おねしょ布団はすぐに洗いたい
オムツが取れて一安心のはずが時々してしまう子どもも多いおねしょ。朝、起こしに行くとなかなか布団から出てくれなかったりモジモジしていることも…。忙しい朝にぬれているおねしょの布団はどうすればよいのでしょうか?おねしょをした布団をきれいにするには…。
今回は子供のおねしょ布団の応急処置と本格丸洗いの仕方を中心にご紹介。後半ではおねしょをしちゃった子供への効果的な接し方も探っていきましょう。
おねしょ布団の洗い方「応急処置編」
おねしょをされると、気になるのは布団に残るにおいです。そのまま乾かすだけではにおいが残りますので、しっかりと処理をしておかなければいけません。
Step1.おしっこの水分をしっかりと吸い取る
子供がおねしょをしてしまった布団・・・。
朝や夜中で時間や余裕が無いからあとで干そう―――とぬれたまま置いておくと、尿のアンモニア成分が残ったまま乾いて、おねしょ布団独特のにおいの原因になります!おねしょ布団は応急処置として水分をしっかり取ることが大切です。
使い捨てのオムツが残っていたらこれを活用するのがベスト!オムツはおしっこをすばやく吸収し逆戻りしません。おねしょした部分に広げて当ててしっかり足踏みをしましょう。
もちろん新聞紙やバスタオルでもOK。おしっこの水分はこの段階でしっかり取りましょう!
Step2.おねしょ布団に消臭スプレーをたっぷりかける
次は嫌なにおいの元を取りましょう。アンモニア臭の消臭にはクエン酸スプレーやみょうばんスプレーが効果的。布団のおねしょがしみた部分に徹底的に吹きかけます。
市販のものではペット用消臭スプレーが信頼できます。芳香剤が入ったスプレーは香り成分で誤魔化す側面が強いためにあまりお勧めできません。
効果は抜群!クエン酸消臭で注意したいこと
おねしょをした布団が臭くなる原因はアンモニアにあります。アンモニアはアルカリ性なので、酸性のクエン酸が消臭効果抜群です!おねしょ布団の除菌消臭効果が期待できる反面で、酸性ですので布団の変色はあるかも?
Step3.再びおねしょ布団の水分を取り除く
バスタオルを変えて、布団の余分な水分を再びしっかりと抜きましょう。
Step2~3はもう一度繰り返すとより衛生的。
Step4.おねしょ布団を日光にあててしっかり乾燥させる
おねしょを取り除いた布団は乾かして水分を飛ばします。自宅に布団を干せるスペースがあるなら、とりあえず掛けておきましょう。
おねしょ布団は外に干せるならぜひ!日光に当てられるなら、ふんわりと乾いてしかも経済的です。お天気が良い、干すスペースがあるなど条件がある場合には、朝に干すだけで手間やお金も掛からずその日の夜には使えます。
おねしょ布団は太陽光で除菌&消臭!
おねしょ布団は日光に当てるのが一番!布団がふわっと自然に乾きますし、紫外線には殺菌効果、消臭力もあります。三角形に竿に干すのが干し方のコツ。おねしょが大量だったときは途中で布団を裏返し、布団を乾きやすくしましょう。
ですが、梅雨の時期や台風シーズンなど、花粉が多く飛ぶ季節だったり、地域や建物によっては屋外に布団を干すスペースがない、マンションのルールで洗濯物を外に干せないなど、外に天日干しをしたいのにできケースは少なくありません。
そんなときは室内干しとなりますが、部屋の中で日が当たりやすい場所に干しましょう。
あまり日光が当てたらない場所であったり、風通しが悪かったりと乾くまでに時間が掛かりすぎる状況では、カビや雑菌が繁殖してしまうことがあるので、扇風機で風を送ったり、応急処置としてヘアードライヤーを当てておくと良いですね。冬であればホットカーペットに乗せておくのもおすすめ。
ある程度乾いたなら、あとは布団乾燥機を使うと布団が中まで乾くだけではなく、ダニ退治もできます。
おねしょ布団はコインランドリーで乾燥する方法も
家庭用はパワーが弱く時間が掛かるうえ中綿が固まってしまったり、布団が入りきらないこともあります。コインランドリーならパワーもあって容量も大きく、大型の布団も乾かしやすいですよ!
