お風呂のカビ撃退法&予防策/黒カビには片栗粉!
お風呂など水を使う場所で気になるのがカビです。大掃除をしてお風呂場をきれいにしたつもりでも、しばらくすると黒カビがまた出ているなんてことも多いです。
今回は、お風呂のカビを撃退する方法とカビの予防策について詳しくご説明していきます。お風呂は家族の一日の疲れを癒やしてくれる場所。みんなが気持ちよくバスタイムを過ごせるようにきれいにしておきたいですね。
お風呂にカビが生えるメカニズム
カビの予防方法と撃退方法をマスターする前にカビが発生するメカニズムについて覚えておきましょう。カビがどのような状況で生えやすいかということを知っておくと、カビ予防やカビ退治をする時に役立ちます。
カビが生える条件
1.カビの栄養となるもの
2.空気中にある酸素
3.人が快適と感じる温度
4.湿度
5.胞子から成長する時間
カビは、非常にたくましくプラスチックなど色々なものを栄養として成長していきます。お風呂の中では、シャンプーなどの石鹸カスや私たちの体から出る垢がカビの栄養となります。また、酸素や適当な温度は、私たちの生活に必要不可欠なものなので、なくすことは出来ません。
お風呂場は、とても湿度の高い場所です。そんな高湿度のお風呂場の換気を怠ったり、掃除をサボったりしてしまうと、すぐにカビが発生してしまいます。
お風呂のカビの予防策
お風呂のカビの発生を少しでも防ぐことで、お風呂掃除がとても楽になります。お風呂のカビ予防と言ってもそれほど難しいことをするのではありません。簡単にできるお風呂のカビの予防策を3つご紹介していきます。
1.熱湯シャワー
カビも生き物なので、高温のお湯をかけると死滅してしまいます。カビを死滅させるために必要なお湯の温度は50度以上です。1週間に1度程度の割合で50度の水をお風呂場の壁一面にかけておくと、カビの成長を予防することができます。熱湯シャワーは、さっと流すのではなく、一カ所につき5秒程かけ続けるようにじっくりかけてください。
2.換気扇を掃除する
お風呂場にカビを発生させないようにするには、お風呂場をよく換気しておく必要があります。お風呂場に窓がある家は良いのですが、マンションなどの集合住宅でお風呂場に窓がない家では、お風呂場の換気は換気扇だけに頼ることになります。
効果的に換気ができるように、お風呂場の換気扇はコマメに掃除をしてきれいな状態にしておきましょう。換気扇にホコリが詰まっているとせっかく換気をしても、十分に換気できていない可能性があります。
3.タイルなどの水気を拭き取る
お風呂のカビを予防するには、出来るだけ素早く水気をなくすことがポイントです。入浴やシャワーの後には、壁や床のタイルについた水気をさっと拭き取るようにしておきましょう。初めは面倒に感じても続けていくうちに習慣になって、それほど面倒に感じることなく水気の拭き取りができるようになります。
4.ミョウバンスプレーを吹き付ける
煮物などのお料理の煮崩れ防止などに利用されるミョウバンですが、最近ではお掃除アイテムとして活用する方も多く注目されています。
ミョウバンは、水と合わさることで酸性となり、殺菌作用や消臭作用を持つので、お風呂場のカビや雑菌の繁殖を防いでくれます。ミョウバンは価格も安くエコなので、節約や環境に関心がある方におすすめのカビ予防法です。
ミョウバン水原液の作り方
【準備するもの】
- 焼きミョウバン15g
- 水道水500ml
- 500mlの空のペットボトル
【手順】
1.ペットボトルに焼きみょうばんと水を入れる
2.ペットボトルのフタを締めて、よく振って焼きミョウバンを溶かす
3.冷暗所に1~3日置いておく
4.透明になっているとミョウバン水原液の完成
ミョウバン水原液は、薄めて各所の掃除に利用します。また、人の肌にも優しい成分なのでワキや足の臭い対策や、ニキビ予防として活用することもできます。
お風呂のカビ予防をする時には、ミョウバン水原液を水で10倍に薄めて、スプレーボトルに入れてカビが発生しやすい場所にスプレーしましょう。
ミョウバン水原液は、1ヶ月程保存できるとされていますが、ミョウバン水原液を薄めたものは、できるだけ一度で使い切るようにしてください。
カビ予防には浴室乾燥が効果大!
