でんぐり返しの教え方

でんぐり返しを教えよう!子供に安全なやり方とは?

でんぐり返しのやり方をご紹介しています。子供にでんぐり返しを教える時は、安全を確保したうえで行ってください。前に回るでんぐり返しは怖いと感じるものです。楽しくでんぐり返しの練習ができるように、安全にできるでんぐり返しの練習方法を知っておきましょう。

でんぐり返しを教えよう!子供に安全なやり方とは?

でんぐり返しって難易度高めなの?

赤ちゃん~幼児へと成長するにつれて、本当にたくさんの動きを覚えていきます。お父さん・お母さんが昨日までできないと思っていたことが、いきなりできるようになっていたり、教えていないのに身に付いていたりします。

でんぐり返しも、その一つです。いつかはできるようになりますが、1才~2才位の子供がでんぐり返しにチャレンジしていると、親としては少し心配です。「首の骨を折るのではないか」「けがをしないかな?」などの心配があるうちは、でんぐり返しさせるべきではないのだろうかと考えてしまいます。

そこで「でんぐり返し」について詳しくご説明していきます。でんぐり返しの開始時期、教え方、安全なやり方をまとめてみました。

お父さん・お母さん必見!でんぐり返しの教え方

逆上がりをする女の子

「昔はでんぐり返しができたけど、果たして今の自分はでんぐり返しができるのか分からない」というお父さん・お母さんも多いでしょう。アラサーの筆者も、子供の頃は出来ていたのに、現在は出来ないことが本当に増えてしまいました。

逆上がり、跳び箱、二重跳び、そして・・・でんぐり返しもです。でんぐり返しをできる自信はあるのですが、回った時に体のあちらこちらが痛む気がして、なかなか出来ずにいるのが本音です。でも、子供にはきちんと安全を守って「でんぐり返しのやり方」を教えてあげたいです。そこで、お父さん・お母さん必見!おすすめの教え方をご紹介します。

1.手のつき方を教えよう

子供に「さて、でんぐり返しをやってみようか」と言って、すぐにできるわけがありません。でんぐり返しはかなり難易度が高い動きなので、少しずつ準備していかなければなりません。でんぐり返しをするときに、最初にするのが「両手を地面につく」という動きです。両手を地面について首を守りつつ、体のバランスをキープしながら、でんぐり返しをしていくときには必須の動きとなります。立ちひざになった状態から、勢いよく四つんばいになる練習をすれば、自然と両手を床に付けるという動きを身に付けられます。

2.つま先立ちで、足の指で蹴る力を訓練!

でんぐり返しにはある程度の勢いがないと、前に回れません。体を回転させるためには、足の指で思いっきり床を蹴る力が必要になってきます。そこで、つま先立ちを練習して、足の指の力を鍛えましょう。ただつま先立ちの練習をするのは、子供もつまらないでしょうから、子供が背伸びをして田が届きそうで届かないところに、おもちゃを置いてみるのはいかがでしょう。「あーもう少しで届くのに!」というギリギリの場所に置いておくと、子供も悔しがって、何度も挑戦しようとするはずです。

3.サポートしながら、逆立ち

逆立ちをしてる女の子

でんぐり返しが苦手な子にその理由を聞くと「グルンと回ると、気持ちが悪くなる」「回るという感覚が想像できない」という答えが返ってきます。確かに、前に回るという動きは非日常なので、なかなか慣れないのも仕方ありません。そこで、お父さん・お母さんがサポートしながら、逆立ちの感覚を体感してもらいましょう。
方法は、こちらです。

  1. 子供に四つんばいになってもらい、ひざを浮かせた状態をキープしてもらいます。
  2. 両手を使って、子供の腰を持ち上げます。この時、子供にはしっかりと両手を床につけてもらいます。
  3. 両手を絶対に付けた状態で、一度逆立ちの状態まで体を引き上げます。
  4. このまま両手を使って、前回りをする流れに持っていく。
  5. これを何度か繰り返してみる。

この動きをすることで、一番は逆さまになる気持ち悪さに慣れていきます。また両腕の筋肉や腹筋、背筋も鍛えられるので、でんぐり返しの事前練習には最適です。ただし、逆立ちになると気分が悪くなってしまう子も多いので、お父さん・お母さんが様子を見ながら、無理をせずに進めてあげるようにして下さい。

