小学生の門限について
小学生の門限は何時?学校や家庭でのルールを徹底しよう
小学生の門限事情は?学校や家庭で決めた門限に帰宅することをルールとして守らせることが大切です。なぜ門限を守らなければいけないのか、また、遊びに行くときはどんなことに注意するのか、家庭内で約束ごとを決めておくことも大切です。きちんと門限に帰宅するように子供に指導することが重要です。
小学生の門限を何時にするか
小学生の場合、家庭内で門限を決めるというよりも、学校で決められている時間に、家庭でも帰るように子供に言い聞かせることが多いです。
門限の目安
門限として定める時間の目安は、17時が一般的です。17時とする目安は下記のようになります。
- 保護者自身、子供のころそうだった
- 自治体で帰宅を促す放送が流れる時間だから
- 小学校で帰宅時間を17時と指導されているから
このように理由は様々ですが、ひとつの指標と言えるでしょう。特に低学年の頃は、17時帰宅という家庭が多く見受けられます。
夏と冬で門限を変える
季節が変われば、どうでしょうか。同じ17時でも、夏ではまだ明るいですし、冬になれば真っ暗になってしまいます。また、地方によって、冬は16時を過ぎると薄暗くなってしまう地域もあります。
暗くなってから帰宅するのが危ないという観点から考えると、夏と冬で門限を変える必要があるでしょう。
低学年と高学年の門限の違い
学校の終業時間によって門限が左右されることもあります。低学年では、授業が5時間で終了する曜日が多く、帰りの会を終えて15時前には下校できるので、17時まで遊んでいれば十分と言えます。また、1年生は4時間授業の日もあり、さらに帰宅時間が早くなります。
しかし、高学年になると6時間授業になり、下校の時間が15時半ころになるため、帰宅してからだと実質1時間も遊べないというような場合もあります。
そのため、高学年の子供に対しては、17時半や、季節によっては18時を門限とするという家庭もあります。
家庭によって違う門限の考え方
門限を決めるのは保護者ですので、友達同士で遊ぶ際、家庭によってそれぞれ門限が違うことがあります。また、遊びの門限は常に17時でも、習い事があったりする日は16時まで、というように、日によって門限が違うという子も多いでしょう。
今は、小学生も忙しい時代です。家庭によっては、保護者の都合、習い事や塾の都合など、その時々で門限を変えないと対応できない家庭があります。
門限が違う友達と遊ぶ場合
門限が一定で、常に17時が門限の家の子供からしてみれば、夏は18時まで遊べる、または全く門限がない、という友達のことがうらやましく思うこともあるでしょう。
両親共働きで、門限はあるものの、親の目がないので門限を気にせずに遊べる子供もいます。こうした場合、周囲の目もありますので、門限は何のためにあるのか、子供に理解させる必要があります。
門限が違う家庭の友達と遊ぶ際には、子供と約束事をもうけて、守るようにしていく必要があります。
暗くなってしまうと、さまざまな危険が潜んでいるということを、教えてあげましょう。また、門限を守らせるためにも、家庭内が落ち着いてくつろげる場所でなくてはいけません。
門限設けることはとても大切ですが、保護者が何かにつけてガミガミ怒ってばかりの家庭だと、子供が帰りたいと思う場所ではなくなってしまいます。
塾や習い事の帰宅時間
友達と遊びに行くときと、塾や習い事に行くときで門限が違うというのは、大多数の意見です。塾や習い事の場合は、終了してから寄り道をしないでまっすぐに帰ってきなさいという考えです。
例えば、習い事が終了するのが18時でしたら、18時半までには帰宅するようにします。遊びについては、17時を門限として、17時までに家に帰るという約束にするのです。
遊びは、あくまでも遊びです。塾や習い事は、その時間に通う必要性があるからということで、子供に違いを説明します。
出かける前の約束
