魔の2歳児を上手にしつけるには
2歳児のしつけはイヤイヤ期真っ只中で大変!上手な対処法
魔の2歳児はイヤイヤ期。「あれもイヤ」「これもイヤ」でパパとママは大変です。けれど「可愛いくてたまらない」と感じるときもあります。育児に疲れたときにはどうすればよいのでしょうか?情緒を育てるために大切なこととは?体験を交えて解説します。
イヤイヤが口癖に!?魔の2歳児の子育ては大変
小さくて愛らしい赤ちゃんがすくすくと大きくなり気が付いたら2歳。赤ちゃんを卒業してもう一安心…のはずが…口を開けば「イヤ」あんなに可愛かった赤ちゃんなのにどうしてしまったの?パパやママは戸惑ったり、ときには振り回されて疲れきってしまうこともあります。
子供によって個人差はありますが「魔の2歳児」と呼ばれるこの時期は本当に大変だとなげくママが多いです。2歳児の育児は大変なだけなのでしょうか?
魔の2歳児とは?2歳児の特徴は~何でも嫌がるイヤイヤ期
魔の2歳児とは「あれもこれもイヤ」と手がかかる時期ですが、実は赤ちゃんから子供に成長する過程で必ず通る「自我の芽生え」です。
なんでもかんでも「イヤ」と言うのは、命令されたり強制されるのを嫌がる第一次反抗期とも言われますが、自分を主張したい時期であり子供が成長している証拠です。
自我が芽生える反抗期の行動
言うことを聞かない
「まだ遊ぶ」「ご飯はイヤ」などとにかくパパやママが言ったことにことごとく拒否をして言うことを聞いてくれません。
自分はこれがしたいと言う強い感情が出てきたり、「まだ帰りたくないからイヤ」「おもちゃが欲しいから買ってくれないとイヤ」など自分の要求が通るかどうかを試していることもあります。
何でもしたがるけれどできなくてイライラ
パパやママがしていることを「自分もしたい」と興味がわき好奇心でいっぱいのこの時期。着替えをさせようとすると「自分でするの」と言ってボタンができなくてイライラして泣き出したりします。
手伝おうとすると「イヤ」と拒否をするのに結局できなくて「ママやって」とお願いにくることも。見ていてイライラしてしまうことはありますが、時間のあるときはできるだけ手を出さず子供の意志を尊重してあげてください。
癇癪を起こす
お人形の着替えが上手くできないことで泣いてお人形を投げつけたり「まだ遊ぶ」と駄々をこねてママに叱られて大声で泣いてしまいます。
自分の思い通りにいかないとお友だちを嚙んでしまったりして癇癪を起こすことや、ずっと泣き続けて「抱っこ」をせがんでくることもある時期です。なぜかというと2歳の子供は、まだまだ自分の気持ちをコントロールすることができません。
そんなときは、抱っこと甘えてきたら気持ちを落ち着かせるために抱っこをしてあげましょう。けれど子育てには正解はないので必ず「こうしないといけない」ということはありません。
自宅などまわりに迷惑がかからない場所のときには、癇癪を起こしたら少し放っておいて様子を見ても大丈夫です。ただし、放置ではなく気持ちでは常に見守ってあげましょう。
2歳時の育児あるある
2歳児のパパやママがおもわず口ずさみたくなる「ウチもあった」と言うこの時期の子供の行動パターンをご紹介します。
朝は戦争
朝は本当に忙しくて大変です。2歳の娘は「自分でお着替えするの」と言ったかと思うと、「できない」と大騒ぎ。結局、着替えさせてご飯を食べさせ、保育園に連れて行くまで毎朝がバタバタの戦争状態。会社に行く前にすでに疲れてぐったりすることもあり、時間がいくらあっても足りない感じで2歳児のお世話にヘトヘトです。
マナーが守れない
お友だちと遊んでいて気になるおもちゃをみつけると「貸して」が言えず奪ってしまったり、並んで順番が守れないことがあります。自分がしたい気持ちが優先してしまいついついマナーが守れません。
マナーやルールを守ることがどうして必要かを話してあげてきちんと守れたときは大げさなくらいにほめてあげましょう。
スーパーで泣き叫ぶ
欲しい物があるとまわりが見えなくなります。「お菓子、買って」と泣き叫びお菓子売り場から離れません。大声で泣いたり寝転んで手や足をバタバタさせてお店中に響き渡る声で叫ぶこともあり困ってしまいます。
地べたで泣き叫んでも買わないでがまんさせることが必要ですが、お店の中で騒いでいるのを放っておくのは迷惑になるので気をつけましょう。
癇癪を起こしたり奇声をあげる
頭を柱にぶつけたりするときは危ないものが落ちないように、抱きかかえ外に連れ出すようにしてください。自我の芽生えなので、毅然とした態度でほっておきましょう。あまり構うとよけいにひどくなってしまいます。
悪い言葉を面白がって使う