おねしょ布団の臭いにアタックする下処理スプレーを作っておくといい
おすすめのニオイ対策としてはクエン酸スプレーミョウバン水が簡単に作れてアンモニア臭の消には効果抜群です。消臭力が有名な成分には重曹がありますが、おねしょ布団の臭いはアンモニア(アルカリ性)によるものですので、この場合は酸性のクエン酸やみょうばんを活用します。
クエン酸スプレー
【材料】スプレーボトル・クエン酸小さじ1・水200ml
【作り方】水にクエン酸を入れて混ぜ一晩置きます。
【注意点】冷暗所で保管し、2~3週間を目安に作り替えましょう。
クエン酸は100円ショップにも置いてありますし、普段のお掃除にも使えるので便利です。
ミョウバン水
【材料】スプレーボトル・焼きミョウバン大さじ1・水200ml
【作り方】水にミョウバン入れて混ぜ1日から3日置きます。
【注意点】最初は濁りがあるかも?ミョウバンが溶けきったら無色透明になりますよ!冷暗所で保管し、2~3週間を目安に作り替えましょう。
ミョウバンも言わずと知れた消臭効果のある成分。汗やおしっこのにおいに効果的ですね。
一方で重曹は汗やおねしょで雑菌が繁殖してしまったお布団の消臭、おしっこの消臭に使用したクエン酸やミョウバンの酸の中和(布団の布地を傷めてしまいかねない)にも役立ちますので、併せて重曹スプレーの作り方もご紹介いたしますね!
重曹スプレーの作り方
【材料】スプレーボトル・重曹大さじ1・ぬるま湯200ml
【作り方】40~50度くらいのお湯に重曹を入れて溶かします。
【注意点】重曹は水に溶けにくいので、お湯を使うのがポイントですよ!雑菌繁殖を押さえ消臭効果は有名です。
おねしょ布団の洗い方「本格的編」
おねしょ布団は染み込んだアンモニアをできるだけ抜き取って水分を取りしっかり乾かせば、布団自体はカバーを掛けて使うものなので丸洗いしなくとも使うことができます。
ですが、やっぱり「おねしょがしみ込んだ布団」を使い続けるのはなんだか気になってしまうもの。
においが取り切れないおねしょ布団や2、3回おねしょを繰り返されてしまった布団は本格的に洗いたいですよね!応急処置ですませた「おねしょ布団」をがっちり洗う方法を見ていきましょう。
お風呂でおねしょ布団を丸洗いする
以下では、応急処置でおねしょを吸い取ったおねしょ布団の洗い方をご紹介していきます。まずはお風呂で洗う方法。浴槽を使うので、洗濯機に入らない敷布団も洗うことができます。なお、おねしょが染みた布団を敷布団と仮定した踏み洗いをご紹介しています。掛け布団や羽布団を洗うには向かない洗い方なのでご注意くださいね!
Point
大判のレジャーシートやブルーシートを準備しておきましょう。洗った布団を脱水までもっていくとき、脱衣所が水浸しになるのを防ぎます。
Step1.ぬるま湯をお風呂に注ぎ、洗濯のための液を作る
浴槽に半分より少ないくらいの量のぬるま湯を張って洗剤を溶かし、洗濯溶液を作ります。
おねしょ布団は、ブラシやシャワーを掛けて布団の表面の汚れをさっと流しましょう。
Step2.おねしょ布団をもみ洗いする
布団を洗濯溶液に浸してもみ洗いを軽くしてから、汚れた部分~布団全体を足踏みをしていきましょう。布団の中綿にしみ込んで乾いた汗やおしっこを踏みながら押し出していくイメージで!
15分ほど踏んだら30分程度漬け込み、再度軽く踏んですすぎに入ります。
踏み洗いしながら2~3回お湯を入れ替え、すすぎを繰り返します。
踏み洗いは布団の中綿が寄れないようにまんべんなく足踏みをするのがコツです。あまり強く足踏みをすると全行程体力が持ちませんよ!
Step3.軽く水を切ってから、洗濯機で脱水する
洗濯機にそのまま入るサイズなら洗濯機で脱水をします。水を吸った布団は重たいため、浴槽の縁に30分ほど掛けて自然に水が抜けるのを待ってから、レジャーシートやブルーシートを敷いたうえで運びましょう。
コインランドリーに持って行く場合にはそのままくるんで運びます。なお、コインランドリーを使用するときはしっかり脱水にかけてから乾燥機にかけましょう!
