自分勝手な親の子供への影響

自分勝手な親が与える悪影響~親が親として成長するために~

自分勝手な親の言動とは…親を選べず、また親の自分勝手な言動も受け入れるしかない子どもに対してわがままな振る舞いを押し付けてしまっていませんか?子供と一緒の食事中にも目線はスマホ、公園で遊ばせるときもスマホ、子供を感情任せに怒鳴りつけるような親の言動は子供に悪影響を与えます!

自分勝手な親が与える悪影響~親が親として成長するために~

子どもに対して自分勝手な親になっていませんか?

目の前にいる子供はそっちのけでスマホに夢中な親―――心当たりはありませんか?
「子どもは大切だけど、自分の時間も大切」という言葉を盾に開き直ってしまう自分勝手な親が最近増えています。

子どもとの約束よりも自分の気持ちが一番になってしまう、自分の感情で叱ってばかり・・・「ドキッ」「それって私のことかも」と思ったら要注意です。これらのついついしてしまう「子供に対する態度」は、このままで良いとは言い難いものがあります。

自分勝手な親は我慢や忍耐が嫌?!日本人の美徳の捉え方

子供を大切にするママ

確かに子育ては楽しいことばかりではなく、ルールも我慢も知らない子供に対しては親も日々頭を使ってものごとを教えたり、子供の成長ごとにさまざまな問題にぶちあたるような大変さの連続であることには変わりありません。

そんな子育てに取り組む日々のなか、我慢や忍耐は日本人の美徳、といった日本人独特の思想は、親たちを苦しめることも往々にしてあります。我慢や忍耐なんて、誰もが本音ではしたくないもの。「逃げたい」と思う心理は幼稚ではありますが、自然なことなのかもしれません。

ですが、だからといって自分優先を肯定し、「子供の世話は面倒だから手を抜いたっていいでしょ、スマホくらいいいでしょ、3歳だけどちょっとくらいなら留守番させたっていいでしょ」と、どんどん自分勝手な言動をエスカレートさせてしまうような事態へは発展させるべきではありませんね。

「我慢や忍耐をするべき!」というのがつらく逃げたくなってしまうのは、きっと手段が目的に変わってしまっているから(手段の目的化)。
子育てにおいて大切なことは我慢も忍耐もできる完璧な常識人であることではありません。どんな親だって失敗や試行錯誤を重ねながら親としての経験値を磨いていきます。
まずはじめに、親である私たち大人は、我慢や忍耐を目指すのではなく、子供を守り育てるのだ、という当たり前のことを改めて認識する必要があるのだと思いますよ。

未熟な親がついやってしまいがちな振る舞いに気をつけろ!

子供よりパソコンに夢中になるママ

電車やカフェでも子どもが話しかけているのに生返事でスマホとにらめっこしている、そんな光景は珍しくありません。
自分でも指摘されて当然の態度だとは感じていても、周りから理路整然と「親としての責任は・・・!」などと非難されるのもシャクだったり―――。

開き直る、逃げる、でも指摘されると腹が立つ。こんな気持ちは親として、いいえ大人として未熟故に生じてしまう面もあるので、いけないと思いながらしてしまう行動は改めなければなりません。
なんだか心当たりのあるこんな「あるある」をしていないか、自分勝手な親になってしまっていないか自分の言動にを振り返ってみましょう。

機嫌があからさまに顔に出る

子育てや家事で疲れていたりすると、子どもにもわかるくらい機嫌が悪くなってしまう。忙しくお弁当を作っているときに、子どもがぶつかってきてお弁当がひっくり返り台無し。

心に余裕のないときの空気を読まない子供の悪ふざけや失敗には、仏の心を持っていないと本当に冷静さを失ってしまいそうになります。振り返っては鬼のような顔だったかしら・・・と落ち込むママも少なくありません。

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子どもの気持ちを考えず、ズケズケとものを言う

そう思ったからと子供の気持ちを考えずにずけずけとモノをいうのは大人のやることとは言えません。大人同士ですら自分の考えを伝えるには思ったことをそのまま口に出すのではなく「相手に伝わるように考えて言う」ことが求められるのですから、子供ならなおさら。

特に子供のうちは、自我も確立されていませんし、相手(あなた)の気持ちを汲み取ってどうのこうのといったことにはなりません。子供に対しては大人のあなたがフルに頭を使って対応するべきです。

