1歳半の子供のおやつ
1歳半ころの子供におやつを与える上で、大切な事があります。日常の合間に気まぐれで与えるのではなく、どんなことに留意すればいいのか、頭に入れておきましょう。
下記にあげていきますが、絶対守らなければいけないというわけではありません。ルールに縛られすぎると、子供にとって楽しみなおやつの時間が、楽しみではなくなってしまいます。
- 食事で足りない栄養をおやつで補えるようにする
- おやつは10時頃と15時頃にして、その日の子どもの活動量などにあわせた適切な量を与える
- 家族と一緒におやつを撮るのが望ましい
- おやつはできるだけ自然のものや、手作りのものを与える
- 市販のお菓子はなるべく食品添加物が使われてなく、薄味で油分が少ないものを選ぶ
- 糖分や脂質が多く、味が濃くて甘いものはこの時期は避けるのが好ましい
上記のことが、1歳半のおやつには大切なこととしてあげられます。1日2回のおやつは、必ずしも2回である必要はありません。それでは詳しく説明していきましょう。
おやつは成長のためにも必要
この様に、おやつは子供の成長にとって、大きな役割を担っていることが分かります。また、この時期の子供の身体はすくすくと成長しますが、消化器官は未熟なので大人のように1度の食事でたくさんの量を摂ることはできないので、1日3回の食事では栄養を満たしきれません。
厚生労働省ではおやつについて以下のように記しています。(注1)
- 三度の食事では補いきれない「エネルギー、栄養素、水分補給の場」
- 体や心を休め、家族や友達とコミュニケーションを図ることで社会性を育てる「社会性の場」
- 食への興味や関心を持ち、手作りなどすることで食品に関する知識を高める「食育の場」
足りない栄養を補充するためにも、1日に1~2回のおやつは必要不可欠なのです。下記にあてはまる子供に関しては、食事だけでは成長に必要な栄養が十分に摂れないので、それを補充するためにおやつは重要です。
- 特に遊び食べをしてしまう
- 食べムラがある
- 少食
- 食べながら寝てしまい、欠食になりやすい子
1歳半のおやつはお菓子なくても大丈夫
一般的におやつというと、「お菓子」をイメージされる方が多いですが、おやつは必ずしもお菓子ではありません。食事では不足しがちな栄養をおやつで補うというものなので、お菓子である必要がありません。
子供が1歳半ともなれば、離乳食を終えて徐々に幼児食へと移行していく時期です。それに伴い、子供のおやつに関して、疑問を持つママも増えてきます。
「おやつは必ずあげないといけないの?」「量や時間はどうするべき?」「虫歯が心配でおやつをあまりあげられない」など疑問の声は様々です。
幼児期のおやつとは「間食」、つまりおやつも大事な食事の一部です。そのため、3回の食事と同様に出来るだけおやつもしっかり考えて与えたいところです。
理想的なおやつの与え方をしよう
子供にとっておやつが楽しい時間になるように、親が心掛ける事が大事です。ですが、子供が欲しがる通りにおやつを与えていては、おやつの「栄養を補充する」という役割はおろか、生活のリズムを乱す可能性さえでてきます。
おやつの食べすぎで食事ができない…など、本末転倒なことにならないよう、理想的なおやつの与え方をしましょう。決して難しいことではありません。
お菓子に頼り過ぎない
子供が好きだからと、市販のお菓子ばかりを与える事は避けましょう。市販のお菓子には砂糖や塩、油、また食品添加物を使用しているものが多いために、多く摂ると虫歯や肥満の原因にもなります。
また、市販のお菓子の場合、子供が好む味が多いため、ご飯よりもお菓子を食べたがるようになり、偏食につながる場合もあるので、注意が必要です。
にんじんスティックやふかし芋、フルーツなど、なるべく自然なものや、手作りのものを与えるよう、心がけましょう。
おやつの時間を決める
おやつは間食というように、1日3回の食事の間に与えるものです。そのため、時間としては朝食と昼食の間の午前10時頃か、昼食と夕食の間の午後3時頃が理想的です。
必ずしもおやつを2回あげる必要はありません。ご飯をしっかり食べている子や、子供が寝起きする時間がズレたりした際は、特にあげなくても大丈夫です。
夕食以降のおやつについては、夜の寝ている間は消化器管をちゃんと休め、朝ご飯をしっかり食べてもらうためにも、おやつは与えないようにしましょう。
おやつを食べている時間も決め、だらだらと時間を気にせずに子供におやつを与える事は避けましょう。
