子供が噛んでくる!子供の「噛む」心理・噛み癖の原因
幼い子供の突然の噛みつき行動。友達や親や先生に急に噛みついて、噛まれた本人はもちろん、周りにいる大人も子供もびっくりしてしまいますよね。
噛みつき行動の見られる子供は、愛情不足と言う説がありますが、愛情一杯に育てられている子供でも噛みつき行動の見られる子供もいます。
子供の年齢にもよりますが、全く悪意の無い場合もあります。だからと言って放りっぱなしにしておくわけにもいきません。
何故噛むのか、子供の心理状態や噛み癖の原因や対処法を紹介します。
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兄弟や友達を噛んでしまう理由
噛みつき行動の見られる子供の場合、ストレスから噛みつく行動をする子供も確かにいますが、ほとんどの場合自我の芽生えからくる行動です。
上手く会話が出来ない1~3歳の年齢の子は言葉に出来ない感情を噛みつきで表現してしまうことが多く、お友達と仲良く遊んでいると思っていたら、急にガブっと噛みつき、噛みつかれた方はびっくり!と噛まれた痛さで泣いてしまうと言うことがあります。
噛んだ子供に対して、ただ叱るのでは無く、どうして噛んだのか?噛むことが良くないことを教えてあげると同時に、理由を聞いてあげることも必要ですし、噛まれた子供に対して、噛まれた部分の処置は当然のことながら、驚いた気持ちのケアをしてあげることも大切です。
噛みつき行動が見られる子供に対して、未然に防ぐ対策も必要になって来ます。
1.気持ちを上手に言葉に出来ない自己表現のひとつ
自我が芽生え始めると自己主張も強くなります。しかし、言葉での表現が出来ないので行動での表現になります。嫌なことや自分が思っていることと違う等、自分の思いが上手く相手に伝わらないと噛みつき行動になってしまいます。
少しずつ成長し、自分でやりたい!自分で出来る!と思っている子供の考えと、ついつい先に手や口が出てしまうママやパパの行動や言動で、自分で出来る!と言う行動を抑えられてしまいます。
2~3歳頃の子供は、気持ちを上手に言葉で表現できません。大人でももどかしい気持ちになりますが、子供も同じく、その意思を表現できず、ちょっとむっとして攻撃しているのかも?(そんなに悪いと思っていない)噛みつくことで、イラつきの意思表示をしてしまうことがあります。
2.他者とのかかわり方がわからない
お友達と仲良く遊んでいると思っていたら急に噛みついてしまう。この様な場合は、全くの悪意は無く、子犬や子猫がじゃれ合って遊んでいる感覚と同じです。こんにちは!嬉しい!等、挨拶の1つとして噛みつき行動になることがあります。
幼稚園や保育園などで、あいさつのつもりで噛みついたり、お友達にじゃれるつもりで噛みついたり、興奮してどうしていいかわからず噛みつく!と言う様に、必ずしも不満が原因で噛みつくわけではありません。
3.構って!構って!甘えたい気持ち
自我が芽生えたらからと言っても、まだまだ幼い子供です。ママやパパにはいつまでも甘えていたいです。そんな気持ちを上手く表現できないときに噛みつき行動になってしまうことがあります。
思う様に構ってもらうことが出来なかったり、保育園や幼稚園で長い時間離れていた場合等に見られることもあります。
4.ストレスからのイライラや不安
大人と同じで幼い子供でもストレスを感じることは多々あります。環境の変化により不安を感じる場合等に見られることもあります。
保育園や幼稚園に入園したり、弟や妹が誕生したり等の新しい環境に不安を感じたり、寂しかったり。お友達同士の遊びの中で、おもちゃの取り合いで自分の思い通りに行かずイライラ!とっさに噛みつき行動が見られたりします。
この様にいくつかの理由が考えられますが、意味も無く行動の一部として噛みつき、癖になってしまう子供もいます。
ほとんどの場合、大人が思うほどの悪意は無く噛みつき行動が起こってしまいますが、噛みついた子供、噛みつかれた子供、保育園や幼稚園に通う子供の場合は保護者にもきちんとした説明や理解・協力、子供への心のケアが大切です。
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5.発達のメカニズムとの関係
人間の体の発達は、上から下へ発達すると言われています。1~2歳の場合には、手よりも口の方が発達していることもあって、とっさに噛みついてしまう傾向があります。
