小学生の社会科見学とは

小学生の社会科見学の意味・どこに行った?

小学生になると授業の一環で社会科見学があります。ママさんたちも行った記憶があると思いますが、今の小学生はどんな所に見学に行くのでしょうか?社会科見学に行った小学生を持つ先輩ママさんたちの経験談を聞いてみましょう。

小学生の社会科見学の意味・どこに行った?

小学生の社会科見学ってどこに行くの?何を学べるの?

誰しもが一度は行ったことがある社会科見学ですが、今の子供たちも工場や博物館など、社会や歴史の勉強に役立ちそうな所に見学に行っています。
物が作られる行程を見学したり、実際に作成体験などをすることが出来る場合もあり、工場によっては自分で作った物をお土産として持って帰ってきたりもあり、子供にとっては嬉しい体験として残ります。

社会科見学の意味とは?

博物館に社会科見学でメモをとってる小学生

学校の机に座って教科書を見ているだけでは学べない、または興味を持てないことを学べるのが社会科見学の大きなメリットです。
実際に自分の目で見て経験することが、小学生の興味を引き立てるのに効果的です。普段何気なく食べているお菓子や飲み物も、作るのに様々な行程があり、とても大きな施設で作られているということを知ることで、粗末に扱ってはいけないという気持ちが芽生えます。

団体行動による協調性の大切さを学びつつ、係を決められ責任を持った行動をする必要が求められます。見ることだけが授業という訳ではなく、決められた時間、決められたコースを先生の目がある安全な環境で、子供たち主体で行うことができるのも社会科見学の意義です。

授業に連動した社会科見学

ちょうど授業でリサイクルやリユースについて学んでいた時のリサイクル工場の見学。昔の生活について学んでいた時の歴史博物館。歴史の授業で古墳について勉強していた時に、実際に古墳に行って古墳に入ることが出来たら、強い印象に残りますよね。
社会科見学に行った場所が、授業で学んでいる所とリンクすることで、教科書だけでは分からないことを、目で見て学ぶことができるのも社会科見学の魅力です。

学年に応じた見学先

人体の骨の展示物を触る小学生

見学先は学年に応じて決まることが多く、先に紹介した通り授業で習っている所と関係がある施設が多くなります。老人ホームの慰問を兼ねた職業体験や、社会よりは理科よりのプラネタリウムや科学館の見学、消防署や放送局で働く人の話を聞くことは将来の夢や希望に少なからず影響を与えることも。
社会科見学に行ったことにより、それまで興味が無かったニュースに感心を持ったりという子供もおり、遠足の代わりと思っている人もおりそうですが、実際に見聞き・体験することの大切さを学ぶことができます。

うちの子の社会科見学体験談

実際に小学生を持つ親御さんに、社会科見学に行ってきた子供の体験談を聞いてみました。学年によって色々な所に見学に行っており、子供によって感じ方が全然違うことが分かります。
博物館などは、後日再び訪れることもできるので、社会科見学でお子さんが興味を持ったようなら、家族で再度訪れてみるのもオススメです。

2年生の社会科見学

小学生の社会科見学

みーちゃん(36歳)


小学二年生の息子は、住んでいる町の子育て支援センターに社会科見学に行きました。息子は、そこで働くスタッフがどんな仕事をしているのか見たり、聞いたり、未就園児と話したり遊んだりしてきました。受付業務を少し手伝ったりもしたそうです。

自分が子供の頃に違う児童センターにはお世話になっていたので、そのような場所に久々に行けて楽しかったみたいです。それに実際働いているスタッフの仕事を少しやってみて、大変さが分かったそうです。

赤ちゃんが泣いているのをあやしたり、おもちゃを片付けたり除菌シートで拭いたり、やらなきゃいけない仕事はいくらでもあったそうですが、息子は小さい子が好きなので、楽しめたようです。それに男の子でもこれからは育児にも関わっていかなきゃ行けない世代なので、このような場所を見学できて少しは結婚した後のためになったんじゃないかなって思ってます。

本格的な社会体験でした

遠藤久美子(40代前半)


