子供にお小遣い帳をつけさせる準備をしよう!継続させるコツや書き方
子供にお小遣い帳をつけさせようと思い立ったら、以下のものを準備しましょう。
- お小遣い帳(ネットでダウンロードしてもOK)
- カラーペン
- 計算機
ペンや計算機はママと兼用でもいいのですが、自分専用のものをもらえると子供は嬉しいものです。普通のノートを使用するなら、ものさしなども必要です。お小遣い帳や小物は、子供のお気に入りのものを選んでもらうのがベストでしょう。好きなものを揃えると、書きたい気持ちやモチベーションもアップします。
上記のものが揃ったら、お小遣い帳をスタートしましょう。よりスムーズに書けるよう、メリットやおすすめの書き方をご紹介します。
小学生や中学生にお小遣い帳をつけさせる目的やメリット
子供にお小遣い帳をつけさせるのは、親にとっても面倒なことです。子供が進んでお小遣い帳をつけ、それを楽しんでくれればいいのですが、多くの子供はそれより楽しい遊びを優先します。
しかし、お小遣い帳をつけさせるのは、子供の金銭教育にいくつものメリットがあります。お金との付き合い方は一生続くものですから、親の言うことを素直に聞ける小学生や中学生のうちに、お小遣い帳を通してお金の使い方や正しい金銭感覚を教えていきましょう。
お金への関心が育ち、マネー教育の第一歩になる
お小遣い帳には、自分がなににいくら使ったか、レシートをとっておいて物の値段を記入します。
小学校低学年くらいまでは、知る程度で充分ですが、時には「同じおやつを買ったのに、値段が違う」と店による販売価格の違いや原材料の高騰などを親が教える機会を持てることもあります。
小学校高学年になるとお金を自己管理する力が身につき、「支出」と「収入」の流れが分かるようになります。子供が管理するのは「収入=お小遣い等」「支出=自分が欲しいもの」ですが、これが家計になると「収入=親が仕事で得た給料」「支出=家族全員の生活費」となることを身をもって実感できるようになります。
子供にお金の話をするのは悪?お金について質問されたときは?
お小遣い帳を子供につけてほしいけど、お金に興味を持った子供に「家計の経済状況に色々と質問されるのは嫌」という人は多いのではないでしょうか。
日本人は、お金のことを話すことに「はしたない」「子供が知ることではない」とマイナスの感情を抱きがちですが、一生付き合わなくてはいけないお金と、上手く付き合っていくスキルを身につけることはとても大切ですから、質問にはできるだけ答えてあげましょう。
ただし、いつも正確な数字まで出して話をする必要はありません。
例えば親の年収、どちらの親がどれだけ稼いでいるかなどは、あえて子供に教えてなくもいいことです(友達に口外してしまうこともあります)。子供の性格や特性・成長スピードにあった内容を話すようにしましょう。
持っているお金を把握し、計画的にお金を使えるようになる
自分の持っているお金がいくらあるのか、お小遣い帳をつけて数字で「見える化」しておくと計画的にお金を使えるようになります。
欲しいものがあれば、それを買うには後いくら必要なのか理解できますし、無駄遣いをした後は欲しいものが買えなくなるという経験が得られます。こうした経験が数字で分かりやすく理解できるのは、お小遣い帳をつけているメリットと言えます。
無駄遣いが少なくなり、我慢や工夫をできるようになる
お小遣い帳をつけ始めると、貯まっていく喜びがあります。お金が貯まっていくと、無駄なものに使いたくなくなるのが人の心理です。大人でも経験があると思いますが、通帳にある程度貯まってくると、もっと貯めたくなるものです。子供も同じような気持ちが芽生えてくるので、無駄遣いが減っていきます。
我が家でも お小遣い帳をつける前は、外に遊びに行くと子供たちが「ジュース買って」と、すぐにせがんでいました。しかし、お小遣い制にして欲しいものは自分で買うというシステムにしたところ、喉が渇いたときのために自分から水筒を持っていくようになりました。
お小遣い制と同時に、お小遣い帳をつけるようになってから、お金が減っていくのが嫌だと感じるようになったのでしょう。無駄遣いが減ってくれたのは親としては嬉しい変化です。
物の価値が分かるようになる
子供は物の価値が分からず、親に無駄な買い物をせがんでくることがあります。これは、子供が悪いのではなく、知らないだけなので理解させてあげる必要があります。
自分でお金を管理し、お小遣い帳でお金の動きを「見える化」すると、子供は何にいくら必要なのか分かるようになります。アイスやお菓子をひとつ買えば100円前後する、ママが買っている野菜が200円程度するなど、物の価値がわかるようになると「買って買って!」ということが減ります。
また、自分でお金の管理をし始めると、同じ商品でも売り場によって価格が違うことに気が付きます。自販機でジュースを買うと定価ですが、スーパーに行くと半値の場合もあります。
こうしたことに気が付き始めると、ママが節約している理由も分かってきますし、子供自身もすぐ物を買わずに、一旦考えてお金を使うようになります。
お金を通じて親子の会話が増える
子供も親も毎日忙しく、会話があまりできない日もあるのではないでしょうか?特に、小学校高学年になってくると、子供も自分のしたいことを優先するようになるので、会話がめっきり減っていきます。
子供がお小遣い帳をつけるとき、一緒に家計簿をつけたり、お金に向きあう時間に使うと、お金を通じて親子の会話ができるようになります。「先月は電気代が減ってたよ。この調子で〇〇円まで下げてみようか?」などと親子で節約を楽しめるようにもなります。
子供にお小遣い帳をつけさせるメリットは、これ以外にもたくさんあります。一度試しにつけてみて、これらのメリットを実感してみてください。中途半端になってもいいのです。一度挑戦してみましょう!