子供が噛んでしまったときは
急にお友達や親に噛みつくと周囲がびっくりしてしまいますが、噛みついた子供をただ叱れば良いと言うものではありません。そばにいる大人が冷静に対処することが大切です。
噛みついてしまったときの対応
噛みついてしまったら、噛まれた子供は大泣きします。噛まれた子供の痛がる様子を見て、罪悪感を抱きます。噛みついてしまった理由を聞き、気持ちを理解してあげましょう。それから、噛みついてしまった子供への対処をしてあげて下さい。
- 子供の気持ちを代弁しながら確認
- 噛まれた相手は「痛かった」「悲しかった」ことを落ち着いて話す
- 噛むのではなく「やめて!」と言うように促す
- 噛むことがダメなことを教える
噛みついてしまった後、興奮し子供は子供なりに落ち込んでしまいます。そのときにただ叱るのではなく、落ち着かせてあげることが大切です。
優しく抱きしめてあげる等の行動で子供の気持ちが落ち着いてから、どうして噛みついたのか?噛まれたお友達は、痛いんだよ!など、時間をおかずその場で言い聞かせてあげて下さい。大人の都合で後回しにしてしまうと、子供は何のこと?とわからなくなってしまいます。
又、激しい口調で叱ってしまうことにより逆効果になってしまうこともありますので、感情的にならずに言い聞かせることが大切です。
言葉で説明出来ない子供の場合、ある程度の状況を見れば、周囲の大人は、なぜ噛みついたのか?の理由を判断できます。
噛みつき行動は、子供の成長と共に見られなくなる行動です。繰り返し言い聞かせることで衝動的な行動も見られなくなります。そのため長い目で見守ってあげることが大切です。
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度々噛んでしまうのは何故?未然に防ぐ方法
子供が噛むと言う原因として「愛情不足」と言われることがあります。しかし、実証するものは無く、愛情たっぷりに育てていても噛みつき行動の見られる子供は沢山います。
噛みつくことで、周囲がびっくりしてしまうので、自分に注目が集まります。周囲の反応を試し、噛みつくと自分が注目される!と思い、噛みつき行動を繰り返す子供もいます。また、甘えたい気持ちを上手く言葉で表現できず、噛みついてしまうこともあります。
この様に噛みつき行動を、注目してほしいサイン、自分に気を引くための行動としている場合もあります。
噛みつきを未然に防ぐには
何度も噛みつき行動を繰り返す子供は、噛みつくことがダメなことを理解しています。しかし、言葉よりも行動が先に出てしまうのが子供です。
噛みつき行動の見られる子供は、繰り返し噛みつくことが多く見られます。特に子供同士で遊んでいる場合、目を離さないように心掛けましょう。とっさの出来事に、すぐさま対応できるよう大人の手の届く範囲にいることも大切です。子供の表情や行動を見ていると、噛みつく瞬間がある程度理解できるようになって来るので、子供が目の届く範囲内で行動する様な距離感でいることです。
日常的には子供の不安を取り除く工夫が必要で、保育園や幼稚園といった集団生活の場合は、なるべく大勢での行動は避け、興奮させる様なことは控えるといった配慮と気を紛らわすなど、個別にフォローしてあげることも必要です。
- 噛む前に防ぐ(注意をそらす)
- 気持ちを確認しながら代弁し、整理してあげる
- 根気強く愛情を伝える
噛まれた子供への対処法
噛みついた子供の対処も重要ですが、噛みつかれた子供の心のケアも重要です。
突然、噛みつかれ驚きと共に痛みもあり、ひどい場合は怪我をすることもあります。「びっくりしたね!」などの声掛けをして落ち着かせてあげて下さい。
子供同士の出来事の場合、噛みついた子供の気持ちを解りやすく代弁してあげて下さい。例えば、おもちゃの取り合いの場合
「このおもちゃで一緒に遊びたかったのよ。」とか「○○ちゃんと仲良くしたかったけど、お口で上手に言えないから、びっくりしたけどわかってあげてね!」
等の気持ちを代弁してあげて下さい。噛みつく子=悪い子ではないことを教えてあげて下さい。
噛み傷の処置法
噛みつきの場合は内出血による傷になるため冷やすことが一番です。冷水やアイスノンで冷やし内出血を抑えます。噛まれてすぐにもんでしまうなどすると、内出血を悪化させてしまう原因になります。
