単身赴任が子供に与える影響
パパが単身赴任になったばかりの子供は、強がりを言っていたとしても、いつも遊んでくれた大好きな父親が遠くに行ってしまったという寂しい気持ちでいっぱいです。単身赴任が子供に与える影響には以下のようなものがあげられます。
気持ちが不安定になる
パパが単身赴任になると子供は寂しい気持ちから情緒不安定になりやすいです。一家に父親がいることは子供の安心感につながります。それはママにとっても同じで、夫と離れて不安な母親の表情を子供が敏感に感じ取り、ますます心配してしまいます。
今まではしなかったのに、おねしょをするようになったり、分離不安を感じてしまう子もいます。
父親との接し方に迷ってしまう
小さいうちから父親が不在という状況が続いている場合は、普段から父親の存在を感じることができないためにパパと距離を取ろうとする子や、父親との接し方に戸惑う子もいます。
赤ちゃんや未就園児のころは人見知りが強い時期なので、なかなか父親に懐かない「パパ見知り」の状態になってしまうこともあります。
いざという時の歯止めが効かない
普段は母親が子供を叱る役目で、ここぞという時は父親がたしなめるという家庭も多いでしょう。これまで子供のイタズラやわがまままの歯止め役となっていた父親が、単身赴任でいなくなると母親に反抗的な態度を取り、幼稚園や学校で問題行動を起こす場合もあります。
単身赴任で子供を寂しい気持ちにさせないコツ
いっしょに住んでいた父親が長い間家を空けることは、子供にとって大きな変化です。最初は大きな影響がありますが、子供も父親が不在の状況に徐々に慣れていき、落ち着いていくでしょう。
子供に寂しいと感じさせないように、ママとパパが工夫すると安心感を与えることができます。ここからはパパの単身赴任で子供を寂しい気持ちにさせないコツをご紹介します。
ネットを利用してこまめに連絡を取る
現在ではLINEのビデオ通話やスカイプなど、無料のテレビ電話があります。普段からこのようなサービスを利用して夫とこまめに連絡を取り合いましょう。
子供も父親の顔を見ることによって、安心感を得られます。特に小さい子の場合、父親の顔を見せるだけで、人見知りを避けることができます。
子供の成長を見ることで、旦那も仕事の励みになります。妻自身も困った時や不安な時は夫に相談しましょう。こまめに連絡を取り、顔を見て話すことで離れていても夫婦のコミュニケーションを取ることができます。
行き違いにならないためにも、夫婦の間で「〇曜日に電話する」というように、テレビ電話の日を設け習慣にすると良いでしょう。頻繁に話すことで家族の絆を強めることができます。
パパの話題をたくさん出す
普段から父親の話題を出すのも大切です。「パパが○○ちゃんはえらいねって言っていたよ」「パパが頑張ってお仕事してくれるから可愛い靴が買えたね」と、父親から子供への思いや家族と離れて働いていることへの感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
子供がまだ小さい時は、「これはパパにしか出来ないのよ」「今度パパに教えてもらおうね!」と父親にしかできないすごいことがあるとアピールすると、子供はパパに関心を持ち続けます。
お父さんの話題を頻繁に出すことで、子供は「お父さんは家族のために頑張ってくれている」「自分のことを一番に考えてくれている」と安心できます。
定期的に帰ってきてもらう
休みが多く取れた時や自宅近くで仕事があった時には、なるべく旦那に帰ってきてもらいましょう。夫が帰ってきたときは、妻はサポート役に徹し、父親メインで子供達とスキンシップを取ってもらいましょう。
休日を利用してパパに会いに行く
子供が長期の休みが取れる夏休みなどを利用して、パパの単身赴任先にお泊り旅行に行く家族も多いです。赴任先に行って父親と思い切り遊べば子供達とのコミュニケーションになりますし、家族の素敵な思い出ができます。
実家の近くに家を借りる
家が賃貸の場合なら、夫の単身赴任が決まったタイミングで実家の近くに引っ越すことも考えましょう。1人で育児をしなくてはならない場合、妻が体調不良になってしまうと子供のサポートしてもらえる人がいなくなります。いざという時のために実家の近くに家を借れておくと安心できます。
SNSで日常を共有する
こまめに連絡が取るのが難しい場合は、SNSで日常を共有する方法がおすすめです。夫婦だけが見られる設定にしたインスタグラムやフェイスブックなどに子供の写真や食事や行った場所など日常の風景を投稿してみましょう。
その日にあった出来事をお互いに余裕のある時間に知ることができ、離れていても身近に感じられます。子供と一緒に投稿したり、夫の投稿を子供に見せることでパパを身近に感じることができるでしょう。
単身赴任のタイミング・子供にとってベストなのは?