おねしょ布団を洗濯機で洗うときのポイント
おねしょ布団が洗濯機に入るなら、洗濯機を使って洗うと手軽です。ですが、中綿が偏ってしまう可能性は高いかも知れません。
Step1.おねしょ部分にぬるま湯をかける
最初におねしょ部分だけぬるま湯をかけて汚れをほぐしておきましょう。
全体をビショビショにしてしまうと、洗濯機に入れる工程までが大変なことになるので注意。
Step2.おねしょ布団を丸めて紐で固定する
おねしょ布団を丸めて3、4箇所を紐でしばります。なるべく、おねしょ面が表面に来るようにしたいですね。しばることでワタが偏りにくく水切れも良くなりますし、小さくまとめると楽に洗濯機にも入れられます。
紐はつるつるしたビニール紐だと選択中に取れてしまうことがあるので、布製の紐や麻紐がおすすめです。
Step3.毛布を洗うとき同様の大物コースで洗濯する
洗濯機に半分程度まで水下ぬるま湯をため、中性洗剤を溶かしてから布団を入れて洗います。もし洗濯機に毛布コースがあれば選んでボタンを押してスタートです。
※注意※洗えない布団もありますよ、洗濯表示を確認しましょう!
すべての布団が洗えるわけではありません。必ずタグをちぇっくすること。洗い表示に×が付いていたりドライマークがあるなら、自宅の洗濯機で洗おうとすると布団そのものが傷んでしまいます。
子供がおねしょをする理由とおねしょをしちゃった子どもへの接し方
子供がおねしょをすると、『おねしょ布団の処理』という重労働がタスクに割り込みますので、ついつい「こんなにお布団をぬらしてどうするの」、「もう大きいのにおねしょしたらだめでしょ」とと責めたり叱ったりしてしまいがち。
基本的におねしょは成長によって消滅するもので、5歳頃には8、9割の子供がおねしょをしなくなります。ですが、身体がしっかりと発達する間、おねしょは無自覚にしてしまうものなので、どんなに叱ろうが子供本人に為す術はない、と言えます。おねしょをしてしまった子供もつらい…ということを肝に銘じましょう。
子供がおねしょをしてしまう理由
子供がおねしょをしてしまう大きな理由は身体の発達が未熟であるが故におこります。これらの要因を詳しく見ていきましょう。
朝までおしっこを溜めておけない
子供はまだまだ未発達で、夜中に作られるおしっこを大量にはセーブできません。おねしょの原因の多くが、朝までオシッコをためておけず溢れてしまうといったものなのです。これは、子供を叱りつけてどうにかなるものではありません。
夜間に作られるおしっこ量がコントロールできていない
大人が夜間にあまりおしっこに起きないのは、睡眠中はおしっこをあまりたくさん作らないようにコントロールしてくれているからです。ですが、小さな子供はその機能が十分ではありません。
子供がおねしょをしてしまったらどうする?
ほとんどの子は成長に従いおねしょをしなくなりますが、それまで一番「おねしょ」を気にしているのは子供本人。どのように接してあげるべきでしょうか?
子供を安心させる言葉をかけましょう
身体の機能が成熟していないためのおねしょは子供が責任や背徳感を感じるべきではないと言えます。ですが、おねしょをしてしまったら、きっと子供心に恥ずかしいやら悲しいやら、やりきれなさであふれることでしょう。
こんなときは、「パパ(ママ)も実はね…」と自分の小さいときにおねしょをしてしまった体験を話してあげるなら、子供も「パパ(ママ)もおねしょをしていたんだ」と安心してくれるかも知れません。
おねしょ布団を一緒に洗おう
おねしょ布団は子供と一緒に洗いましょう。おねしょ布団を洗いつつ「夜はあまりお水のまないようにしよっか」「寝る前のトイレ頑張ってみよっか」などと声をかけるなら、「おねしょの布団を洗うのは大変なんだな」「寝る前にはおねしょしないようにトイレに行こう」といった自覚にもつながります。
ただし、子供があまり気にしてしまわないように、おねしょ布団を洗ったら「はい、おしまい!」とキッパリ切り替えて接することも何より大切です。
おねしょを未然に防ぐ工夫!
子供が無意識にしてしまうおねしょはパパやママが思う以上にじつは気にしていることが多いです。未然に防いであげるためにできることとは。
寝る前のトイレ連行は必ず
子供が「行きたくないし、おしっこ出ない」と言っても、歯を磨いたあと布団に入る前はトイレに行く習慣をつけさせましょう。
「パパももう寝るからトイレに行くよ」と見本をみせるなら、寝る前のトイレも「僕がおねしょをするからではなく寝る前はみんなトイレに行くんだ」と認識してくれ、自分からすすんで行くようになります。
「寝る前にトイレに行かないとまたおねしょするよ」と、おねしょを連想させ不安を煽るようなことを言うのは逆効果です。
一度トイレに起こすのは有り無し?
