授業参観の基本マナー徹底解説

授業参観で子供が自慢できるママになるマナー6カ条&服装

授業参観の服装は校風に合わせたコーデが基本となります。他にも子供や他の保護者に見られるポイントとして良識をわきまえたマナーも必須。遠慮のない写真撮影やスリッパを持参しない様子は褒められたものではないので注意しましょう!親が授業参観に行きたくないという悩みについても解説します。

授業参観で子供が自慢できるママになるマナー6カ条&服装

授業参観は基本マナーを守って、子供の自慢のママになる!

「学校ではきちんと自分の意見をいっていてびっくりした」「子どもだと思っていたら、先生への大人っぽい対応に驚いた」など、授業参観では「いつもと違う子どもの姿」に驚かされることがあります。

幼稚園や小学校の子どもであっても、良い意味での「外の顔」が使えるようになります。高校生ともなれば、学校での顔と親にみせる顔とでは大きく異なることもしばしば。それは学校という厳しい社会の中でうまく生き抜くために必要な「社会性」が発達した良い意味での成長の証でもあります。

そんながんばっている子どもたちの見本となるように、授業参観では、親は基本的なマナーやルールをしっかり守って自慢のお母さんとなるよう努めることが大切なのです。そんな素敵な母となれるよう服装やマナーなどここでしっかり確認していきましょう。

授業参観の服装コーデ!上品+校風・地域性も考慮する

ママを褒める女の子

授業参観の服装くらいわかっていますと思われる方も多いと思いますが、実際のところは、校風や地域性による認識の違いは大きく、例えば、公立と私立といった違いや地域的にブランド・上品志向が強い地域と普段からカジュアルな服装の人が多い地域などでは服装に対する「常識」「マナー」とされるコーデが違ってくることが今回の調査でわかりました。失敗しない服装コーディネートを解説していきます。

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私立・上品志向の校風や地域の学校向け授業参観ファッション

小学校・中学校・高校でも「私立」の学校では、ママたち自身が服装を重視する傾向が強く、正装に近いスーツやワンピースでのコーデが主流といわれています。その一方で、ファッションに特にうるさい都会や地方都市の学校では単なる地味めな「スーツ」だと、ちょっとまじめすぎてかえって浮いてしまうという場合もあるのです。

事前に校風やママたちの服装の雰囲気がわかっている場合はそれに準じるのが一番ですが、はじめての授業参観など周りの雰囲気がわからない場合やスーツは重いなと感じるママには、以下のようなコーデだと失敗が少なく、上品なママ風に仕上がります。

  • 上品なワンピースにジャケット
  • ビジネススーツのような無難な色のパンツスーツ
  • ひざが隠れる丈のスカートに、ブラウス、ジャケット

このような雰囲気を参考にシックな黒や清潔感のある白色などを中心にまとめれば、たいていどんな学校でも失敗の少ないおしゃれコーデに仕上がります。

公立・カジュアル志向の校風・地域の学校向け授業参観ファッション

下町の学校や普段からカジュアル志向のママが多い地域の公立学校などでは、「スーツ派」は職場から直接かけつかたママなど少数派というのが実際のところです。こういった学校では、きれい目の普段着+α といったスタイルがオシャレで目立ち過ぎない評判の良いファッションといえます。

  • ひざが隠れる丈のきれいなスカート+新品のセーターやブラウス
  • キレイ目のパンツ+上品なカーディガンやブラウス
  • ロングのスカートやワンピース+季節にあったシャツやセーター・カーディガン

このようにあまり気取り過ぎない雰囲気で仕上げることで、話しかけやすく、なおかつ清潔感のある理想的なママといったイメージになります。

授業参観で絶対NGの服装

今風の恰好で子供の授業参観に向かうママ

私立・公立、地域性を問わず、授業参観で絶対NGの服装やコーディネートについて、ここで確認しておきたいと思います。

ジーンズは極めてNGに近い?!

「ジーンズの何がいけないの?」「1万円を超すブランドのジーンズならOKですよね?」などジーンズに関する質問が多くあります。

学校によってはジャケットなどを合わせることで受け入れられることもありますが、本来は「作業着」「普段着」として広がったものなので、基本的には「作業着でしかないジーンズでは先生に失礼!」「普段着過ぎると思う」「常識がない」といった意見の方が多数派です。特に校風や地域性がわからない場合は、避けるべきコーデの1つといえます。

ブランド品やアクセサリー・お化粧がギラギラし過ぎている

派手なブランドロゴのものや全身ブランド品というようなコーデは、周りのママに対する嫌味にとられてしまうこともあるので、ブランド品はさりげなく1~2点くらいにおさめるのが相応です。

アクセサリーについては、授業中にガチャガチャ音がするようなデザインのもの、何種類ものアクセサリーをつけるなどやり過ぎると下品なイメージを与えてしまいます。また香水のつけ過ぎ、濃いつけまつげや色の濃すぎる口紅などは「あなたのママって派手~」と子どもチェックが入ることもあるので、配慮が必要です。

