学校行事

PTA役員の挨拶文の考え方

PTA役員の挨拶文の考え方と挨拶の言葉

PTA役員ともなると多くの人々の前で挨拶をする機会が出てくることも…!公の場での挨拶なんて今までめったになかった人が特に予定せぬ役員就任をしてしまったのならどう挨拶したらいいのやら頭を悩ませるところ…適切な挨拶のポイント、会報など書面上での挨拶、口頭での挨拶を乗り切るコツを伝授!

PTA役員就任の挨拶文!広報に載せる文章執筆のポイント

PTA役員に就任すると、折々の機会に挨拶文を考えなければならないことも。役就任に対する挨拶文や行事の際の挨拶文、創立○周年などの記念行事の際の挨拶文、学校内で慶事や弔事があったときの挨拶文、そして卒園・卒業の際の挨拶文等、PTA広報誌に載せるための文章…その都度目的に応じた文章が求められます。

これまでそのような文章執筆にはあまりかかわりを持ってこなかったのに、急に園や学校のPTA役員を引き受けたなら、そのときどきで挨拶を考えざるを得なく頭を悩ませてしまいますよね。文章作成が苦手ならなおのことでしょう。

ここではそんな悩める人達を救うべく、PTA役員に必要となる挨拶文の考え方、文章を考えるときに知っておきたいポイントを解説していきます。なお、ここで紹介する『基本的な構成案』はすべて3段落構成で提案しています。長い文章を書く必要がある場合は、それぞれの段落を増やすようにしてください。

役員就任の際の挨拶文

役員になって初めての活動が、PTA広報誌の作成と自分自身を紹介する挨拶文の執筆ということも少なくないでしょう。

文章を考えるポイント

公での挨拶が初めてなら、重く冗長な文章がイメージだったりしますが、他の保護者の方たちや先生方たちに自分を知ってもらうことを第一義とし、気合を入れ過ぎない、分かりやすくて簡潔な文章を書くように気をつけましょう。
字数を制限される場合には指示に従い、会長や副会長などの重役出ない場合は重役よりも短い文章になるようにも気を配りましょう。

基本的な構成案

最初の1段落で、子どもの学年とクラス、自分の名前を紹介します。
初めて役員になる場合は初めてであることを書き加え、2回目以上の方は簡単に今まで担当した役について紹介しても良いですね。

次の段落では、役を引き受けた自分の思いについて執筆します。役員に就任したときにどのように感じたのか、また、他の人や先生にどのような声を掛けてもらったのかも記載しても◎。

最後の段落では、どのような目標を立てて役員活動を励むのかについて執筆します。
「みなが気軽に挨拶ができる環境を作りたい」「子どもたちが心の底から楽しいと言える行事を企画・運営したい」等、現実的かつ建設的な目標が、スタート時の挨拶を締める言葉として相応しいですね。

定例行事に寄せての挨拶文

運動会やバザー、音楽会、お遊戯会などの毎年実施される定例行事の際にも、PTA役員は挨拶文を書くことがあります。

文章を考えるポイント

このようなときは、協力してもらった先生方やPTA会員、関連する業者などにもお礼の言葉を必ず含めるようにしましょう。

「PTA会員がPTAの仕事をするのは当たり前なのでは?」と考えるかもしれませんが、そうではありません。PTA役員がPTA会員にお願いして仕事をしてもらっている以上それを重んじて「PTA会員の協力を得て行事を開催することができた」と感謝を示す姿勢は大切です。

基本的な構成案

最初の段落では、無事に今日の日を迎えることができたこと、そしてそれは先生方やPTA会員、PTA会員の家族、関連する業者、表立ってまた陰に立ってサポートしてくれた人のおかげであることを文章にします。

次の段落で、開催までの間にあった特に共感を得られそうな出来事や印象的なエピソードに絞って執筆します。具体的にどのような困難やエピソードがあったのかがあれば良いですが、特に困難もなければ協力があったために段取り良くスムーズに準備を進められたとまとめてももちろんOK。

最後の段落では、これからどのような行事があるかについて簡単に触れ、また、皆さんの協力が必要になることなどを盛り込んでいきます。今回の行事で感じられた改善点や問題点があれば、最後の段落において述べても良いかも知れませんね。

