子供にお金の教育を始めよう!身につけておきたい金銭感覚
子供にお金についての教育をしていますか?学校ではお金の教育をしてくれません。子供だからまだ早いと考えがちですが、大人になる前にしっかりと身につけておきたい大切な分野です。
日本人はお金の話はしたがりませんが、大人になってお金に苦労しない子にするために、さっそくお金の教育をスタートしましょう!
子供にお金の教育をすると身につく4つのポイント
子供にお金の教育をするのに一番分かりやすいのがお小遣いです。収入と支出という、お金の基本を子供の時期から学べるので、ぜひ取り入れてください。お小遣いにするメリットは、以下のようなものがあります。
- 無駄遣いが減る
- やりくりの方法が身につく
- 欲しいものを買ったときの喜びを体感できる
- お金の大切さが分かる
- 子供のうちにお金に関する失敗と成功体験ができる
こうした経験は、親がカバーしてあげられる子供のうちにやっておくのがベストです。大人になってからお金に困らないために、今のうちからお金を管理できるスキルを身につけさせてあげましょう!
お小遣いを通して、子供にお金の教育をする前に、4つのポイントをチェックしておきましょう。
1.子供の性格に合ったお小遣い制度にする
子供にはそれぞれ個性があります。その個性に合わせたお小遣い制を見つけてください。例えば、コツコツを管理できる子なら、早めに貯金の方法を教え貯める楽しさを教えられるような制度にします。逆にお金を持つと使ってしまう子は、必要なときにその都度渡すようにします。
その都度お金を渡す場合には、お小遣い帳をつけさせ、どのくらいのお金を使っているのか把握させましょう。
できれば、兄弟や姉妹で同じ制度にした方がいいので、お互いの個性の良い部分が伸び、悪い部分が改善できるようなものにしましょう。これは、最初から最善の方法でなくても大丈夫です。色々試して、子供達と相談しながら決めていきましょう。
2.お小遣いで買う物の範囲をハッキリさせる
お小遣い制度を始めると、買い物の範囲が曖昧になることがあります。まずは、お小遣いの中から出すものを、親子でできるだけハッキリと決めておきましょう。
学校で必要なものは親が、出かけた先で買うジュースやお菓子はお小遣いから、というように具体的に決めましょう。
3.定額制かお手伝いの報酬制かという問題
定額制とお手伝いの報酬としてお小遣いをあげるか、賛否分かれる所です。こちらも家庭次第なのですが、以下のような方法があるので参考までにチェックしてください。
- 1ヶ月のお手伝いや勉強の取り組み方を見て月末に金額を決めて渡す
- 月額制にして、普段のお手伝い以上に何かしてくれた場合にはボーナスとしてお小遣いを渡す
月額制だけにすると、子供は何もせずにお小遣いがもらえるので、お金に対する有難味を感じにくくなります。かといって、お手伝いの報酬として渡すと、家族としてやって当たり前のお手伝いも、お金のためにするようになります。
こうなることを防ぐために、月額制にプラスしてインセンティブを渡すようにするといいでしょう。大人で言えば最低月収は決まっていて、営業で仕事を取ってきた分はプラスになるという方法です。どんな方法を取るにせよ、子供と話し合って最善の方法を見つけてください。
4.決めた制度は一定期間継続+見直し
一度決めたお小遣い制度は、最低でも3ヶ月は続けて様子を見てください。すぐに変更せず、3ヶ月の間で改善点を出し、金額や制度の見直しをしましょう。先月2,000円で足りなかったからと言って、すぐに今月3,000円にするということは、問題点が見えなくなります。
決めた額でやりくりさせ、本当に足りないのかどうかを3ヶ月や半年続けてみて決めましょう。
子供の年齢別でみる家庭でのお金教育法
さっそく子供にお金の教育をスタートしようと考えているママへ、年齢別のお金教育法を紹介します。あくまでも目安なので、子供の性格や理解度によってスタート時期を調整しましょう。
今できることを取り入れて、少しずつでいいのでお金について教えてあげましょう!