「ママとの約束を守らないなんて何考えてるの!」「ぐずぐずしないでさっさとしなさい!」など子供の意志言動を頭ごなしに否定しかねない言葉は、子供を委縮させる以外何の効力も持たないのであしからず。

自分勝手でいつも自分の都合のよいように振舞う

子供がまだまだテレビゲームをしたくても、「1時間経ったから今日は終わり!」―――ここまでは良いのですが、子供からテレビゲームを取り上げたあと、親が寝る間も惜しんでゲームに没頭してしまっては、子供に「ずるい!」と言われてしまっても仕方ありません。
さらに、「大人はいいの」「グチグチ言っていないでさっさと寝なさい」と半ば逆切れするようでは、子供心にも不信感が芽生えてしまいかねませんね。これは自分勝手な親の言動です。

「ゲームは1時間で終わり、子供は8時9時には寝ましょうね!」と言うのは、成長期にある子供の健康管理を担うゆえの言葉です。その後、親もゲームの時間を設けても良いとは思いますが、子供をしっかり寝せたあとにする、次の日はいつまでも寝ていないなど、子供の生活に影響しない自己制御は必要ですね。

言うことがコロコロ変わる

子供が同じ間違いをしても機嫌が良いと「怪我はない、大丈夫?」と心配してくれる、でも機嫌が悪いと子供が泣いて謝ってもネチネチネチネチ…。子供にとって褒められるのも叱られるのも、パパやママの機嫌次第…なんてことがあれば、子供は叱られる意味が分からないので、やっていいこと悪いことがいつまでたっても判断できません。

子供を叱るということは、自分の機嫌や感情に任せて怒るものではありません。しつけが一環していないと子どもは戸惑ってしまいますよ。

約束を守らない

「明日は会社が休みだからディズニーランドに行こうか」と子供と約束をしたなら、言ったことは守りましょう。次の日嬉しくて早起きして待つ子供に、「眠い。めんどくさい」といった子供よりも子供っぽい態度をとって結局、どこにもお出掛けができない―――など、子供との約束を平気で破ってしまうようなら、自分勝手な残念な親と言わざるを得ません。

期待をさせておいて裏切られるだなんて、子供だってがっくりするでしょうし、そのうちに「親の言うことは当てにならない」と言われてしまいますよ。

子どものことよりスマホに夢中

子供を放ってスマホを操作するママ

子供と一緒の食事中にも親の目線がスマホの画面だけに向けられているなら、その食卓はとても寂しく子供にとって良い影響は与えないでしょう。同じように公園で遊ばせているときも、子供よりもスマホを気に掛けてばかりも問題。

子供といるときは子供とのコミュニケーションがとても大切です。子供には、パパやママに見て欲しい、共感してほしいことがたくさんあります。子供を見ないということは、これを完全無視しているのと同じこと。

あなたにとっては「ただスマホをみていただけ」でも、子供にとってそれは自分を無視する態度であり、興味が無いと言う意思表示。親に存在を無視された子供は、子供時代に育むべき自己肯定感が育たず、思春期以降に問題が大きくこじれる事態へと発展してしまうことも。

うっとうしく感じたりすると無視

子育てにすごく疲れていたり、やることがたくさんあるのにそんなときに限って話しかけられると、元気な子供がうっとうしく感じてしまうこともありますよね。しかし、だからといって子供に話しかけられても聞こえないふりをしてしまう、子どもが家の中で「ギャアギャア」騒いだりしているとウザく思えて口を開くのも嫌になる…なんていう態度はパパやママなら改めて。

自分が子供を産むまで友達の子や親戚の子が苦手だったけど、自分が子供を産んで変わったというママも少なくありませんが、ふと、時々「一人になりたい」という気持ちが出てくることもあります。疲れたときは上手に一息つくようにしましょう。

子どもの人格を無視

子供に自分のできなかったお稽古事をさせたり、勉強や将来のことなど果たせなかった夢や理想を押し付けてしまっていませんか?

「ヴァイオリンはずっと続けないとダメよ」「しっかり勉強して良い大学に入らないと将来医者になれないよ」といった子供への強制は、教養としてのお稽古事ならまだしも、「今度の大会では絶対に3位入賞だぞ!」などといった自分のエゴを満たす目的に傾いたものであるならあまり褒められたものではありません。

「そんなにやりたいのならママが今からやれば?」「じゃあパパはどうして一生懸命勉強したのにお医者さんになれなかったの?」などと子供から言われたときに、答えに困る質問をして…と思うのなら、親は子供の人格を無視して夢を押し付けていると言えます。

自分の子どもとはいえ、別人格を持つ一人の人間。子供の夢は子供のものです。子供に自分の夢を託すのはやめませんか?