特別行事に寄せての挨拶文

創立○周年の行事や著名な人を講演会に招くなどの特別行事の際も、行事の際やPTA会報誌やお知らせのプリントに載せる文章を、PTA役員が執筆しなくてはならないことがあります。

文章を考えるポイント

まず特別行事の意義についてしっかりと記載することが大切です。
例年にはない特別な行事を今どのような理由で実施するのかを説明し、行事開催に尽力してくれた人々へのお礼を述べていきましょう。

基本的な構成案

最初の段落では、今回の特別行事がどのような理由で開催されるのかを説明する文章を記載します。講演会の場合は講師となる人の略歴や当校・当園との関係を述べ、創立記念の場合は、例えばどのような経緯で開校・開園に至ったのかや創立からいままでどのようなエピソードがあったのかを記述すると良いでしょう。

次の段階では、この特別行事をきっかけとして、どのような発展が望まれるかなどを記述していきましょう。特別行事を準備する際に感じたこと自分自身で調べたことについてあっても良いですね。

最後の段落では、普段から学校行事に協力的な姿勢を示してくれている先生方やPTA会員にお礼の言葉を記載し、まとめます。また、講演会の場合は、講師として来校・来園してくれた人に対しても丁重なお礼の言葉を記載しましょう。

慶事(けいじ)・弔事(ちょうじ)に寄せての挨拶文

学校の教師が結婚したときや校長・園長、教師(現職だけでなく前職・元職も含む)が叙勲したときなどの慶事(けいじ)や学校関係者が亡くなったときなどの弔事(ちょうじ)にも、PTA役員が挨拶文を寄稿することがあります。

文章を考えるポイント

このようなときは、どのような喜ばしいこと、もしくは悲しい出来事が起こったのか、当事者を知らないPTA会員であってもしっかりと理解できる文章となるように努めましょう。そして、心からの喜び、もしくはお悔みを述べていきます。文章の格調を低くしてしまわないよう、理解しやすくかつシンプルにまとめていきましょう。

基本的な構成案

最初の段落で、どのような慶事もしくは弔事が起こって、このような文章を書くことになったのかを分かりやすく説明します。ただし、説明は長くなりすぎないように。できれば3行程度に収まる分量で書く方が、聞き手も内容を把握しやすくなるでしょう。

次の段落では、その当事者の功績や略歴について説明します。学校や幼稚園にどのような関係がある人なのか、どのような人柄なのかを分かりやすく書いてみましょう。長文が必要な場合は、この功績と略歴の部分の分量を増やすことで調節できます。
ただし、慶事で挨拶文を書く場合も弔事で文章を書く場合も、人柄についてはネガティブな文章を書かないようにしましょう。ちょっと理解できないようなエピソードがある人であっても、公の場ですから人柄を褒めるように書くことが礼儀といえます。

最後の段落では、その当事者について心からの喜びの気持ちやお悔みを述べます。また、PTAから何かの送り物や供え物をした場合はそのことについてもひとこと添え、PTA会費を出してくれているPTA役員に対しても、「事後報告にはなりますが、ご協力いつも感謝しております」と謝意を示すようにしましょう。

卒業・卒園の際の挨拶文

文章を考えるポイント

卒業や卒園は、もちろん主役となるのは子どもたちであり園児たち。ですが、お世話になった先生にお礼を述べることを第一義におきましょう。
また、1年間を締めくくるときでもありますので、今までPTA活動に協力してくれた先生方やPTA会員の皆さん、園児・児童の家族の人々にもお礼をしっかりと伝えましょう。

基本的な構成案

最初の段落では、今日の日を迎えられた喜びを一保護者として素直に表現するのが一般的。
ですが、ありきたりになりがちな面もありますので、学校なら卒業の節目を迎えた子供について、少し近くなった夢との距離、将来へ胸を膨らませていってほしいことや園なら入学を控えた子どもたちの様子やこれから始まる小学校という新しい環境で果敢に成長してほしいことなどを書いていきます。