未就学児の子供が理解しやすいお金の教育方法
未就学時期の子供には、お金を使って欲しいものが買えるという、流通の基本を教えてあげましょう。3~4才だと、お買いものごっこが一番分かりやすい教育です。5歳以上になったら、具体的に渡した金額の範囲内で買い物をすることに挑戦させましょう
未就学児へのお金の教育法
- お買いものごっこをする
- 買い物に連れて行き、お金とモノの交換を実際見せる
- 物によって金額の違いがあることを伝える
実際に予算内で好きな物を買う練習をする
小学校低学年の子供は実際に自分でお金を使ってみる
小学校低学年では算数の授業も始まりますので、子供にはお金の種類について具体的に教えていき、実際に買い物に慣れましょう。小学校に入るとお友達と駄菓子屋やコンビニに行く機会も増えるので、早めに教えてあげるといいでしょう。
商品を見せて「これを買うときはいくら出す?」と、実際にお金を使って自分でお金が出せるよう、買い物の練習をしましょう。また、お小遣い制を始めるにも最適な時期です。
この年齢の注意点は、価値観が固まっていないので、金銭感覚が狂うことがある点です。お金を使えるのが嬉しくて持っているだけ使ったり、お友達に奢りたがる子供もいるので、事前に良いことと悪いことは理解させておかなくてはいけません。
小学校低学年へのお金の教育法
- お小遣いを自分で管理させる
- お手伝いで報酬をもらう経験をさせる
- お金の種類を理解して自分で買いものをさせる
- 財布を持たせて「自分のお金」という自覚を持たせる
小学校高学年の子供にはお金を貯めることを教える
小学校も高学年になると、欲しいものの金額は低学年のときと比べて大きく跳ね上がります。高額の物を買うために、何かを我慢してお小遣いを貯める経験をさせるには良い時期です。
自分で欲しいものを買うための計画を立てさせ、お小遣いを貯めたら○ヶ月後には買えると計算させます。無駄遣いを我慢して、貯まったお金で買ったものは、親が買い与えたものより大切に思えるでしょう。
また、貯めるだけではなく、不要なものをリサイクルショップで売って「お金を生み出す」という経験をするのもいいでしょう。自分の持っているものが売れることが分かると、ものを大切に扱うようになります。
小学校高学年へのお金の教育法
- 通帳の管理を任せ貯金をさせる
- ゲームなどの高額なものは自分でお金を貯めて買わせる
- 自分の物を売ってお金をもらう経験をさせる
- 興味を持った仕事のことを一緒に調べる
中学生以上はどうやって友好的にお金を使うか考えさせる
中学生以上になると、個人差が出てくるので、子供に合った方法を選んでください。関心のない子は、お小遣いをもらって欲しいものを買うというサイクルができます。お金に関心を持つ子は、積極的にお金を増やそうとし始めます。
子供の様子をしっかり観察しながら、子供に合った教育を進めてあげてください。
この年齢の子供のお金の教育法
- 例題を出し、自分ならどう稼ぐかを考えさせる
- 古着や古本、おもちゃをリサイクルショップで売る
- 通常の貯金の他にも積立などの方法を教える
- ネットバンクについて親子で調べ利用してみる
- 投資に関して教える
日常生活でできる子供のマネーメソッド
パパやママが日常生活の中で、子供にお金の教育をする具体的な方法を見ていきましょう。簡単なことばかりなので、できそうなものは取り入れて、子供ともっとお金や仕事の話をしてください。
さまざまな職業の話を聞かせる
パパやママの仕事の内容はもちろん、お友達の職種について話を聞かせたり、興味のある職種について一緒に調べたりしましょう。仕事を知ることは、世の中の経済のことを少しですが知るキッカケになります。
子供が興味を持った職業については、親子で詳しく調べると子供が具体的に夢を描きやすくなります。
イベントを予算内で企画させる
家族の誕生日や季節のイベントを、子供に企画や実行をさせるとやりくりの方法が分かります。例えば、5,000円でクリスマス会をすると決め、パーティーを計画させましょう。ケーキは買うのか作るのか、飾り付けはどうするかなど。やりくりを考えるだけでお金の使い方が上手くなります。
この方法は、お金の教育だけでなく「人を予算内で楽しませる」ことも学べます。子供が計画したパーティーを、家族で存分に楽しみましょう。
お小遣いを預貯金させる
お年玉やお小遣いを銀行や郵便局に預けさせ、自分で管理させましょう。大人と同じようにお小遣いを収入と考え、先に貯金をさせて残ったお金で1ヶ月過ごすという方法を教えるのも、貯金の練習になります。
