家族旅行はいつまでできる?意外に短い子供との時間
家族旅行の帰り道に、「こんなふうに家族旅行ができるのは、あとどのぐらいなんだろう」と感傷的な気持ちになった経験はありませんか?お父さん、お母さんの予感は間違っておらず、子供と一緒に家族旅行ができるのは、実はとても短い期間に過ぎません。
家族旅行が年に1回だとすると、もしかしたら一緒に旅行に出かけられるのは、10回未満というケースもあるのです。
家族全員での旅行はいつまでできたか、なぜ旅行に行けなくなったのか、ここ数年、家族旅行はご無沙汰となってしまった先輩ママやパパに伺いました。
家族旅行に行けなくなる理由
先輩ママやパパの体験談によると、家族旅行に行けなくなる理由は、大きく以下の3つに分けられます。
子供が成長し、友人や自分の時間を優先するようになった
子供は「行きたくない」という意志を示したために、家族旅行に行かなくなるケースです。中学生・高校生ぐらいになると、家族との旅行よりも、友人との付き合いや自分の時間が大切になる子も多くなります。
親としては寂しいですが、これもひとつの自立の形。特に男の子は、年頃になると親と一緒に歩くのが恥ずかしいと感じる子もいます。無理強いして旅行に連れて行っても楽しくないだろうということで、みなさんそのタイミングで家族旅行を一旦は終了するようです。
部活動などの課外活動が忙しくなった
中学校で、部活動に入部した。高校に入り、バイトを始め、家族と予定が合わなくなった。子供は親との旅行に抵抗がなくても、旅行に行く時間がとれなくなるケースです。
また、例え小学生でも、少年団などのチームに子供が入部した場合、同様に家族旅行の時間が取れなくなってしまったという方もいました。
家族との時間すら取れない部活動の厳しさについて、最近では問題視する声も出ており、今後は休息の重要性が説かれ、学校現場なども改善していく可能性はあります。しかし、現段階で子供自身が「休みたくない」と主張する中、家族旅行に連れていくことは難しいのは間違いありません。
親の部署異動など仕事の変化
昨今の経済状況を考えると、リストラや給料カットなどが行われ、急遽生活に余裕がなくなるケースは珍しくありません。また、昇進や部署異動によって、なかなか休暇をとるのが難しくなることも考えられます。
子供が産まれてから成人するまでの20年間、親の経済状況や仕事の内容もまた変わっていき、それが家族旅行を難しくしてしまう可能性もあるのです。
きょうだいがいる場合、下の子は旅行回数が少ない⁉
きょうだいがいる家庭の場合、上の子が「行きたくない」と言い始めた、部活動に入部し時間がとれなくなった場合などを機に、家族全員での旅行は終了してしまいます。
しかし、上の子と下の子に年齢差のある場合、下の子はまだまだ付いてきてくれる、行きたがる年齢です。「下の子だけでも連れて行ってあげたい」と考えている親御さんも少なくありません。
ですが、未成年である上の子を一人だけ残して、両親+下の子だけで旅行に行くのは不安も大きいもの。そのため、日帰りでの遠出、近場に1泊、父親か母親どちらかのみとの旅行になります。
仮に上の子が中学入学と同時に家族旅行に同行しなくなる場合、きょうだいの年齢差によっては、子供たちみんなと揃って旅行に行けるのは、10年に満たない期間であることも珍しくありません。
年の差のある兄弟姉妹の下の子にとっては、お兄ちゃん、お姉ちゃんと旅行に行った思い出・記憶というのは、本当に貴重なものとなる可能性もあります。
家族旅行はいつまでできた?先輩ママとパパの体験談
家族旅行はいつまで行けたのか、先輩ママとパパに思い出を振り返ってもらいました。
きょうだいがいるご家庭は、上の子の年齢を基準にしています。
意外に『小学生の間だけ』という意見が多く、早いと小学校4年生、5年生あたりで家族そろっての旅行がお預けとなってしまうケースもあります。
家族旅行でやり残していることなども語ってもらいましたので、「そんなに早く行けなくなるの?」と不安に感じた方は、ぜひ参考にして、後悔のないように旅行を楽しみましょう。
家族旅行できたのは小学生の間だけ
長男が部活に入り家族旅行にいけなくなりました。
ともちん(42歳)
家族そろって旅行をしたのは、上の子が小学校6年生までのことでした。理由としては、我が家は毎年夏休みに旅行に行くことが多かったのですが、中学入学後、上の子が運動系の部活に入ったので、夏休み中も練習が多くて日程が合わなくなったからです。