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自分勝手な親の態度は子どもにどう影響する?

周りに興味がなく遠くを見つめる女の子

親が疲れているから、忙しいから、機嫌が悪いから・・・様々な理由で良くない態度をとってしまったのだとしても、子供はそれをずっと覚えています。子供心にショックを受けるだけでなく、親の悪しき接し方が度重なれば、それは必ず子供の性格にも現れていきます。
自分勝手な親を持つと、子供の性格にはどのような傾向があらわれてくるのでしょうか?

戸惑い親の顔色をうかがいがち

親の言うことがコロコロ変わると、子どもは何を基準に判断してよいのかいつまでたってもわかりません。常に親の顔色を見て「これはやっても大丈夫かな」とビクビクして何事も積極的にできなくなってしまいます。

意見がない、意見を言えない人になる

子供が意見や言動を否定され続けたり、失敗をきつく怒られたりすると、子供は怒られたくない、嫌われたくないと自分の意見を押し殺し、親には意見しない、何も考えず親の言うとおりにするようになります。
多くが自己主張ができず、中には大人になっても自分で考え意見できずに悩んでしまうようなことも。

殻に閉じこもる

いつでも素直に接することが許されなかったり存在を無視されたりが続くなら、子供は悩みがあったとしても言わない、または親の機嫌を見て言ったりするように。本当に困っているときに相談ができないことが重なるにつれ、子供は自分の殻に閉じこもっていきます。

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ひねくれる

親が子どもの気持ちを考えず、自分勝手にズケズケものを言ったりスマホに依存して子供の存在を無視していると、子供の自己肯定感が育まれず、いつも自信がない子になってしまいます。「どうせ自分なんか」が口癖になっているなと感じたら、しっかりと子どもの気持ちを考え受けとめる子育てをしましょう。

同じように育ち、子どもの気持ちを尊重しない親になる

頭ごなしに叱ると子供は叱られた理由がわからないだけでなく、無駄に傷ついてしまいます。子供がカップのジュースをひっくり返してしまったときは、「ダラダラ食べているからジュースをこぼして!」とイラッとした感情に任せて叱るのではなく「カップはテーブルの真ん中においたら失敗しないよ」と教えてあげましょう。

感情で叱って子供とのコミュニケーションを大切にしないなら、その子供もいずれ親になったときに自分の子どもとの接し方がわからず、子どもの気持ちよりも自分を優先するようになります。

愛情のない接し方や怒鳴るなど悪い影響はループする

親が自分勝手に子供に感情のまま怒鳴っても、子供は苦痛ながらもそれを当たり前として受け入れるしかありません。親から学ぶ人との接し方が「自分の思い通りにさせるため怒ったり言葉や体力で相手を服従させること」であるためにすぐキレる子供にもなることも。
また、子供が大人になり家庭を持ったときにも、疑問はあってもそれ以外の接し方を知らない故に悪循環が繰り返されてしまいます。

子供のために自分勝手な自分を変えたい…どうやって変わる?

親は子供を育てる存在ですが、子供が生まれた瞬間、親も「パパママ一年生」。長い子育て生活では親が子供に育てられることもあるのです。
親になったからといって、いきなり自分のすべてを変えられるわけではありませんが、日々成長する子供と一緒に、日々親として成長していこうと思う気持ちが大切です。

自分勝手な親を卒業するためにすべきこと

子供と大切な約束をするママ

子供の心身の健やかな成長のためにいけないと思える態度は直していきましょう。やっぱり親にとって子供は大切な宝物ですし、親は子どものためならいくつになっても変れますよ。

挨拶はしっかりと

普段の家庭生活のなかで、子供を含めた家族観での挨拶を見直しましょう。親が率先して挨拶をしなければ、子供も挨拶をしなくなってしまいます。

子供に挨拶をしなさいとただ命令するのではなく、「おはよう」「行ってらっしゃい」「おかえりなさい」「いただきます」「ごちそうさまでした」「おやすみなさい」と、きちんと子供の目を見て言いましょう。
挨拶から始まる一日のコミュニケーションの積み重ねが良い親子関係の構築の第一歩となってくれます。

