一人っ子の女の子の性格と特徴

一人っ子の女の子は可哀想じゃない!長所を伸ばす育て方

一人っ子の女の子の上手な育て方を提案します。一人っ子の女の子の持ち前の性格や特徴を活かして成長を促す方法、親の上手な接し方の提案や、一人っ子育児で気を付けるべき点など、マイペースでわがままと言われがちな一人っ子の女の子の、マイナスイメージを覆す育児方法を紹介します。

一人っ子の女の子は可哀想じゃない!長所を伸ばす育て方

一人っ子の女の子ってどうなの?育て方や特徴を知りたい!

屋根に腰掛けながら本を読む少女

一人っ子の女の子と聞くと、わがままやマイペースというマイナスイメージを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。しかし、実際に一人っ子の女の子全てがその特性に当てはまるわけではありません。

一人っ子の女の子にはマイナスイメージを覆すほどの長所や、伸びしろのある部分がたくさんあるのです。一人っ子の女の子の性格や特徴を知ったうえで、長所を伸ばすことができるような育て方や接し方を紹介します。

一人っ子の割合は年々増加傾向にある

2015年に国立社会保障・人口問題研究所が行った「出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」によると、結婚持続期間15~19年の夫婦のうち子供が一人の夫婦の割合は、18.6%という結果がでました。

両親に挟まれ手を引かれる幼女

一番割合が高かったのが、子供が二人いる夫婦で54.0%、次いで子供が一人いる夫婦で、三人子供がいる夫婦は17.9%、4人以上は3.3%という結果でした。

この調査では一人っ子、兄弟の男女比は調査されませんでした。ちなみに一人っ子の割合は20年前に比べておよそ2倍に増えています。晩婚化や高齢出産、緻密な家族計画など、現代を表す割合となっているのがわかります。

一人っ子の女の子の性格や特徴にはどんな傾向があるか

一人っ子の女の子と聞くと、わがまま、マイペースというマイナスイメージがつきまといがちです。世間のイメージを他人から我が子に押し付けられ、「そんなことないのに…」と、心を痛めているママも多いのではないでしょうか。一人っ子の女の子あるあるによく上がる、特徴や性格を紹介します。

平和主義でおっとりしている

木の上で本を読む女の子

一人っ子はほかに兄弟がいないことから、私生活の中でけんかや競い合いになることが少ないです。はっきり自己主張しなくても自分の意見が通りやすいことから、おっとりした子供に成長しやすいのです。

一人っ子の女の子の場合は、男の子と比べて友達間の喧嘩が起こりづらいので、特に争いごとを苦手に思う傾向にあります。

喧嘩のときの対処がわからないため、「喧嘩が起こらないようにする」方向に意識を向けてしまい、人の顔色をうかがって我慢してしまう部分もあるので、親は注意して子供を見ておくべきでしょう。

マイペースなのんびり屋さん

兄弟のいる子供に比べ、一人っ子は相手のペースに合わせたり、気持ちを汲み取る機会が少ないです。親や周りの大人も、私生活では自分のことを優先してくれるので、協調性がなくマイペースな行動をとってしまう場面も多くあります。

あまりにもマイペースすぎると感じたときは、「お母さんはこうしたほうが良いと思うな」「今はこうするべきじゃない?」と、子供に寄り添いながら意見してみましょう。相手の気持ちや人それぞれのペースがあることを知れば、おのずと社会性が身に付きます。

マイペースなのは決して悪いことばかりではありません。自分の感覚や意見を何より大切にしており、ぶれない芯の強さがあるからこそ、最後まで自分の意思を貫き通すことができるのです。

ユニークな発想の持ち主

ユニークな女の子

一人っ子は一人で遊ぶことが多いため、兄弟のいる子供に比べて集中する時間を持つことができます。ほとんどの子が一人でいる時間をさみしいと思うより、楽しんで過ごせているのです。

特に女の子は、おままごとやお絵描きに一人で没頭することが多いです。おままごとでは自分で設定を考えることで構想力を身に着けることができ、絵や塗り絵は感性を表現するのにとても有効です。また、空想的な世界に入り込むことで心の安定を図ることができ、心のエネルギー補充の役割も担っているのです。

わがままな面もある

母親に我を張る少女

一人っ子=わがままだというイメージが付きまとい、迷惑している人も多くいます。確かに兄弟がいる子と比べると我慢をする場面が少なく、要望が通りやすい環境にあります。しかし子供というのは基本的にわがままな生き物なので、「一人っ子だから…」と気に病む必要はありません。程よいわがままは、自己主張がしっかりできる証拠です。