子ども自身は「旅行には行きたい」と言ってはいました。特に、すごい反抗期もなく親子関係も良好だったことが大きかったようです。でも、部活を休むのも嫌みたいだったので、その意志を尊重しました。
子供との家族旅行で印象に残っていることは、上の子が1歳になった記念に行った家族旅行です。まだ手がかかる年頃の子供と一緒に初めて温泉旅行に行ったのですが、車で移動中も大泣きで、これまで夫婦二人で旅行していたのとは違う感覚を身に沁みました。
先輩ママとの交流から「旅行は子供が小さい時にいっぱい行った方がいいよ」とアドバイスしてくれたのを参考にして、日帰り旅行も含めて、一泊旅行や海外旅行など暇を見つけては旅行に行ったので、行けなくなった今も後悔はありません。
私の管理職昇進と、子供の意志
忙しい中年(50台前半)
子供が11歳の頃が家族そろっての最後の旅行でした。それ以降は、私が会社で管理職となったため、仕事の都合上まとまった休暇を取れなくなりました。また、最後の旅行以降、子供が一緒に出かけるのを嫌がっていた事も理由の一つです。
秋に温泉旅行のついでにコスモスが有名な観光地に行った事があり、そこは見渡す限り一面にコスモスが咲いていました。しかし、子供が花畑の中に入ったまま居場所が分からなくなり、監視員の方にも手伝って貰い、1時間近く探してようやく見つける事が出来たことがあります。
子供は、コスモスの花で首飾りのようなものを作るのに夢中で時間を忘れていた様でした。何事もなく、無事でよかったです。
家族旅行での後悔はありませんが、唯一、妻の実家が離島で遠い為、子供が出来てからは家族全員で行ったことがありません。旅行も兼ねて一度行っておけば良かったと思います。
もっともっと行っておきたかった家族旅行
千葉優実(50代前半)
家族みんなで旅行に行くことが難しくなったのは、子供が小学校4年生になってからでした。一人っ子なのでいつでも家族旅行に行けると思っていましたが、子供がサッカーチームに入ったことで時間が取れなくなってしまったのです。
連休はもちろん、長期の休みは練習や合宿、遠征が入ってしまうため家族で旅行できる時間はまったくありません。子供はレギュラー入りを目指し頑張っていましたから休むこともできず、サッカー中心で動いていました。
子供と行った旅行で思い出は数少ないですが、宿泊したホテルで行われていた夏祭のイベントで、いろいろなゲームに挑戦したときの笑顔が今でも胸に焼き付いています。こんなに早く一緒に旅行に行けなくなるのであれば、小学校低学年までに、もっとたくさん旅行に行っておくべきだったと後悔しています。
スキー旅行は自分も若かったからできたこと
snow(52歳)
我が家の家族旅行は、スキー旅行が中心でした。毎年11月~翌3月くらいまでの間で4~5回行くような感じです。スキー旅行は、荷物がどうしても多くなるため、車でのドライブ旅行が多いです。出発日は、半日、もしくは、一日かけて現地までドライブします。途中、立ち寄りたい観光地があれば、高速道路を降りて楽しみます。
子供が小学4年までは行っていましたが、小学5年になるころには、ほとんど行かなくなりました。やはり、家族で旅行より友達との交流のほうが楽しくなってきたのが理由です。また、親の年齢的にも車を運転してのスキーは、少し体力的にもしんどくなりました。
車で行くことで、途中での出来事やハプニングは、数多くあり、どれもこれもいい思い出となっています。これからまた旅行に行く機会はあるのかもしれませんが、同じようなことはもうできないのかもしれませんね。
小学生時代が黄金期でした
pengin(40代半ば)
現在高校生と中学生の息子二人がいますが、中学校に入ると部活が忙しくなり、行けなくなりました。
部活動はチームワークを重視する部活なら猶更、その他の学校行事でも定期テストでも公式戦ともなると「公欠」という印籠をふりかざしてぶっちぎってくれます。部活動の名において「家族旅行」は禁句です。そんなことを言える雰囲気ではありません。
なので、小学校までに行ったアウトドアの宿泊施設、キャンプ、スキー旅行などが今となっては我が家の家族旅行の黄金期だったと言えるでしょう。子供も喜んでいました。親は疲れましたが、子供がいなければ絶対に行かないようなところも行きました。
欲を言えば空いているディズニーランド(そんな時があるのかは不明ですが)に連れて行ってやりたかったような気もします。が、今度は自分のお金で自分だけで旅行を楽しむようになるんでしょうね。
海なし県から行く海水浴の家族旅行は最高!
