してはいけない」と教えるよりも、メイクに対する知識を教えるほうが長い目で見てプラスと考える親もいます。
ママが化粧品をチェックする、学校にメイクをしていかない、長時間つけたままにしない、メイク落としはしっかりするなど、小学生がメイクをするときはママとの約束事をしっかり決めておきましょう。
女の子は思春期になるとニキビやお肌のトラブルで悩むものです。思春期の娘の接し方を参考にして見た目に気を配ることの大切さや、周りの目を過度に気にしすぎないことも教えていきましょう。