保育園やテレビで聞いた「バカ」「ふざけるな」など悪いことばを使いたがりますが、大人の反応を見て楽しんでいることが多いので「そんな言葉を使ったら駄目でしょ」と頭ごなしに感情的に叱ると逆効果です。聞こえないふりをしているとつまらなくなり頻繁に使うのは止めてしまいます。
夕食を食べるときやお風呂タイムなど、落ち着いて話せるときに「バカって言われたら悲しいよ」「ふざけるなじゃなくてこう言った方がカッコいいよ」とさらっと話してあげましょう。
じつは、パパやママが無意識に子供の前で悪いことばを使っていることもあるので何にでも興味を持って吸収してしまうこの時期はとくに気をつけてくださいね。
赤ちゃんのように甘える
二人目を妊娠したりママが仕事を始めるなど、今までと環境が変わったときに赤ちゃん返りをするケースが多いです。ママ自身が気持ちに余裕がないなどを察知し、不安に感じたり愛情を確かめようとしているのです。
癇癪を起こし泣いているかと思うと急に赤ちゃんのように甘えてくることがありますが、感情が豊かになっている時期なのでときには思いっきり甘えさせてあげてください。
どうしてそんなにイヤイヤするの?イヤイヤの理由とこじらせない対処法
会話もスムーズになりパパやママのお話もわかってくる2歳のはずが、口を開けば「イヤ」ばかりで困ってしまう。どうしてそんなに「イヤイヤ」言うの?その理由と対処法、気をつけたいNGワードです。
魔の2歳児がイヤイヤする理由
赤ちゃんから成長して少しずつ自分でできることが増えるこの時期は、赤ちゃんから抜け出すための成長期間です。自我が芽生えて自分の意志や欲求が出て表現できるようになったのです。
「イヤ」はパパやママの「お風呂に入ろう」「もう寝ようね」などの提案を拒否することで自分の主張をしようとしているのです。
「自分で決められるのに命令しないで」「楽しく遊んでるのに止めさせないで」と言う思いが「イヤ」の一言になってしまうのです。
また、この時期はパパやママがしていることに興味を示し「自分でしたい」という気持ちが強くなってきます。「それ触ったら駄目」「ママがしてあげるね」と言ってしまうほど駄々をこねたり癇癪がひどくなってしまいます。できる範囲で子供の気持ちを尊重してあげましょう。
イヤイヤ期は個人差がありますが1歳半~3歳頃の頃にはじまり1年ほどで落ち着つくので、つらく大変なことも多いですが少しの辛抱だと思ってください。
魔の2歳児って大変!と思うところ~どうすればいい?
世話のかかってしまうこの時期は具体的にどうすればいいのか戸惑いますよね。ママだって大変でイライラしてしまうのは当たり前。大切なのはひとりで抱え込んだり頑張りすぎないことです。
心に余裕を持つ
2歳の子供は当たり前ですが、人生2年生。まだまだ上手く感情がコントロールできないこともあって当然です。ついこの間までは何もできない赤ちゃんだったのだから。パパやママは心に余裕を持って温かい気持ちで受けとめてあげましょう。
毅然と叱る
ひどい駄々をこねたり癇癪を起こすことがある時期ですが、パパやママはオロオロしたりご機嫌を取ったりしてはいけません。子供は「ごねれば済む」と思ってしまいます。悪いことをしたときには、なぜいけないのか理由を言ってビシッと叱って構いませんが人格を否定したりしないでください。いじけてしまったり自分に自信の持てない子供になってしまいます。
でも叱るのはパパかママのどちらかだけに決めましょう。パパやママ、おじいちゃんなどみんなに叱られると「味方になってくれる人がいない」と感じ逃げ場がありません。
ママがひとりでイライラしたら隣の部屋でクールダウン
あまりにも疲れると子供につらく当たってしまうこともあります。感情的になっては子供を傷つけてしまうことがあるので冷静になれるようにクールダウンも大切です。
パパと2人でも大変なときはおじいちゃんやおばあちゃんの手も借りる
子育ては大変です。ママはひとりで考えすぎないようにしてください。ストレスが溜まるだけなので、疲れたときには、おじいちゃんやおばあちゃんやまわりの人にも手伝ってもらいましょう。つらい時期はずっと続く気がしてしまいますが、イヤイヤ期はいずれ終わります。
イヤイヤ期は子供の成長~言ってはいけない!してはいけないNG
「お店の人に怒られるから静かにしようね」「あのおじいちゃんに怒られるよ」
人のせいにしないでスーパーマーケットやバスなどで騒ぐとまわりにいる人が迷惑することをきちんと説明しましょう。
「もう知らない」「ウチの子じゃない」
あまりにも熱くなりすぎて言ってしまいそうになりますが、気をつけましょう。子供が傷ついたり卑屈になります。
叩いてはいけません!
