子供にアウトドアが与える影響

子供にアウトドア体験が与えるメリットとおすすめグッズ

子供とアウトドアを始めたいけど、なかなか踏み出せないというママへ。アウトドアへの意欲が高まるよう、アウトドア体験が子供に与える影響を紹介します。また、アウトドアをする際、準備しておくと便利なリュックなどの持ち物や、便利なグッズなどもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

子供にアウトドア体験が与えるメリットとおすすめグッズ

子供にアウトドア体験が与える影響は大きい

子供が帰宅後や休日になるとゲームやネットばかりで外に行かないことを心配している親はたくさんいます。とはいえ、現代では外に出すのが危険なことも増えましたし、猛暑などで夏場は体調を崩すことがあるので、無理に外で遊ばせられない現状もあります。

そんな親のやきもきした気持ちを解決してくれるのがアウトドア体験です。安全な屋外の環境で思いっきり遊ぶことができ、自然や虫を相手に五感を使って遊ぶことは子供の成長につながります。なにより、自然の中にいる子供を一度見てしまうと、その大切さが身に染みて分かります。子供の目の輝きが違うからです。

これから子供を積極的にアウトドアに挑戦させたいけど、一歩が踏み込めないママへ。アウトドア体験が子供に与える影響と準備すべきグッズなどを紹介するので、今後の参考にしてください。

子供にアウトドア体験が与えるメリットは8つ

子供は自然を相手に外遊びをしていると、目がキラキラと輝き笑顔いっぱいの表情を見せてくれます。実際に山や川で過ごしたりキャンプをしたりする中で一度でもこの表情を見れば、アウトドア体験が子供に良い影響を与えるのが理解できます。具体的に、アウトドアが子供に与える影響、子供が得るメリットを見てみましょう。

1.協調性やコミュニケーション能力がアップする

テントの中で子供達が並んで寝そべっている

キャンプなどのアウトドアでは、家族と協力してテントを立てたり、ご飯を作ったりしなくてはならないので、このように協力して何かを成し遂げる経験を重ねると、子供の協調性やコミュニケーション能力がアップします。

家族だけのキャンプもいいですが、お友達家族と一緒に来ることで、甘えてばかりいれない環境ができ、他人と協力する術が学べます。現地で知り合った大人や、自分と同じくらいの子供と仲良くなれる機会もあるので、このような経験もコミュニケーション能力を高めてくれます。

私の息子が小学3年生のとき、アスレチックのあるキャンプ場に一泊したこがあります。息子は人見知りでしたが、アスレチックで遊んでいる様子を見に行ったら、同じ年齢くらいの子と協力し、小さい子の世話をしていました。私はそれを見て、やはりアウトドアは子供を成長させると実感しました。

このアウトドア体験が与えるメリットを得るために、子供にはしっかり役割を与えて、最後までやり遂げさせるようにしましょう。最初は面倒がったり不満を言ったりするかもしれませんが、達成した喜びを感じれば次からは率先してやってくれるようになります。

2.親子の関係が良好になる

親子でテントの中でくつろぐ

子供と家で過ごしていると、ママは家事や仕事で忙しく、子供に構ってあげることがなかなかできないものです。また、子ども達も家ではゲームや動画鑑賞などを楽しんでいることが多いので、親子で触れ合う機会はあまり持てないのではないでしょうか。

しかし、アウトドアではママは家の仕事はありませんし、子ども達も家にあるゲームやテレビは遊べません。お互いが親子で一緒にいる時間に集中できるので、子供と一緒に料理をしたり、会話を楽しんだりでき親子関係が良くなり、環境が違うからか、子供は日頃言わないようなことを教えてくれることもあります。

アウトドア体験を通じて子供の性格を垣間見られる場面もあります。私の息子は体を使うことは苦手だと思っていましたが、意外と木工が好きで器用だということをキャンプを通じて知ることになりました。娘は少しボッとしているのですが、他のキャンパーとすぐ仲良くなり、色んなものをもらってきました。

このように自分が知らなかった子供たちの性格や適性が分かるので、子供の気持ちを理解しやすくなりますし、将来へのアドバイスもしやすくなります。こうした点も、アウトドア体験が親子関係を良くする理由のひとつだと感じます。

3.トラブル回避能力が上がる

テントの前で食器と箸を持つ子供

アウトドアでは、トラブルが付き物です。天候の急変、材料の不足、予定変更などは当然のように起きます。そんな時、大人は工夫してそのトラブルを回避しますが、それを見て子供たちは困ったことがあっても、代替案を考え解決するという術を学んでいきます。