全国転勤や海外赴任がある企業の場合は夫が単身赴任するか、家族でついて行くかで迷う方が多いでしょう。子供にとっての単身赴任のベストなタイミングはいつなのでしょうか?
受験を控えているとき
子供が受験する時期に合わせて単身赴任を選択する家庭が増えます。夫の転勤や海外赴任が決まった場合、受験がない小学生低学年までは子供と一緒に夫について行きたいと考える妻が大半です。
子供が小学校高学年になり、中学受験を控えている時期や高校受験を控えている時期から単身赴任をしてもらうケースが多いです。
子供が転校を嫌がるとき
子供にとって転校や転園をすることは大好きな友達と離れ、新しい環境に馴染まなくてはならないため大きな負担になることがあります。子供が転校を嫌がるようになったタイミングで旦那に単身赴任をお願いする家庭も多いです。
単身赴任を避けたい時期
子供が乳幼児の時期や妻が妊娠中は単身赴任を避けた方が良いでしょう。妊娠中や産後はホルモンバランスが崩れやすく、いつもなら平気なことでもストレスにしてしまったり、憂うつな状態が続いて体調不調になる可能性が高いのです。
子供が乳幼児の時期は夜泣きで睡眠不足になりがちです。2歳以降になると自我の芽生えによって何でも嫌がるイヤイヤ期に突入します。そのような状態の中、妻1人で育児と家事をこなすのはとても大変です。
子供が小学校に入学する前の夫の単身赴任は避けた方が無難です。やむを得ない事情があり単身赴任をする場合は、実家のサポートや一時保育、ベビーシッターなどを利用して1人で悩みを抱え込まないようにしましょう。
単身赴任中の子育てを乗り切るポイント
単身赴任中の子育てを上手に乗り切るにはママが笑顔でいることが大切ですが、夫の不在が続くとストレスや疲れが溜まることもあるでしょう。
ストレスや疲れがピークになると、体調もすぐれなくなり夫に当たってしまうこともあります。ママの疲れや不安は子供にも伝わるもの。ここからはママが笑顔で過ごすためのアイデアをみてみましょう。
何でも完璧にやろうとしない
「夫がいないぶん自分が頑張らなきゃ!」と真面目にやりすぎると、自分を追いつめてしまい、結果的にうまく手が回らなくなってしまいます。
今まで2人で子育てをしていたのが、急にママ1人になるのですから、家事も育児も今まで通りにはいきません。何でも完璧にやろうとせず、子供に家事を手伝ってもらいましょう。
お手伝いは子供の成長にプラスになります。お手伝いをしてくれたら、思い切り褒めてあげてください。喜んでママのお手伝いをしてくれるようになります。
没頭できる趣味を見つける
ある程度子供から手が離れてきたら、没頭できる趣味を見つけましょう。アクセづくりや編み物などの手芸もいいですし、漫画や映画鑑賞、散歩でもかまいません。1人で楽しめる趣味はたくさんあります。いろんな趣味にチャレンジして、いくつかバリエーションを持つといいでしょう。
趣味を見つけると毎日が充実して、ストレス解消になります。サークルや習い事に通えば趣味の合う友達を見つけることもできるでしょう。これまで子供や旦那中心だったママも、人生を充実させるために楽しめる趣味を見つけましょう。
周りのサポートや有料のサポートをお願いする
夫が単身赴任になるとパパに子供を預けて出かけたり、嫌なことがあっても相談することが難しくなります。なんでもママ1人で抱え込んでしまう状況にならないよう、周りにサポートをお願いしておきましょう。
実家やママ友との交流を大切にして、一時保育やベビーシッターなどのサービスも利用してみましょう。子供を預けて美容院に行ったり、カフェで一息ついたりして疲れた心と体をリフレッシュさせると、また育児を頑張ろうという気持ちになれるでしょう。
実家やママ友に手伝ってもらうばかりではなく、自分にもサポートしてあげられることがないか見つけ、恩返しをしていきましょう。時にはちょっとした手土産を持ってお礼に行くことも大切です。