胸元があき過ぎている・体にピッタリし過ぎている

ママたちの反感をかいやすいのが、露出度が高い服装です。
胸元が大きくあいたカットソー、胸元が強調されすぎる体にピタッとフィットしたシャツなども不向き。ブラウスでもスケスケ感が強い素材やジャケットの下に着るシャツも、暑くて脱ぐことを想定してタンクトップは避けましょう。

ミニスカートは長さ・レギンスは校風を考慮して

靴の脱ぎ履きや懇談会でイスに座るときなどに下着が見えるような丈のミニスカートは、ママたちの批判をかいやすいのでNGです。
足元はストッキングが上品ですが、寒い日はタイツでもOKです。また、レギンスはカジュアル志向の校風・地域なら大きな問題はありませんが、はじめての授業参観などで雰囲気がわからない場合は、ストッキングやタイツにしておいた方が良いかも知れません。

着ふるした服

どんなに高価なブランド品のシャツやカットソーであっても3回も洗濯をすれば、自分では気が付かないうちに「シャツ感」=「普段着感」が強くなっていて授業参観には不向きな服となります。
これはスカートやパンツ、セーターなどでもいえることです。高価なものである必要はないので、校風や地域にあった洋服をセールのときなどに事前に用意しておくと安心です。

授業参観親マナー6か条!子どもたちのための時間であることをわきまえる!

学校が大好きな小学生

授業参観への服装がわかってきたところで、次はいよいよ当日に向けての「親としてのマナー」や「持ち物」などについて、失敗しないようここでチェックしていきましょう。

(1)授業参観の親のマナー おしゃべり厳禁!自分の子どもをしっかり見守る

最近、学校の先生たちの間で問題視されているのが「授業参観中の親のおしゃべり」です。自分では小声のつもりでも「試験中に気になる小さな音」のように、静かな授業中ではコソコソといった小声でもとても気になるものです。

子どもたちは意外と厳しく見ているもので「君のお母さん、〇〇ちゃんのママと話してばかりだったね」という品評会が行われてしまいかねません。授業中のおしゃべりは挨拶程度に控え、子どもの姿を見守りましょう。

(2)写真撮影くらい大丈夫?はじめての授業参観だからビデオ撮影もしたい!

教師たちの間でもう1つ問題とされているのが、授業中に子どもの写真やビデオをとる親御さんが絶えないことです。中には撮影したものを自身のブログなどにアップしてしまう親もいて、一時期、問題にもなりました。

「自分の子どもの写真なんだから、なんで載せちゃいけないの?」という疑問も見受けられるのですが、自分の子どもの隣にたまたま写った「他の子どもの顔」は大切な「個人情報」の1つ。これは、厳密には勝手に撮影・公開することは許されない行為とみなされます。
また、授業参観は運動会などの「行事」ではなく、あくまで「授業」であることからも、授業中の写真・ビデオ撮影はマナー違反であると自覚して避けるべき行為となります。

(3)授業参観の持ち物はスリッパを忘れずに!

学校にあるスリッパは来賓用であり準備数も少ないことから、授業参観の親は基本的に自分で持参したスリッパをはくのがマナー。その際、歩くたびにペタペタ音がするものは授業の迷惑になるので避けましょう。

授業参観で使うスリッパは、中学・高校の授業参観だけでなく、入学(園)式、卒業(園)式といった式典でも絶対に必要なアイテムとなります。購入する際は、そんな式典の服にも合うようなシックで上品なものを用意するのが賢い選択です。早めに探しておくと良いでしょう。

(4)下の子連れでお菓子はOK?水筒に入れたジュースでフォローを!

下に小さい弟妹がいる場合の授業参観は、親にとって難関行事の1つとなり得ます。
そんな子どものご機嫌をとるのに授業中その場でお菓子を食べさせる方もいるのですが、周りの子どもたちや他のママたちからみると、もちろんNG行為。下の子供に対しても小さいうちからTPOを覚えさせることが大切です。

ただ夏場や冬の暖房時の学校は暑いので、体の小さな子どもは小まめな水分補給が必要です。
おとなしくしているのに飽きてきたころなどを見計らって、廊下や階段など目立たない場所に出て、用意しておいたストローマグや水筒などで飲み物をあげましょう。
その際、中身をお気に入りのジュースなどにしておくと、スマートに子どもの気分をあげられるのでおすすめです。「静かにできたご褒美ね」など理由をわからせた上で飲ませてあげると良いですよ。

(5)授業参観に行きたくない!親が授業参観を拒否!?