起こったトラブルを回避していくうちに、子供は気持ちの切り替え方が上手になり、思い通りにならないときは泣いたり愚図ったりするのではなく、気持ちを切り替え他の方法を考えるという判断ができるようになるのです。

子供は、大人が思う以上に親を見ています。ファミリーでアウトドアをする際は、親の私たちが何事も前向きに取り組み、楽しく工夫して過ごすことを忘れないようにしなくてはいけません。

4.子供の感受性が豊かになる

昆虫採取をする子供達

アウトドアでは、通常味わうことのできないような出来事に遭遇します。感動することや楽しいこと、悔しいことや痛いことも経験します。こうした様々な感情を体感できるアウトドアは、子供の感受性を豊かにします。

日頃、虫や魚などの生き物に触れていない子供は、実際にたくさんの生き物と触れ合うことで、小さな命への関心が芽生え、優しい気持ちが育まれます。

感受性の強い子供の時期に、それを伸ばすような経験をすることは、その後の成長に大きな影響を与えるので、他人や生き物への思いやりや優しい気持ちを育むにも、アウトドアは最適です。

5.災害に強い精神とスキルが身につく

快適な家の中でばかり過ごしていると、災害などの不便な状況が続いたとき、ストレスを感じやすくなります。我が家では、車中泊やアウトドアを定期的に行っているのですが、この経験は被災したとき、大いに活かされました。

車中泊の経験が多い子供たちは、災害で家に帰れない状況が1週間以上続いたときも、車の中で普段と変わらずぐっすり眠っていました。他のママからは、車の中では子供が寝なくて可哀想だという話を聞いていたので、車中泊を経験していてよかったと思いました。

また、汚いトイレやお風呂に入れないといった不便も、キャンプや自然体験を経験していると、それほど苦になりません。不便を楽しむアウトドアは、災害時にもストレスを感じない精神を養えますし、自然にあるものを使って便利な道具を生み出すスキルも身につきます。

子供とキャンプを楽しもう!自然体験で子供の成長に期待!
子供とキャンプを楽しもう!自然体験で子供の成長に期待!

6.目標に向かってやり抜く力が育つ

アウトドアでキャンプをする場合、自分の寝る場所や食べるものなど、さまざまなものを準備する必要があります。陽が落ちるまでにテントを張る、夕食の時間までに食事の準備をするという経験は、子供の目標達成力にも影響を与えます。

例えば、我が家で一度キャンプに行ったとき、息子に夕飯のおかずがないと伝え、魚釣りをさせてみました。息子は、自分が魚を釣らなくては家族のおかずがないという状況に立たされたことを理解し、一生懸命魚釣りに取り組みました。

そして自分で針にエサを付け、黙々と釣りに専念した結果、私と妹、自分を含めた3人分の魚を、充分なほど釣りあげました。何でもすぐに投げやりになってしまう小学校4年生だった息子は、2時間ほど文句も言わずに釣りに集中し、家族の食料を確保してくれたのです。

子供と釣りに出かけよう!準備するもの注意すること
子供と釣りに出かけよう!準備するもの注意すること

キャンプをする際には、子供に何か目標を設定してあげて、それをやり遂げるまで見守ってみてください。親が知らない、子供のたくましい一面を見ることができるでしょう。

7.ドキドキやワクワクの連続で自主性が養われる

キャンプ場で何かを見つけて目を輝かす子供

子供にとって自然の中で過ごす経験は、ドキドキやワクワク、スリルや驚きの連続です。こうした感情は、脳の前頭葉を刺激し発達のサポートをしてくれます。前頭葉は、主に意欲(自主性)、思考、創造性や運動機能などを司っています。

その前頭葉を刺激することは、脳の発達を促し「地頭の良さ」につながります。勉強だけでは得られない地頭の良さは、今後子供が生きていく過程でとても貴重なものとなります。

8.ストレスに強くなる

アスレチック施設の壁を上る子供

私たちは、体力が弱まると気持ちが揺らぎやすくなり、ストレスに弱くなります。アウトドアで体を思いっきり動かす習慣がつくと、体力を高めることができ比例してストレスに強い心が育まれます。また、体を動かすことで睡眠の質が良くなるので、ストレスが溜まりにくくなります。

アウトドア体験が子供に与えるメリットは、本当にたくさんあります。子供だけでなく、親にとっても多くのメリットのあるアウトドア。今までやっていなければ、ぜひ挑戦してみてください。

