中学生のお小遣い金額&渡し方
中学生のお小遣い金額の相場・金銭感覚が身に付く渡し方
中学生のお小遣い金額の相場と将来に役立つ金銭感覚を身につけるお小遣いの渡し方を解説。中学生だからと理由のないお小遣い制を導入していませんか?お金は目的のために使う道具、欲に溺れないしっかりとした金銭感覚を育てる渡し方を!中学生のうちの物欲コントロールはお金の使い方を知る第一歩です。
中学生のお小遣い事情と金銭感覚を育てるお小遣いの渡し方
中学生のお小遣いはどのくらい渡せばいいのか迷っていませんか?親が中学生のころと違い、物価も上がっているのでお小遣いの相場も上がっているから…と悩むこともあるでしょう。/p>
小学生のときは特別子供にお小遣いを与えていなかった家庭でも、中学生になるとそろそろ…と、子供の成長に従い、お小遣いについて考えなければいけなくなります。
お金のことですから、不用意にママ友との話題にもできないケースもあったりと、他の家庭のお小遣い事情を聞く機会は決して多くありません、中学生の子供をもつ家庭のお小遣い事情、また子供の金銭感覚を育てるお小遣いの渡し方について紹介していきます。
金額はいくら?中学生のお小遣いの相場
小学生のお小遣いの相場は100円~800円程度ですが、中学生になるといくらぐらい渡しているのでしょうか。相場は次の通りです。
中学生のお小遣い金額の相場
- 平均額…2,502円
- 最も多く回答された金額…1,000円
- 最も多い回答の金額帯…1,000円~2,000円
- 次に多い回答の金額帯…2,000円~3,000円
ちなみに中学生のお年玉の相場は?
これがお年玉の額になると、お年玉を渡す相手との関係や会う回数にもよるところはあるものの、だいたい3,000円~10,000円の間が多いようです。中学生にもなると、欲しいものも増えるのでやはり現金が嬉しいでしょう。
中学生のお小遣いの金額はどうやって決める?
中学生の子供のお小遣い、皆さんは金額をどのように設定していますか?
親が一方的に金額を決めていたり、子供に言われるがまま金額をアップさせているのなら、金銭教育の機会を逃してしまっていると言えます。
お小遣い制度は子供がお金の使い方を考えるきっかけとなりますが、中学生ともなると「渡す金額」そのものも、子供に考えさせることがその教育効果を高めます。お小遣いの金額は、子供とともに定期的に見直し、見直す理由をはっきりさせることが必要です。
中学生はお小遣いを何に使う?気になる子供のお小遣いの使い道
学生の子供達は、どんなことにお小遣いを使っているのでしょうか。気になる使い道をみていきましょう。
- 1位…おやつなど飲食物
- 2位…友達との外食や軽食
- 3位…友達へのプレゼント
3位のプレゼントという結果を見ても分かる通り、中学生になると自分のためだけでなく、友達との付き合いでもお金を使っていくようになります。
お小遣いの用途を男女別にみると、女子は全体的にノートや鉛筆などの雑貨、親へのプレゼント、アクセサリーや化粧品などに使う割合が高く、男子は文房具やゲームソフト類が高い結果になっています。
中学生にお小遣いを与える際に子供と一緒にお金について考えるべきこと
子供が中学生になったからとただお小遣いを与えるのではなく、お金の使い方について、子供としっかりと考えて行く必要があります。もらうお小遣いも、親が一生懸命に働いて得たお金だということも把握させておかなければいけません。
お金の使い道のルールをしっかりと決めておく
お小遣いで買うものと、親が買うものをきちんと決めておきましょう。
学校で必要な文房具や、塾に通うための交通費や夜食代は親が出す、どうしても欲しい可愛い文房具はお小遣いで、というようにです。
お小遣いを何に使ったかお小遣い帳に書きとめる習慣をつけさせると、親が直接無駄遣い防止のアドバイスをする以上に「無駄遣い」への意識が育つと考えられます。
必要なものにいくらかかるか「予算」を考えさせる
「もらったお小遣いを何に使うか」から、予算を考えさせてみましょう。なぜその金額なのか、子供なりに考えさせることが大切です。
数百円から千円程度であっても、自分なりにどのくらいお金を使うか考えさせ、予算のイメージを持たせます。社会人になってからも必ず必要となるお金の基礎教養のひとつです。
欲しい物がなんでも買えるわけではないことを学ぶ
