引っ込み思案な子供

引っ込み思案な子供の性格を直す5つの方法

引っ込み思案な子供の性格を直す方法をご紹介します。言いたいことを上手く言えなかったり友達の輪の中になかなか入っていけない子供を心配する親は多いです。引っ込み思案な子供とはどのように向き合うといいのでしょうか。親としての接し方をまとめました。

引っ込み思案な子供の性格を直す5つの方法

引っ込み思案な我が子が心配!直すポイントをご紹介

子供が生まれて親になると、多かれ少なかれ理想の子供のイメージを勝手に作ります。「子供は元気でなければいけない」「性格が明るい子はいい子」と多くの親が思っていることでしょう。

今回は、引っ込み思案な子供の性格をもうちょっと何とかしたいときの子供との接し方を中心に、親の理想を押し付けない、引っ込み思案な子への対応をご紹介していきます。ぜひ、参考にしてください。

引っ込み思案な子供を持つ親の悩み

砂場で1人で遊んでいる男の子

100人の子供がいれば、100通りの性格が存在します。明るくて悩みなんてなさそうな子もいれば、思慮深く内気な子もいます。親にとって、子供に関する悩みは尽きないものです。引っ込み思案な子供を持つ親の悩みとは、どのようなものなのでしょうか。

  • 友達の輪に入って行けなくて、いつも一人ぼっちでいる
  • 自分の気持ちを胸にしまいこんでいる
  • 友達ができない
  • 授業参観で手を挙げない
  • 内気で子供らしさがない
  • 自分の意見が無いので、何を考えているのか分からない
  • 「ママ―!」と泣き叫んで、なかなか幼稚園に行ってくれない
  • いつも親の言うとおりに行動するから、何だか子供らしくない気がする

他の子供と我が子を比較するつもりはなくとも、子供が引っ込み思案だと、「小学校に入学したら、友達ができないのではないか」「大人になっても、自分の意見をいえない子だったらどうしよう」と、なんとなくマイナスに考えてしまいがちです。

親が悩んだところで、子供の引っ込み思案がいきなり良くなるわけではありません。あまり思いつめないようにして下さい。

引っ込み思案な子供の親は視点を変えることが大切

「うちの子、引っ込み思案すぎて・・・将来どうなるのかしら」「友達が1人も出来なかったらどうしよう」などと、親が心配しすぎる必要はありません。成長と共に、少しずつ引っ込み思案な性格も直っていくので、自分の子供の性格をそんなに卑下することはないのです。

親が「うちの子は引っ込み思案だ」と考えすぎることによって、子供に良からぬ影響を与えてしまうことが少なからずあります。

視点を変えることが大切です。子育てをしていく上で、ネガティブに考えていくのは良くありません。お父さん・お母さんがポジティブ思考でいることが、子供の成長のためには必要不可欠だと覚えておきましょう。

引っ込み思案は性格の1つととらえましょう

同じ父親・母親、同じ環境で育てられた兄弟でも、子どもの性格は1人1人違います。明るく天真爛漫な子、大人しく内向的な子、話すのが得意な子、話すのが不得意な子など、実にさまざまです。

子供が、たまたま引っ込み思案な性格だっただけととらえてはどうでしょうか。引っ込み思案はただの性格であって、短所ではないと考えてください。

みんな違うから、毎日が楽しいし、人として成長もします。世界中の人が全員、明るくて人見知りをしない人ではうまくいきませんし、内気で人と話すのが苦手でもうまくいきません。

短所を見ないで長所を伸ばそう

子供が片付けをしているのを褒めてる母親

「うちの子、騒がしくてどうしようもない。もっと静かな子になればいいのに」と言っている親でも、いざ子供が大人しいと何だか調子が狂った感覚を覚えます。

人間は知らず知らずのうちに、無いものねだりをしてしまう生き物です。長所を見つけて伸ばしてあげるのが親の役目と考えましょう。子供にないものに焦点を当てるのではなく、子供が身に付けているものに焦点を当ててください。

「勉強が出来ない」「運動が出来ない」「じっとしていられない」とマイナスのことばかりを並べるのではなく、「笑顔で挨拶が出来る」「美味しそうに食べる」など些細なことで良いので、長所をたくさん見つけてあげてください。

引っ込み思案な子の本音

引っ込み思案の子供は、自分の言葉を口に出して表現するのが不得意なだけで、心の中では色んなことを考えています。

心の中で一番思っている事は、「自分でも引っ込み思案な性格をどうにかしたいけど、どうにも出来ないの!」というもどかしさでしょう。

いつも友達の輪の中心にいたリーダー的タイプの親は、なかなか子供の気持ちを理解するのが難しいかもしれませんが、「学校でも、自宅と同じようにすればいいのよ。」「ちょっと話すだけじゃない。大丈夫よ」と背中を押されても、「分かっているけど出来ないの」と苦痛に感じてしまうのです。

それでも、引っ込み思案な子の本音を、客観的に理解しておくことは大切です。自分の性格とは違うけれど、引っ込み思案も性格の1つとして、きちんと受け止めてあげてください。

引っ込み思案な子供の性格を克服できる方法がある

恥ずかしがって母親に抱きついている男の子

保育園や幼稚園に通っている間は、子供の引っ込み思案な性格に対して「この子は甘えん坊なんだ」「パパやママがいないと不安なのね」と、軽く考えることが出来るかもしれません。

しかし、小学校・中学校になっても、引っ込み思案で親の後ろに隠れたり、友達を前にして何も喋らない状況が続くと、親としては不安になってしまいます。子供の将来を案じてしまうパパママも、少なくないはずです。