子供とアウトドアを楽しむために必要なグッズや持ち物5つ

アウトドアをする場合、事前の準備はとても大切です。アウトドアでは忘れ物があってもすぐに買い出しにいけない場所が多く、不便な思いをすることになるので、特に、子供と一緒に行動する場合は、フットワークが重くなるので、基本的なグッズに加えて便利なグッズも揃えておくようにしましょう。これからアウトドアを始めるママへ、ファミリーアウトドアをするなら準備しておくと便利なグッズや持ち物を紹介します。

1.ダウンやリュックなどアウトドアの基本グッズ

野外活動のための服装と持ち物

子供と一緒にアウトドア体験をする時に必要な道具には、次のようなものがあります。

子供のアウトドアに必要なもの

  • リュックサック
  • ダウンジャケットなどのアウター
  • 雨具
  • 帽子(アドベンチャーハット・サファリハットなど)
  • グローブ
  • プレイマット(幼児の場合)

アウトドアをする時に必要な道具は他にも色々ありますが、特に親子でキャンプなどをする場合、子供は手ぶらで親ばかリが重たい荷物を持ってしまいがちなので、基本のグッズは子供専用のものを購入してあげると、子供はとても喜びアウトドアに前向きになれます。

アウトドアでは家族がそれぞれ役割を持ち、協力し合わなくてはいけませんし、それが醍醐味でもあります。子供専用グッズを揃えて、自分のものは自分で管理させるようにすると、子供の成長につながります。

2.コンバーチブルパンツ

コンバーチブルパンツとは、ヒザの辺りから取り外しができるパンツのことで、アウトドアをする人には定番のアイテムです。アウトドアでは、草や虫から身を守るために、長袖長ズボンの方が安心ですが、川に足をつけたくなった場合には着替えが必要になります。

そんなとき、コンバーチブルパンツならチャックで手軽にひざ下からパンツを取り外せますし、歩いて裾やパンツの下部分が汚れた場合にも取り外せばいいだけなので便利です。子供の着替えの手間が減ると、パパやママはもっとアウトドアを楽しめるようになります。

3.ライフジャケット

ライフジャケット

アウトドアでは川や海で過ごすことが多いので、ライフジャケットがあると親としては安心です。子供が水の中に入らなくても、親は水辺の近くでは神経を尖らせているものです。それが、ライフジャケットの存在で、ずいぶん和らぎます。

水難事故は毎年報告されているので、アウトドアをじゅうぶん楽しむには、子供の命を守ってくれるアイテムは必須です。これから海や川のアウトドアを考えているなら、揃えておくと安心です。

4.速乾ウェア

子連れのアウトドアで悩みの種になるのが、荷物が多くなってしまうことです。子供はすぐに服を汚してしまうので、替えの服を持っていこうと思うと、かなりの量になってしまいます。そこで便利なのが速乾ウェアです。

水遊びで濡れても、汗をかいても、泥汚れがついても、ウェアは洗って干しておくとすぐに乾き、次の着替えになります。着替えの心配がなくなれば、子供が服を汚すことにイライラしたり心配したりすることが激減します。

5.時間をつぶせるおもちゃや遊び

ボードゲーム

大自然の中では、目の前のものすべてが子供のおもちゃです。しかし、山や海の天気は変わりやすいので、急な天候不良でテントやバンガローに缶詰めになってしまうこともあります。そんなとき、テレビもゲームもない環境に慣れていない子供は、愚図ったり泣き出したりすることがあります。

一度、このような嫌な思い出ができると、子供はアウトドアに拒否反応を示してしまうので、子供がアウトドアに慣れるまでは、時間を持て余したときに時間を潰せるおもちゃや遊びを準備してあげましょう。慣れてくれば、自分で時間を上手く使えるようになります。

アウトドアは事前の準備をしっかりしていれば、安全でメリットの多いものになります。子供には、できるだけ子供専用のものを準備して、自分で管理するように伝えましょう。

子供と一緒のアウトドア体験はできることから始めよう!

子供と一緒に行うアウトドア体験に馴染みがなく、何から始めればいいのか分からない場合は、公園のピクニックや低い山へのハイキングなどから始めてみましょう。いきなりテントを購入してキャンプに行くのは、かなりハードルが高いですし、設営に手間取り二度と行きたくないという苦い経験になる心配があります。

キャンプをしたい場合は、最初バンガローなどを利用するか、テントがあらかじめ設営してあるキャンプ場を利用すると楽です。それに慣れて、子供がアウトドアへの意欲を見せた場合は、家族に合ったテントを買って、思う存分アウトドアを楽しんでください。