欲しい金額が無限にもらえるのではなく、一定の上限が課せられ、その範囲でやりくりするということを学ぶのも、お小遣いの使い方のポイントとなります。
社会人になっても「欲しいもの」に目がなく、目先の欲求を我慢するすべを持たない人もたまにいますが、通常は手取り給与の範囲でやりくりするわけですので、食欲や物欲をコントロールし自分なりに欲しい物を取捨選択していくスキルは大切といえます。
お小遣いの平均額は当たり前ではないことを受け入れさせる
お小遣いは家庭の所得や家庭内のルールによって金額が違うのは当たり前です。
家計が苦しい家庭ではお小遣いが少ないことも受け入れざるを得ませんし、恵まれている環境である場合はそのことを自覚し、感謝する心を育てたいもの。
そのためには自分のお小遣いがクラスメイトより多いのか少ないのか、平均額を自覚することもときには必要。家計が苦しい場合には、その中でどのようにお小遣いの使い方を見出していくかが重要になりますし、恵まれている環境の場合にはだからといって好き放題お金を使っていいとはなりませんので、やはり道具をうまく使うようにお金を使っていく考え方を指導していきましょう。
お小遣い以外の臨時のお金にもルールを決めましょう
お小遣い以外に臨時で渡すお金がある場合には、せがまれるまま無制限に渡してはいけません。その範囲や金額、使い道は親がコントロールしていくことが大切です。
また、一般的に祖父母は孫の可愛さのあまり、甘えられるとついお金を渡してしまいがちです。ある程度は仕方ない場合もありますが、過剰になるようなら祖父母へ意見したり、子供のお小遣いの管理が必要になります。あまり頻繁にならないよう、祖父母にも家庭のルールを話しておく必要があるでしょう。
お小遣いはいつ渡す?金銭感覚が身に付く中学生へのお小遣いの渡し方
お小遣いには色々な渡し方があると思いますが、どのように渡せば正しい金銭感覚が身に付くのでしょうか。それぞれの特徴やメリット、デメリットを紹介していきましょう。
決まった金額を渡す定額制
家庭によって毎月、毎週と期間に違いはありますが毎回決まった金額を渡すという定額制は最も一般的な渡し方と言えます。
定額制のメリットは、毎回決まった金額なので親は管理をしやすく、子どもはお金のやりくりを学びやすいという点です。
しかし、渡し方が悪ければ、何もしなくても「お小遣いをもらえて当然」と思ってしまう可能性があるのがデメリットといえるでしょう。例えば、兄弟がいる場合は、年齢評価ととらえかねませんので、ある程度報酬制も組み合わせていった方が良い場合もあります。
お小遣い必要なときにお金を渡す
お小遣いを必要なときに親が与えるという渡し方は一見不自由なように見えて、必要であれば親からもらえばいいために、子供自身それほど不自由を感じません。それゆえ、子供のお金管理能力が身につきにくいデメリットが挙げられます。
お手伝いしたら渡す報酬制
報酬制とは、お手伝いなどの働いた分に応じてお小遣いを渡す方法です。小学生に多いお小遣い制度ですが、中学生にもおすすめです。
報酬制のメリットは、やはりお金を稼ぐ大変さを実感でき「お金は労働の対価」という概念を学びやすいという点です。デメリットは、なんでもお金に置き換えて、お小遣いがもらえない手伝いはなしない、という損得勘定でしか物事を考えてくれない可能性が出てくることでしょう。
中学生へのお小遣いの渡し方はルールが必須!金額が全てではない
中学生の子供へのお小遣いは、金額が全てではありません。子供の金銭感覚を育てるには金額は重要ではないのです。月に1万円のお小遣いをもらっていても、身の回りのもの全てをお小遣いから買っていては高額とは言えませんし、月に1,000円のお小遣いでも必要なものは親が出してくれたり、報酬制と組み合わせたりしている場合は、お小遣いを1万円もらっている子供よりも自由に使えるお金は多い場合もあります。
中学生の金銭感覚を上手に育てるには、お小遣いのルールをきちんと決めて例外を認めないことです。ルールはできるだけシンプルに、そのときの子供の能力や環境、経験をベースに親子で決めていきましょう。
中学生へのお小遣いで金銭感覚を身に付ける渡し方のポイント
メリットも多いお小遣い制度ですが、渡し方によっては子供にとってマイナスな面もあります。どんな渡し方がよくないのでしょうか?
