子育てHOWTO

子育てがしんどいときの考え方

子育てがしんどいお母さんへ~心を楽にする5つの考え方

子育てをしんどいと思うことは誰にでもあることです。適度に休んで休息をとっていると問題ありませんが、しんどい気持ちが積み重なると、笑顔で子育てができません。心身ともに休む時間を作り、子育てがしんどい気持ちを乗り越えていきましょう。

子育てがしんどいお母さんへ~心を楽にする方法

子育てがしんどい、疲れたというお母さんはいませんか?子育てというのは、終わりが見えない、険しい道です。わたしはフリースクールの運営などを通して、これまで100人以上のお母さんのご相談を伺ってきました。

「望んで産んだのでしょう?」「産みたくても産めない人もいる」などと周囲から言われたり、頑張りを認めてもらえなかったり、自分の気持ちを理解してもらえない孤独に耐えるお母さんの多さに驚いたものです。

「あの子がつらいのに子育てがしんどいと言って私が休むなんて…」

「子供がつらいのに、自分がゆっくりと休むことはできない」と、本当に多くのお母さんが言います。わたしは活動の性質上、不登校の子供を育てるお母さんや、子供との関係性がうまく築けずにいる人たちとお会いすることが多いのですが、ほとんどのお母さんが、「私がもっとしっかりしないと」「あの子のために何ができるでしょうか」と、子供のことばかり考えているのです。

常に子供のことを考えて、自分のことは後回しです。映画に行く時は子供の好きなアニメの劇場版、食事は子供が好きなもの、お金も時間もできる限り子供に費やして、心配事は常に「あの子は…」と子供のことです。

そうやって頑張り続ける姿勢はすごいし、かっこいいですし、尊敬します。でも、そんなあなただからこそ、頑張っているあなただからこそ、知っていてほしいことがあるのです。

お母さんが元気だと家庭も明るくなる

夫婦共働きが一般的になり、専業主婦の家庭が減った今でも、やはりお母さんが中心の家庭は多いです。かくいう我が家も、母が元気な時は家の雰囲気が明るい一方で、母がストレスを溜め込んだ途端にピリピリとした居心地の悪さが家庭に広がっていました。

家庭の雰囲気を明るくするには、お母さんが楽しく過ごすのが一番なのです。でも、夫とうまくいかなかったり、ご近所付き合いが大変だったり、子供との接し方に悩んだり、さまざまな不安や葛藤がある中で、元気でい続けるのは至難の業です。

子育てがしんどくなったら休みましょう

お母さんでいる以前に、一人の人間なのですから、明るくいられない時もあるでしょう。そんな時は、本当は「休む」ことが大切です。好きな本や映画を楽しんだり、一人でお出かけしたり、友達と会ったり、心の赴くままにリラックスして、やりたくてもできていなかったことに取り組むのです。もちろん無理に子育て以外のことをしようとはせず、何にも取り組まなくたってもいいのです。

しかし、子供ではなく自分を優先することに罪悪感を覚えるお母さんや、家事育児に専念しすぎて自分のやりたいことが分からない人、そもそも仕事が忙しくて休む暇なんてないお母さんも多いでしょう。そんなお母さんたちのために、せめて心だけでも楽にするためのヒントをご用意しました。

子育てがしんどくても休めないお母さんへ~心を楽にする5つのヒント

大きなストレスを感じると体調を崩す、身体の調子が悪いとと心細くなるというように、心と身体は繋がっています。だから、身体を休める時間は十分に取れなくても、心を少し休ませてあげることで、身体も楽になれるでしょう。

1.子育てに正解はないことを知ろう

子供が不登校や引きこもりになった時、「私の子育てが間違っていた」と言うお母さんがいます。でもそのお母さんは、子供のことを一番に考えていて、常に自分には何ができるのか、どうすれば子供が笑顔でいられるかを考えているのです。そんな人の子育てを“間違いだ”なんて、誰が言えるのでしょう。

お母さんたちよりも、子供たちとの年齢が違いわたしが言うのもなんなのですが、子育てに正解なんてありません。自分なりの教育法や信念を持って取り組むのも1つ。子供の気持ちを最大限尊重するのも1つ。どんな子育ても正解であり、間違いであり、「完璧なお母さん」なんていないのです。

あなたは今、どんなことで自分を責めているのでしょう。たとえ子供が苦しんでいたとしても、何か失敗したとしても、それはあなたのせいではありません。むしろ、その苦しみや葛藤、悩みをあなたの前で表現できていることは、あなたが立派な母親であることの証明に他ならないのです。