青あざが最小限にとどまり、腫れていなければ、血行を良くし傷ついた細胞の早い回復をさせるために温めると、回復力が高まり治りも早くなります。
爪や物を噛む「噛み癖」
子供が自分の爪を噛み始めるのは、ある程度自我が芽生えた頃からになります。
少し成長してくると、お友達を噛む行動は治りますが、5~6歳位になると自分の爪を噛む行動が見られることがあります。
なぜ?爪を噛むのか?原因とされているのが、ストレスです。
子供の感じる不満や不安からストレスとなり、爪を噛む行動に繋がります。
また、物を噛む場合もありますが、こちらもイライラや情緒不安定(寂しさ)が原因とされています。
子供が噛む心理とは?いくつかの行動の意味を分析していきます。
自分自身を噛む心理は「不満」から
自分の手や指を噛んだり、頭をゴンゴンと壁や床に打ち付けたり、髪の毛を引っ張って抜いたりする幼児期の自傷行為と言われる行動です。発達に問題のある子供にも多く見られる行動です。
自分への愛情が十分に感じられず不満を持ち、その不満を周囲へどう伝えたら良いか行動しているうち、たどり着く行動です。
爪を噛む心理は「ストレス」から
爪噛みと呼ばれる自分の爪を噛みちぎる行為の多くは、不満や不安からくるストレスが原因と言われています。この爪噛みが癖になってしまうと、大人になっても癖が抜けず困っている人もいます。
鉛筆を噛む心理は「ストレス」から
鉛筆を噛むと言うのは、子供に多い癖の一つです。無意識に噛んでいる場合にはストレスが隠れていることがあります。
爪を噛むことと同じで、気を紛らわせる、気持ちを落ち着かせる為に噛んでしまうと言うことです。もう1つの意外な理由に、鉛筆の味が美味しい!と言うこともあります。食べ物ではありませんが、美味しいと言う感覚で鉛筆を噛む子供は意外に多い様です。
ストローを噛む心理は「噛みやすい」から
大人になってからも、ストローを噛む癖のある人もいますが、幼い子供の場合は、口に入れるものは何でも噛みたい年齢(月齢)です。
確かにストレスからの噛み癖の場合もありますが、ストローの様に直接口に入れて使うものは特に噛みやすいですよね。まだ、吸うことが難しい年齢の場合、噛むことしか出来ませんので、それほど心配することはありません。
噛む子供への対策
- 言いたいことが言えない子供が自分の意見を表現するために
言いたいことが言えない子供が自分の意見や考えを言えなくなってしまう状況はどうして作られるのでしょうか?無口は個性として見守るべきなのか、言いたいことが言えない子供が意見を自分の言葉で表現するために。
子供の噛み癖の場合、愛情をスキンシップでわかりやすく伝えてあげましょう。抱きしめる、撫でる等子供が安心する行動をすることで、子供への愛情の伝わり方がわかりやすくなります。
子供と一緒にいる時間を密にして、噛む隙を与えないように何かに集中させる
例えば一緒に何かを作ったり、お手伝いをさせたりすることで気が紛れますね。
噛みそうな部分に唐辛子を少し塗っておく
爪噛みなどに有効とされ、噛みつくと辛いために、次から噛まなくなるものの、目をこすってしまわないように注意が必要です。
爪に可愛いシールを貼る
自分の爪を噛む子供は無意識で噛んでしまいますが、シールを見て噛んではいけないことを思い出す効果があります。
噛みつき行動は成長と共に治ります
幼い子供の場合、悪意は無く、それなりの理由があって噛みつき行動を取ってしまうことを理解してあげて下さい。
周囲の大人は、どうして噛むのか?この行動がいつまで続くのか?とても気がかりで不安になります。寂しい・不安など幼いながらにもストレスを感じ、その気持ちを伝える表現として噛みつき行動が見られる子供もいますが愛情不足だけが原因と言うのは、大人の思い込みです。
幼い子供は、言葉を上手く話すことが出来ず、自分の気持ちを伝えることが出来ませんし、お友達とのかかわり方もわかりません。そのことを理解してあげましょう。
自分に注目させる自己アピールとして噛みつき行動の見られる子供もいます。とっさの出来事に周囲が自分に注目してくれると思い込み、繰り返し噛みつきます。しかし子供の噛みつき行動は成長に伴い治ります。長い目で見守り、根気よく、噛むはダメなことだと教えてあげて下さい。あまり神経質にならず、ただ叱るのではなく、言い聞かせる叱り方が効果的です。