けれども、お父さん・お母さん、安心してください!そんな子供の引っ込み思案を克服する方法があります。子供の引っ込み思案は、成長と共に解消するケースがほとんどです。大人になって会社勤めをしてもなお、親がいないと行動出来なかったり、人前で自分の意見を何も言えない人は、あまりいません。

何かのきっかけで引っ込み思案な性格が直っていくのだとお考えください。引っ込み思案を目の前の問題として捉えると、親としても大事に思ってしまいがちです。しかし、長期的な目で見ていけば、もっと気楽に引っ込み思案な性格の子供と向き合えるのかもしれません。

子供の引っ込み思案を直す5つのポイント

引っ込み思案な性格は、1つの個性です。ですから、無理に直す必要などありません。しかし、引っ込み思案なことで子供が学校で嫌な気持ちになったり、自分に自信を持つことが出来ずに、何にもチャレンジできない状態が続くようであれば、親が手を差し伸べてあげることが必要です。

親が味方となって、そばで支えてあげることが、子供にとって何よりの励みになります。子供の引っ込み思案な性格を直すために、親としてどのようなことが出来るのでしょうか。5つのポイントをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。

1.子供に引っ込み思案なことを意識させない

子供の中には、自分が引っ込み思案だと強く意識しているタイプの子と、そんなに重く受け止めていないタイプの子がいます。引っ込み思案な性格の場合、一度気にしてしまうと、自ら言葉を発しにくくなったり、より内気になってしまうことが多いです。

まずは子供に、「自分が引っ込み思案であることを意識させない」ことが大切です。親としては、人前で何も話せない我が子を心配するし、ときにはイライラしてしまうこともあるでしょう。

だからと言って「どうして、他の子みたいに話せないの?」「ちゃんと手を挙げて発言しないと、ダメよ!」などと、子供を責めてしまうのは非常によくないことです。子供を責めるのはやめましょう。

2.親は子供の引っ込み思案を気にしない

子供を見守っているママ

子供を責めるということは、「僕は、どうせ喋れないダメな子なんだ」「どうしたら内気な性格が直るんだろう」と子供を追い詰めてしまうことです。溜まったストレスが、歯ぎしりや貧乏ゆすりなどのサインになって現れるようになるかも知れません。

引っ込み思案を直す第一歩として、まずは親であるあなたが「子供の引っ込み思案を気にしすぎない」ことです。「引っ込み思案な性格も、いずれ直るだろう」「お母さんもとても内気な子だったから、遺伝かな?」などと笑い飛ばし、親が神経質にならないようにして下さい。

3.親が会話をサポートする

「どうして何も言えないの!?」「モジモジしないの」と、引っ込み思案な子供を責めたところで、何を言っていいのか分からないので、言葉に詰まってしまい、すらすらと言葉が出てきません。

こんな時は、子供のそばに寄り添って、親が言いたいことをサポートしてあげましょう。つまり、親が見本を示してあげるのです。

例えば、お友達とトラブルがあったときに「○○君に、もう叩くのはやめてって、言ってみたらどうかな?」「安心して。○○君に優しく言えば伝わるよ」などと、親が子供に声をかけてあげるのです。

そのような行動を何度も繰り返していくことで、子供はシチュエーション別の対応方法を自然と身に付けていきます。「こんなときには、こう伝えればいいんだ」「前にも、同じようなシーンがあったなぁ」などと学習して、次に活かせるようになっていくのです。

もちろん、1日や1週間で直るものではありません。長い時間をかけてゆっくりと直っていくものですから、親は焦ることなくどっしりと構えるようにしてください。

4.引っ込み思案は悪くないと伝える

引っ込み思案の子供は、「○○君は、きちんと自分の意見を言えるから好かれるんだ。自分なんて・・・」「引っ込み思案の自分に出来るはずがないんだ」とマイナス思考になっています。

しかし、引っ込み思案は人間の性格の1つのタイプであって、決して悪いことではないのです。「引っ込み思案」を「思慮深い」に置き換えてみてください。引っ込み思案という言葉に、何となく良くないイメージがあるだけだと気づくでしょう。

引っ込み思案の子は、周りの状況を冷静に把握して、自分の言動や行動を考えるがあまり、言葉が出てこないことが多いのです。これは、直感で行動する子には、なかなか真似できない行動です。引っ込み思案は性格のタイプの1つであることを子供にきちんと伝えて、自信を失くさないようにしてあげてください。

5.一緒に練習する

母親に手を引かれて歩いているランドセルを背負った小学生の男の子

引っ込み思案な子は、新しい環境に馴染むまでに時間がかかる傾向があります。手を挙げて発言する、みんなの前で話す、初対面の人と会話をするなどが苦手な場合は、子供と一緒に練習する時間を設けてください。

人前で話さなければいけない場合なら、気の済むまで練習に付き合ってあげましょう。言葉を声に出すことを繰り返し練習することで、自信につながり、引っ込み思案な子でも人前で話しやすくなるはずです。

引っ込み思案な子供だっていいじゃない

引っ込み思案な我が子の行動や言動を心配するのであれば、その子の長所をたくさん見つけて、それをとことん伸ばしてあげましょう。親が子供の得意分野を見つけてサポートしてあげることで、どんどん自分の強みとするものが増えていき、それが自信へとつながります。

引っ込み思案な子供だって、元気に生きていてくれればそれでいいのです。子供を愛し、長い目で子供の成長を見守ってあげてください。