中には子供のわがままが「試し行動」の場合もあるので注意が必要です。さみしい、親の注意を惹きたい、などの行動心理がうかがえます。

親ができることは、我が子としっかり向き合い、コミュニケーションをとることと、我が子可愛さに自分の行動を見失わないことです。ダメなことはダメと教え、我慢する場面を覚えさせることは、子供の成長を大きく促します。

同世代の子供に比べて大人っぽいところがある

花束を持ってはにかむ少女

普段大人と接する機会が多い一人っ子は、大人の動作を真似ることで、年齢よりも少し大人びた印象を受けることがあります。挨拶や敬語などの大人の気遣いを見て育った子供は、社会適応力や礼儀作法を自然と身に着けることができます。

また、「自分も大人の話に加わりたい」という気持ちから、周囲の会話や行動をしっかり観察するなど、空気を読む力がおのずとつくので、社会に出てからも周りからかわいがられるのです。

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一人っ子の女の子の良いところを伸ばす育て方

一人っ子の女の子を持つ親は「一人っ子だから、ほかの子供と成長や個性を比較する機会があまりない」「一人っ子だから兄弟がいなくてさみしくないか心配」など、多くの悩みを抱えています。

しかし、一人っ子だからこそ丁寧に子供と向き合えるというメリットもあるのです。一人っ子の女の子を育てていく上でのコツや、尊重すべきことを紹介します。

読み聞かせで想像力を高める

母親に本を読んでもらう少女

情操教育としても有効的な、絵本の読み聞かせを積極的に取り入れていくのもよいでしょう。絵本を読み聞かせることで想像力が広がり、知らなかった世界を知ることができます。絵本の登場人物に感情移入することで、実際に兄弟がいるような気持ちになる「疑似体験」をすることもできます。

女の子だからといって女の子向けの本ばかりを読むのではなく、時には男の子向けの本を読むことで、新たに興味の幅を広げることができます。親はいろんなジャンルの本を読み聞かせましょう。

十分に甘えさせてあげる

甘えさせる=わがままになる、と思い、子供に極力甘えさせないよう心掛けているママもいます。しかし中には「甘えさせる」のと、「甘やかす」ことの違いを理解していない親もいるのです。

子供の無茶な要望をすべて通し、思い通りにさせることは甘やかしです。しかし、子供の気持ちに寄り添い、たっぷり愛情をかけてあげる「甘えさせる」という行為は子供にとって必要不可欠なことです。

子供が幼いうちにたっぷり甘えさせてあげることは、自己肯定感を高めることに繋がります。自己肯定感が低いと、卑屈に物事をとらえがちになるので、幸せを感じづらい傾向にあります。子供に幸せな人生を送ってもらいたいのなら、幼いうちはたっぷり甘えさせてあげましょう。

”一人っ子”を存分に満喫させてあげる

母親に甘える少女

一人っ子の最大の特権は、親の愛情や視線を独り占めできることです。周りの大人は「一人っ子だと遊び相手がいなくてさみしい」とよく言いますが、生まれた時からずっと一人っ子の子供は、意外とさみしいと思っていないものです。

一人っ子で親が子供に手をかけられる分、子供のやりたいことに積極的に協力し、好奇心旺盛で積極性のある子供に育てましょう。

むやみに手助けせず子供の行動を見守る

一人っ子の女の子は、親にとってはかわいくてたまりません。子供が壁にぶち当たっていると、必要以上に手助けをしてしまいがちです。しかしそれでは子供の成長や発達を促進することはできません。

親が過保護になりすぎてしまうことで、学校や社会で集団行動を営む方法がわからず、ちょっとしたことでへこたれたり、我慢できず感情を爆発させてしまうことがあります。

何事にも果敢に取り組み、失敗を繰り返し経験することで、子供は強い気持ちをはぐくむことができます。子供の成長のためにも、手助けしたい気持ちをぐっとこらえ、見守ることに徹しましょう。

先回りしてモノを買い与えない

経済的に余裕のある一人っ子の家庭でやってしまいがちなのが、先回りしてモノを買い与えてしまうことです。子供が少し欲しがっただけのおもちゃやお菓子を「金額的にも痛くないし、欲しがっているからいいか」と気軽に買ってしまうのは、実は大問題なのです。