イライラする気持ちはわかりますが、叩いてはいけません。そもそも叩いても意味がわからず、さらに泣くだけで何の解決にもなりません。
叩くことを子供が覚え叩いてもよいと思ってしまったり心がゆがんでしまいます。しかも叩く癖がついてパパやママの行為がエスカレートしては危険です。
可愛い瞬間も多い時期!情緒を育てるには
大変なことが多い2歳児の子育てですが、「やっぱり可愛い」とパパやママがうっとりしてしまうそんな瞬間とは?ストレスでつらいと感じるときにふと癒されてしまうこの時期ならではの行動や2歳の情緒を育てるにはどうすればよいのかをご紹介します。
魔の2歳?可愛と感じる瞬間はこんなとき!
「ママ、飲ませて」
赤ちゃん返りと言われても癇癪を起こした後に、落ち着いてから言われるとかわいくて仕方がないと思ってしまうママは多数います。
できないのに一生懸命
ボタンをかけるのがまだまだ難しいのに一生懸命自分でしようとしている姿は、愛おしく成長を感じます。
ママのまね
「お外は寒いからコレを着てね」とお人形遊びをしながら自分が言われている台詞を一生懸命話しているのが可愛いです。
寝顔は最強
ぐずったりわがまま言ったり癇癪を起こすこともあるけど、寝顔はやっぱり無条件でかわいいですよね。
情緒を育てるには
スキンシップを濃厚に
叱るときは叱って後になってまでグチグチと言わないようにしましょう。フォローが必要な場合もあります。まだ2歳なのでスキンシップは大切です。可能なかぎり抱きしめてあげることで心が落ち着きます。
想像力を持たせる工夫
「危ないから駄目」「それは触ったら駄目」とあれこれ言ってしまうと子供だってストレスを感じてしまいます。部屋の中では干渉しない、危険なものを排除し、リラックスできる遊べるスペースをつくる工夫をしましょう。その中では何をどうやって遊んでもOKなどルールを決めて子供の想像力を伸ばすお手伝いをしてあげてください。
本人に決めさせる
洋服や本人の使うものをどっちが良いか本人に選ばせて、決断していくことを学ばせましょう。あまりたくさんの中から選ばせるのではなく「ピンクの服とブルーの服のどっちを着たい?」とふたつのうちから選ばせるとスムーズに決められます。けれど、子供の意思は聞いてもわがままは聞かないと心を強く持ちましょうね。
子供を連れて出掛ける
やんちゃな時期だからと外に出るのがおっくうになってはいけません。この時期だからこそ外に出て遊ばせたり、色々なところに連れて行くことで子供はどんどん成長していきます。おでかけは刺激や学ぶことが多いです。
一緒に遊ぶ
できる限り一緒に遊んだり、本を読んであげましょう。言葉が今以上にスムーズになり表現が上手にできるようになります。ママだけでは大変なのでパパはもちろん、おじいちゃんやおばあちゃんなどにもお願いしてみてくださいね。
大変なのはほんの一時期
ひとりで全てを抱えてしまっているママもいますが、子供をひとりで育てるのは並大抵のことではありません。
色々な人に協力してもらうことでママの負担が軽くなり、子供もたくさんの人とかかわることで成長していきます。イヤイヤ期は成長している証拠で大変なのはほんの一時期です。ママ自身が楽しく笑顔で過ごし「今日もたくさん遊んだね」と子供に声をかけてあげられる心の余裕を持ちましょう。