いつまでも食べているとお腹が空かないので、食事を満足に食べられなくなり、生活リズムを崩す原因にもなるので注意しましょう。
適切な量を与える
おやつの量は運動量や体格といった個人差もありますが、1歳~1歳半までの子供が、おやつで1日に摂っても良いとされる目安として、分かりやすく例をあげると、バナナ1本を午前と午後に分けて与えるのが適量です。
また、食べ過ぎを防ぐために、毎回おやつは1回に食べる分だけの量をお皿などに出してあげましょう。
子供は元気良く外遊びした日はお腹がよく空きますが、室内で大人しく遊んでいる日はあまり空かないので、子供のその日の過ごし方によって、おやつの量を加減する事を心掛けましょう。
家族で一緒に食べる
食事と同じように、できれば親も子供と一緒におやつを摂るのが望ましいです。それは、おやつの時間を楽しくさせるだけでなく、子供が食べ物を喉に詰まらせる、丸呑みしようとするといった際に、側に居ることで早急に対処する事ができるからです。
1歳半のおやつにおおすすめの素材
おやつは食事では不足しがちな栄養素を補う役割がありますが、具体的にはどういったおやつが良いのか、オススメのおやつの素材や、レシピの一例などを下記にあげたので、是非参考にしてください。
乳製品
乳製品には、子供の骨や歯の成長に欠かせないカルシウムが入っています。そのため、ヨーグルトや牛乳、ベビーチーズなどがオススメです。
但しヨーグルトに関してですが、ヨーグルトには加糖と無糖の種類があり、加糖のヨーグルトには沢山の砂糖が入っています。そのため、無糖をあげるのが好ましいです。
もし、無糖ではあまり子供が食べないような場合、果物などを擦ったり、細かく切ったものを入れてあげるなどの、アレンジを加えたレシピがオススメです。
炭水化物
炭水化物は身体を動かすためのエネルギー源を作ります。ご飯をあまり食べない子は特に大切にしたい栄養素です。
おにぎりやマカロニ、食パン、蒸かしイモなどをおやつにすると良いでしょう。
炭水化物のおやつを作る
- フライパンを使い、少量の醬油を混ぜたご飯を焼けば焼きおにぎりに
- 食パンに少量の砂糖を付けて焼けばラスク状のおやつに
豆類
食事ではなかなか摂取しづらい豆類ですが、たんぱく質や食物繊維などといった栄養成分が、とても多く含まれています。そのため、豆乳やきな粉を使ったおやつがオススメです。
豆類のおやつを作る
- 豆乳を使ってプリンに
- きな粉をごく少量の砂糖とマカロニを和えて、きな粉マカロニに
豆乳やきな粉は豆類の中でも様々なレシピのアレンジに幅広く利くのでオススメです。
果物
果物には適度な甘味もあり、ビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素も豊富に含まれているのでおやつに果物は最適です。
また皮を剥くだけで食べられるものが多いので、親は手軽にあげる事ができるのも魅力的です。子供が食べやすいように寒天やゼリーなどにアレンジしてみるのもいいでしょう。
フルーツを与えるときの注意点
パパイアやマンゴー、パイナップルといった「南国フルーツ」を初めて食べさせる場合は、アレルギー反応が出ないか様子を見てながら、少量ずつ与えてみましょう。
1歳半のお菓子を選ぶポイント
出来ることならおやつも毎回手作りしたいところですが、親としてはそうそう手間も時間もかけてもいられませんし、外出先などでは、手軽で傷みにくい市販のお菓子を与える方が多いです。
そこで、市販のお菓子を選ぶポイントをまとめてみました。
添加物が入ってない
食品添加物とは、食品を製造、加工するために使われる調味料や保存料、着色料などのことを言います。製造する側にとっては便利な一方、口にする方としては健康への影響が懸念されているので、できる事なら添加物が入っているものは避けましょう。
薄味であること
厚生労働省から出された日本人の食事摂取基準によると、1~2歳の子供が1日に摂っても良いとされる塩分は、3〜3.5g未満となっています。そのため、おやつに使われる塩分はかなり抑えないといけません。(注2)
塩分の摂りすぎは、子供の未熟な腎臓や消化器官に大きな負担を与える事になりますし、この時期に濃い味に慣れてしまうと味付けの濃い食事ばかりを好む様になっていってしまい、偏りのある食生活になりやすいので、塩分量には十分注意しましょう。
油は控えめに
マーガリンやショートニングなどに代表される加工油脂には、身体で分解の難しい、トランス脂肪酸を多く含んでいます。