何の苦労もせず手に入る“無料のプレゼント”と思わせない
「お小遣い」は、何の苦労もせず手に入る”親の義務”や”無料のプレゼント”だと勘違いされてしまっては、お金を大切にする心が育つはずかありません。お金をもらえるのが当然の権利であるかのように思い始めると、「これでは足りない」「もっと欲しい」と要求がエスカレートするばかりです。
大人であっても、宝くじならできるだけ高額当選したいと思うように、人間のお金に対する欲望は際限がありません。ですが、お金は目的を叶えるための道具であり手段です。お金への欲に突き動かされていてはお金を使うどころかお金に使われている状態と言えます。
お金を上手に使っていくためには、日頃から道徳とともに、お金の稼ぎかたにも触れ教えていく必要があります。
家のお手伝いに対してお金を払う是非
先程お小遣いの報酬制について紹介しましたが、家の手伝いに対してお金を渡すのはどうかという意見もあります。
その理由は、年齢なりに頑張って家事や手伝いをすることは「家族の一員として当然」だからという考え方が根底にあります。確かに、やって当然のことに報酬を与えることで、逆に報酬目当ての手伝いしかやらなくなってしまう可能性もでてきます。
子どもが家族のためではなく損得勘定でしか行動しなくなれば、それは親としては悲しいです。
手伝いをしてもらったらお金だけを渡すのではなく、かならず「ありがとう」と感謝の気持ちを、お金を渡すと同時に伝えることが大切です。
学力アップによって金額を決める是非
学校や塾のテストの結果等によって、お小遣いの金額や臨時収入を渡すという家庭もあるでしょう。
お小遣いをもらえるとなると、子供にとってはやる気も出ますし、モチベーションアップに繋がることは間違いないでしょう。ただ、そうするとやる気を起こさせるためには常に何らかのご褒美が必要になってきますし、ご褒美の質もどんどんエスカレートしてくる懸念もあります。
子供の「やる気」を育てるために、親は色々と考え、手を替え品を替え試行錯誤しています。ただ、先程も書いたように「ご褒美」を、子供のやる気を起こさせる動機付けの道具に使う餌付け誘導作戦ばかりでは、成績にしろスポーツにしろ、子供は自分で目的を見つけられていることにはなりません。
ある程度、自発的に何かに興味を持ち、夢を持ち、自分の将来のことを考えられるようになるまでは個人差がありますし、それまでは餌付け誘導作戦も悪くはないでしょう。ですが、いつかは自分は何を目指して何のために勉強するか、を「親に褒められるから」「親がお小遣いUPしてくれるから」以外の理由に関連付けられるように誘導してあげてください。
子供のやる気は親の働きかけによって湧いてくるのではなく、「誰かの役に立ちたい」「大切な人の喜ぶ顔が見たい」などという内面から湧いてくる気持ちが大切なのです。
ご褒美としてお小遣いを渡すのは、最初の頑張るきっかけ程度にとどめ、親の思い通りの行動や結果の都度に、ご褒美を与えるのはやめておきましょう。
お小遣いの前借りはNG!