4.いよいよ挑戦!でんぐり返し

いよいよ、でんぐり返しに挑戦してみましょう。1つ1つ順を追って教えていくことが大切です。

  1. 背筋を伸ばして、子供に真っ直ぐ立ってもらいましょう。
  2. 子供には足と足の間から、反対側を覗き込むように見てもらいます。
  3. その状態のまま、両手は地面につけて、腰をしゃがめます。
  4. 「頭を内側にぐいーっと入れて、おへそを見てね」と伝えます。
  5. 子供の腰から下半身を持ち上げて、前に回転させていく。ゆっくり!
  6. 最後に後頭部が痛くないように押さえて、下げていきます。

上記を何度も何度も、繰り返しましょう。お父さん・お母さんが「大丈夫だよ」「ママがついているよ」などと、安心できる言葉をかけてあげるのも効果絶大です。

でんぐり返し教え方のまとめ

でんぐり返しができるようになるポイントは、何度も何度も練習することです。子供達は体で覚えていくので、お父さん・お母さんが諦めることなく、教えてあげましょう。でんぐり返しは、教えてすぐにできる子もいれば、なかなか出来なくて諦めてしまう子もいます。

感覚をつかめばできるようになるのですが、回るという恐怖心が先だってしまうと、挑戦するのも怖くなってしまいます。大人は、子供の恐怖心を取り除いてあげるのが一番大事です。無理をさせると、子供のやる気が半減してしまうので、ゆっくりと時間をかけておこないましょう。

そもそも、でんぐり返しって何?

でんぐり返しをしようとしてる女の子

でんぐり返しとは、いわゆる「前転」「後転」のことです。しっかりと両方の手を地面につけて、体を前や後ろに回転させつつ起き上がるという動きになります。筆者の4才の息子が通っている幼稚園では、マット運動の時間が設けられて、先生や外部のスポーツインストラクターの人たちがでんぐり返しを教えてくれています。でんぐり返しとは、前転と後転の両方を指しますが、今回は「前転」について詳しくお話をしていきましょう。

子供達はどうして、でんぐり返しが楽しいのか?

「年長さんのお兄ちゃん、お姉ちゃんはでんぐり返しができて、すごくかっこいいんだ」と息子はよく教えてくれます。でんぐり返しの動きは、日常生活ではあまり見られないので、きっとマットの上で、ぐるりと回る姿はとてもかっこよく写るのでしょう。

でんぐり返しが得意な子に聞いてみたところ、ぐるりと一回転をするときに、体が浮いているようになる感覚や体が投げ出されるような解放感がくせになるようです。息子は「ぼくが回っているときに、世界も一緒に回っている感じが面白いの」と言っていました。まぁ、なんてユーモラス!親として、ある意味感動しました。

どうしよう!0歳11ヶ月の娘もでんぐり返しをしようとしている

キッチンで料理をしていると、必ずと言っていいほど、偵察に来る娘。よちよち歩きで足にまとわりついたり、抱っこをせがんで大泣きするのがパターンです。でもこの日は、静かすぎるのです。「こういう日には、絶対悪さをしているんだよねぇ。おもちゃでもひっくり返しているのかな?」と思いつつ、娘のいる場所を覗きこむとビックリしました。

頭を床に付けて、体を浮かせてでんぐり返しをしようとしているではありませんか。しかも、両手をつかないで…何て、アクロバティックなのでしょう。娘の身体能力の高さに驚きつつも、危なっかしさにヒヤヒヤしてしまいました。もちろん、ケガをしないようにすぐに違う体勢に変えました。

そこで気になったのが、子供は、だいたい何歳くらいででんぐり返しを習得するのか?ということです。自分自身が、いつでんぐり返しをしたのか覚えていないので、リサーチすることにしました。

一般的には、3才前後ででんぐり返しができるようになる

でんぐり返しの途中で止まっちゃった女の子

子供の成長スピードは、本当に目まぐるしいです。昨日出来なかったことが、今日できるようになっているのでお父さん・お母さんも、驚くことが多いです。でんぐり返しは大体いつ頃からできるようになるのか気になった筆者は、息子の幼稚園に出張で来てくれている県のスポーツ協会の人に聞いてみることにしました。息子にとっては「体操のおにいさん」のような存在の人です。これが正解とは言えませんが、ぜひ参考にしてください。

筆者が実際に、ちょっと聞いてみた!