寝ている子供を起こしてトイレに連れて行くのは、睡眠を妨げるだけでなく夜中におしっこをする習慣もつけてしまいかねません。結果、おねしょの期間を長引きやすくしてしまうこともあるので、夜はトイレに起こさないようにしましょう。
寝る前の水分摂取を控える
幼児期は寝る前に摂る水分量をある程度コントロールしてあげる必要があります。基本的には朝から夕方までたっぷり水分を取らせて、寝る前にはあまり摂らせないようにしてあげましょう。また、夕食の味付けは濃くならないように気をつけて、喉が渇きやすいお菓子も夕食後に食べさせないようにしましょう。
それでも寝る直前に「喉が渇いた」と言ってきたときは、口を潤すくらいに留めゴクゴク水分を摂らせるのは避けてあげてください。
利尿効果が高い
夕食後のデザートも利尿効果の高い小豆を使ったものやフルーツを食べさせるのは控えましょう。利尿効果の高い食材も、おねしょをしてしまう原因となりかねません。
おしっこを我慢させない
小さな子供は夢中になることがあると、トイレに行くのすら後回しにしようとすることがあります。我慢が限界を通り越し、おもらししてしまうこともあるでしょう。子供がもじもじしだしたら、「おしっこは我慢しないで行っておいで」と言ってあげてください。おしっこを我慢するとねしょの原因になります。
寝る前に体をあたためる
身体の冷えはおねしょを悪化させてしまう要因です。夏におねしょをしなかった子でも、季節が変わり気温が低くなるとおねしょをしてしまうことがあります。夜はお風呂に入れてからだをあたためてあげましょう。あまりに寝る直前過ぎると今度は寝付けなくなりますので、寝る1、2時間前がおすすめ。子供が寝やすい程度に軽く布団を温めておいても良いです。
規則正しい生活をする
おしっこを未然に防ぐには、ストレスをためずに規則正しく生活することが大切です。パパやママに叱られたことや、学校生活などで何かストレスがあるとおねしょをしてしまうこともありますが、おねしょをしたこと自体をあまりにも責めるのは逆効果です。小さいうちはトイレに行く時間もある程度決めるなど、生活にリズムをつける習慣をつけるようにしましょう。
おねしょガードグッズを使う
おねしょをされてもシーツや布団を濡らさないグッズを使うと、おしっこ被害が少なくなります。布団を汚すと大事になってしまいますが、おしっこの汚れを洗濯するのが最小限になるので便利です。
おねしょシーツ
防水のおねしょシーツを使うなら、万が一失敗しても被害の拡大は最小限に防げます。表面は肌触りの良い綿素材で良く水分をしっかり吸収し、裏は防水に優れた素材になっているものが一般的。ムレが気になるときは、子供のお尻近辺にだけ敷いておくのも手。
おねしょパンツ
おむつとれたての子どもだからこそ「もう赤ちゃんじゃないからオムツは嫌」とオムツには抵抗があるものです。おねしょをしてしまう間は夜はおむつが安心ですが、あまり抵抗するようなら「おねしょパンツ」の活用を。
見た目はおむつをはずすときのトレーニングパンツにも似たおねしょパンツは、吸水層ががっちりしているのが特徴です。しっかり吸収したおしっこを外にもらさないように作られているのでおむつはしてくれないけどまだ夜は不安、というときにおすすめ。
子供なりのプライドも満足させてくれるだけでなく、おねしょパンツをはいている安心感から、変なプレッシャーを感じなくなるかもしれません。
おねしょパジャマなるものもある!
普通のパジャマに見えるのですが、内側に防水性に優れた素材のショートパンツが付いています。夏素材と冬素材があるので一年中着せられて、寝相の悪い子供でも大丈夫!
漏れてしまうときは、おねしょパンツやシーツと組み合わせて使うと安心です。
おねしょ布団を洗う日々は今だけと考えよう
おねしょで布団を汚す日が続いたときには、子供なりに不安や緊張を抱えているもの。
少しでも安心させるべく、「おねしょはそのうちしなくなるものなのよ」と教えてあげましょう。夜は心配で眠れないことがないように「今日はどんな夢が見れるかな?楽しい夢だといいね」と話題を変えてみて。
おねしょ卒業は個人差がありますが、カリカリせず焦らず「叱っても仕方がない」「そのうちしなくなる」と気持ちに余裕を持っておねしょ卒業まで気長に付き合いましょう。