子供の靴の正しい選び方
子供の靴の選び方は「のびのび動ける」サイズ感を大切に
子供の靴の正しい選び方は、サイズだけでなく他の点でも重要なポイントがたくさんあります。実寸を把握し、子供の足に負担がなくのびのびと動けるようポイントを押さえた靴選びが大切です。スニーカー、サンダル、ブーツなど子供の正しい靴の選び方を覚えましょう。
子供の靴は子供の足に合ったサイズのものを選んであげたい
子供の靴を選ぶとき、子供の意見を聞きながら正しいサイズや履き心地を確かめるのは難しいものです。子供は気分や状況によって意見を変えることがあり、本当に靴があっているのか心配になることが多いです。子供の足の正しいサイズを把握し、子供に最適な靴を選ぶ方法を一度確認しておくと、今後靴を購入する際迷うことが少なくなります。ここで、子供の靴の正しい選び方や注意点を紹介します。
子供の靴の選び方ポイント
子供の足は柔らかく変形しやすいので、靴選びはとても重要です。靴選びが間違っていると、転倒や痛みにつながるだけでなく、運動機能の成長に悪影響を与えることもあり、靴選びは目に見えない影響が大きいので、慎重に選ばなくてはいけません。子供の足の正しいサイズを把握する方法や、どのような靴を選ぶといいのか、子供の靴選びに大切なポイントを押さえておきましょう。
1.子供の足のサイズを正しく測る
靴屋の店員さんは足のサイズの正しい測り方を知っています。子供の足のサイズを測るのは、専門家に頼むのがベストなので、靴のショップに行ったらまず店員さんに声をかけ、子供の足のサイズを測ってもらうように頼みましょう。
子供は、靴選びが面倒で少し違和感があっても「これでいい」と言って早く切り上げようとしてしまうことがあります。子供の言うとおりのサイズで靴を買って長時間間違ったサイズの靴を履いていると、靴の変形や足の痛みにつながることがありますので、子供の「大きい・小さい」という意見だけを参考にせず、正しいサイズを把握してから購入するようにしてください。
靴のサイズを測り購入するまでの注意点
- 足の長さを計り、足先に5~10mm程度の余裕を持たせる
- 靴下を履いた状態で靴のフィッティングをする
- 足が幅広であれば、無理してスリムな靴は選ばない
- フィッティングし違和感がないかチェックする
- 足の甲の高さを調整できるようマジックテープか紐のものを選ぶ
- 歩いたときにかかと部分がカパカパと動かない
- 歩く様子をチェックしておかしな点はないかチェックする
- 子供が気に入ったデザインにする
正しいサイズを測り、上記のことに気を付けて靴を選ぶと、失敗はほぼなくなります。最後の注意点の「子供の気に入ったデザインにする」というのは、自分で靴を洗いたくなるための工夫です。
2.子供の足に最適な形の靴を選ぶ
子供の靴を買う時はサイズが大切ですが、靴の形状も選ぶ際の重要なポイントです。子供は、足の指で地面を掴むようにして歩くという特徴があるので、つま先は若干余裕のあるものを選び、指が自由に動かせるような靴を選ぶと足への負担が少なくなります。
靴のつま先が、若干反り返っているものを選ぶというのも重要です。子供はべた足で歩くので、靴底までべたっとしたものを選ぶと転倒しやすくなりますし、運動機能の成長を妨げる場合もあります。つま先が反り返った形状だと、子供の歩行がスムーズになるので購入前にチェックしてください。
他にも、靴底は適度に弾力があるものにして、地面から受ける足への衝撃を少なくしましょう。女の子の中には厚底が好きな子がいるかもしれませんが、日頃履く靴に関しては厚底でないものを選んでください。足首が不安定になり転倒や足の痛みの原因になります。
3.適切な柔らかさがある靴を選ぶ
靴のサイズと形が決まったら、柔らかさもチェックしてください。子供の靴には、指の付け根が曲がる程度の柔らかさが必要であるものの、足先とかかとに芯材が入って、しっかりした素材の柔らかすぎないという点もポイントになります。また、靴底の柔らかさも重要で、ふにゃふにゃと曲がるものでも、固くて曲り辛いものでもNGです。子供がフィッティングして、歩くときに抵抗がないものにしましょう。
4.頻繁に洗えるような工夫がされている靴を選ぶ
