子育てHOWTO

負けず嫌いの子供の接し方

負けず嫌いの長所と短所・すぐ泣く理由と子供が伸びる接し方

負けず嫌いの子供を伸ばす接し方を探りましょう!ゲームや勝負に負けそうになると、泣いて怒ってトイレに立てこもり試合放棄…ちょっと困った言動をしてしまうのは負けず嫌いが過ぎるから?子供にとっての勝ち負けの価値観を知り、暴れたりすねてしまう子供にゲームの楽しさを教えてあげましょう!

負けず嫌いが理由?負けそうになると、すぐ泣く/怒る子供の接し方

負けず嫌いという言葉だけを聞くと、「負けないように何事にも全力で努力する」といったちょっといいイメージがありますが、子供の負けず嫌いと言うものは、ゲームなどの勝負ごとで負けた途端に泣いて怒って、姉妹にはじゃんけんでの負けすらダッシュでトイレに立てこもって…なかなか手を焼く困ったリアクションをする子も…。

小さい子供は、自分の感情をきちんと把握したりコントロールしないため、感情をそのまま表現します。そのうえ勝負の意味も良く分かっていないかもしれません。そのため、「負ける」という漠然とした屈辱感に対して「プギーッ!」と言わんばかりに癇癪を起こしてしまうことはあります。
ですが、これも成長過程にあるからこそ。まさに今、自分自身をも超える力を身に着けていっている最中…なのかもしれません。

負けず嫌いの子供あるある

負けず嫌いの子供に見られる、あるある行動がこちらです。思わず笑ってしまいそうになってもバカにしたと捉えられては火に油!

こう見ると仕方のないものですが、子供本人はいたって真剣なことだけは伝わってきそうです。

遊びやゲームの勝敗でも泣く子供の気持ち

「勝ったらお菓子を買ってあげる」など約束した訳でもなく、遊びでしているゲームに対しても、負け確定や負けてしまいそうな雰囲気に本気で泣いたり怒ったりしてしまうする子は少なくありません。
遊びなのに、そんなに悔しい?と大人は思ってしまいがちですが、子供は子供なりの気持ちや考えがあり、精神的な成長のために貴重な経験でもあります。
子供はどんな気持ちでゲームをしているのか、負けたときはどのような感情なのか考えてみましょう。

ゲームや遊び、でも子供にはゲームを楽しむ余裕はない

大人はゲームなどの勝負事に勝っても負けても悔しいという感情の起伏は子供より少なく、子供が相手なら手加減をしてあげる余裕もあります。ですが、子供の頃はゲームなどに負けたら馬鹿にされたような感覚すら覚えてしまうことも。ゲームや勝負には「勝ちたい」という気持ちより「負けたくない」と思っているのかも知れません。

なので、覚えたてのゲームでも自分なりに真剣に取り組みます。ですが、覚えたてで作戦を立てる術もなく全力投球では、相手によってはその結果負けてしまっても当たり前なのですが、これがとても悔しく感じるのです。

例えるのならば、熟練アメフト選手に「勝ち」を取りに行くべく無防備に全力でタックルをかまし、全力で玉砕…そしてボールを得られないという顛末を受け入れる余裕などなく、どうしようもなく悔しいのです。

勝ちで得られているものはその場の優越感のみ

覚えたてのゲームで真剣に取り組もうが、作戦のひとつもない子供ですから負けてしまっても当たり前。ですが、ごくまれに勝ってしまうこともあります。これをビギナーズラックだとか偶然だとか呼びます。
でも子供の気持ちは「このゲーム面白いね!」ではなく、「勝ってよかったぁ!」というものであるときは注意。親や兄姉が手加減してあげて勝たせてあげても、「考えて作戦を立て勝ちとった」という感覚ではないので、子供自身はその場の優越感しか感じられないことは少なくありません。