お小遣いが2,000円なら、毎月500円は先取り貯金として貯金箱へ。それがある程度貯まったら、通帳に入れるという具合に預貯金を増やしていきましょう。
お年玉や臨時収入も貯金させると、増えていく通帳の数字がお金を貯める楽しさを教えてくれます。
光熱費を一緒に管理する
節約にもつながるので、ぜひご家庭でやってほしいことのひとつが、光熱費を毎月子供に開示して、一緒に管理することです。ガスや電気、水道代を子供に伝えて、生活するのにいくらくらいのお金が必要なのかを理解させます。
子供は、最初ピンとこなくても毎月見ていく中で、生活に必要なお金を理解し始めます。また、光熱費が減ったら外食に行くなど、家族のご褒美を準備すると、トイレの電気の消し忘れや見ていないテレビのつけっぱなしなど、毎日の光熱費の使い方も変わってくるので試してみてください。
募金を経験させる
お金はとても大切なものですが、考え方が偏りすぎると傲慢や強欲、また何でも損得勘定で考える思考が身についてしまう危険があります。お金は自分も幸せにするが、人を助けることができるということを学ぶために、募金の経験をさせましょう。
募金する先は、親子でしっかり調べて信頼できる所にします。子供が決めた金額を、少額でいいので募金させ、その募金した先でどう使われているのかまでしっかり調べましょう。
本を活用してパパやママも一緒に勉強
子供にお金の教育をするには、パパやママもお金に強くなる必要があります。子供用のお金の本を活用するのと一緒に、親も本や動画を見てお金について学びましょう。子供の教育を通して、今まで知らなかった知識を得られます。
親がお金に対して知識を増やして実践することが、子供への正しいお金の知識になります。
日常生活の中で、お金について教えるチャンスはたくさんあります。お金の教育を意識していないと、親がただお金を払って、子供は欲しいものを「買って」とねだるだけになります。親子で楽しくお金について話しましょう。
子供にお金の教育をするときの注意点
お金の教育をする際、いくつか注意して欲しいことを挙げておきます。教育をスタートする前にチェックしてみてください。
与えっぱなしにしない
お金の教育をすると、子供はお金に興味が出てきます。これはとても良いことなのですが、行き過ぎないよう、親が管理してあげなくてはいけません。親に内緒で家のものを売ったり、友達にお金を持ってこさせたりと、思わぬトラブルになることがあります。
お金や知識を「あげっぱなし」にせず、しっかり管理し定期的に使い方をチェックしてください。また、悪いことやしてはいけないことは、何度も言い聞かせてあげましょう。中学生くらいまでは、自立の練習と同時に、親の監視が必要です。
お小遣いに関してルーズにしない
一度決めたお小遣いの金額やルールは、ルーズにならないよう注意しましょう。お小遣いを使いきってしまったので前借したい、また、欲しいもののために数カ月分のお小遣いが欲しいというものです。
一度これをOKすると、お小遣い制は全く意味がなくなります。決まったお小遣いの中で、決まったルールは守ることで、お金への感謝や物の大切さを学んでいきます。
ほしいものがある場合、お小遣いをためて買うという経験が必要です。親が甘くなり、子供の成長を妨げないようにしてください。
子供のお金の使い方に口を出さない
よっぽど悪いことに使うのでなければ、子供が貯めたお金で購入するものには口を出さないようにしましょう。失敗するようなものでも、子供のうちに経験をしていれば、それが成長になります。「こんなのいらない」「この前買ったでしょ?」など、口出ししないであげましょう。
子供にお金のことを教えるなら、親も多少なりとも手間や我慢が必要です。また、しっかり見てあげることも忘れないでください。子供間でのお金のトラブルも少なくありません。
子供へのお金の教育は親子で楽しく!
子供にお金の教育を始めるのに、遅いも早いもありません。今の年齢にあった教育をスタートさせて、お金に振り回される大人にならないよう、お金を管理するスキルを身につけさせましょう。お金の大切さが分かれば、無駄遣いをしたりママに「買って買って」とねだることも減ります。
お小遣いを渡すときは、毎月の決まり事として渡すのではなく、小学生のお小遣い金額の相場・お金の大切さを教える渡し方を参考にし、お金は大事なものなのだということを教えましょう。