マナーを大切に

子供が見ていても見ていなくても、大人としてマナーを大切にしましょう。
子は親の鏡、大人が格好良いなら子供はそれに続きます。お行儀の良い子供に育てたいなら、まずは親の行儀を正す必要があります。食事中はTVを見ない、言葉遣いなどを教えると同時に自分の言動も振り返ってみましょう。

大人が格好良くマナーを身につけているなら、例えば「公共の場ではみんなが気持ちよく過ごす場所だからそのために守るべきお約束があること」だって、やって見せて言い聞かせて小さい子供だって理解できるはず。

マナーはみんなが気持ちよくすごすためのものです。押し付けるのではなく、日々の生活を楽しみながら伝えていけると良いですね。

子どもとの約束は守る

親が子供との約束を守らないなら子供にとっても「約束の価値」はその程度となり、子どもは学校の先生やお友達との約束を平気ですっぽかすように育ってしまいます。
約束をしたら相手は約束が遂行されることを信じていること、約束を交わした相手を裏切ってはいけないことをしっかりと教える意味でも「たかが子どもとの約束」と思わずにきちんと守るようにするべきです。

子供を感情まかせに叱らない

子供を叱るときは、感情に任せて頭ごなしに怒鳴ってしまっては、子供にとっては突然の嵐と違いありません。

子供を叱るのはいけないことをしたから…であるはず。子供を叱るときは子供を怖がらせるのではなく、言葉を選び感情を抑えて叱りましょう。常に「何が悪いのか」をわかるように話をし、どうしたら良いのかを子供と考えるようにしなければなりません。

褒めるときも、スマホをいじりながらや家事をしながらではなく「きちんとできてえらいね」「がんばったね」と目を見てしっかりと褒めてあげると、子どもは自分に自信がつき「褒められると嬉しい」ともっとがんばるようになります。

叱らない子育ては賛否両論?子供を叱らず躾けるには
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叱らない子育ての本当の意味とは?叱らない子育てではどんな子が育つのでしょうか?叱らない子育ての効果、実際の子育てに活かす方法や子育てに生かしたい心理学などちょっと小難しい話も分かりやすく解説。

自分のしたいことより、子育てを優先する生活にシフトしよう

絆が強い家族

子供との信頼関係は時間を掛けスキンシップやコミュニケーションを重ねて作り上げていくもの。我が子が素直な愛情深い子に育つかどうかは親次第となるわけですが、親の姿を見て子供が学んでいくことは想像よりも多いもの。自身の普段の人柄でも、子供を正しい方向に導くガイドができるように努めましょう

親の自由時間はきっちり決めて

スマホやTV、ゲームにマンガ・・・大人も自分の時間、好きなものに割く時間が欲しいもの。けれど、好きなことをしている間は子供に邪魔されたくないと、ゲームや漫画に没頭しているからと子供の話を聞かない、無視をする…などはいけません。

子供が起きているときは子供との時間を大切にし、子供に邪魔されずに趣味に没頭したいのなら、子どもが学校に行っているとき、寝た時間を趣味の時間に充てるなど時間帯を考えたり、子供に影響のない範囲で自身の趣味を継続していくよう環境を整えていきましょう。

イライラして子どもに八つ当たりしそう

子供がカップの水をひっくり返すと、頭に血がのぼりカッとなって「何やってんの」「仕事が増えるじゃない、余計なことしないで」と怒鳴ったついでに、「何トロトロしてるの」など、イライラ任せに永遠と怒るような態度は八つ当たり以外の何物でもありません。
子供は、ままに喜んでもらいたくてお手伝いしようとした結果に失敗してしまったのだとしたら―――。

ですが、子育てとは体力気力を要するもの。子育てをしている大人だからと仙人になれるわけではありませんし、ママもパパもたまにはどうしても心に余裕が持てない無理なときがあります。どうしても八つ当たりしてしまいそうなときは、怒鳴る前に隣の部屋やトイレに5分間こもって冷静になれる時間をつくりましょう。

あなたの優先したいものは、子供より大切なものですか?

子供よりも、今、目の前にあるスマホの中のゲームやSNSが大切!ということはないと思います。完璧な親はいないけど、それに甘んじて自分勝手な態度を肯定するのは良いこととはいえませんね。
子どもはあっという間に成長します。悪しき態度は一刻もはやく改め、子供が巣立っていくまでの十数年間は子供の健やかな成長を優先してかけがえのない時間を過ごしてください。