屈したらNG?イヤイヤ期の接し方を知りたい!
食事、着替え、お出かけ、いつでもどこでもイヤイヤされると、大人はうんざりしてしまいますよね。特に、外出中にイヤイヤされると、周りの目もあるのでつい子どもの言うことを聞いて落ち着かせてしまうなんてことも多いのではないでしょうか?
イヤイヤがひどいからと子どもの言うことを聞いたらワガママな子に育ってしまうのでは?でもイヤイヤをいつも無視していたら、大人との信頼関係が崩れてしまうかも…。
接し方に困る子どものイヤイヤ。どんな接し方が効果的なのか、具体的に紹介します!
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イヤイヤ期に効果的な接し方8つ
結論から言うと、子どもに屈してしまうのも、頭ごなしに怒ってコントロールするのも、どちらもNG。
おもちゃ屋さんでひっくり返って困るからと、子どもの言う通りにおもちゃを買い与えれば当然、子どもも学習して毎回ひっくり返ってダダをこねるようになってしまいます。
かといって「言うことを聞かないなら置いていくよ!」と脅して言うことを聞かせるのもよくありません。脅しで子どもをコントロールしては心が育ちませんし、「大人はどうせわかってくれない」と自己主張をしない子になってしまう可能性も。
イヤイヤは子どもの成長に大きく関われるチャンス。効果的な接し方を学んで、優しく自立した子になるよう手助けしましょう。
1.子どもがしたいことにまずは共感してあげる
子どものイヤイヤの理由の一つとして、気持ちをうまく言葉にできないことが挙げられます。やりたいことはあるけれど、自分でうまくできない、大人の都合で中断されるなど、子どもにとって都合の悪いことが起きると、「イヤイヤ」でしか表現できない場合もあります。
そんなときは、子どもが何を思ってイヤイヤしているのかな?と注意深く観察し、その気持ちを代弁してあげましょう。
「積み木を高く積むのって難しいね」「楽しいからまだ遊んでいたいよね。でももう家に帰ってお風呂に入らないとね」など、子どもの気持ちを言葉にしてあげましょう。
「難しい」「楽しい」など、気持ちを表す形容詞を意識して使うのがポイント。子どもはやがて、気持ちを言葉で表現できるようになり徐々にイヤイヤが減っていきます。
2.子どもに後始末させることを教える
子どものしたいこと=大人がしてほしくないこと、ということってよくありますよね。どんなにたくさんの塗り絵やスケッチブックを与えても、子どもが絵を描きたいのは壁や床だったり。食事を与えてもすぐおもちゃになってしまい、テーブルに延々とスープをこぼしたり、ご飯を投げたり。
もちろん、こうしたことは「してはいけないよ」と教えることは大切。ポイントはさらに一歩進んで子どもに後始末を教えることです。
壁や床にお絵かきしてしまったら、自分で拭いてきれいにすることを教えてみましょう。スープをわざとこぼしても、自分で拭かせましょう。
もちろん、完璧にきれいにすることはできません。「汚したらきれいにしなければいけない」ということを、身をもって体験させることが大切です。
3.他の楽しみを教えてあげる
どうしてもおもちゃコーナーから動かないとき、お風呂に入ってほしいのに遊びが終わらないとき、強制連行ではなくまずは「自分の意思でそこから離れる」練習をしていきましょう。
「家に帰ったら美味しいご飯があるよ!」「お風呂で一緒にお水遊びをしようよ!」などと声掛けし、子どもが自分自身で納得した結果としての行動をとらせましょう。
児童館などでお友達のおもちゃを取ってしまうときも同様で、「お友達が遊んでいるときは取ってはダメ!」と注意するだけではなく、「このおもちゃも楽しいよ」と言って別のおもちゃを差し出してあげましょう。「こっちでもいいや」と妥協させる気持ちを養いましょう。
4.「ダメ」ではなく「約束」をする
何か買ってほしくてダダをこねるお子さん。「買って!」「ダメ!買わない」こんなやりとり、日常茶飯事、というご家庭も多いのではないでしょうか。
「ダメ!」と言っても、「ギャー」と言われるだけで何の解決にもならないことがほとんど。そこで、「ダメ」ではなく、「これはクリスマスに買おうね、約束しよう」と肯定的な対応をしてみましょう。