小学2年の社会科(生活科)見学で市内の科学博物館(プラネタリウム)に行きました。まだ科学が分かる年代ではないので博物館自体はそれほど理解は深まらないと思いましたが、学校から班ごとに出発し、駅に到着→切符を買って電車に乗り(2つ乗り継ぎ)目的地まで行って、帰りも同様にして帰ってくる、という2年生にしてはハードな内容でした。
子どもはタイムキーパーをしていました。何時までに○○に到着する、△分の電車に乗る、館内での自由行動~集合時間に間に合わせるなど、高学年顔負けの責任感を持たされていました。
現地では自由行動もありましたが主にプラネタリウムで低学年向けの夜空鑑賞だったので、社会見学と言うよりは自立した行動を身につける、という方に重きが置かれていたように感じます。
うちは電車で行動することが多いので、特に違和感はなかったようですが、常に車生活のお子さんは切符を買うのも一苦労、時間に合わせて行動するのも大変だったようです。

老人ホームの利用者に花束を渡す小学生の女の子

刺激が強すぎたようです

みま(30代前半)


娘が通う小学校では、「生活」の授業の一環で、近所の公共施設などの見学を行なっています。先日、小学生2年生の娘が、特別養護老人ホームの慰問に行ったこと話してくれました。

入所されているお年寄りと触れ合って、学校で練習した歌を披露する、といういたって普通のものだったのですが、娘には認知症高齢者のインパクトが強すぎて歌どころではなかったようです。「自分のお婆ちゃんじゃないのに、何度も孫扱いされた」「よだれでベタベタの手で触られた」「けん玉の玉を食べているお婆ちゃんがいた」と恐る恐る語ってくれました。普通のお年寄りと少し違う、ということぐらいは事前に学習しているのでしょうが、リアルな介護の現場を目にしてドン引きしてしまったようです。それでも介護士さんからの話を聞いたりすることで、誰でもなる可能性があると知り、最後には笑顔でお年寄りと会話を楽しんだそうです。

小学生のうちから、こういう現実を目にするのは少し早いのかなあ、とも思ってしまいましたが、困っているお年寄りを助けてあげないとということをしっかりと学べたことで、優しい子に育ってくれるんだろうなと期待しています。

3年生の社会科見学

子供が乳業メーカーの工場見学に行きました

みるみる(40代前半)


子供8歳小学3年生の時に行った社会科見学は、乳業メーカーの工場見学です。乳牛工場では、最初に牛乳が出来るまでの流れのビデオを見て、その後工場内に入って紙パック飲料の充填作業と、密封して製造年月日を印字するところを見学したそうです。

全ての見学が終わったら、お土産に紙パックの乳飲料が貰えたことをかなり喜んでいました(笑)。社会科見学に行ってきた子供の感想は、「髪の毛とかが落ちないように工場に入る時にゴミを吹き飛ばしたり、牛乳の検査も何度もしていてすごいと思った」と、お土産だけじゃなく、ちゃんと見学内容も覚えていて安心しました。多分、普段行けない工場だから興味津々で一生懸命見てきたんだと思います。

子供が工場見学をしてきたことで、お店で売られている商品が、消費者の安全のためにきちんと管理されて作られていることが学べ、食べ物を大事にしようと思ってくれたらしく、嬉しかったです。

家とは違う様子が見れる貴重な機会

山口亜紀(35歳)


息子が小学校三年生の時に科学未来博物館に社会科見学に行きました。各クラスから役員の数名の親御さんたちが一緒についていく社会科見学で、たまたま私も参加することに。
私は館内を子ども達が満遍なく見て回れるように、学校側が企画したスタンプラリーのポイント地点に立ち、グループごとに来た子ども達にスタンプを押す作業をしました。スタンプを押す以外で親が関わることは無いので、遠目で子ども達だけで一所懸命にスタンプ地点を探しているところなんかを見て「逞しいな」なんて思いながら微笑ましく見ていました。子どもも館内を回りながら、色々と体験できることも多く楽しかったと言っていました。

学校の先生と数人の親の目が近くにあるとは言え、初めての場所を子供だけで見て回るという経験をして、引っ込み思案なうちの子にとっては自主性が少しでも芽生えたんじゃないかなと思います。
なにか目標がある方が頑張れるし、変に大人が手出ししない方が子ども達だけでなにかを乗り越える力もつくので、ちょと自由がある社会科見学も良いことだなと思いました。

昔の道具を調べに博物館へ

ナイス原(45歳)


息子が小学3年生の時、市内にある博物館に昔の生活の道具を調べに社会科見学に行きました。ちょうど社会の授業で昔の生活について勉強をしていた時で、昔の生活道具を展示ししている博物館へ学年で行ったようです。

