保育園の選び方の重要点
保育園の選び方のポイント!相性のいい保育園の見つけ方
保育園の選び方をどうすればいいのか、保活を行うパパママにとって、とても重要なことです。送り迎えだけではなく、子供がどう過ごせるかも視野に入れ、保育園の様子を見学することも大切です。保育園には認可保育や認可外保育以外にも様々な形態がありますので、保育園選びは慎重に行いましょう。
保育園の選び方のポイントはどんなとこ?
保活をするにあたり、リサーチすべきチェックポイントがいくつかあります。保活の最初の一歩はどんなポイントを優先して保育園選びをするかをパパママで話し合って決めておくことです。
パパとママの間ですり合わせしておかないと、後々の「こんなはずじゃなかった」を引き起こしてしまいかねないからです。保育園選びへのステップは、以下のようなポイントをもとに、候補となる保育園を夫婦で話し合い、絞り込んでいきます。
距離・送り迎えのしやすさ・送迎手段
最大で6年間、毎日の送り迎えが続きますので、できるだけ、子供にも親にも負担の少ない立地にある保育園を選ぶようにします。具体的に検討するチェックポイントとしては以下の通りです。
- 自宅からの距離・通いやすさ
- 勤務先からの距離・通いやすさ
- 電車通勤の場合は最寄り駅までの距離・通いやすさ
- パパとママ、それぞれの送り迎えの手段
おじいちゃんおばあちゃんに保育園の送り迎えをお手伝いしてもらえる方は、おじいちゃんおばあちゃんへの配慮も必要です。また、通勤時間や勤務時間の兼ね合いによって、自宅に近い地元の保育園にするのか、職場の近くの保育園にするかの選択肢もあります。
保育施設それぞれの形態と特徴を把握しよう
ひとくちに保育園といっても、色々な形態の「保育施設」があります。何歳から預けるか、どのような保育を望んでいるのかによっても、保育園の選択肢が広がります。
国の認可を受けている認可保育園
国が設定した面積や、給食設備などの保育施設、職員の数の確保など保育体制の基準を満たしている国の認可を得ている保育施設のことです。
認可保育園には自治体が管理する「公立」と、自治体の委託を受けて社会福祉法人などが運営する「私立」があります。保育の受け入れ人数が20名以上からなので、100名を超える規模も珍しくありません。大人数で保育する集団保育のため、子供の社会性が自然に育まれる環境です。
東京都のみの認証保育所
東京都のみの保育施設で、東京都が独自に定めている保育施設の基準を満たしている保育施設です。保育面積や備えるべき保育設備などが、国の基準と比べてわずかに達していない部分があるものの、おおむね認可保育園に準じます。
国が設定している保育施設基準は、地価の高い東京都ではクリアすることが難しく、認可保育園の設置が難しい状況であることが認証保育所誕生の背景です。
認可保育園との違いは下記のとおりです。
- 施設運営が民間で行われていること
- 保護者の就労が入園条件でないこと
- 保育料が一律で、保護者の収入によらないこと
認可よりも保育時間が長めで融通が利きやすく、認可園よりも子供数が少なく数十人程度の規模である場合が多いです。
私設の認可外保育園
私設の保育園で、国や自治体の保育施設としての基準は満たしていない場合があります。完全に自費での保育となりますから保育料は割高ですが、保育時間に融通が利くなど、保育サービスの内容が豊富で特色を打ち出している施設が多くあります。
国の認可事業の小規模保育園
「子ども・子育て支援法」により国の認可事業として始まった保育施設で、主に0~2歳児の乳児を少人数で保育する施設です。
利用定員は6人以上19人以下に定められており、大人数を一度に保育する認可や認証と比べて手厚い保育を受けることができますが、ほとんどの施設では3歳児になるときに転園する必要があります。
家庭的保育事業(保育ママ)
保育士資格を持つ人、または所定の研修を受講して認定を受けた人が、認可を受けて自宅の一部などで保育を行う形をとっています。です。保育人数の上限は、預けられる子供が1名のときは3人まで、補助者がいても最大5名までと限定されているため、マンツーマンに近い家庭的で手厚い保育を受けることができます。