この対応なら、イヤイヤに屈したことにもなりませんし、子どもも「自分の要求が認められた」と思って満たされた気持ちになることができます。
5.いっそ子どもを大笑いさせてみる
子どものイヤイヤに怒ったり、耳をふさいだりしているばかりでは、親子ともに気が滅入ってしまいます。
そこで、目の前のことと関係ないことでひたすら笑わせてみましょう。「どうしたら愚図りが収まるかな?」と考えて行動するより、「どうしたら笑ってくれるかな?」と試行錯誤するほうが大人のストレスも少なくなります。
しかも、児童精神科医の佐々木正美先生によれば、大人と子どもが喜びの気持ちを共有することによって、子どもは段々と大人の気持ちがわかるようになっていくそうです。子どもが、「こんなふうにイヤイヤしたら悲しい気持ちにさせてしまうな」と思えるようになれば大成功です。
6.イヤイヤのエネルギーが発散し終わるまで待つ
どんなにイヤイヤが激しい子どもでも、そのエネルギーは有限です。一日中イヤイヤしているわけではないでしょう。
そこでイヤイヤを無理に収めようとせず、いっそイヤイヤエネルギーが切れるまで待ってみるのも一つの手です。
スーパーや電車など、色々な人がいる公共の場では難しいかもしれませんが、自宅であれば手が付けられなくなったイヤイヤは静観してみましょう。
泣き叫ぶ声がストレスで耐えられない、という方も多いかもしれませんが、「いつまで続くのかな?」と冷静に見ていれば、意外と平気になるかもしれません。
7.音楽の力を借りてみよう
こちらは寝グズりに効果絶大な方法。我が子は絶対におっぱいがないと寝てくれず、眠くなる時間帯はパパが近づくだけでもイヤイヤしていた時期が1年ほどありました。
しかし、ある音楽教室に通うようになり、そこで購入したCDをかけたところ急に子どもが落ち着き、なんと約1年ぶりにパパの腕の中で眠りにつきました。
これまでも、音楽が好きだったので色々な音楽をかけていましたが、音楽に合わせて踊ったりハミングしたり、と遊びの道具になっていたので眠ったのにはびっくり。曲によって、子どもの反応が全然違うんだということを発見しました。
音楽の力は偉大です。色々な音楽を試して、子どもが落ち着く音楽を探してみるのもおすすめです。
8.できたことは、ほめちぎる!
イヤイヤが続くさなかにも、もし言うことを聞いてくれることがあったら、ここぞとばかりにほめちぎりましょう!
赤ちゃんでも褒められると嬉しいもの。「また褒められたい!」という気持ちで、すんなり言うことを聞いてくれることもあるかもしれません。
プロはこうする!保育士のイヤイヤ期接し方を紹介!
保育士さんはプロですし、自分の子どもではないので感情的に怒ったり、力ずくで目的地に連れて行ったりなんてことは絶対にできません。
では、たくさんの手がかかる子どもたちに対してプロの保育士はどう接しているのでしょうか?
思う存分身体を動かせるようにしてあげる
この対応は保育園ならではですね。イヤイヤはエネルギーが鬱屈している一つの証拠。好きなだけ走り回って遊び、自然の中で好奇心を満たしているうちに、心が満たされてイヤイヤも収まってきます。
ご家庭でも、そんな経験はないですか?雨などで閉じこもってしまう日々が続くと子どもは不機嫌になりがち。お天気が良く、しっかり外遊びできた日は比較的機嫌よく過ごしてくれます。
ちょっと最近イヤイヤが多いな…と感じたときは、是非意識して積極的に外に連れ出してあげてみてください。
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指示にはワンクッションかませる
家庭と違って、食事やお昼寝の時間がきっちり決まっている保育園。遊びに夢中な子どもたちを、どのように次の行動に誘導しているのでしょうか。
そのポイントは指示にワンクッションかませること。
遊んでいる子どもたちに、「さあお昼寝の時間ですよ、お部屋に入りましょうね」と急に行動をさえぎってしまうのではなく、「お砂のお城が一つできたらお片付けしてお部屋に入りましょうね」など、今熱中していることをひと段落つかせてから次のことをさせるんです。
これなら、子どもたちも納得して動いてくれそうですね。
先輩ママのイヤイヤ期接し方アイディア5つ!