2.他のお母さんやお父さんと話してみよう

核家族化が進んだ今、地域の付き合いも希薄になり、家族だけで子育てしている方も多いでしょう。一昔前には当たり前だった、近所の井戸端会議や子供会の集まりは、ある種億劫で面倒くさいものだったかもしれません。しかし、お母さんを子育ての“孤独”から救う場所にもなり得ていたのではないでしょうか。

孤独になることによって不安になり、フラストレーションの捌け口がなくなり、子供や家族とうまくいかなくなり、追い詰められ、自責してしまうお母さんは少なくありません。一人の人間を育てることを、たった一人でやるなんて、そもそも無理な話なのです。

苦しくなった時は、同じ立場にいる人と話してみてください。親の会や、お母さん、お父さん同士の集まりに参加してみるのもおすすめです。

具体的な解決策が見つかるとは限りませんが、自分と同じように悩んでいる人がいること、自分の子育てに自信を持っている人なんてそうそういないことを知ると、それだけでも心が楽になれます。

3.世界は自分と子供だけでないことを知ろう

中には、状況的に一人で子育てするしかない家庭もあるでしょう。それでも家族や地域住民、公的機関など、あなたと共に子供を育てようとする人はきっといます。そして、子供を支えるだけでなく、あなたのことを支えようとする人もいます。

悩みを相談する、一日子供の面倒を見てもらう、食事を作ってもらう、税金や控除について教えてもらうなど、それぞれの人や場所に合ったかたちで、一緒に子育てに取り組みましょう。

時にはあなた自身がカウンセリングを受けるなど、自分のメンタルケアも忘れずにしましょう。子供の笑顔があなたの幸せであるように、お母さんの笑顔は子供の幸せになるのです。

4.「お母さん」ではない時間を作ろう

妻になっても、母になっても、あなたが一人の女性であることは変わりません。一人の人間として、「お母さん」でも「妻」でもない時間を作りましょう。

いつも子供と一緒にいるのなら、たまにはお気に入りのカフェに行って一人の時間を作ってみてはいかがでしょうか。物理的に離れるのが難しい時は、空間を共有しながら別々のことに取り組むのもおすすめです。

子供のご年齢にもよりますが「子供が甘えてきて一人になれない」というお母さんも、ここまではお母さん1人の時間!と決めると、子供がそれまでの時間を待ちやすくなります。

あたたかいコーヒを飲んだり、読もう読もうと思っていて中々読めなかった本を読んだり、そんなたった十数分のことを忘れてしまってはいませんか?ずっとずっと頑張ってきたのだから、たまには自分を休ませてあげましょう。

5.「子供のための人生」は歩まなくていい

子供が産まれてから、あなたは必死に子育てしてきたことでしょう。子供が産まれたばかりの頃は不安やドキドキがいっぱいで、自分のことなんて考えていられません。一体、一日のうち何時間を、子供のために費やしてきたのでしょうか。

だからこそ、子供が大きくなってきたら、次は「自分のため」に時間を使ってあげてください。仕事がしたいなら働いていいのです。観たい映画があったら観ましょう。やってみたいと思っていたことをしあり、子供が産まれてからなんとなく疎遠になった友達と会ったり、「そんなこと・人」を大切にしましょう。

子供はいつか自立し、次の家族を築いていきます。「子供のために」から、「自分のために」です。子供が完全に自立する前からやっておかないと、いざその時になってから困ってしまいます。少しずつでもいいので、自分の気持ちや人生を大切にしてあげましょう。

子育てがしんどいお母さんの心の休息が大切

今回は、子育てにお疲れ気味のお母さんへ向けて、「心を楽にするヒント」をご紹介しました。もう何年、十何年と子育てをしてきたのですから、すぐに生活や気持ちを切り替えることは難しいでしょう。

できるところから少しずつ、まずは近所のカフェに一人で出かける程度でも良いのではないでしょうか。「お母さんなんだから」と我慢するのは立派なことですが、子供が見たいのはお母さんの疲れた顔ではなく、笑顔です。家族揃って笑顔でいられるように、無理をせず頑張らずに、肩の力を抜いていきましょう。

著者情報
フリースクールRiz代表
たかれん

自分自身の半年以上の不登校と引きこもりを経験を生かし、不登校の当事者だけではなく、周りの家族もサポートしたいと思って活動しています。「どんなお話でもいかがいます」「どんなお話でもいたします」「考え方のヒントを一緒に考えます」

HP:フリースクールRiz