子供が一人で外出する時、家庭でどのような言葉かけをしていますか?遊ぶ時間を1秒も無駄にしたくない子供は、帰宅後にランドセルを放り出し、すぐにでも玄関を飛び出してしまいかねません。
最低限、誰とどこへ遊びに行き、何時までに帰宅するということは、必ず子供に確認しましょう。誰とどこへ出かけるかを把握しておくことはとても重要です。
帰宅時間が守られなかった場合、どこへ行ったのか探しに行くことも出来ますし、誰と遊びに行ったのか分かっていれば、友達の保護者に連絡し、一緒に遊んでいた友達は帰宅したかなどを知ることができます。
以下を参考に、日頃から出かける前に親子間で約束する習慣をつけると良いでしょう。
出かける前に約束しておきたいこと
- 誰とどこに遊びに行くか親に伝える
- 門限の夕方5時までには帰宅する
- 危険な場所にはいかない
- 車に気を付けて安全に移動する
小学生が門限を守るためにできること
子供が出かける前に、きちんと誰とどこへ出かけるかを伝え、いつまでに帰宅するか約束できたとしても、その約束を子供が守れるかどうかは別問題です。
帰宅時間を守るには、最低限、時間が把握できている必要があります。時間がわからなければ、門限を守ることはできません。
時間の管理を子供に任せることになりますので、きちんと時間がわかるかどうかがカギになります。外で遊ぶ場合、17時に街頭放送のある地域だと時間が把握できますが、そうではない場合、街頭や店舗にある時計をチェックさせ、わからない場合は、とにかく薄暗くなってきたら帰宅するように言い聞かせましょう。
お友達の家で遊んでいる場合は、きちんと時計を気にするようにし、時間になったらきちんと帰宅すること、逆に友達が言えに来ているときは、門限になったらちゃんと帰すことを守るようにさせましょう。
友達に流されないようにする
友達と楽しく遊んでいて、「もう少し遊ぼうよ」と言われてしまったときでも、帰宅時間になっていた場合は「もう帰る時間だから」ときちんと伝える勇気が必要です。
遊ぶ前にも、「今日は何時に帰らなければいけない」と伝えることも大切なことです。門限の考え方は、本当に家庭によって様々ですから、お互いの考えを尊重できなければ、子供たちの間で門限がもめごとの原因になってしまいます。
門限が長い家庭の子供が「自分はまだ遊べるから、もう少し遊ぼう」と、無理に友達を引き止めることはよくありません。立場が逆だとしても、同じことです。
約束を守る大切さを学ぶ
門限は、家庭でのしつけの一環です。例えば門限を破ったからといっても、特に実害がない場合もありますが、それでも約束を守ることは重要と言えます。
門限を守らなかったことを注意したときに、お子さんは「別に大丈夫だったんだからいいじゃない」と言い訳をした時には、頭ごなしに怒るのではなく優しく諭してあげましょう。
子供への諭し方
- 今日は何時に帰ると約束したんだから、時間を守れるようになろうね
- 今日は大丈夫だったけど、用事があるときだったらとても困ってしまうよ
- 暗くなったら車から見えづらくなって危ないでしょう
門限を守れなかったからと言って起こるのではなく、上記のように優しく言うのがポイントです。
門限よりも早く帰宅した時はほめる
門限を守れた場合には褒めてあげることも大切です。褒めてあげることで、良い習慣がしっかりと身に付きます。門限よりも早く帰ってきた場合には、子供に理由を訊ねてみてください。もし「友達の帰る時間に合わせて、早く帰ってきたんだよ」という答えだとしたら、それもほめてあげましょう。
「友達の門限を守るために協力してあげた」ということは、友達の主張を尊重できたということです。友達の意見を尊重してあげることができれば、子供同士でお互いの立場を尊重できるようになります。
家庭での約束は大切なもの、優先すべきものなのだということも学ぶことができます。門限というひとつのルールから、約束を守る大切さ、またお互いの立場を尊重するという友達同士での付き合い方を学んでいくことができるのです。