イヤイヤが収まるツボは、子どもによって本当に様々。先輩ママのアイディアも見てみましょう!
1.疲れさせて寝かせる
よくあるイヤイヤの一つが、「お風呂に入りたくない」というシーン。お風呂に入れたい時間帯にちょうど子供向け番組が充実していたり、その直前に家事をするためDVDを見させていたりすると、テレビモードとなってしまう子も。中断させてお風呂に連れていくのが難しいことってありますよね。
そんなときの対処法として、「しばらくはグズグズさせておいて(放っておいて)、お風呂に入れて寝かせてしまう!」というアイディアがありました。グズグズを無理に収めるよりは泣き疲れさせてしまうというママは結構多くいました。
2.嫌がることは「遊び」にしてしまう
急いでいるときほど、嫌がることを無理やりさせてしまいがち。でも無理やりさせると、廊下さえ歩かなくなり逆に時間がかかってしまうということもしばしば。
そこで、子どもの気が乗らないことは「遊び」にしてしまうというママがいました。お風呂には子どもが好きなおもちゃをたくさん用意。
着替えはママと競争。「ヨーイドン!でどちらが早く着替えられるか競争しようね!」歯磨きは5秒間で終わらせるルール。「1,2,3,4,5!」と数え、5で変な顔をするのがお楽しみ。こんな方法で、楽しんで支度を済ませているそうです。
3.イヤイヤしているのって恥ずかしい!とわからせる
一風変わったアイディアで、「イヤイヤしているところを動画撮影する」というものがありました。撮影したイヤイヤの様子は、子どもに見せてあげます。そうすると、子どもも「なんだか恥ずかしいなぁ」と思うんだとか。
このママは作戦が功を奏し、携帯のカメラを向けるだけで「イヤイヤの姿を撮影されたくない!」と思ってイヤイヤが収まるようになったそうですよ。
4.「脅し」も内容をよく考えて使うならアリ?
脅しと言っても、子どもを支配するような言い方はNG。
例えば、歯を磨くのをイヤイヤする子であれば、「歯磨きしないなら一緒に寝てあげない!」とか、「歯磨きしない子はもうおやつなし!」のように大人が権力をふりかざすような脅しは、子どもが納得せずにただ怖いからという理由で従うだけ。
そうではなくて、「歯を磨かないと、虫歯になって歯がいた~くなるよ!そうすると大好きなアイスも痛くて食べられなくなるよ~~~!」こんな「脅し」を使うと言うママもいました。
これは嘘ではないし、子どもにも納得がいく理由ですよね。このパターンをいくつか押さえておくのも一つの手です。
- 着替えがイヤイヤ→「そっか~、じゃあ今日はパジャマのままで公園に行こうね。周りのお友達から、かっこ悪い~と思われるけど仕方がないよね~」
- 食事がイヤイヤ→「ご飯を食べなかったら大きくならないよ~。いつまでも小さいままで、遊園地のジェットコースターにも乗れなくなっちゃうよ~」
- お風呂がイヤイヤ→「お風呂できれいに身体を洗わないと、身体がくさ~くなって、お友達から嫌われちゃうよ!」
5.押してダメなら引いてみる?
イヤイヤ真っ盛りの子どもはちょっとあまのじゃくなところも。「○○しなさい!」と言われるから余計に嫌になってしまうこともあります。もう少し大きくなって、「勉強しなさいと言われるから余計にしたくない」という気持ちにも通じるところがあるかもしれません。
そこで、してほしいことを「しなくていいよ」と言ってみるというママもいました。「歯磨きなんてしなくていいよ~」「お風呂?入りたくないなら入らなくていいよ~」と言ってみるそう。
そうすると、子どもは焦ってやりたくなるんだとか。「逃げられると追いかけたくなる」心理は、大人でも子どもでも同じなんですね。
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イヤイヤ期を無事終えた先輩ママの体験で印象的だったのが、「ある日突然終わりが来る」というもの。
あんなにイヤイヤしていたのがうそのように、突然「ハーイわかった!」と言うようになった、という話をよく聞きます。後から振り返れば、イヤイヤも良い思い出になるとか。
今はいつその日が来るのか…という日々ですが、いつかかならず来るイヤイヤ卒業まで、あまりストレスを溜めすぎずに色々な接し方を試してやり過ごしましょうね!