子供にお小遣い帳を継続させるコツとおすすめの書き方
子供にお小遣い帳をつけさせるのは、結構大変です。好きでこまめにお小遣い帳をつけるようになる子は少数でしょう。私たち大人でさえ、家計簿を付けるのに挫折する人はたくさんいますから、親が上手く子供にお小遣い帳をつけさせなくてはいけません。
いくつかお小遣い帳を継続させるコツをご紹介しますので、取り入れられそうなものがあれば、ぜひやってみてください。
「買いたいもの」など目標金額を決めさせる
買いたい物の目標を決めることで、いつまでにいくら必要なのか、またそれを達成するためにはどれだけの我慢が必要なのかが分かります。お小遣い帳にはカレンダー式のものを使うか、お小遣い帳と卓上カレンダーを一緒に渡し、欲しいものを買いたい日に「欲しいもの」と「金額」を書かせてみましょう。
例えば欲しい「ゲームのソフト」の金額が6000円であれば、もらえるお小遣いを計算して、いつなら買えそうかが分かります。半年後なら買えると判断したら、半年後の日付のところに欲しいものと金額を書きます。
自分の好きなことや嬉しいことが書かれていると、自然とお小遣い帳を見る機会が増えます。こうして楽しく書かせると継続しやすくなりますし、目標を決めて我慢する必要性や、それを達成できたときの達成感や成功体験が得られます。
お小遣い帳はペンで色分けして視覚的に分かりやすくする
子供のうちは、お小遣い帳を書くとき視覚的に分かりやすいように工夫しましょう。特に女の子はペンを色分けしてカラフルに書くようにすると、楽しくお小遣い帳をつけることができます。
100円ショップやホームセンターに、小さなスタンプが売ってあるので、そうしたアイテムを使うのもおすすめです。目標を達成できたり、衝動買いを我慢できた日には、ママやパパが「よくできました」「やったね!」といったコメント入りのスタンプを押してあげると、子供のモチベーションがあがります。
お小遣い帳の書き方を親が細かく指示しすぎない
お小遣い帳を習慣にしたいなら、嫌がるのに無理に付けさせるのは逆効果です。子供が少しでも興味を持つようになってから、その楽しさを教えてあげるようにしてください。
「今日は書いたの?どうしてそんなに中途半端なの!」と怒られてしまうと、お小遣い帳をつけるのが嫌になってしまいます。
三日坊主でもいいので、楽しくお小遣い帳をつけられる環境作りをしてあげてください。子供が興味を持てば自然と続くようになります。親がアレコレ言いすぎないのが、子供にお小遣い帳をつけさせるコツです。
月終わりにはお小遣い帳を見ながら良かった点や反省点を言い合う
せっかくお小遣い帳をつけるのですから、1ヶ月が過ぎたら親子で楽しく反省会をしましょう。子供が管理するお金は親からは少ない金額に思えたとしても、子供にとって大金ですし、そうしたお金を大事にする心は大切です。
しかし、時に「失敗したな…」と人知れず子供が落ち込んでいることもありますから、ママやパパから「そういうこともある。来月は気をつければ大丈夫」と言ってもらえるだけで救われるものです。
もちろん「無駄遣いをしているな」と思って、親ががみがみと使い道に対して口を出すのはNG。あくまで「今月はどうだったか」と子供自身に振り返ってもらうのが目的です。
親が感心するようなことがあれば、お小遣いをプラスしてあげてもいいでしょう。自分でお金を管理する大切さや面白さを知れば、自然とお小遣い帳は長続きします。
お金が足りなくなっても追加のお小遣いをあげない
最初のうちは、お小遣いをもらったことが嬉しくて、2~3日でお小遣いを使い切ってしまうこともあるでしょう。イベントや買い物の機会が多くなる場合も同様です。そんなとき、お小遣いを決めた額にプラスしてあげないようにしましょう。
せっかく、お小遣い帳を使って金銭感覚を身につける練習をしているのに、お小遣いが無くなったら親が補充すると分かると練習になりません。お金を使い切ったら、次のお小遣いの日までは我慢が必要だと体感させてください。
子供がお小遣いを使いすぎているようなら、月末出かけるのを控えたり、近所の公園など無料スポットに遊びに行きましょう。
子供のお小遣い帳はどんなタイプが良い??