次の段落では、印象的な出来事や行事についてのエピソードを記します。
「みんなと歌う最後の合唱会。声を詰まらせて泣く子どもたちに、頑張ってと小さな声をかけてくれた先生。すべてのシーンが美しく、そして嬉しく私達親の胸に焼きつきました」と、子どもたちの成長と先生たちの指導が分かるようなエピソードが適していると言えるでしょう。

最後の段落では、行き届かない部分があったにも関わらず、温かく支援してくれたことや多めに見てくれたことに対してもお礼を述べながら、PTA役員として先生方やPTA会員の人々、園児や児童の祖父母などの家族に対してのお礼の言葉を記します。もちろんこのお礼は、PTA役員として不快なことがあったとしてもそこはしっかり伏せて述べるべき。卒園や卒業はそれまでの生活の最後を飾るシーンですので、ネガティブな感情があっても見えないように計らいましょう。

全体としてシンプルに伝わりやすい文章であることは大切ですが、園の場合は得に常識の範囲内で自分の言葉での表現を加えていくと親近感がわきます。

PTA役員が口頭で挨拶をするときに知っておきたいポイント

PTA役員がする挨拶は、文章だけではありません。口頭でも折々の機会に挨拶をすることがあるでしょう。
予め考える挨拶文の内容については前にご紹介した文章の組み立て方を基本に考えます。それをもとに自分に割り当てられた挨拶の時間を考慮して調整していきましょう。

緊張に負けない!公の場での挨拶を制するコツ

人前で話すことが苦手な人にとっては、挨拶の内容そのものよりも皆の前に立つと言う状態に緊張してしまうかもしれません。まずは公での挨拶のシーンで緊張に負けないコツをご紹介。

緊張を和らげるのではなく、緊張を勢いで負かしてしまえ!という荒業じみたところがありますが、人前の挨拶に慣れている人も慣れていない人も、次のポイントを抑えるなら、話を聞く人々に好印象を持ってもらえるはずですよ!

挨拶する際に気をつけたいこと

PTA役員就任の挨拶の言葉!ユーモアを入れて簡潔に

特に大切なのは、就任の際の言葉です。最初ですので皆の印象にも残りますし、これから1年間の活動を支持してもらうためにも大切な言葉となります。

挨拶の言葉を準備する際に気をつけたいこと

行事のときの挨拶

PTA役員が挨拶をするのは、就任する際だけではありません。PTAが主催する行事やその他のイベント等で挨拶を求められることも多々ありますね。

行事のときの挨拶で注意すべきこと

あまりにもくどくお礼を言うのは、子どものための活動に尽力する先生や保護者を軽視していることにもなるので、簡潔であることがポイントです。

有終の美を飾る!引き際も美しく挨拶

卒業式や謝恩会、学年末のPTA総会において、PTA役員としての挨拶を求められますね。
緊張するシーンですが、このころには一年間の活動実績が後ろ盾となってくれるはずです。

卒業式や学年末のPTA総会での挨拶で注意すべきこと

特別な組織運営の学校での挨拶

稀なケースですが幼稚園から大学までの一貫校や特定の団体が運営する学校では、PTA役員になるのは祖父母の代からその学校に通っていたり、学校との特別なつながりがあったりする等、ごく選ばれた人だけということもあります。
このような学校でPTA役員をする場合であっても、家族や子ども、他のPTA役員や保護者等の周囲の人々の協力の上で、PTA活動ができるのだということを忘れずに文章をまとめるとOK!

予定外の役員就任でも気を楽に!公の挨拶を克服して一回り成長しましょう!

ほとんどの学校や幼稚園では、PTA役員は1年ごとに入れ替えとなります。2年連続でできないように決まっていることや、子どもが在学中に1回しかしてはいけないように決まっていることもあります。どのような経緯でPTA役員を引き受けたのだとしても、皆の前の挨拶以外の場面で、「PTA役員の仕事ができて良かった」と家族や子どもの協力、他のPTA役員やPTA会員、先生方の協力に感謝するようにまとめると良いですよ。

PTA役員とは大変なことも多いですが、得るものも多いのが『PTA活動』です。挨拶文や挨拶の言葉に自然かつポジティブな感情が込められるように、ぜひとも参考にしてくださいね。