活発に動く子供の靴は頻繁に洗う必要があるので、インソールが取れるものや入り組んだ形状でないものの方がいいでしょう。洗いにくい靴は、ママが洗う場合に負担になりますし、子供に頼む際にも洗い残しが多くなります。
乾きやすい素材のものを選ぶというのも重要です。乾きにくい靴の場合、洗うタイミングを逃すと汚れたまま履き続けることになるので、洗いやすさと乾きやすさの両方をクリアーしている靴を選ぶとその後のケアが楽になります。
5.数か月に一度は子供の足のサイズを測るようにする
子供は成長が早いので、数か月に一度は足のサイズを確認して履いている靴が合っているか確認してください。小学生や中学生の場合は、最低でも新学期を迎えるたびに確認するような意識でいるといいでしょう。
家族で、サイズ確認をするタイミングを決めておくと忘れることがないので、ひとつのイベントとして考えておくと楽しみも増えます。サイズが丁度いい場合でも、変な場所だけがすり減っていないか、やぶれや靴の痛みはひどくないかなどを確認して、異常があれば早めに対策するようにしましょう。
こうして見てみると、子供の靴選びのポイントが色々あって難しく感じるかもしれませんが、把握してしまうと確認するポイントが絞られるので、靴選びが簡単にできるようになります。
子供の靴の選ぶ際の注意点
子供の靴を選ぶときには、いくつか注意したいことがあります。子供の足に合ったものを選ぶという以外にも気を付けたいポイントを、他のママたちの体験談を交えながら見てみましょう。
1.大きめの靴を選ばない
子供の成長は早いので、どうしてもジャストサイズではなく少し大きめの靴を選んでしまいがちです。しかし、大きめの靴を選ぶと子供にとって良くないことが多く、代表的なものとしては2点考えられます。
ひとつ目はサイズの合っていない靴を履いていると、子供が思うように動けずみずから行動を制限してしまう点です。歩く、走るという基本的な運動も、大きな靴では思うようにできず体の成長や運動の上達を妨げてしまいます。
ふたつ目は、大きめのサイズを選んでいる安心感から、靴が小さくなったことに気付きにくい点です。知らない間に小さくなってしまった靴をそのまま履いていると、子供の発達を阻害してしまいますし、足や爪のトラブルに発展する危険もあります。金銭面では大変になってしまいますが、常に靴はジャストサイズを選ぶようにしましょう。
子供の靴のサイズって重要
Y.I(30代後半)
うちは男の兄弟が3人なので、下の子にはお下がりの靴を履かせていました。長男の靴のサイズには気を付けていましたが、下の子になると履けるようになったら履くという感じで適当にしていました。ある日、次男が体育の授業で転倒し、学校に出向くことがあったのですが、その際先生に「靴のサイズが合ってないかも」と言われ、確認するとつま先にかなり余裕がありました。転倒も靴のサイズが合っていないからかもと言われて反省しました。
兄弟が多いと、お下がりで済ませてしまうことが多いです。お下がりは悪いことではありませんが、お下がりを履かせる場合でも、しっかりと親が確認してサイズの合ったものを選ぶようにしなくてはいけません。
2.サイズと一緒に体型を考慮する
靴はサイズだけでなく、体型も考慮して選ばなくてはいけません。靴選びは足の長さ・足幅・足囲のサイズを測り進めますが、履いたとき足に体重がかかると足幅や足囲は変化することがあります。サイズは合っていても、履いてみたときに窮屈に感じるようなら、ゆとりのあるものに変更しましょう。
また、足は午前と午後ではサイズは微妙に変化します。女性なら分かりやすいと思いますが、午後はむくんで足のサイズが大きくなるものです。子供の足がむくみやすい場合は、午後の足がむくんだ状態を基準に靴を選ぶようにすると、痛みが出にくくなります。
3.デザインと機能性なら機能性を重視する
子供が気に入ったものを選ぶのは大切ですが、もしデザインか機能性かで迷ったら機能性を選んでください。日頃、長時間履くものに関しては、機能性の方が大切です。デザインが気に入っているものは、洗い替え・休日用として購入するといいでしょう。
我が家の息子は、デザインが気に入らないと購入を嫌がります。しかし、デザインだけ良くて機能性が微妙な場合は、機能性の良いものを提示して「こっちを1週間だけ履いてみて。嫌ならデザインの好きなものを買うから」と提案します。