子供は、最初からお小遣いをフルコントロールできるわけではなく、自分の欲望と戦い、負けてを繰り返してお金の使い方を覚えていきます。親の本当の目的はそこである以上、子供が欲に負けて金欠に陥るのは想定内であり、助け舟を出す必要はありません。「どうしても今欲しい物がある」と、子供がお小遣いの前借りを言い出したとしても、そこで親が折れてはいけないのです。
お金が足りなくても親が何とかしてくれた、という感覚は、後の子供の人生にどう響くでしょう。助けないことで散々罵られても、しめしめと思いながらも「なぜこうなったのか?」を諭していきましょう。
また兄弟間、友達同士でのお金の貸し借りも厳禁にしなくてはなりません。ここで我慢する気持ちが非常に大切で、子供は欲しいものが手に入らない経験を通し、今買える範囲で欲しい物を買うこと、目標に向けて貯めることを学びます。
やっぱりお小遣いは渡すべき?中学生にお小遣いを渡すということ
金銭感覚とは生まれ持っているものではなく、生活の中で感じていくものです。ですから、正しい金銭感覚はまわりの大人が身に付けていかなければなりません。お小遣いは、お金の流れや管理を学ばせるための純粋な教育ツールです。子供には「お金を使う感覚」「お金を稼ぐ感覚」を身につけさせるためにも、その子に合ったお小遣いの渡し方を考える必要があります。
中学生にお小遣いをあげるメリット・デメリット
中学生になると、「お小遣いが欲しい」と子供から言って来たりします。ですが、「子供がお金を欲しがっているから」「中学生になれば、みんなお小遣いをもらっているから」という、なんとなくの理由で渡してしまうのはあまり良いやり方とはいえません。
お金はおもちゃではありません。お小遣いを渡すには、メリットデメリットを踏まえ、相応のしっかりとした意思を持って渡すことが大切です。
中学生にお小遣いを渡すメリット
子供の頃からのお小遣い制の経験には、自分で使うお金を管理コントロールする力を育てるメリットがあります。欲しい物があってもお金が足りないと手に入らないという失敗を通して、我慢する心を養い、決められた範囲でお金をどのように使うか計画性をもって考えていけるようになるのです。
我慢する心を養いお金の管理コントロールができるようになる
小学生・中学生のうちは「欲しいもののために目先の欲求を我慢」というシンプルな欲のコントロールさえできればOKでも、自分でお金を稼ぐようになったときに、税金や住居費、光熱費など「生活のために必要なお金」が支出のほとんどを占め、「生きるために欲しいものを我慢」していかなければならない経済事情に陥ることも少なくありません。
将来、子供が社会人になったとき、ある程度不自由のない金銭感覚を身につける練習は、大人になるための勉強とも言えます。
中学生にお小遣いを渡すデメリット
中学生にお小遣いを渡しても、最初のうちは計画性を考えずにお金を使ってしまうので、必要なときにお金がない状態になることがあります。こんなとき、親に相談できればいいのですが、中学生の場合は自我や自立心が強くなる年齢ゆえ、親に言わないことも増えるばかりか、窃盗や恐喝、万引きなどといった親に安易に相談しにくい問題を抱えてしまうこともあります。
自由になるお金が多い分、親の気づかぬうちにこのような問題に巻き込まれてしまう可能性はないとは言えません。あからさまに口を出すと嫌がられますので、中学生の子供に悟られないように、金銭管理を徹底していくことが大切です。
恐喝や万引きに発展しないために…
欲しい物があったとしても、所持金が足りないと買うことはできません。だからといって欲しい商品を万引きしたり、他人からお金を奪ったりする万引きや恐喝は絶対に許されません。
しかし、万引きや恐喝理由は「お金が足りないから」ではなく、それ以上に「友達からの誘いを断れなかった」「スリルを楽しむため」などと、お金をもっているにもかかわらずそういった行為をする子供も多いのです。
万引きは、品物を盗んでいるのではなく「愛情を盗む行為」といわれるそうです。この衝動の背景には、幼児期から親との関わりが希薄だった子、友達関係や教師との関わりが希薄だったケースが多いとされます。つまり、自分が本当に親に愛してもらっているか確信がもてない子供に万引きが多いのです。
少しお小遣いから話が逸れましたが、親の愛情を求める心が無意識のうちに万引きという行為に走らせることになるとは、子供が本当に必要としているのは「お金」だけでなく「愛情」なのかもしれません。これをみると「お金だけ渡していればいい」というわけではなさそうです。
大人に近づいていく中学生~きちんとした金銭感覚を身に付けてあげましょう
一番気を付けたいのは、子供の物を全て親が買い与えてしまわないように、ということ。自主性が育たないばかりか、自分の所有物がいくらなのかわからなくなり、金銭感覚を麻痺させる要因となります。子供の判断で物を買う機会を増やし、中学生のうちから生活力を高めておきましょう。