子供との時間を増やす時短家事のアイデア
夫が不在だと育児と家事をママ1人でこなさなくてはなりません。家事の負担を減らせば、子供とコミュニケーションを取る時間を増やすことができます。
時短家事につながるアイデアにはどのようなものがあるのでしょうか?時間を上手に使って、子供と過ごす時間を増やしていきましょう。
不要なものを捨てる
部屋に物が多いとそれだけ管理するものも増えます。モノが多いと掃除の際にいちいち物をどかしたり、何かを探そうとするたびに時間がかかったりします。数分、数秒の手間であっても積み重ねると膨大な時間をロスしている場合があります。
部屋をスッキリさせるために、使っていないものはどんどん処分していきましょう。子供がいる家庭では、あまり使わないおもちゃやサイズアウトした服、月齢に合わないベビーグッズが溜まりがちです。リサイクルショップやフリマプリで上手に手放しましょう。
部屋が片付くことで、家事をこなすのがスムーズになります。子供も探し物を見つけやすくなるので、ママが緒に探す手間も減ります。
スケジュールや家事動線を書きだす
いつも時間に追われているママは1日のスケジュールや家事動線をノートに書きだしてみましょう。実際に書きだしてみると、無駄な動きをしていることやスキマ時間を見つけることができます。
無駄な動きをしている場合には、収納場所を変えたり、家具を移動させたりして、スムーズな家事動線に変更します。
タイマーをかけて制限時間内に家事をすると、ゲーム感覚ですばやく片づけることが身に付きます。
便利な最新家電に頼る
共働き世帯が増えている今、便利な最新家電が増えています。掃除ならお掃除ロボット、食器洗いなら食洗機を使えば家事に使う時間を大幅にカットできます。洗濯に時間がかかるなら、乾燥機能付きの洗濯機を使うと干す手間が省けて便利です。
便利な家電を上手に取り入れて、少しでも楽に家事を片付けましょう!
時短調理グッズを使う
時短調理グッズを使うのもおすすめです。ハンドブレンダーやフードプロセッサーを使えば、食材を一瞬で刻んだりつぶしたりすることができるので面倒な離乳食作りや食事作りの時短になります。
シリコンスチーマーを使えば野菜を入れて電子レンジで温めるだけで、すぐに温野菜のサラダが1品完成出来上がります。自分の悩みに合った時短調理グッズを使うと料理を素早く仕上げることができるので、お腹を空かせた子供を待たすことが減るでしょう。
おかずの作り置きをする
日持ちするおかずを作り置きしておくと便利です。休みの日や夕飯の支度のついでなど、時間がある時にまとめてチャチャッと作っておきましょう。
ゆで卵の醤油漬けや、野菜の煮物、おひたしやサラダはヘルシーでおすすめです。しっかりと火を通したり調味料を上手に使うことで、より日持ちさせることができるので試してみてください。
直火で温めることができるタイプのホーロー容器に入れれば、カレーやシチューの温めがそのままできて便利です。見た目にも美しく、家事のモチベーションを上げることができます。
家事のプロに頼む
体調不良や忙しさで家事が溜まってしまった時は、思い切ってプロに頼むのも手です。最近では低料金で食事の準備から掃除、整理整頓までやってもらえる家事代行サービスもあります。便利なサービスを上手に活用しましょう。
単身赴任は子供と一緒に乗り越えよう!
単身赴任で不安になるのは子供だけではありません。ママやパパにとっても、心配や不安がたくさんあるでしょう。
単身赴任が与える子供への影響は、家族みんなで協力して工夫していくことで最小限に抑えることができます。
最初は1人で家事と育児をこなさなければならず大変ですが、単身赴任の家庭だからこそ家族が協力し合うことが当たり前になり、絆が深まることも多いです。
子供を安心させるのはやっぱりママの笑顔です。子育ての孤独感を解消したママの体験談も参考にして上手にリフレッシュしながら、家族の絆で困難を乗り越えましょう。