子供の爪噛みの原因と対策

子供が爪噛みをする心理とは?親ができる8つの対策

子供が爪噛みするのは、どのような心理が原因となっているのでしょうか。ストレスや愛情不足など、爪噛みをする子供の心に目を向けましょう。爪噛みしている子供へ、親としてどう接するべきか、対策や注意の仕方、爪噛みはなぜ良くないか、子供に説明する際にも役立つ爪を噛む癖の危険をお伝えします。

子供が爪噛みをする心理とは?親ができる8つの対策

子供が爪噛みをしてしまうのはなぜ?5つのよくある原因

いつも口に手を近付けている子供。指を吸っているのかなと見てみると、爪を噛んだり千切ったりしていることがあります。子供はなぜ爪噛をするのでしょうか?

爪噛みは、指吸いや噛みつきなどと同様に、心理的なサインとなっている可能性もあります。
よくある原因を5つ紹介しますので、子供の様子を注意して見守ってあげてください。

1.ストレス

顔をしかめながら爪を噛む女の子

普段は爪噛みをしないのに、イライラしているときやプレッシャーがかかっているときに、噛みをする子供がいます。私たち大人はつい「子供だから」と思ってしまいがちですが、子供も毎日ストレスを受けながら生活しています。

幼稚園や学校、習い事などのイベントで「うまくできるのだろうか」とプレッシャーを感じたり、人間関係に悩んだり、小学校以降の勉強もストレスの原因になります。

親や教師からのプレッシャーが強すぎたり、しつけが厳しすぎると、子供の心には大きな負担となることは忘れてはいけません。

子供がストレスを抱えているときに見られる10症状
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2.愛情不足

子供は「自分があまり愛されていない」と感じると、爪を噛んだり、指を吸う行動を取ることがあります。

例えば、上のきょうだいや下のきょうだいと比べて、自分が親から放っておかれているように感じるとき。また、赤ちゃんが生まれることが分かって、「自分を一番には大事にしてもらえない」と思い込むことが原因で、爪噛みが始まるケースもあります。

指を吸うのは5歳以下であることが多いですが、爪噛みの習慣は幼い場合で4~5歳くらいから、一般的には10歳前後から見られることが多いです。

3.なんとなく習慣になっている

口に指を入れて爪を噛む女の子

特に深い理由はないけれども、爪を噛むのが習慣・癖になってしまい、注意されても止められなくなっている子供もいます。

爪がささくれたり、爪の先に何かがついていたりするのを、口で取ろうとしたことが発端になることも少なくありません。

4.欲求不満

周りの子供や大人の目を気にして、したいことができない、言いたいことが言えない。こうした状態が続くと、欲求不満が溜まって爪を噛むという行為に出てしまうこともあります。

また、周囲の大人が頻繁に注意する環境でも、子供は自分の意志を抑えてしまい、欲求不満を感じています。

5.環境の変化

引っ越しや転校、入学などの環境の変化によって、爪を噛むこともあります。

引っ越しなどを行わなくても、母親の入院など、多くの時間を過ごす人の不在や1日のスケジュールの変化なども要因になりえます。

子供が爪噛みをするときに親ができる対処法8つ

爪噛みは、ほとんどの場合で無意識で行われます。そのため、子供は「良くないことをしている」という認識がありません。

子供が爪を噛んでいるのを見つけたとき、親はどのように対応すればよいのでしょうか。

1.子供の様子を見守る

口に手を入れて爪を噛む子供と遠くから壁ごしに見守る母親のイラスト

1番大切なのは、子供の様子をよく観察し、見守ることです。ほとんどの爪噛みは一過性の習慣ですので、放っておいても自然となくなります。

毎日、頻繁に爪を噛んでいるときや爪が明らかに短くなっているときだけ、「爪を噛んではいけない」と説明するようにして下さい。

2.口で注意するよりも行動で示す

爪を噛むのは無意識的な行為ですので、「噛んじゃダメ」と親が言っても、そのときだけしか効果がありません。また、人前で注意することで、自尊心を傷つけることがあります。