「勝ち」で得られるものに優越感しかない…ということは、そのゲームや勝負事の楽しさをわかっていない可能性は高いといえます。

ゲームに負けてしまうのは、勝つ方法を考えていない、つまりゲームを理解していないからなのですが、子供にとってはゲームの楽しさはまだ知らない価値観であるなら、単純に負けるのがイヤなだけに次のゲームを放棄するなど負けを回避するズルい言動も。
ひたすら勝ちで得られるその場の優越感、負けで感じる劣等感に反応してしまっているだけなのです。

悔しいというよりは、思い通りにならないことに駄々をこねている状態

子供が小さい頃は自分が思っていた結果にならないことに対し、駄々をこねて主張を通そうとします。
ですが、ゲームの勝敗はわがままで左右されるものではありません。
「ただ勝たせてあげたい」と思うときは、それは子供のためになるのか、子供の我儘に流されていないかについて注意を払う必要があります。

また、我儘をして駄々をこねるのは良くないことですので、駄々をこねたことに関しては毅然とした態度で接するべきですが、ゲームに負けたあと、子供が思わず泣いたり怒ったりしてしまう悔しい気持ちは否定をせずに受け止めてあげましょう。

背景にある子供の発達や理解力の程度も理由のひとつ

子供の負けたくない気持ちは、まだ理解が未発達な低年齢の頃から知らぬ間にあらわれ、成長していくごとに、気持ちも行動も発達して勝ち負けの意味、勝負の楽しさを理解していきます。ですが、小さな子供は単純に勝ち負けの結果だけに囚われすぎてしまう面があります。
これにうっかり気付かないと、子供の「負けず嫌い」がこじれてしまいかねません。

3~4歳にはゲームの勝ち負けは難しい?

ゲームや競争などの勝負には勝ち負けがある事自体は徐々に理解していきますが、3~4歳ではまだまだ理解が足りません。このように「勝ち」はいいけど、「負け」はかっこわるい…などとイメージで理解している場合も少なくありません。単純な想像しかなく、また、想像と違う結果になると、感情があふれ、怒ったり泣いたりしてしまうことはあるでしょう。

ゲームの楽しさがわからないワガママな子にならないように!

小さいときから大人がただわざと負けてあげることが多かった子も注意!幼稚園の年長さんから小学校低学年くらいになっても自分の思い通りにならない結果を徹底的に拒否するようでは、ちょっとワガママと言えるかも? 成長に合わせて考えて取り組むように仕向けましょう。

3歳児の室内遊びは体を使ったものがおすすめですが家庭環境によりそうもいかない場合もありますよね。そんな時でも大丈夫なおすすめの遊び、遊びの工夫の仕方を紹介します。室内での安全対策もありますよ。

小学生は中間反抗期?

魔の2歳と言われる第一次反抗期と中学生頃の第二次反抗期の間に起こるのが中間反抗期です。
中間反抗期では、少しだけ親よりも友達と過ごす時間も大切になってくる年齢。今までのように子供扱いされるのも面白くなく、かといってうまくいかないのでイライラしやすく、ゲームなどで負けてしまったとき「負けず嫌い」のような行動をとることも。

子供が反抗期に反抗するのは成長・向上の証でもあります。「何その態度?!」と、いい大人がついイライラしてしまう瞬間もあると思いますが、ある程度は精神的に成長しているのだと思って、常識の範囲で寛容に接しても良いかもしれませんね。

子供の勝ち負けに対する精神的に幼いリアクションが、中間反抗期なのか負けず嫌いな性格からなのか、よく分からなくても対応方法は似ています。子供の話や気持ちはしっかり聞いて受け止めたうえで、本人にも考えさせながら気持ちの整理を誘導してあげるようにしましょう。

中間反抗期って何歳から?すべての子にあるの?それらしき態度が見え始めて扱いにお悩みでは?毎日の子育てで戦っているママに知ってほしい、中間反抗期を迎えた子との正しい向き合い方をご紹介します。

負けず嫌いの長所と短所

どんなことにも長所と短所がありますが、それは負けず嫌いも顕著です。
負けず嫌いは精神的に幼いうちは、ちょっと困った行動もしてしまうものの、目標に向けて頑張る気持ちを持てる子でもあります。どんな面で伸びていくのか、負けず嫌いの子供への接し方の参考にしてみましょう。

長所

悔しい!!と感じる「負けず嫌い」の部分を上手く伸ばせれば、どんなことにも真剣に取り組み他人より努力をいとわないようになるでしょう。
スポーツでも仕事でも趣味でも、ライバルを意識して努力をし、自分の質を上げ才能を引き出したり、1つのゴールを達成した後、それで終わらず更に目標を設定して頑張っていけるのも、負けず嫌いの長所です。

天才は子供のころは負けず嫌い?

