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反抗期の小学生にできる親の対応

反抗期の小学生にできる親の対応は?男女別の特徴と対処法

反抗期の小学生は、口答え、言うことをきかないなどイライラすることばかりですよね。特徴は男の子と女の子では異なります。年齢によっても異なります。それに伴い対処法も変える必要があります。中間反抗期の男女別、年齢別に親がどう対応すればいいのか対処法を紹介します。

小学生特有の反抗期の特徴と対処法、他の反抗期との違いとは?

2歳頃のイヤイヤ期が終わった後、小学生に上がった7歳児くらいから、次の反抗期がやってきます。反抗期は親にとってとても辛いものです。ですが子供にとっては成長するための大切なプロセスです。

小学生は6年間という長い期間ですので学年によって、同じ反抗期でも段階的に異なります。低学年は、まだまだ甘えてくることもあり子供らしい可愛い部分が残っています。
高学年になるにつれ、学校生活の変化、体の変化などにより、心と体のバランスが不安定になっていくため反抗的な態度が増します。

親から自立したいという気持ちも増していきますが、まだ見ていて欲しいという気持ちもあります。そのため子供の気持ちに寄り添いながら、そっと見守ることが大切です。
子供が判断を間違えた場合は、感情的に言葉で押さえつけようとすると逆効果になります。子供を尊重しながら、共に考えていくことが重要です。

小学生の反抗期は「中間反抗期」と呼ばれています

小学生の反抗期は、2歳頃にあるイヤイヤ期の次にくる反抗期です。イヤイヤ期は、自我の目覚めによる反抗期で「一次反抗期」と呼ばれます。一方、中学生、高校生などの思春期の反抗期は精神的に親から自立したいという欲求による反抗期で「二次反抗期」といいます。この時期は、親と一定の距離をとるようになります。
この二つの反抗期の間にあるのが、小学生の反抗期「中間反抗期」です。
二次反抗期のように親から精神的に自立したいと思いつつもまだまだ甘えたい気持ちが強くあります

中間反抗期は子供の反抗的な態度が特徴

主に口答えをしたり、読んでも返事をしなかったり反抗的な態度が特徴です。また、注意をしても、反省することもなく、逆にふてぶてしい態度をとることもあります。
親からも自立したい気持ちがあるため「くそばばあ」など親を見下したような発言も見られます。
また、自分で考えて行動するようになるので自分の意見を通そうとしたり親の行動などを指摘したりする姿も見られます。ですが、まだ甘えたい気持ちも残っているため、甘えてくることもあります。
自立したい気持ちと甘えたい気持ちが同居しているのが、他の反抗期との大きな違いです。

小学生の反抗期は学年や性別でも異なります

小学校は、6年間あります。7歳児と12歳児では、大きな違いがあります。ですので、低学年、中学年、高学年と3段階で、反抗期の特徴を見比べてみましょう。また、男の子と女の子では、脳の構造が異なります。その違いを理解し、男女で対応を変えることで、より良い関係作りをしていきましょう。

まだまだ幼い低学年

小学生低学年は、小学校という新しい環境の中、様々なストレスを感じながら、過ごしています。そんな中、小学生になったのだから、と今まで以上に「ああしなさい」「こうしなさい」と親の注意も増えてきます。それにより「注意されたくない」と反発するようになります。

しかし甘えたい気持ちもまだまだあるので口答えしたかと思うと甘えてくることもあるのが小学生低学年の特徴です。
低学年は反抗期といえどもまだまだ幼く可愛いところがあります。

憎たらしくもまだ可愛い中学年

中学年は、本格的に自立しようとし始める時期です。低学年に比べると内面、外見ともに、ぐっと大人びたところがでてきます。そのため、口答えも大人びた論理的なものになってくるため、憎たらしく感じますがまだ親に甘えたい気持ちもあるため可愛い側面もあります。