息子は「あいさつ係」だったらしく、博物館到着時と出る際のあいさつの号令をかける係だったそうです。博物館でランプなどの昔の生活道具などを見学した後、博物館の館長さんが子供たちの質問に答えてくれたそうです。
息子に行ってきた感想を聞いてみたところ、いろいろ見たことのない道具があって面白かったそうで、館長さんに「君たちにとって昔ってどの時代なのかな」と逆に質問されたと言っていました。言われてみれば、子供たちにとっては私たちの子供の頃はすでにかなり昔ですし、大人にとって昔と言えば江戸時代くらいかななどと思ったりしますし、一口に昔というくくり方は難しいのだなぁと感心してしまいました。

博物館にある弥生時代の機織り器具の展示物

ロッテ工場でコアラのマーチ

ゆかり(40代前半)


小学校3年生の時に、コアラのマーチで有名なロッテ工場の社会化見学に行ってました。工場ではまさに、あのコアラのマーチを目の前で作っているのが見れたり、ロッテ工場やお菓子についてのクイズなんかも出されたそうで、かなり物知りになって帰ってきました。
コアラのマーチにはレアなコアラのプリントがあったり公募で採用されたデザインもあるそうで、今まで何気なく食べていたコアラのマーチがとても身近に感じられたみたいです。もともとお菓子は好きでよく食べる子で今までは「美味しい!」と言うだけだったのですが、この工場見学によってお菓子がどうやって作られたのか?ということにとても興味を持ち始め、他のお菓子を食べる時も「これはどうやってつくられたんだろう?」なんて言いながら食べてたりして、そういう意味ではとても興味深い工場見学になったようです。

社会科見学の後、家族でも行きました

みーこ(40代後半)


小学3年生の時、国立科学博物館と下町風俗資料館へ社会科見学に行きました。ちょうど社会科で昔の道具を学習している時でしたので、下町風俗資料館で昔の道具や暮らしの様子を見てきました。

昔の職人さんの家などを再現した展示物があり、引き出しの中にキセルが入っていたり、細部まで再現されていたようです。昔のおもちゃはこんなものがあった、お風呂屋さんの番台に乗ったのが楽しかったなど、楽しい報告ばかりでした。

時間が短く、もっとゆっくり見たかったと言うので、後日、家族でも見に行きました。昔からの道具はいいものが多いので、興味を持ってくれたことは良かったと思います。
子どもは時計係で、集合時間等を確認する係でした。時計係は自分の時計を持って行く必要があって、それが嬉しかったようです。

4年生の社会科見学

子供だけど ビール工場

カンポ(40代前半)


子供が四年生の時にビール工場に見学に行きました。ビールというと子供は飲めないし興味がなく楽しくないかと思いましたが、その工場ではビールを主に製造していましたが、他のラインでは、炭酸飲料や清涼飲料水も作っていて子供でも十分楽しむ事ができたそうです。
衛生問題をあるということで作業などはやらせてもらえず、ガラスの向こうに段々完成に近づくビールが高速でベルトコンベアー上を流れていくのを見学してきました。普段は無口な子供が「あれがすごい」「流れるのが早すぎ」「やてみたい」などたくさん言ってくれました。

宿題の絵日記にはたくさんのビールの列と自分がジュースを飲んでいる絵を描いていました。工場見学は将来の自分の仕事姿を想像できるいい機会になったと思います。また違った工場見学にも行って親子の会話も増やしたいと思います。

リサイクル店の見学

スマイリー(40代後半)


小学校4年生の時、社会見学にリサイクルの会社を訪問しました。学校の授業ではリサイクル、リユース等を勉強していたようです。子供達が見学に行くまで、リサイクルの会社が身近にあると知らなかったので私も興味がありました。

リサイクル会社に見学に行く前に、ゴミ処理場にも見学に行ってました。家庭でゴミを分別する大切を勉強できたらしく、学んできた分け方を子供と一緒にした記憶があります。
リサイクル工場では主にペットボトルのリサイクルについて学んできました。ラベルとキャップ外し、潰されてという過程を見て、分別にもルールがあって、それらを外さないといけない事にもちゃんと理由があることを自分の目で見て覚えてきたようです。
帰りにペットボトルを再生して作ったマグカップをいただいてきました。リサイクル品だとは思えない製品で、大事に使っていましたね。工場の見学に行ってからは、ペットボトルを捨てる時に、ちゃんと中をゆすいでラベルを外してと、工場で教えてもらった方法が染み付いたようで、私としてはゴミの分別のお手伝いをしてもらえて助かっていますし、ちゃんと勉強したことを実践できる子に育ったんだなって成長を感じてしましました。

興味がある場所への見学

古田洋子(40代後半)