0~3歳までを保育する場合が多く、3歳になったら転園する必要があり、産休明けすぐに仕事復帰をする人や、乳児のうちはできるだけ手厚く保育をしたいと希望する人に人気の保育施設です。
保育園の形態による保育料の違いも参考にしよう
保育料は各保育施設の形態によってそれぞれ違いがあるので、保育料も保育園選びの大きなポイントになるでしょう。
認可保育や認証保育施設は、国または自治体から補助金助成を受けることができるため、保育料は認可外保育施設と比べて割安で、月額0円から上限8万円程度までとなっています。
認可保育園・認証保育園
- 認可・認証保育施設は、国または自治体から補助金助成を受けることができるため、保育料は認可外保育施設と比べて割安で、月額0円から上限8万円程度までです。
- 認可保育園の場合は子供の年齢と保護者の年収に応じて変動します。
- 認証園は保育時間に応じて一律料金です。また、「子ども・子育て支援法」施行によって小規模保育園と家庭的保育事業も認可施設となっているため、保育料算定は認可保育園と同じ基準です。
認可外園(私設保育園)
認可外園(私設保育園)では、民間運営で国や自治体からの補助金助成がありません。その分保育料は割高ですが、提供されるサービスに柔軟性と独自性があり、経済的に余裕のある家庭に選ばれることも多いです。
保育園の開園時間や日曜保育も重要ポイント
送り迎えをするパパやママが、朝の出勤やお迎えに間に合う時間まで開いている保育園を選びましょう。働きながら子供を保育園に預けていると、毎日お迎えの時間ぎりぎりというのは、じわじわと精神的な疲労感が増していきます。
お迎えの「リミット」の時間に余裕を持てる保育園を選べば、パパやママも気持ちに余裕を持って毎日を過ごすことができますし、余計なストレスを感じずに済みます。
私設の認可外保育園では日曜祝日の開園や、24時間保育、深夜保育、お泊り保育などの至れり尽くせりのサービス提供をしている施設が多くあります。
早朝や夜遅くに働いていたり、泊りの出張があるなど、認可園の保育時間内では無理があるような場合は、高い保育料を払ってでも認可外保育園を選ぶ人もいます。
自分たちの教育方針と保育方針マッチしているか
私立の保育園の多くが保育方針にこだわりを持っていて、保育内容がユニークであるなどの独自の特長を打ち出しています。例えば「異年齢保育」、「どろんこ遊び」、「動物の飼育」、「運動」、「美術」、「英会話」など。
公立・私立に限らず保育園の数だけ保育方針がありますので、自分たちの教育方針を照らし合わせて、納得できる保育方針やプログラムを提供している保育園を選ぶようにします。
乳幼児期の「経験」や「学び」は人格形成の基礎となるものですから、親の教育方針と近い保育理念や方針を実践している保育園選びをしたいものです。
保育園へ見学に行く際のおさえるべきポイント5つ
いくつかの気になる保育園や施設が絞り込めたら、次は見学に行きましょう。実際に子供たちが保育園で活動している様子や、職員の動きを自分の目で見て確認すると、よりイメージがわきます。
見学の申し込みは保育園に直接電話をかけて申し込むことができ、4月入園の場合は10~12月頃に時期を指定される場合が多いのですが、年度途中の入園希望の場合は年中受付しており、都合の良いときに見学することができます。
時間帯は子供の登園や朝の人数確認がひと段落した10時頃から、昼食の時間前までという保育園が多いです。見学するときにはいくつかの確認すべきポイントがあり、子供を安心して預けられる保育園かどうか、見学の時にしっかりと見極めていきます。抑えておきたい見学ポイントを挙げてみます。
1.職員や子供たちの表情を観察する
保育園の見学のときにすれ違う職員の方や子供たち、園内で遊んでいる様子をよく観察します。明るくイキイキとした表情が多くみられる保育園は、子供も大人も充実している証拠です。
保育園の一日のスケジュールは、午前はお外遊びをしていることが多いので、子供たちがいちばんイキイキとしている時間を狙って見学することをおすすめします。
また、職員からの挨拶や声かけの有無も見ておきたいポイントで、明るく「こんにちは」と声掛けがある保育園は保育士のモチベーションが高く、園内の雰囲気が明るいはずです。