子供が幼いときに大切なのは、欲しくてたまらないものをようやく手に入れられる、という経験です。
なんでも簡単に手に入るわけではないこと、買ってもらったことに感謝し、大切にすることを覚えさせていきましょう。

ほかの子供たちとの交流を図る

草の上で戯れる少女たち

兄弟のいる子供に比べ、一人っ子は他の子供と接する機会が少ないです。保育園や幼稚園に入園する前は特に子供との交流が少なく、たまに同世代の子供と触れ合うと戸惑ってしまうこともあります。

小さいうちから子供と触れ合うことで、コミュニケーション能力を高めることができます。同じ年ごろの子供が集まるような公園や子育て支援センター、地域のイベントなどに積極的に参加して、子供と触れ合える環境づくりを心がけると良いでしょう。

積極的に親戚との交流を図る

兄弟がいる一番のメリットは、困ったときにお互い助け合える点です。「将来、親がもしもの時、兄弟のいない一人っ子はつらいのでは」と心配している親もいるのではないでしょうか。

そんな心配事を減らすためにも、おじいちゃんやおばあちゃん、親せきなどと親しく交際しておきましょう。困ったときに手助けしてくれたり、支えになってくれるでしょう。お年寄りと接することで、人間関係を学べるだけでなく、いたわる優しい気持ちを身につけることもできます。

生き物と触れ合う

幼い頃から動物と触れ合うことで、命の大切さを知り、優しい心をはぐくむことができます。一人っ子にとって動物は単なるペットではなく、兄弟姉妹のようなかけがえのない存在になってくれるでしょう。

動物を育てられる環境ではない場合は、植物を育てるのもよいでしょう。女の子なら、綺麗なお花に興味を持つことが多いです。動物や植物のお世話を介して、親と子供のコミュニケーションもより一層発展していくでしょう。

習い事で可能性を広げる

鍵盤を弾く少女

一人っ子の場合、兄弟がいる子供に比べ子供一人に投資できる額も必然と多くなります。兄弟がいる子供に比べ、一人っ子は興味を持った習い事にどんどん挑戦させてもらえることができます。物事に興味を持っても挑戦してみなければ、人は向き不向きを知ることはできません。何事にも惜しみなく挑戦することができれば、いつか秘めた才能が開花することもあります。

習い事と同様に、中学受験を視野に入れているからこそ、経済的に余裕をもつためにあえて一人っ子を計画した親もいます。最終的には子供の意思に重きを置いた決断になりますが、選択肢を広げてあげるのも親の役割の一つです。

母親との関係性が一人っ子の女の子の人生を左右する

一人っ子の女の子の性格は、母親の性格を鏡のように映し出されると言われています。母親が普段とっている態度や考え方を子供はよく見ており、その態度をまねするようになり、最終的には同じような性格が形成されるのです。

素直で明るい子になってほしいと思うならば、子供の前で愚痴などは控え、朗らかな態度で接しましょう。父親への不満などを子供に漏らすのもNGです。母親と父親が不仲なことを包み隠さず見せつけられた一人っ子の女の子は、結婚観や恋愛観に支障をきたすこともあるのです。

実はみんなうらやましい?一人っ子の女の子

天使な少女

夫婦を対象にした「もし子供が一人っ子なら、男女どちらが良いか?」というアンケートでは、およそ7割の夫婦が「女の子」を選択しました。お洋服選びや女の子特有の習い事など、女の子育児には楽しいイメージがあることから、中には女の子を産んだだけで「勝ち組」と言う人もいます。このことから、女の子に対する大きな期待がうかがえます。

将来子供が結婚してお嫁に行っても、女の子ならば母親との関係性が変わらないことから、女の子を希望するママも多いのです。

一人っ子の女の子は可哀想じゃない!

波打ち際、父に肩車される少女と、その母親

何気ない会話の中で、「一人っ子だと可哀想」と言われ、へこんだ経験のある人も多いのではないでしょうか。もともと子供は一人と決めている人、これから機会さえあれば兄弟を生みたいと考える人など、家庭や人によってさまざまな考えがあります。

他人の意見に振り回されて、一人っ子である我が子を「可哀想」と思ってしまうのはナンセンスです。「人は人」、「一人っ子だからこそ手間と愛情をかけられる」とプラスに考えましょう。

時には母親、父親が兄弟役を担い、子供の良きライバルとして接することができれば、子供に兄弟がいないことを不安に思う必要はありません。一人っ子の良いところを全面的に伸ばせるよう、一人っ子育児に励みましょう。