最近の新しいマンションには、お風呂に「浴室乾燥」の機能が付いていることが多いです。戸建て住を建てる方でも、お風呂に乾燥機能をつける方も多くなってきました。浴室に乾燥機能があると、カビ予防に効果が高まります。
浴室乾燥は、雨の日に洗濯物を乾かす時に大活躍してくれます。梅雨時などは、特に助かります。浴室乾燥は、換気を行いながら暖かい空気を送り込み乾燥をしてくれるので、換気だけをするよりも早く浴室内が乾きます。
浴室乾燥することで換気をするよりもお風呂の中をカビが育ちにくい環境にしてくれるので、浴室乾燥機能がある場合は、カビ予防に浴室乾燥を活用してください。お洗濯の生乾きもなくなり、カビの繁殖も防ぐことができるので、一石二鳥です。
ただ、浴室乾燥の温風がでる通気口にホコリが溜まる場合があります。定期的に通気口のお手入れも行いましょう。お手入れをする際には、備え付けの浴室乾燥の取り扱い説明書をよく読んでから行ってください。
ゴムパッキンを擦るとカビが生えやすくなる
お風呂の床や壁面のゴムパッキン部分は、特にカビが生えやすい箇所です。お風呂のゴムパッキンが黒くなっているのを見つけると、ついついブラシなどでゴシゴシと擦ってカビを落としたくなります。
実は、ゴムパッキンをブラシで擦る掃除は、カビには逆効果なのです。ブラシで擦るとゴムパッキンの表面にキズがついてしまい、カビが繁殖しやすくなってしまいます。
ゴムパッキンに黒カビを見つけたらブラシで擦るのではなく、いらない布や雑巾などで拭き取りましょう。それでもとれないような黒カビでしたら、これからご紹介する撃退方法できれいにしてください。
お風呂のカビ撃退法
お風呂のカビ撃退といえば、強力なカビ取り剤を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、市販のカビ取り剤以外にも、お風呂のカビ退治に活躍してくれるアイテムがあります。今まで、お風呂のカビに悩まされていたという方は、一度こちらの3つの方法を試してみてください。
塩素系漂白剤やカビ取り剤を使用する時には、お子さんが周りにいないことをよく確認してから行いましょう。また、塩素系漂白剤やカビ取り剤は、お子さんの手の届かない場所に保管するよう徹底しましょう。使用者もゴム手袋を着用して作業を行うと安心です。
1.片栗粉&塩素系漂白剤を利用
ほとんどのご家庭のキッチンに常備されているであろう「片栗粉」。片栗粉と塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)を混ぜることで、塩素系漂白剤が垂れることを防いでくれるので、カビにピッタリと張り付き、高いカビ取り効果を発揮してくれます。
片栗粉と塩素系漂白剤を使用したカビ取り方法
【準備するもの】
- 片栗粉
- 塩素系漂白剤
- ボウル
- スプーン
【手順】
1.ボウルに片栗粉と塩素系漂白剤を1対1の割合でいれて、スプーンでよく混ぜあわせる
2.黒カビ部分に1を塗り、しばらく放置する
3.シャワーの水で2を洗い流す
※シャワーで洗い流す時には、必ず水にしてください。お湯を使用すると、片栗粉が固まってとれにくくなる恐れがあります。
2.熱湯&カビ取り剤
次は、NHKのテレビ番組でも紹介され話題になった熱湯を使用したカビ取り方法です。カビ予防法をご紹介した時にもご説明しましたが、カビは、高温に弱い生き物なので、熱湯をかけることで死滅させることが出来ます。熱湯シャワーをかけることでカビは死滅しますが、ゴムパッキンにしみこんだ黒ずみは消えませんので、仕上げにカビ取り剤を吹き付けて黒ずみをとります。
熱湯とカビ取り剤を使用したカビ取り方法
【準備するもの】
- 熱湯シャワー(50度以上)
- カビ取り剤
【手順】
1.黒カビが気になる部分に、50度以上の熱湯シャワーをかける
2.黒ずみが残っている部分に、カビ取り剤を振りかけしばらく放置する
3.シャワーで洗い流す
※カビ取り剤を使用するときには、必ず換気してください。
3.カビ取り剤&ラップ
お風呂のカビ退治に、カビ取り剤を利用している方は多いのではないでしょうか。カビ取り剤の効果をより高めてくれるのが、ラップを活用したカビ退治方法です。今まで、カビ取り剤を使用したけど、あまり高い効果が見られなかったという方は、こちらの方法を試してみてください。
カビ取り剤とラップを使用したカビ取り方法
【準備するもの】
- カビ取り剤
- ラップ
【手順】
1.黒カビが気になる部分に、カビ取り剤を振りかける
2.カビ取り剤を振りかけた部分をラップで覆う
3.シャワーで洗い流す
お風呂のカビ取りは乾いてから行いましょう!