子供たちの間でこのようなことが身についてくれば、門限が原因で友達とトラブルになることは自ずと減っていきます。
門限を過ぎたときの対処法
普段はきちんと門限を守れる子供がなかなか家に帰ってこなかったりすると、とても心配になります。何か事件に巻き込まれたのではないか、どこかで迷子になっているのではないか、門限を15分過ぎ、30分も過ぎた頃には、もうそわそわと落ち着かなくなってしまうという保護者の方も多いのではないでしょうか。
門限を1時間過ぎても帰ってこないとなれば、「探しに行かなきゃ」と行動に移すことでしょう。しかしその場合、もし保護者の方が出掛けてしまってから、すれ違いで子供が帰ってきたら…という不安がよぎります。そのような場合には、どうすれば良いのか、あらかじめ対処法を決めておきましょう。
連絡手段が無い場合
子供に携帯電話やスマートフォンを持たせていれば連絡が取れるはずですから、門限を過ぎたら連絡してみましょう。
電話に出ない・連絡手段がない
子供ですから、遊びに夢中で電話に気づかなかったり、携帯電話をどこかに置き忘れてしまったりするということも十分考えられます。
電話に出ない、携帯電話を持たせていない時の対策を予め考え、親子で共有しておけば安心です。
電話のかけ方や公衆電話の場所を教えておく
子供の自衛手段として、外で電話をかけられるようにしておくという手段も有効です。この世の中で通信手段は、携帯電話やスマホだけではありません。
だいぶ数は減りましたが、公衆電話を利用すれば良いのです。今でも、駅や大きな公園、大型スーパー、総合病院などに行けば、公衆電話は存在します。
子供のカバンの中に、10円玉一つと電話番号が書いてある紙を常に忍ばせておき、いざという時は公衆電話を利用するようにと教えておきましょう。
家庭内で、あらかじめ公衆電話の場所を何箇所かチェックしておき、子供に電話のかけ方を教えておけば安心です。子供が緊急連絡先を携帯していれば、安心感がグッと増します。ここまで備えておけば、大概の事態に対応できます。
不在時のルールを決めておく
子供がまだ低学年だと、スマホなどの通信手段がなく、自宅の鍵を持たずに遊びに出ている場合も多いでしょう。
例えば、書き置きを残していく場所を親子の間で決めておきます。郵便受けの中や植え込みの陰、物置の中など、もし緊急時に子供が家に戻ってきて誰もいなかった場合に、書き置きを残しておく場所を決めておけば、書き置きを読むことによって、どう行動したら良いか把握することができます。
近所と協定を結んでおく
近所の同級生、あるいは同じ登校班のご家庭と、協定を結んでおくというのも一つの考え方です。子供が帰宅したときに「もし家に誰もいなかったら、近所の○○さんの家に行ってみてね」と、普段から子供に教えておきます。緊急時の避難場所のような考え方です。
一方で、相手の保護者には、「お互いに、何かあった場合には一時的に子供を預かりますから、うちの子が訪ねていったら逆に預かって欲しいのです。」と、約束を交わしておきます。そうすれば、何かあったときに子供が助けを求めることができ、親も子供も安心です。
ただし、それはお互いの信頼関係が成り立っていないと成立しません。普段の付き合い方も含め、相手は慎重に選ぶ必要があります。もちろん、緊急で留守にする際、お願いしている相手の家に一声かけ、在宅していることを確認することも大切です。
子供が門限を守ることの大切さ
門限は、子供社会の大事なルールの一つです。小学生とはいえ、約束を守ること、時間を守ることは、今後につながる大事な社会勉強の一環になります。まずは親子で話し合い、門限というひとつの約束事を作り、約束と時間について意識してみましょう。
門限までに帰らず、近所の人に協力してもらい、探すこともあるかもしれません。そんなときは、ご近所づきあいがとても重要になります。近所付き合いのコツを参考にして、いざというときのために、ご近所との関係も密にしておきましょう。