2.給食の内容や様子を確認する
可能であれば、子供たちの給食の様子を見学させてもらうほかに、給食室の様子や配膳の様子、食事の内容、子供たちの食事中の職員の動きなどを確認させてもらいましょう。
子供たちが1日の大半を過ごす保育園で、誰とどんな風にどんなものを食べて過ごすのかはとても重要ですから、できれば自分で確認しておきたい部分です。ただし衛生管理・施設管理上見学が難しい場合もありますから、予約の電話で聞いてみましょう。
また、子供に食物アレルギーがある場合、給食の内容をアレルギーに対応してくれるかどうかも見学する際の重要ポイントです。
3.さりげなく施設や備品のチェックをする
最新の設備でなくても、しっかりと手入れされており、清潔がどうかはその保育園の管理レベルを如実に表しています。特に子供の使うオムツ交換台、オムツの処理、幼児用トイレや保育室内の清掃状態には目を光らせたいものです。
遊具や子供たちが多くの時間を過ごす保育室内の家具や備品の安全対策はもちろんのこと、廊下や玄関クロークなどに掲示されているポスターやお知らせも、くまなくチェックしましょう。
古いものが張りっぱなしになっていないか、事故防止のため保育園などの施設では、画鋲の使用を禁止としている場合がほとんどですが、画鋲は使っていないかなど、細かいことですが、その保育園の管理レベルはこのようなところでも見極めができるのです。
4.園長先生と話してみる
園長先生はその保育園のトップにいる管理責任者です。園長先生の人柄や雰囲気、話す内容はそのまま園全体の雰囲気を反映している場合が多いものです。質問や不明なことをどんどん質問してみましょう。
園長先生の態度が、そのまま入園後の園の対応スタンスになると考えていてほぼ間違いないです。「園長先生の受け答えがなんか感じ悪い」「なんかしっくりこなかった」と感じたら、他の部分で気に入っていても、自分達と合わない保育園かもしれません。保育施設において、園長先生の影響力はそれほどまでに大きいものだからです。
5.運動会や地域の行事を見に行く
運動会や地域との共催で行う行事があれば、見に行ってみましょう。保護者の参画の程度やその熱量を肌で感じ取ることができます。
保育園によって、保護者の行事への関わり方や求められる内容はずいぶんと開きがあります。在園の保護者の方々の様子をうかがえる絶好のチャンスですから、行事を見に行くことはぜひおすすめしたいことです。
気になった保育園はどんどん見学を
気になった保育園は、できるだけ多くを見学することをおすすめします。たくさんの保育園を見学しておけば、自分たちが保育施設に求めたいことや、譲れることと譲れないことの線引きもはっきりとしてくるからです。
小規模保育園や保育ママも可能であれば見学してみることで、認可保育園と少人数保育のメリットとデメリットがそれぞれ比較でき、より選択肢を広げることができます。
ただし、気になった保育園だけではなく、手当たり次第見学するのは、どこをどう選んでいいのか混乱を招きますので、あくまでもピックアップして気になった保育園にしましょう。
見学も、ママ一人の視点でチェックするだけでは、見落としなどもありますので、可能な限りパパにも一緒に参加してもらいます。
パパが難しければ、おばあちゃんやおじいちゃんなど、子育てに関わっている人に一緒に来てもらいましょう。思いもかけない気づきがあるものです。
保育園選び方のコツは「相性の良さ」
「いい保育園」とは、子供やパパママにとって「相性の良い保育園」のことです。どんなにピカピカの新しい保育園でも、地元で評判の保育園であったとしても、自分たちが見学のときに違和感や、不安を感じることがあれば、一度立ち止まって考えてみましょう。
条件はもちろん大切ですが、実際に自分の肌で感じた直観もぜひ大切にして保育園選びをしていきたいものです。待機児童の多い地域や、選べる保育園の数が限られているような場合であっても、大切な子供が何年もお世話になる保育園ですから、できるだけ相性の良い、「いい保育園」を選びたいものです。
いい保育園を選ぶためのおすすめチェック項目を保育園見学で見るべきポイント7!を参考に、保育園選びをしてみてください。