子供のメガネ選びのポイント
学校等の眼科検診の結果により、視力の低下に気が付くことが多いと思います。だからと言って直メガネ販売店へ行くのはNG。子供の目が悪くなっていることがわかったら、まず最初に必要なのは適切な対応です。メガネはそのために欠かせない「医療機器」になります。
子供のメガネは眼科で計測しよう!
メガネ販売店で行われる検査は簡易的なもので、専門医で行われる検査とは全く違います。特に小さなお子さんの場合、検査にも不慣れな為、緊張して近視寄りの数値が出ることもあります。必ず専門医の診察を受けてからメガネを作りましょう。
はじめての子供のメガネは必ず眼科へ!正しいメガネを掛ける重要性
専門医により検査し、視力低下の原因によりメガネの使用目的が変わります。
ただ単に視力が悪いからメガネをかけても、適切なメガネを使用しなければ、かえって視力を悪くさせてしまいます。
度数の合っていないメガネをかけると、発達途上の子供の目はその度数に合うように成長してしまい、結果的に視力低下や異常が進んでしまいます。メガネをかけ始める時期や度数の選択は、子供の場合は特に慎重に判断するべきですので、必ず専門医を受診しましょう。
どれくらいの視力からメガネが必要?
学校での視力検査結果の表示は以下の通りです。
視力検査の4段階判定
- A判定 視力1.0以上 よく見えています。
- B判定 視力0.7~0.9 注意しましょう。視力の低下が見られます。
- C判定 視力0.3~0.6 眼科受診の基準 教室の後ろから黒板の字が見えにくくなっています。
- D判定 視力0.2以下 必ず眼科の受診 教室の前からでも黒板の字が見えにくくなっています。
この4段階の判定を基準に家庭でも眼科へ行くかどうかを判断しますね。B判定だった場合、眼科での再検査では問題のないケースもあります。
メガネをかけないことで起こるデメリット
メガネをかけると目が悪くなる!と思っている保護者が時々見受けられますが、これは誤解です。
視力が低下した子供は、物をよく見ようと無意識のうちにかなりの努力をしています。その為に、疲れやすい、集中力が無いなどの傾向がみらます。視力の矯正すべき時期に必要な矯正をしないで、視力低下を進めてしまうと、メガネをかけても矯正しても視力が出にくくなり、必要以上の度数のメガネをかけなくてはいけなくなります。
専門医とよく相談をして、子供の成長のためになるメガネを選びましょう。
メガネはいつもかける?必要な時のみ?
メガネをかける様になった場合、常時メガネを使用した方が良いのか、必要時のみ使用した方が良いのか気になりますね。
裸眼でも日常生活に不自由が無い場合は、外していても大丈夫です。早い時期からのメガネの使用が視力低下に繋がる!と思っている人もいますが、そのようなことはなく、メガネと視力低下の進行には明確な関係性はありません。
子供用メガネの選び方
成長期の子供は、わずかな期間で視力の異常が進んでしまいますので、必ず専門医を受診しましょう。
眼科でしっかりとした検査を行い、子供の眼の現状を知り、メガネを選びましょう。レンズのピントが合っているのはもちろん、かけていて苦痛や違和感のないメガネでなくてはなりません。
子供用メガネの選び方のポイントやUVカット、ブルーライトカットなど、メガネの種類をまとめました。
レンズの中心と目の中心はあっていること
レンズの中心と瞳の中心が合っていないと見えにくくなったり、眼が疲れやすかったりします。せっかくきちんとした検眼をしても中心が合っていなければ意味がありません。
左右の目と目の距離は個人差があります。またメガネの使用目的や生活習慣により、よく使用するレンズの位置が違ってきます。これらを考慮して、メガネを掛けたときの瞳の位置を測定し、レンズの中心と瞳の中心があうように設計しましょう。
テンプルの幅と長さは十分であること
フロントからこめかみを経由して耳に掛ける部分をテンプルと言います。