クリ(56歳)
子供は息子が一人です。だから家族旅行と言えば、息子が楽しめることを大前提としていました。海のない県に住んでいるため、夏は必ず海水浴に行きました。それプラス軽井沢や那須など、子どもが遊べる高原などにも行きました。
家族旅行に行き始めたのは、息子が4歳の時からです。そして、小学校四年生の夏が最後でした。意外に短かったですね。
なぜ四年生が最後になったのかと言いますと、息子が五年生で少年ソフトボールチームに入り、夏休みも毎週練習や試合があり、私の仕事の休みと合わなくなったからです。練習や試合を休むのは自由でしたが、息子が休みたがらなかったのです。家族旅行より、ソフトボールを選びました。
息子が小さい時に行って良かった。忘れられない家族旅行の思い出です。
思い出に元気をもらっています。
やすこ(40歳)
我が家は7歳違いの長男と次男です。長男と父母3人の旅行は長男が6歳まで、遠くまで新幹線などに乗っていきました。でも、次男が生まれてからは、なかなか身軽に行けず、泊まりの旅行も数える程度です。そのうち 長男が中学校にあがり、部活動を始めると休みも少なくなり、自然と行けなくなりました。主人も忙しくとても休みがとれません。
でも、みな旅行好きなので、違う楽しい形で行ける日がくると信じています。良かったことは、もちろんその時楽しい時間が過ごせたことですが、それと同時に振り返るとその思い出に励まされる、そんな気持ちになれるものを持てたことか一番の収穫です。非日常を過ごしたことで、実際に自分の目で葦でいろいろ経験でき、親子で本当に貴重な経験をたくさんしました。
年の差があり、次男にはいろいろ連れていっていないので可愛そうだなと思いますが、機会を作って連れていこうと考えています。
家族旅行は中学生まで
もう一度、家族全員での沖縄旅行が夢です
たなかみなみ(40後半)
我が家は子供が三人兄妹です。全員揃って旅行に行けていたのは長男が高校に上がるまででした。長男が高校生になり、部活にバイトにと忙しくなると家族での予定が合わなくなりました。同時に長女も中学生になり部活動で土日も学校によく行くようになりました。一番下の子はまだ小学生だったので行きたそうでしたが、みんなの予定が合わず、行けませんでした。
最後に行った金沢旅行がとても印象に残っています。私と旦那で交代で運転しながら何時間もかけて行きました。みんな金箔のソフトクリームに感動していました。
もっと沢山行きたい場所はあったけど、今は全員が社会人になり、以前よりもさらに予定は合わなくなりました。いつか予定が合うならば、みんなで沖縄に行きたいです。私と旦那の新婚旅行の思い出の地なので、今だからこそ子供たちみんなとゆっくり見て歩きたいですね。
趣味の美術館巡りに息子をつき合わせていました。
ぱぴよん(50代)
夫婦共通の趣味が美術館巡りなので、息子が小学生~中一ぐらいまでのうちは小旅行を兼ねてよく一緒に連れて行っていました。しかし、息子が中二になる頃あたりから一緒に行きたがらなくなりました。
私たちの影響もあり、美術は割と好きな子なので「つまらない」という訳ではないのでしょうが、親と一緒に美術館というのは抵抗を感じる年頃になったのだと理解しています。
思い出に残っていることは色々ありますが、特に印象に残っているのは京都市美術館に行った帰りに平安神宮の神苑に行ったところ、自宅近辺では見たことのない「カワセミ」(青い美しい鳥です)がいてびっくりしたことです。
男の子で中2まで着いてきてくれただけでもまぁ良いかなと思うのですが、強いて言えば子供の教養を高めるような経験をもっと積ませたかっですね。美術館のみならず、クラシック音楽、バレエ、演劇など、もっとお金があれば行けたのになぁと思います。
一緒に旅行に行ける時間を大切に!