人工的に作られたこの油は子供の成長に悪影響を及ぼします。なるべくパッケージなどに「トランス脂肪酸フリー」などと表記があるものを選んであげると安心でしょう。
市販のお菓子を買う際は、親がちゃんとそのおかしの安全性を確認して、理解した上で子供に与えましょう。
1歳半のおやつで控えたいお菓子
様々な種類のお菓子を与える際に、虫歯や肥満その他の健康面での影響を考えた上で、1歳半の子供にはなるべくなら与えないようにしたい、市販のお菓子の種類とその理由についてまとめました。
飴、ガム
飴やガムなどのお菓子には糖分が多く使われている上に、歯にくっつきやすく、口の中に長く入っているものなので、虫歯の原因になります。
また、飴などは喉に詰まらせる心配もありますので、最初は飴を半分の大きさに割ってあげたりして、3歳ごろから徐々に慣れさせてあげましょう。
棒がついているタイプのキャンディーは、口にくわえたまま歩き回ると、転倒した際に思わぬ事故につながることがありますので、与えるときは必ず座って食べるよう、言い聞かせましょう。
チョコレート
チョコレートにはたくさんの糖分が使われていて、甘みが強くておいしいので子供が好みますが、虫歯になりやすく、カロリーも高いです。
少量なら1歳半ごろから与えても構わないですが、虫歯や肥満を考慮するなら、3歳位から与えるのが好ましいでしょう。
ナッツ類
ピーナッツなどのナッツ類は固くて大きいので、1歳半ころの子供の小さな喉では、詰まらせる危険性があるので、4歳を過ぎるまでは控えましょう。
また、ナッツもアレルギー要素を含んでいるので、初めて与える際は注意が必要です。
ケーキ
市販されているケーキには沢山の砂糖が使用され、甘く感じるようにできています。また生クリームが使われているものだと、更に糖分と脂質が加わってくるため、肥満の原因にもなりますし、脂質は胃腸に負担をかけますので、早くてもケーキは2歳位からが好ましいでしょう。
糖分には依存性があるので食べ始めると癖になり、どんどん欲しくなってしまい、与えるのが習慣化してしまうと大変です。
健康と虫歯予防のためにも、甘いものはできるだけ、この時期に覚えさせない方が良いでしょう。
安心して与えられるお菓子
市販のお菓子で、比較的与えても心配ないとされているのは、油をあまり使わず、糖分も少ないお菓子です。
- ベビーせんべい
- 小魚や野菜などを使ったクッキーやスナック
- ウエハース
- 卵ボーロ
上記のようなお菓子がオススメです。また、個別包装されているものだと、与える量も分かりやすい上に、衛生的にも安心です。
おやつの後には歯のケアを
乳歯の状態は、子供の身体の成長や今後の永久歯に影響してきます。特に1歳半は奥歯が生えてくる大切な時期です。子供の大切な乳歯を守るためにも、親はおやつの後の歯のケアも心掛けていきましょう。
しかし、中には嫌がる子もいて、歯磨きをするのも一苦労な家庭が多いです。出来る事ならおやつの後でも、子供が歯磨きに慣れるために歯ブラシを持たせ、口にほんの少しの時間でいいから入れてもらえる様に促しましょう。
そこでおやつの後でも簡単にできる、歯のケアをげていきましょう。
お水やお茶を飲む
おやつを食べた後に、水やお茶を飲ませて、口の中に残った汚れを洗い流しましょう。お茶には、虫歯予防に効果があるとされるフッ化物や、抗菌作用のあるカテキンが含まれています。
ただし、カフェインも含まれているので、できれば子供用のカフェインレスのお茶を飲ませるのが理想的です。
また、おやつを食べる時も、一緒に飲むものは清涼飲料水やジュース類は避けて、水や麦茶、牛乳といったものにしましょう。
歯磨きシートを使う
赤ちゃん用の歯磨きシートにはキシリトールといった虫歯予防成分を含んでいるため、虫歯予防に効果的です。
どうしてもブラシでの歯みがきを嫌がる、うがいがまだできない子供、また、外出先で歯みがきができない場合でも、歯磨きシートは手軽に出してさっと使えるので、とても便利です。
1歳半のおやつ=お菓子にならないように
おやつはあくまでも、食事で摂れない栄養を補うものだと考え、子供に「おやつ=お菓子」という認識を持たせないようにすることが大切です。
菓子を与えるのが習慣化しないよう、日ごろから手作りやフルーツを与え、外出時ややむを得ない場合に市販のお菓子を与えるようにすると、食事にもそれほど影響がでないでしょう。
焼き芋の作り方で調理器別で簡単に焼き芋が作れる方法を紹介していますので、参考にして焼き芋をおやつにしてみましょう。また、焼き芋を使ったスイーツレシピも掲載されていますので、ぜひ試してみましょう!
参考文献