1週間も履けば、子供はデザインをあまり気にしなくなるので、こんな風に工夫して靴を選ぶようにしています。子供の性格に合わせて、上手く機能性の良いものを選ばせるようにしてみましょう。
女の子の靴選びは難しい
K.H(30代後半)
小3になる娘は、最近服や靴に凝り始め、自分の気に入ったものでなければ履かないので靴選びは娘に任せていました。靴を買う時はサイズや履き心地を確認していましたが、娘が気に入るかどうかで最終決定していたのです。運動会の日、私の母が娘の走り方を見て「バタバタしてる」と言いました。気になっていたので、後日靴屋さんで相談すると「今履いている靴の底が固すぎる」と言われました。走り方にも影響するのを知って、普段に履く靴は走りやすいものに変えました。
親としては、子供が気にいった可愛いものを履かせてあげたくなりますが、子供のうちは心を鬼にして機能性を重視してあげた方がいいでしょう。
4.フィッティングは両足で行う
子供の靴を買いに行って時間がない場合や子供が嫌がるとき、片方の足だけで履き心地を確かめて靴を購入することがありませんか。私たちの足は、両足が完全に同じサイズをしているわけではないので、片足のフィット感だけでは、最適なサイズの靴なのか分かりません。時間がなくても、靴を購入するときは必ず両足でフィッティングして違和感がないかチェックしてください。
片方の足が痛いと言い出した
A.T(20代前半)
息子は靴や服には無頓着なので、靴選びも適当です。時間をかけると機嫌が悪くなるので、片方の足でサイズを確認するだけで購入を決めていました。ある日、左足のつま先が痛いと言い出したので原因を探っていたところ、左足の靴がかなり小さいことが分かりました。片方の足だけだったので、まさか靴が原因とは思わず、それが分かるまでに時間がかかってしまいました。右足の靴は合っているのですが、左足には小さく指の先が靴に当たって痛みが出ているようでした。
足のサイズは、両足でも違いますし、時間帯でも変化します。子供が嫌がっても、必ず両足でサイズや履き心地の確認をするようにしましょう。
5.靴選びは18歳くらいまでは慎重にする
子供の足が成長を続けるのは、男女差はあるものの通常16~18歳くらいまでと言われています。このころまでにかかとや足首の骨が大人のものになり、子供らしいぷくっとした足から硬く頑丈な足へと変化しています。このような子供の成長を考えると、最低でも中学校を卒業するまでは親がアドバイスしながら靴選びをする方がいいでしょう。
年齢が上がっていくと、親とじっくり靴を選ぶのを嫌がることがあるかもしれませんが、できれば足の成長が完全に完了する18歳くらいまでは親が関わるか、専門家に頼んで合った靴選びのアドバイスをもらうようにすると安心です。
6.ブーツやサンダルの選び方にも注意する
子供にブーツやサンダルを買うとき、フィッティングしないで購入する人が多いのではないでしょうか。ブーツやサンダルはたまに履くものですし、通常の靴のように厳密にサイズを測る必要はありませんが、メーカーによってサイズ感にばらつきがあるので、最低でも一度履いて使用感を確認するのは怠らない方がいいでしょう。
ブーツやサンダルで注意したいのはサイズだけではなく、足の特定の部分に不自然に素材が当たったりこすれたりすることがないかという点です。フィッティング時に、少し当たると感じる部分があれば、長時間履いていると確実に痛みに変わってしまいますので購入は控えましょう。
子供の靴を選ぶのは気を付けることが多く、少々面倒に感じるかもしれませんが、毎日履くものなので、時間に余裕を持って出かけてじっくり選ぶようにしましょう。
子供の靴選びは専門家にお願いして選ぼう
子供が小さいうちは子供の足に合った靴のサイズが分かりにくいので、靴を購入するときは靴屋さんで測ってもらい、子供に合ったサイズをアドバイスしてもらいましょう。専門家と一緒に靴選びをするメリットは、正しいサイズが分かるだけでなく、ママのように甘えられないので子供が真剣に靴を選ぶ点です。専門家に言われると納得する子供も多いので、自分の好きという気持ちだけで靴を選ばなくなる点も助かります。足の成長が止まる高校生くらいまでは、専門家を交えて親子で靴選びをするようにしてください。