塩素系漂白剤やカビ取り剤を利用してお風呂のカビ取りをする時には、浴室内をきちんと乾燥させてから行ってください。床や壁が濡れた状態でカビ取り剤などを使用すると、カビ取り剤が水で薄くなったり、カビに密着しにくくなったりするので、本来得ることが出来る効果がきちんと得ることが出来ません。
お風呂の天井のカビ取りも忘れずに!
お風呂場のカビと言えば、まず床や壁面のゴムパッキンの黒カビが思いつきます。しかし、普段あまり目を向けることのない天井もカビが生えやすい場所の一つです。手の届かない場所なので、掃除が後回しになりがちですが、たまには天井に目を向けてカビ退治をしてください。
お風呂の天井のカビ取りや掃除には、普段床掃除に使用しているお掃除ワイパーが活躍してくれます。
天井のカビの退治方法
【準備するもの】
- お掃除ワイパー
- 雑巾
- カビ取り剤
- 脚立
【手順】
1.雑巾にかび取り剤を吹き付け、しみこませる
2.雑巾をお掃除ワイパーにつける
3.脚立に上って、2で天井のカビが気になる部分をふく
※天井から水滴が降ってくることもありますので、濡れてもよい服装で行いましょう。
天井のカビ取りを行う時に、カビ取り剤を天井に直接スプレーしてしまうと、カビ取り剤が人の顔などに垂れてくることがあり、非常に危険ですので、必ず雑巾などの布に染みこませるようにしてください。
お風呂の臭いは浴槽下のカビが原因かも?
お風呂の床や壁のカビを一掃して換気もきちんと行っているのに、お風呂場に足を踏み入れるとまだ嫌な臭いがするという場合があります。そのような場合には、自宅のお風呂場の浴槽に注目してみましょう。
浴槽の底面と床の間に少し隙間があり浴槽が取り外せるタイプだったり、浴槽の全面に取り外し可能なカバーがあり、カバーを外すと浴槽が取り外せるタイプだったりする場合には、浴槽の底面や浴槽が乗っていた部分の床にカビが生えていたり、ゴミが溜まっている可能性があります。
一度、浴槽を取り外して底や床のカビやゴミを一掃してください。浴槽の底やその下の床は、毎日お手入れすることは出来ませんので、定期的に取り外して掃除するようにしましょう。浴槽は意外と重たいものです。できれば、2人で持ち上げて取り外しや取り付けを行った方が良いでしょう。
子供のお風呂おもちゃのカビにも注意!
子供がお風呂の中で遊ぶ、ジョウロや水鉄砲などのおもちゃのお手入れも忘れずに行いましょう。おもちゃは、入浴が終わるときちんと乾かしておくことが大切です。濡れたままにしておくと、おもちゃにカビが発生したり、ヌメリがでたりしてしまいます。
子供が手にするおもちゃに、カビ取り剤などを使用したくありませんので、日頃からカビ予防をしてください。熱湯をかけたり、ミョウバン水スプレーを吹き付けたりしてカビ対策をしておきましょう。
お風呂のカビ取り後は予防を万全に!
お風呂のカビ掃除を出来るだけしなくてすむように、カビを予防する対策をしっかりと行うことが大事です。熱湯シャワーや換気の徹底は比較的手がかからない方法ですので、頑張って続けていきましょう。
それでもカビが生えてしまった時には、片栗粉や塩素系漂白剤・カビ取り剤の力を借りてカビを根元からやっつけてしまいましょう。お風呂は毎日使う場所なので、いつもきれいに保ちたいものです。床や壁だけでなく、天井や浴槽下の掃除を定期的に行いましょう。