テンプル幅が広い方がしっかりと顔に密着するためずり落ちにくいです。長さも十分でないとかけている耳が痛みを感じます。
子供は成長により顔の幅が変わります。活動的な子供はフレームが曲がってしまうこともあります。レンズはもちろん、テンプルも定期的にチェックしてあげましょう。
プラスチックレンズの非球面タイプのレンズがおすすめ
ガラスレンズに比べ軽くて割れにくく、カラーバリエーションが豊富。
レンズの全体がほぼ同じ度数になっており、近視や遠視などの一般的な視力補正用として使われます。
その他メガネレンズの選び方
メガネのレンズには様々な種類がありますので、子供の生活習慣を考え、合っているレンズを選びましょう。できれば軽いものを選ぶとメガネをかけていることがストレスンなりません。
UVカットレンズ
紫外線は皮膚だけではなく眼にも良くない影響を与えています。
帽子をかぶることにより2割カットされると言われていますが、紫外線カットサングラスやメガネを着用することで、帽子をかぶったときの4倍以上のカットが期待できます。
紫外線は、光の通り道を邪魔して見えにくくし、進行すると乱視を引き起こします。紫外線は浴びるほど目の中に蓄積されるので、日頃から眼を守りましょう。
防傷コートレンズ
特殊コーティングにより標準レンズよりも傷が付きにくいレンズです。レンズも長持ちします。
レンズに付く汚れも悩みの一つですが、汚れも付きにくい加工です。水分や指紋等の汚れも付きにくくなります。
お手入れによりレンズの寿命も変わりますので、お手入れしやすいレンズはメガネの耐久性にもかかわります。
ブルーライトカットレンズ
子供の眼の水晶体は透明でにごりがないため、成長過程にある子供たちは、大人の目以上にブルーライトの影響を受けやすい環境にあります。
パソコン、スマートフォンやゲームの画面など、現代の子供たちはブルーライトを浴びる機会が以前よりもずっと増加しているはずです。無防備にさらされる子どもの眼を守るために、ブルーライトカット仕様のメガネを着用することをおすすめします。
体育のときメガネはどうする?
子供がメガネを着用している時に、1番心配なのが体育の時間。視力低下がそこまでひどくないなら、その時間のみメガネを外すという方法もありますが、そのほかにどんな選択肢があるのでしょうか?
メガネ専用バンド
スポーツ等をする際にメガネがずれない様にスイミングのゴーグルのように後頭部をバンドで押させてメガネを固定します。
長さ調整も出来て素材がゴムなので伸び縮みし、取り付けも簡単!しっかりした掛け具合になりますので、ずれ防止になる優れものです。
スポーツ用ゴーグル
激しいスポーツ、サッカーやバスケットボール等に取り組むお子様の目を保護するために作られたのがスポーツ用ゴーグルです。
激しい運動の際にもずれない工夫や、衝撃を和らげる素材の使用、広い視界や顔にフィットするフォルム等、安全にスポーツを楽しむためにかかせない機能を備えていますので、スポーツには最適です。
子供用メガネは破損を避けられない!?保証はつけておこう
体育の時間など、運動が避けらないだけでなく、子供はやはり大人に比べてよく動く生き物。友達同士で遊んでいて、うっかり壊してしまったという事態もよく聞く話です。
壊すたびに、新しいメガネに買い替えていては家計的な負担も大きいです。破損の際に交換してくれる保証サービスもありますので、条件を確認して、賢く利用しましょう。
また、レンズの度があっていれば、無理に高価なメガネを購入する必要はありません。
子供のメガネは慎重に選ぼう
年齢にもよりますが、小学校高学年~中学生・高校生と勉強時間が長くなると速いスピードで視力低下が進むことがあります。度数の合わないメガネを使用することは、かえって視力低下の原因に繋がりますから、こまめに子供の目の状態を確認しましょう。
夏休み、冬休み、春休みなど、年に2回ほど子供の長期休みにあわせて、視力の再検査やメガネの調整を行うことをおすすめします。