ある程度いい悪いという判断ができるようになってきますが、細かい点での判断を間違えることも多々あります。放置するのではなく、何かがあったら助けられるように見守ることが必要です。

思春期の入り口の高学年

高学年は、親よりも友達を優先させるギャングエイジを経て徐々に思春期に差し掛かっていく時期。今まで以上に集団での行動が多くなるため、友達と比較するようになり落ち込み劣等感を抱きやすい時期でもあります。

思春期は心と体のバランスが不安定で第二次反抗期とも呼ばれます。口答えなど反発が更に増していきます。

男女で反抗の傾向が異なる理由とそれぞれの対処法

「地図が読めない女と話を聞かない男」という本でも、男女の脳の構造が異なることが紹介されていましたが、男の子と女の子では、脳の構造が異なります。
そのため、反抗の特徴も異なります。脳の違いを理解することでよりよい関係作りの対処法をご紹介します。

男の子は暴力的な反抗が特徴

口答えしふてぶてしい態度をとるのは、男の子、女の子と共通することです。ですが、特に男の子は「うるせえ」「くそばばあ」など汚い言葉を遣い、大きな声を出したり物にあたるなど暴力的な反抗が見られます。これは、女の子に比べて、言葉で表現する能力が未発達なためだと言われています。

女の子言葉による反抗が特徴

女の子は男の子に比べて口がたつため、言葉による反抗が多くみられます。母親には、ライバル視する気持ちから親を見下したような発言をしたり、注意されても反省することなくふてくされたり口答えが多いです。一方、父親に対しては「あっちいって」「うざい」など関わることを嫌がる場合が多いです。

男女の脳の違いを知り性別に合わせた接し方をしましょう

男女の脳の構造は言葉による表現や感情面で大きく異なると言われています。これは、狩猟していた時代のライフスタイルによるものだとも言われています。男性は狩りに、女性は子育てに、と役割分担することで、男性は空間認知能力が優れ1点集中型になりました。
一方女性は複数のことを同時にすることができるようになりました。また、争いがなく穏やかな暮らしを保ちたいと他の人とのコミュニケーション能力に優れるようになりました。

女性は言葉を司る部分が左脳にも右脳にもあります。しかし男性には左脳のみです。そのため言葉で表現する能力は女性のほうが高いです。
感情面でも男女の違いは大きいです。感情を左脳と右脳につなぐ全交連(全高連)が女性のほうが太いと言われています。そのため感情的で喜怒哀楽がはっきりしています。

このような事から女の子は言葉で気持ちを伝えることが大切です。
話し合う中で、子供の気持ちに寄り添い、共感することで、納得してくれます。

男の子は1点集中型なので複数のことを同時に言っても理解し難いです。また、言葉での表現能力は、女の子より低いため、女の子と同じように言っても伝わり難いです。
図など視覚的にわかりやすいものを使いながら理由も説明するとより理解しやすいようです。

反抗期の小学生との接し方のポイント

反抗期の小学生に接する際、どうしたらいいのでしょうか?ほったらかしに、好き勝手させることは、親としては楽でいいのですが、本当にそれでいいのか、対応を間違えていたらどうしよう、という不安をお持ちの方も多いでしょう。ここでは、反抗期の小学生との接し方のポイントをご紹介します。

いつも見守っているという姿勢を見せる

小学生になると一人でできることが増えます。急に大人扱いをして要求が高くなるママもいますがまだまだ甘えたい気持ちを持った子供です。放置せずにいつもそばで見守ってあげてください。「マはいつもあなたの味方だよ」と口で伝えるのも大切ですよ。

必要なときには手を差し伸べられるように

親に反抗しつつも反応してほしい、甘えたいという気持ちもあります。ほったらかすのではなく、見守り、子供が助けを求めてきたら、手を差し伸べられる距離感でいましょう。
放置すると自分のことに関心がないのだという悲しみ、怒りにより反抗的態度が増すこともあります。