頭が良かったり、何かの才能がある人は、子供の頃に負けず嫌いだった人が多いそう。
それは、勉強でもスポーツでも他のことでも、興味のあることに目標達成を掲げ、失敗に負けず努力をしてきたから得られた成果と考えることができますね。

短所

兎に角「負けは嫌だ」といった精神年齢的に幼い傾向があると、負けず嫌いが手当たり次第に発揮されてしまいます。兎に角誰にも負けたくない、相手に勝つことだけが目標であれば、社会的に生きにくいと言えます。また、相手がいることだけに努力をしようと思うような思考もあまりいただけません。

本物の負けず嫌いはライバルの長所を認め、自分との戦いに持ち込んでこそ。目標が「相手を負かす」ことだけでは、ときにはライバルと協力して目標を達成する社会性は身につかず、周りから浮いていまうでしょう。

負けず嫌いで泣き虫の子供の接し方

ゲームに負けてしまうことはつまり、自分の期待した結果と違うことが起こったということ。
これが受け入れられない子供は、泣いたり怒ったり、駄々をこねて暴れる子、トイレに逃げ込んだきり出てこない子も出てきてしまいます。

ただの遊びで大げさな…と思ってしまいますが、どのように接するなら、子供の気持ちを落ち着けてあげられ、再挑戦する意欲を育てていけるのでしょうか?

悔しさをバネにする!勝つために作戦を練ったり努力して勝つ価値を教える

子供相手のゲームだからと手加減して、ただただ勝たせてしまうと、勝ち負けに伴うゲームの楽しさは伝わらないでしょう。また「勝ち」は、オモチャと同じように手に入るものと認識させてしまいかねません。

勝負事がゲームなら、大抵はルールを理解し、勝ちにアプローチする作戦を考えることに醍醐味があるため、作戦に失敗して負けた、相手はまだまだウワテだった、次の作戦は…と工夫して挑んだ分、「勝利」の価値が磨かれていきます。

ペアを組んで一緒に考える

勝ち、負けだけを教えるのでは、子供はなかなか「作戦を考える」というゲームの醍醐味を理解できないことも問題のひとつ。単純な勝ち、負けの価値観だけにならないように、最初はペアを組んで教えながらゲームに挑戦してもいいかもしれませんね。

どうすれば出来る・勝てると思う?と考える努力を教えてあげながら、勝つためにどうすれば良いかを一緒に考え作戦を練って工夫した結果の「勝ち」の嬉しさは、親の単純な手加減で得られた「勝ち」とは比べ物にならないはずです。

手加減して負けてあげるとき、子供扱いしないとき

普通に子供と大人がゲームをしていて、経験値の上回る大人が経験値の少ない子供に負けるのはなかなかありません。ですので、子供が負けると泣くから、わざと負けてあげるべきなのか、それとも手を抜かない方が良いのかは迷うところです。
ですが、子供に対して手加減をするときも子ども扱いしないで取り組むときも、子供の様子を見ながらが基本です。

子供扱いはしないといっても、何回もチャレンジして1回も勝てないとさすがに可哀想だし、やる気も無くなる可能性だって出てきてしまいます。ですが、無条件に毎回わざと負けていても、子供は作戦やアプローチを考える楽しさを覚えることはありません。

子供なりに考えた一手を見せたとき、負けてあげはしなくてもそれを認めほめるなら、手加減して負けてあげなくとも「戦法」を覚え次の一手を考えるようになるでしょう。
ですが、子供の年齢によっては、たまには負けて楽しいイメージを与えてあげることも必要なのかもしれません。