実は最近、子どもではなく親が「授業参観が嫌だ」「授業参観に行きたくない!」と嘆くパターンが増えています。その理由で多いのが「ボスママと呼ばれる人が苦手…とにかく苦痛」、「ママ友グループとトラブルを起こして以来、行きたくない」、「ママ友がいなくてボッチだ」というようにママ友関連の理由。あまりにひどい場合は無理に出かける必要はありませんが、子どもにとっては親に来てもらいたい特別な日には違いありません。

そういう状況下での授業参観は、授業前や授業終了後が一番辛い時間となります。そんなときは、授業が始まった後に廊下からこっそり授業を見て、授業が終わる前にさっと帰るという工夫をすることで、必要最小限の苦痛でクリアーすることが可能です。悪口を言う人は決まっています。あまり気にし過ぎないで、あくまで子どものための日と割り切って、何回かに1回でも行けるように工夫できると良いですね。

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(6)懇談会が辛い!

授業参観終わりの保護者懇談会

「授業参観はいいけど、その後の懇談会が辛いから行きたくない!」という親の声も増えています。3大原因と主な解決策についてお伝えします。

新年度のクラス委員決めが嫌だ

新年度はじめての懇談会で行われることが多いですが、近年は出欠に関係なく平等に役員を選抜する方法をとる学校も増えています。どうしても引き受けられない場合は、きっぱり断ることを決意した上で出席をすると良いでしょう。

自己紹介が辛い

持ち時間はせいぜい1~2分なので、次の3つのポイントに絞って話せばたいてい誰でも成功できます。

  1. 自分と子どもの名前(〇〇の母の田中です)
  2. 子どもの長所と短所を1つずつ(「穏やかな性格だと思いますが、のんびり過ぎるところもあるのでクラスのみんなに迷惑をかけていないかちょっと心配ですが…」「元気で活発なのですが、つい調子にのってしまうこともあるので騒ぎすぎていないかと…)
  3. 親子とも至らぬところもありますが、よろしくお願いします。

先生の話がつまらない

「欠席者用のプリント内容を読み上げるだけだから意味がない」「当たり障りのない内容でつまらない」という意見がある一方で、最新のクラス状況や勉強でつまずきやすいポイント・対策など有用な情報を教えてくれる先生も実際にいるのです。1度は参加して先生の力量をみてみるのも得策です。

授業参観に来ないで!と言う子供の気持ち

「授業参観に来ないで!」「今日の参観は来なくていいから」と子どもにいわれてショックを受ける親たちの話を聞くことがあります。これには子どもなりの理由があるようです。子どもの年代別に主な理由や原因を探っていきましょう。

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小学生の場合は人間関係や勉強のトラブルが気になります

授業参観で緊張する小学生

普通は、まだ親に来てほしい年代です。特に低学年~中学年の場合は「人間関係」「授業がわからなくて手があげられないのが恥ずかしい」などちょっとしたトラブルが心配です。

中学年~高学年では前回の授業参観のときなどに、自分の親について「派手」「太っている」「汚い・貧乏そうな服装」など他の子どもたちから噂され嫌な思いをしたことが原因となっている場合も。そんな子どもの心境を追い詰めないよう優しく理由を聞いて、原因を把握してあげることが大切です。

中学生は思春期特有の親への嫌悪感

「とにかく親が恥ずかしい」「見られたくない」というように、思春期真っ只中の「理由なき理由」であることが多いのが特徴です。とはいっても、親が自分に対して全く無関心というのも子どもの心を不安定にさせてしまいます。そういった発言の裏には、親の服装や容姿、態度などを他の子に悪くいわれた経験が原因となっていることも多いので、事前に着ていく服装や親へのリクエストなどを聞いてみるのも得策です。

親への気遣いから、なかなか本音を話さない場合は、無理に出席しようとせず、まずは子どもの気持ちを尊重しましょう。そして次の参観には行かれるように、子どもとゆっくり話し合ってみることが大切です。

高校生は巣立ちの象徴!喜びましょう

高校にもなると授業参観がないところも多い中、たとえ授業参観があっても授業の最初から熱心に見学するような親は学年で一握り程度というのが現状です。そんな熱心な親の姿や気持ちを理解しつつも、でもやはり「なんだか小学生みたい…」と恥じらう気持ちになってしまう年代なのです。

こういった気持ちは、親が授業を見に行かなくても、授業や先生、友達関係を自分でしっかりこなしている証拠です。そんな成長ぶりを喜び、子どもの「心の巣立ち」を尊重してあげましょう。これらのことから高校生の場合は、懇談会や面談に出席するついでに、授業の最後10分を廊下からそっとのぞく程度がちょうど良いと認識することが大切です。

授業参観は子どもの成長を楽しむ場!

子どもと毎日接していると、生意気な口を利くようになったくらいは感じることがあっても、だんだんと大人になっていることに親自身、気がつきにくくなっています。でも授業参観では、家とは違う自分の子どもの真の成長ぶりをみることができるので、ときに感動すら覚えることもしばしばです。

特に6年生最後の授業参観や中学最後の授業参観ともなれば涙なしにはいられなかったというママたちも多いはずです。「今」しか見ることができない子どもの「今」を授業参観でしっかりと見届け、子どもの成長ぶりをおおいに楽しんでほしいと思います。