子供のお小遣い帳は、無料テンプレートでも、100均のノートでも、スマホアプリでも好きなものを使ってOKです。子供にはそれぞれ個性がありますから、個性にあったお小遣い帳の書き方を見つけてあげて、できるだけ継続できるよう工夫してあげましょう。
はじめてのお小遣い帳は100円ショップが探しやすく手軽
お小遣い帳を書き始めるときは、最初から高額なものを選ばず、100円ショップなどの安価な物で試してみましょう。いくつか試して、子供が書きやすいと感じるフォーマットのものを見つけるのもありです。
また、100円ショップではシールやスタンプもたくさん売られています。視覚的に楽しくなるようなお小遣い帳を目指すなら、こうしたアイテムも活用してください。
特に小さい子は「お菓子 〇円」と書くよりお菓子の絵が描かれたシールを貼るようにすると、お小遣い帳をつけるのが楽になります。お小遣い帳と一緒に、ぜひ使ってみてください。
お小遣い帳の無料テンプレートをダウンロードする方法もあり
お小遣い帳のつけ始めは、無料でテンプレートを配布しているサイトからダウンロードして使うのもおすすめです。理由は、子供の性格によってつけやすいテンプレートが違うからです。印刷したものなら、いつでも変更できるので、色んなタイプのお小遣い帳を試してみましょう。
いくつかテンプレートを使用すると、子供が書きやすいものが見つかるので、最初からお小遣い帳を購入するより経済的です。気に入ったテンプレートが分かれば、翌年からそのテンプレートに似たお小遣い帳を購入してもいいでしょう。
スマホがあれば「お小遣い帳アプリ」でもOK
小学生や中学生のうちからスマホを使いこなす子供も珍しくなくなってきました。現代っ子にとっては「紙に書く」よりも「スマホに打ち込む」方が心理的ハードルが少なくなってきていますので、お小遣い帳をスマホで管理させてみましょう。アプリを使えば簡単にできるので、継続が簡単になります。
ママも同じアプリを使って、簡単な家計簿を使い始めると、子供と管理方法が共通になります。大人より子供の方がアプリの使い方は早く把握することも多いので、ママの方が教えてもらう場面も出てくるでしょうが、決して悪いことではありません。
子供が親に使い方を教えるということが、子供にお小遣い帳をつけるモチベーションアップにつながる場合もあります。
お小遣い帳で子供はもっとたくましくなる!
子供にお金の教育をすると、途端に成長したように感じる瞬間があります。今までは「アレ買って、コレが欲しい」と言うばかりだった子供が、自分でどうすれば買えるか自発的に考えるようになるのです。
また、お小遣い帳は、子供がお金に対してどう考えるタイプなのかを親が知る、良い機会にもなります。衝動が多く物欲のコントロールが難しいタイプなのか、貯金は得意だけど本当に欲しいものすらなかなか買おうとしない我慢しすぎタイプなのかなど、お小遣い帳での傾向が分かればお金との付き合い方についての教え方も変わってきます。
小学生のお小遣い金額の相場・お金の大切さを教える渡し方も参考に、子供にふさわしいお小遣いの金額やルールを親子で話し合ってみるのもオススメです。
たかがお小遣い帳ですが、上手く活用すれば親子で成長できる素敵なツールになるでしょう。