楽しく挑戦できるようにしてあげましょう

勝負は負けても勝っても楽しいものと思えるようにしてあげましょう。
例えば、勝ったご褒美にお菓子をつけるのなら、負けてしまっても残念賞といってお菓子をあげるのも良いでしょう。ですが、もので釣るというクセを付けてしまうのは良くないので、景品はささやかすぎるものに、勝った人にはチロルチョコ、負けたのなら5円チョコ…と景品も若干の差にとどめておくことです。また、ゲームのたびに景品付き…など習慣化しない方が良いかも知れません。

勝ち負けでピリオドを打つのではなく、それを利用しながら子供のチャレンジ意欲を育むように接していくようにします。

かけっこなら目標を設定してみよう!

かけっこなどの競争は、早く走れる子にとっては勝負どころですが、足の遅い子にはあまり気の進まない競技だったりします。
ですが、精いっぱい取り組んで満足の結果を得ることは大切ですので、負け戦だとしても、「自分との勝負」と位置付けて取り組ませてみましょう。早く走る方法を練習し、練習した走り方がしっかり出来たか、一生懸命早く走ったかを見てあげて、努力を認めほめてあげて。

幼稚園・保育園の頃なら、かけっこ自体を成り立たせるのも大変ですので、スタートラインにちゃんと並んでしっかりゴールに向かって走り切れたならそれで充分な面がありますが、小学生になると○位には入りたい!と目標が具体的にできます。
しかし、目標はあくまでも目安として、目標を順位ではなく子供の成長を軸に考えていくと、適度なくやしさや達成感につながります。

負けてすねても甘やかさない!年齢に応じてダメなことはダメ

ゲームが出来るようになっても、子供がゲームの面白さを理解し勝ち負けを超えて楽しめる段階に到達するには、時間が必要です。いつまでたっても泣き散らしたり、暴れたり、負けたくないから次はゲームをしない!と言うような駄々は認められるものではありません。

泣いて喚けば、優しくしてもらえたり勝たせてもらえたり…思い通りの結果がもらえるわけではありませんし、また、単に悔しいとき泣いたり怒ったりしてはいけないのではなく、人をイヤな気持ちにさせてしまう八つ当たりとも言える態度がいけないのです。

負けず嫌いは良いところを伸ばして行けるなら、立派な長所となります。負けても八つ当たり的に泣いたり暴れたりしないように対応方法を考えましょう。

子どもの気持ちを代弁し、再チャレンジの声掛けを

我儘のまま駄々をこねたことに対しては毅然とした態度で接するべきですが、ゲームに負けたときの思わず涙あふれる悔しい気持ちは否定せずに、「頑張ったのにね。もう1回頑張ってみよう!」や、「一緒に勝てるように練習しよう!」などと気持ちに共感し受け止めると、前向きな気持ちになってくれるはずです。

相手の気持ちも考えられる子に

自分がゲームに負けたとき、負けてしまった事実には当然悔しいものですが、勝負に勝った兄弟姉妹や友達が「勝った~」とオーバーに表現するのなら、負けた方はバカにされているような気持ちになり更に悔しくなってしまうことも。
ある程度は勝ったほうも勝利の余韻に浸っても良いにしても、あまり相手の神経を逆なでするような態度はたしなめるべきです。

子供の気持ちを理解し、負けず嫌いの長所を発揮させましょう

小さな子供は、素直な分、意識せず感情が表に出てしまうもの。必死で頑張って負けたときには泣いたり怒ったり、いじけたり親を困らせてしまうこともあるでしょう。そんな子供の気持ちを理解し気持ちをプラスに誘導していくのはちょっと手こずってしまうことも。

ですが、子供は親の子である以前に、未熟でも一人の人間です。思い通りにならないこともありますが、子供が気持ちを話せる関係を築いて子供の気持ちを整理しながら、ゲームや勝負に負けたからと言って、泣いたり怒ったりしないでもいいことを教えてあげながら、負けず嫌いの長所を発揮させてあげましょう。