マイママ(50代後半)
主人の実家が佐渡島なので、毎夏には必ず里帰り旅行をしていました。海で泳いだり、釣りをしたり、キャンプをしたり、毎夏とても楽しみにしていました。子供が家族と一緒に行きたがらなくなったのは、高校生入学ぐらいからです。
高校生になると自分のやりたいことや友人関係ができてきて、家族と一緒にいるよりは、自分の時間を大切にしたいようです。家族とはちょっと日にちをずらして、友人たちと一緒に佐渡島へ行ったこともあります。子供は友人たちと行動し、基本的に家族とは別行動で、夕食のみ一緒に過ごしました。家族旅行とはちょっと違いますが、賑やかで楽しかったですよ。
大学に行ってからは、バイトやサークル活動で忙しいとのことで、すっかり別行動になりました。私たち夫婦は両親が居るので、毎夏には変わらず佐渡島に里帰りしています。
上の子は留守番の家族旅行
にしこ(50歳)
我が家は毎年夏休みやGWに家族そろって旅行に行っていましたが、全員揃ったのは上の子が中学生までですね。上の子供が高校生になってからは、上の子を除く家族での旅行になってしまいました。
上の子供は中学生のころからだんだん部活動で忙しくなり、夏休みなどでも部活動に参加するようになっていましたが、高校生になると合宿で数日宿泊するようになったり、留学や旅行など、親とは違うスケジュールで行動することが多くなりました。それで、高校生の子を除く下の子供と夫婦での旅行というスタイルになりました。
それまでは家族でよく歴史的な場所を訪れていましたが、なかでも京都・奈良の寺院や神社を訪れる旅はとても勉強になり、旅行をきっかけにして子供たちも歴史に興味を持つようになったので、親子で楽しめてとても良かったです。
一方で、歴史的な街ばかりでキャンプや登山など自然に触れることのできる旅が少なかったので、もっと子供が小さいときに自然体験がたくさんできる旅をさせてあげれば良かったと思っています。
家族旅行は高校生まで
「これが最後」という予感はありました
沢田ユウコ(50歳)
我が家には、大1の息子と高2の娘がいます。家族揃って旅行に行ったのは、上の子が高2、下の子が中3を迎える直前の春休みに熊本、長崎へ行ったのが最後です。
上の子が大学受験の勉強を始めたのをきっかけに家族旅行ができなくなったといえますが、その間、父親がリストラに遭い、転職したため、収入が減ったのも一因となるでしょう。
家族では、海外はシアトル、国内は神戸、大阪、金沢、伊豆などいろいろなところに行きました。私としては熊本、長崎を廻った九州旅行が家族旅行の最後になるだろうとの予感がありましたので、最後の旅行が一番楽しく、心に残っています。
ハウステンボスを満喫し、震災前の熊本城を見学できたのも幸運でした。 心残りは、祖父母の体が元気なうちに共に家族旅行をしておけばよかったということ。子が小さいうちは、子連れの遠出は億劫、子が成長した今は祖父母は衰えて旅行は無理な体になってしまいました。
今度家族旅行に行けるのは、いつになるでしょうか。子どもたちもそれぞれ自分の生活で忙しいことですし、もう叶わないのだろうかなぁ。
18歳まで付いてきてくれました
あっきー(50代)
私の子供は家を出る18歳まで家族旅行に付いて来てくれました。本当に少数派だと思います。しかも恥ずかしいのですが、かなり節約の旅をしてきて、友達に自慢できるような旅行じゃありません。弁当を作ったりすることが多く、安いところで泊まったりしました。でも子供たちは不満を言うことはなかったです。
「買って」と何かをねだることはありましたが、結果として我慢をしてもらうことが多く、いつも聞き分けてくれました。本当にえらいし、すまないと感じていて、いつか謝りたいです。でもうちの子供はそれも含めてわかってくれていたのだと思います。
我が家は、お金をかけないでどうしたら楽しく遊べるかを追求してきました。その精神は今度この子らが親になったときに考えてほしいと思っています。
大学生に入っても家族旅行できた
大阪で大笑いした思い出
佐藤奈々(40代前半)
家族全員でに最後に旅行したのは大阪でした。上の子が大学生で下の子は高校生でした。年に一度は家族旅行をすることに決めており、ずっと実行してきましたが、さすがに上の子が就職すると日程が合わず、また同じタイミングで下の子が大学に進学したので、家族旅行には行かなくなりました。
子供との旅行で一番の思い出は大阪です。大阪には何度も行ったけれど家族全員吉本新喜劇が好きなのでやっぱり大阪が一番でした。北海道の市場で食べた朝ごはんも美味しかったなぁ。
家族旅行で唯一のやり残しがあるとするならば、白川郷に行けなかったこと。子供たちにリアルな日本昔ばなしを見せてあげたかったんです。そのうち一緒にまた旅行できたらいいなと思っています。
限られた時間を大切に!再チャンスもあるかも!?
子供が中学生・高校生になり、「行きたくない」と意志表示されたり、自分の世界を持ったことでスケジュールが合わなくなってくると、親としてはやはり寂しい気持ちがあります。だからこそ、限られた子供との時間を大切にしましょう。
そして、子供との旅行は、「またいつか」のチャンスもあるのです。
例え今は反抗期でも、就職後に自立した子供が親を旅行に誘ってくれることもあります。また、自分の子供が親となってから、子供+孫と旅行を楽しめる方もいます。
子供が大きくなってからの旅行は、小さい時とはまた違った喜びがあるはずです。「いつか行けたらいいな」という希望を持ち、子供の成長を楽しみに待ちましょう。