言葉で注意するよりも、「口元に指がいってるよ」と何気なくジェスチャーで示したり、小さい子供の場合は優しく指をさわるなどして、本人に気づかせてあげた方がよいでしょう。

特に次のような行動は、子供の自尊心を傷つけてしまい、結果的には爪噛みを長引かせたり、人目がつかないところで爪噛みをする原因になりますので、避けるようにしてください。

望ましくない爪噛みの注意の仕方

  • 人前で注意をする。特に子供の幼稚園や小学校の先生や友だちがいる場所で注意をする。
  • 強い声で注意をする。
  • 「赤ちゃんみたいなことは止めなさい」「おにいちゃんでしょ?」と年齢やきょうだいに絡めて注意する。
  • 「きたない」などと子供自身が不潔であるかのように注意する。

3.爪噛みがいけない理由を説明する

「手にはバイ菌がついているでしょ?口から身体の中に入るとお腹が痛くなるよ」「爪がなくなってしまうと、力が出ないよ」などのように、爪噛みそのものを注意するのではなく、爪を噛む行為や爪が短くなってしまうことがなぜ良くないのか説明しましょう。

4.子供の悩みやストレスを理解し、解消する

子供が爪を噛まないようになっても、子供が悩みやストレスを抱えているなら、問題を根本的に解決したことにはなりません。子供の行動を観察し、子供がどのような悩みやストレスを感じているのか、お父さんやお母さんがしっかりと理解して下さい。

学校や幼稚園、習い事など、家庭の外に問題がある場合は、どのように対処することを子供が望んでいるのか、きちんと聞いてから解消に向けて行動しましょう。

5.愛情表現を行う

おでこを当てて微笑んでいる母子

例えば、下の子の世話に時間がかかり、必然的に上の子にかける時間が少なくなってしまう場合などは、子供が「自分は愛されていない」と誤解してしまうことがあります。

積極的に上の子と親だけの時間を作るようにして、きょうだいどちらも同じように愛していること、そして、お兄さん・お姉さんとしての行動に感謝をしていることを伝えましょう。

「大事だよ」「大好きだよ」とストレートに愛情を言葉にしたり、「いつも弟の世話をしてくれているね」「学校の勉強も頑張っているね」など、親が子供をいつも見守っていることを伝えることも大切です。

6.爪噛み予防用マニキュアを使用する

爪噛み予防用のマニキュアが存在し、爪を噛むと苦い味が口の中に広がるように作られています。
爪噛み予防専用の商品は、安息香酸デナトニウムやセンブリエキスなど、少量舐めても身体に害のない成分で作られています。

爪噛み防止用マニキュア以外にも、ハンドクリームを塗ることも爪噛み予防に効果的です。ハンドクリームを塗ると、クリーム独特のにおいやべたべたとした感触が指先に残りますので、自然と口元に運ぶ癖が解消されることもあります。

7.親子で手のケアに取り組む

親子で手のケアに取り組むことで、爪噛みを止めさせることができます。
特に小学校高学年以上になると女の子は美容意識も高まりますので、こまめにハンドクリームを塗ったり、爪の形をやすりで整えたり、甘皮の処理などを行ったりすることで、「手をキレイにしなきゃ」というモチベーションが芽生えます。

もちろん、男の子や小さな女の子でも、こまめに「ハンドクリーム塗ろうね」「お爪をキレイにしてあげるよ」と声をかけることで、手をキレイに保たなくてはいけないという意識が生まれます。自分の手に意識が向くと、自然と爪噛みの習慣もなくなっていくでしょう。