筆者「いつも息子が体操教室でお世話になっております。あの、1つ質問してもよろしいですか?」
体操のお兄さんのような人(以下、Aさん):「はい、もちろんです!」

筆者「でんぐり返しって、何歳くらいからできるものなんでしょうか?」

Aさん「え!?いきなり、なんですか(笑)?」

筆者「いきなり変な質問してすみません。でも、気になってしまって」

Aさん「だいたい3歳になると、練習をすればできるようになります。でも、個人差はあります。1歳でできてしまう子もいますが、それはちょっと早いですね。3歳後半~4歳になると、体の動かし方も分かってくるので、でんぐり返しが楽しくなってくると思います。」

筆者「0才11か月の娘が、頭を床に付けてでんぐり返ししそうなんです。」

Aさん「早いですね!でも、まだ危険なので無理をさせないでください。ただ、赤ちゃんの頃から自然と練習を始めるものなんですよ。頭を床に付けてみたり、両手を床にペターッと付けてみたり」

筆者「教えて頂き、ありがとうございます。息子にもでんぐり返し、教えてみます」

赤ちゃんのでんぐり返し。こんな事故が多いんです

筆者の娘のように、0歳ででんぐり返しの練習を始めると「うちの子、もしかしたら並外れた身体能力を持っているのかもしれない」と期待してしまいます。確かに、運動神経が発達していますし、体の動かし方がとても上手なのは間違いありません。

しかしながら、筋肉や体の動かし方、そしてバランス感覚が十分に育っていない赤ちゃんがでんぐり返しをするのは、非常に事故リスクも高くなります。さて、赤ちゃんのでんぐり返しは、どのような事故を招く可能性があるのでしょうか。

  • 両手の力が弱いので、首を支えきれない。
  • 両手を付かないで回ろうとするから、首がグキッとならないか心配
  • 場所を考えないででんぐり返しをするから、階段から転げ落ちそうになる
  • ソファやベッドの上で、でんぐり返しをして落下
  • でんぐり返しに失敗して、体をぶつける
  • でんぐり返しで体を打ち付けて、切ってしまう

4歳くらいになってくると「ここででんぐり返しをすると危なそうだな」「もっと広いところで回ろうかな」などと、自分で判断が付きやすくなります。しかしながら、乳幼児の場合は、判断できるわけがありません。ここで回ったらどうなるかを考えることなく、でんぐり返しをしてしまうのです。赤ちゃんから2歳くらいまでの子がでんぐり返しを始めてしまったら、無理に止める必要はありません。しかしながら、注意深く見守りつつ、事故が無いようにサポートしてあげましょう。

子供達がでんぐり返しで遊べる、安全なお部屋作りをしましょう

子供が怪我せず遊べる広い部屋

「自宅で子供がでんぐり返しをしてしまうけど、危なくて仕方ない」「色んなものにぶつかってしまいそうで、怖い」というお父さん・お母さんの声も聞こえてきます。子供は一度でんぐり返しができるようになると、どんどんやってみたくなります。その時に、安心・安全な環境ででんぐり返しができるように、お部屋作りにも気を遣っていきましょう。子供が遊びやすい安心・安全なお部屋作りをするポイントをご紹介します。

安心のお部屋作り。ポイントはこれだ!

  • できるだけ広いスペースを設ける
  • 段差のないスペースを作る
  • おもちゃを一カ所にまとめる
  • 机の角に頭をぶつけないようにする
  • 階段の近くでは、でんぐり返しができないようにする
  • ベッドなど高さがある家具の周りでは、遊ばせないようにする

子供が安心してでんぐり返しができるスペースを確保するには、部屋をちゃんと片づけることがポイントです。子供のおもちゃは、子供でも簡単に片づけられるように収納の仕方を工夫してみてください。おもちゃで遊んだら片付ける、空いた広いスペースででんぐり返しで遊ぶのサイクルが身につくと、片付けも遊びのひとつと考えるようになり一石二鳥です。

おもちゃの収納に困り中!子供が片づけやすい収納術とは
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でんぐり返しにはコツがいる!

今回は、「でんぐり返し」についてお話しました。子供はさまざまなアクションを習得していきますが、でんぐり返しはそんなに簡単にできる動きではありません。お父さん・お母さんが意識しないうちに、赤ちゃんのうちからでんぐり返しの練習は自然とはじまって、3才半くらいになると自分でできるようになる子が多いです。でんぐり返しをする時に、子供は自然と色んなことに気を付けるようになります。新たな動きを覚えることで、何が危険なのかを考える機会を持てるのは素晴らしいことです。