子供は、小学4年生の男の子です。車や電車などが大好きです。学校からの社会科見学には、いろいろ行きましたが、なかでも、自分がとても興味がもてる場所「消防署」見学の時は、行く何日も前から、すごく楽しみにしていました。子供は、消防士さんに質問する係を自分から立候補してやりました。聞きたいことは、消防自動車のことばかりだったので、仕事についての質問も入れた方がいいんじゃないのと、私がアドバイスをしました。
当日は、張り切って出かけ、うまく質問ができたようで、帰ってくるなり、消防署での出来事をずっと話してくれ、本を持ち出し、実際と本を見比べていました。
実際に見る、聞くは、子供にとって、とても貴重な体験になるんだと、私自身も実体験することになりました。

パティシエ体験

小林(40歳)


子供が10歳の時の社会科見学の体験です。老舗の和菓子屋に行きお菓子作りの行程から実際に菓子作りまで体験させてもらいました。
実際にユニフォームを着て工場に入り、原材料から色々な行程を見学して完成までの流れを見学したようです。お菓子好きの子供でしたから、興味しんしんでかなり楽しんできました。
実際にお団子をつくる体験もしてきて、自分で作ったお団子を食べる経験もし、いつも何気なく食べている和菓子作りの大変さに驚いていました。実際に作ってみて繊細な細かい作業の大変さも感じていたようです。好き嫌いの多い子供ですので、お菓子ひとつでも作る大変さを体験させてもらい、よい経験になったと見学させてくれた和菓子屋さんに感謝しています。

5・6年制の社会科見学

古墳の入り口

ふるさと学習

ミカヅキモ(30代前半)


息子が小学校6年生の時に『ふるさと学習』という名の社会科見学に行きました。自分の地域の歴史や偉人について学習し、郷土を愛する心を育むといった趣旨だったと思います。

行き先は肥前国庁跡と船塚古墳、丸山古墳、そして最後に三重津海軍所跡と佐野常民記念館でした。
肥前国庁跡では奈良時代から平安時代に建てられた役所跡を見学。また船塚古墳や丸山古墳では、ちょうど6年生の歴史の授業で古墳時代について学習するので、前方後円墳や円墳を実際に見たり登ったりするという活動をしてきました。
最後の三重津海軍所跡では、ドーム型シアターやVRスコープを使って、当時の海軍所跡の様子を体験してきました。

うちの子は帰ってきてからとても興奮した様子で、特に古墳に実際に潜ることができたことを喜んでいました。また三重津海軍所跡のVRスコープが楽しかったらしく、また連れていってほしいと話していました。家の近くにあるのは知っていたんですが、なかなか家族で行く機会がなかったので社会科見学があってよかったと思います。

キャスター体験からニュースに関心を持つように

けんけん(30代後半)


子どもが小学5年生の時に社会科見学として行ったのは、地元の放送局です。社会科見学で、子どもはテレビスタジオでニュースキャスターの席に座り、簡単なニュースの原稿を読ませてもらったようです。家で見ているテレビの世界は、こんな風になっていたのかと、興味津々でとても楽しんで帰ってきました。
それまで、家で私や夫がニュース番組を見ていると、「また、ニュース見てるの?面白くないから、チャンネル替えてー」と言っていましたが、社会科見学に行ってからは、ニュースにも興味を持つようになったようで「これは、どういうこと?」など、日本のニュースだけでなく、世界の動きにも関心を持つようになってきました。
一般常識としてはもちろん、いずれは受験でも必要になる、ニュースなどについて自分から興味を持ってくれて、本当に良かったと思います。

せっかくの鎌倉社会科見学が…

ままこ(40代後半)


子どもが小学校6年生の時のことです。古都鎌倉に社会科見学に行きました。その時の社会科見学の係は班別行動の時に地図を見る係でした。「鎌倉に行ける」と楽しみしていた社会科見学で、当日も張り切って出かけて行きました。
あれだけ楽しみにしていたんだからどんな話が聞けるだろうと私自身、子供の帰りを楽しみにしていました。「ただいま…」と子供が帰ってきましたが、元気がありません。話を聞いてみると。鶴岡八幡宮でクラス全体で見学していた際、クラスの一部の子が、他校の子と喧嘩になったそうで、先生が止めてくれたおかげで喧嘩はそこで収まりましたが、その事件の影響で班別行動はできなくなり、係の仕事もできなくなり、団体で見学する工程しかできなくなり、落ち込んで帰ってきました。私は、あれだけ楽しみにしていたのにかわいそうだと思う気持ちと同時に、団体行動における協調性の大切さを少しは学んでくれたかなって思っています。