子供の話を最後まで聞きましょう

話をしているときに遮って話をされたり、否定されたりしたら、どうでしょうか?大人でも不愉快な気分になりますよね。子供も同じで特に反抗期にはより大きな反発を生むことになります。

頭ごなしに否定せず一旦は受け入れる

子供の行動には必ず理由があります。自分で考えてチャレンジすることも多くなってくる時期ですので、まずは話を聞く所からはじめましょう。
話を受け入れてくれるという態度により、子供は安心し親の話を受け入れやすくなります。そして、子供は、次からも自分で考えて再度チャレンジしたい気持ちを持ち続けます。
大人になっても重要なチャレンジ精神は失わせないようにしてあげたいものです。

小学生にもなれば「やってはいけないこと」はなんとなくわかっています

小学生になれば、様々な経験をし、分別がついてきています。しかし、その判断は、まだまだ甘いので、間違えることもあります。
そんなときは、どう接したらよいでしょうか?

頭ごなしに叱るのではなくやってはいけない理由を伝える

やってはいけないことなど、判断ができるようになっています。ですが、まだまだ細かいシチュエーションでは、間違えた判断をすることもあります。
その時は「どうしてそのように判断して行動したのか」を聞いたうえで親の立場からの考えを伝えます
そのうえで「何故やってはいけなかったのか」「どのようにしたらいいのか」を子供の言葉で考えさせるようにしましょう。そうすることで、二度と同じことを繰り返さないはずです。

約束を破ったときに効果的な2つの対処法

約束を破ったら「なんで守れないの?」と叱りたくなりますよね。ですが、頭ごなしにしかると、より強い反発が起こります。そうならないためにも「叱る」のではなく、次の2つの効果的な対処法をご紹介します。

親の気持ちを伝えることが一番効果的です

約束を破った結果どんなことが起きたのか、誰がどんな風に困ったのか、どんな気持ちになったのか、
約束を破られた残念な気持ちを素直に伝えましょう。
子供にとって、親が悲しむことが一番こたえることでもあります。

子供と約束を破ったときの罰をあらかじめ決めておきましょう

約束を破ったら、どう償うのか、あらかじめ罰を子供と考え決めておくことも、おすすめです。例えば、ゲームの時間を短くする、お手伝いをするなど、子供に決めてもらいます。親に言われたことではなく、自分で決めたことは、守ろうという気持ちが強くなるので、効果的です。

ママとパパと役割分担して接し方を変えましょう

子供にとって、ママもパパも両方怖い存在だと息を抜く場がなく追い詰められてしまいます。注意するのはママで、ガツンと叱る絶対的な存在はパパと役割分担するといいでしょう。
役割分担がはっきりすることで親のストレスも軽減します。

間違ったときには、非を認め謝りましょう

もし、子供を早とちりで叱ってしまったらきちんと謝りましょう。大人といえども間違えることもあります。間違えたときはきちんと謝ることを教える機会にもなります。大人だから、親だから、そのようなプライドは捨てましょう。
親が間違えたときには謝ることで反発心がやわらぎます。また子供は間違えたときは謝らなくてはならないと覚えます。

小学生の反抗期は思春期に向けての大きな成長期間です

可愛い子供が口答えをしたり乱暴なことをしたりするようになるとショックですよね。毎日このようなことがあるとイライラも募るでしょう。
ですが反抗期は子供が自立して大人になっていくための大切なプロセスであり成長の証です。温かく見守ってあげてください。

反抗期は小学生で終わらず思春期にも続きます。思春期は更に親から精神的自立を求めて甘えや依存を断ち切ろうとする反抗期です。
この時期は成績や異性のこと、将来のことなど漠然とした不安にかられながらも、精神的に大きく成長する時期です。自立した大人へのステップとして見守っていきましょう

これから中学生、高校生と長い反抗期が待っています。子供は親を困らせるためにしているわけではありません。
常に子供を受け入れ見守る姿勢を持っていれば、その気持ちは子供にも伝わります。