8.噛みたいときにアメやガムを口に入れる

なんとなく爪噛みが習慣になっている場合や口寂しさから爪を噛んでしまう場合は、アメやガムなどを家に常備しておくことで、爪噛みを避けられるでしょう。

爪を噛んでいるのを見かけたときに、「アメ舐めない?」と渡してみましょう。
アメやガムを選ぶときは、キシリトール入りなどの虫歯になりにくい成分のものを選ぶようにしましょう。

また、未就学児などの年齢の幼い子供にアメやガムを与えるときは、喉に詰まらせないようにしっかりと監督するようにして下さい。

爪噛みが良くない3つの理由

爪噛みが良くないのは、なぜでしょうか。
「子供になぜいけないの?」と聞かれたときのためにも、明確な答えを用意しておきましょう。
主な理由を3つ紹介します。

1.雑菌を口に入れてしまう

手には数多くの雑菌がついています。トイレに行ったときや外遊びをした後にこまめに手洗いをしていても、おもちゃや衣類、本などのありとあらゆるものを通して、雑菌が手につきます。そして、その手を口に入れるなら、雑菌はそのまま口の中に入ってしまうことになります。

菌の中にはO157やサルモネラ菌、ポツリヌス菌などの激しい腹痛や嘔吐を引き起こすものもあります。幼い子供は抵抗力が低く、腹痛や発熱などの症状が重くなることもありますので、なおさら注意すべきと言えるでしょう。

爪と皮膚の間に雑菌が入ることも

何度も爪を噛むことで、爪と皮膚の間に雑菌が入りやすくなります。場合によっては雑菌によって爪がはがれてきたり、爪の部分が極端に短くなってしまうこともあります。

指とバイ菌のイラスト

特に皮膚がささくれているなど、細菌が侵入しやすい状態になっていると、爪の付け根に膿が溜まる「化膿性爪囲炎(かのうせいそういえん)」などの病気に発展し、深刻な場合は切開による膿出しが必要になります。

2.爪が変形する

いつも爪の同じところを噛むと、その部分がへこんだり、周囲の皮膚を損傷してしまいます。

爪は、本来なだらかなお椀を伏せたような形ですが、爪噛みによって爪が反ってしまったり、横に深い溝が入り、溝部分が着色してしまうこともあります。反り爪になると、上手にものが持てなくなったり、突き指しやすくなったりしますので、新たなケガの原因になる可能性があります。

また、爪を単に噛むだけでなく、爪を食べてしまったり引きちぎったりする子供もいますが、そのような習慣を続けると深爪になったり、爪の先端がささくれ状になってしまいます。

見た目がよくないだけでなく、深爪によって爪の下の部分(爪床:そうしょう)が短くなり、指そのものの形が変わってしまうこともあります。

爪や指の変形が子供の性格にも影響!?

爪の形が大きく変形してしまうと、人前で手を出すことをためらったり、授業中に手を挙げるなどの動作ができなくなる可能性があります。

爪や指にコンプレックスを持つことで、消極的な態度となり、自信を持てなくなります。やはり爪噛みは、見た目に影響を与えない早期にやめた方が良いでしょう。

3.他の自傷行為に発展する可能性がある

爪を噛むくせから、爪だけではなく爪の周りの皮膚が出血するまで噛んだり、腕や脚を引っ掻いたりといった他の自傷行為に発展する可能性があります。

子供自身に説明する必要はありませんが、親としては心にとどめておきましょう。

子供の心に沿った対応で爪噛み習慣をなくしていこう

爪を噛むのは決して褒められた行為ではありませんが、頭ごなしに叱ったり、何度もしつこく注意することで、かえって子供の心を閉ざしたり、自尊心を傷つける恐れがあります。単なる一時的な習慣の可能性もありますので、まずは様子を見守りましょう。

ストレスなどが爪噛みの原因となっていると思われるときは、子供の心を少しでも軽くできるように働きかけましょう。常に子供の心に寄り添って、子供が自分からよくない習慣を治していけるように手伝ってあげてください。

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