子供が可愛くない、母親失格?
自分の子供が可愛くない…母親の心理とは?原因と対処法
子供が可愛くない悩みに苦しむ母親は実は少なくありません。出産と同時に上の子が可愛くなくなってしまう上の子可愛くない症候群や子育てに対する理想と現実が原因となるストレス、父親不在の育児など自分の子供なのに可愛くなくなってしまう理由や母親の心理に迫り解決策を探していきましょう!
自分の子供を可愛くないと思ってしまう原因と心理
毎日連続していく子育ての悩みの中に、「自分の子供なのに、可愛いと思えない」と言うものがあります。母性本能は子供を持ったら誰にでも生じるものだと思っていたけど、いつまでたってもその実感が湧かないケースや、育児にストレスが溜まり徐々にメンタルが追い詰められて気付いたら子供が可愛くないとまで思ってしまうケースがあります。
どちらにせよ悩みを抱える本人にとっては誰にも相談し難い悩みであり、一人抱え込んでしまいがちなのは、「子供が可愛くない」と打ち明けてみたところで解決につながるアドバイスは期待できず、批判は容易に想像できるからです。しかし、誰にも言えない悩みを抱え、解決の糸口も見つけられない状況はさらなる悪循環を招いてしまうことにもなりかねません。
自分の子供なのに可愛くない…、本当ならもっと日々の育児に幸せを見出したいのに上手くいかない…。子育ての悩みの原因は人それぞれ。
今回は親が自分の子供を可愛く思えなくなってしまった背景に隠れた原因を探り、そこから解決策を考えていきます。
「子供が可愛くない」という悩みを抱える人とはどんな人?
子供を可愛いと思えない悩みを抱える人に特徴的な共通点はあるのでしょうか?
親自身が愛されず育ってきた過去を持つ人
人の生き方には、その人の経験が反映される部分があります。
例えば親が小さい頃に愛されずに育ったなら、子供に愛情を持って接するだけのことに戸惑いを覚えるでしょう。また、日々怒鳴られたり叩かれてきたなら自分の子供にも同じことをしてしまう傾向があります。
怒鳴られる、叩かれる、愛情も示されることのないような辛い境遇も『親の姿の標準』として受け止めるしかない子供のときの経験は潜在意識にインプットされてしまうもので、その経験が自分の子育てにも反映されてしまう可能性は残念ながら高くなると言えるのかもしれません。
それでも、成長し親と離れ大人になる中で様々な人と出会い、我慢を強いられていた自分の過去と比較し、親の過ちを認識して「自分の子供には絶対に同じ思いをさせたくない」という考えにこぎつけ、ループを断ち切ることができればよいのですが、負のループを断ち切る作業は決して簡単とは言えません。
子供への接し方がわからない人
何も知らない生まれた瞬間から、子供には親とのコミュニケーションが必須です。
衣食住は子供の身体の成長と健康を守りますが、親子のスキンシップは子供の心を育てる栄養となりますね。これが、言葉を知らない赤ちゃんの頃からの語りかけ育児が大切とも言われる所以でもあります。
特に2歳くらいになると、自分でも積極的にいろんな表現やコミュニケーションをとりたくなる歳頃ですが、親が子供とのスキンシップを苦手とし乗り越えないままなら、それは親自身が子供に愛情を持てないという問題どころか子供の将来にも影響する問題に発展します。
日中は保育園に行っていても、すべて園に丸投げ…というわけには行きませんね。家庭でも親とのスキンシップが大切です。
子育ての理想が高い人
親の考える子育ての理想が高いと子供は理想を押し付けられて苦しい思いをし、親は理想に届かないフラストレーションが蓄積していきます。
そういったケースでは特に子育てに躓きやすく、理想の親子関係を叶えている他人の姿を見せられたとき、または祖父母や周りからの『親とはこういうもの』といった概念と比較してしまいがちで、頑張っても頑張っても届かない自身の評価を自身で下げ、自信喪失しその矛先が『思い通りにならない子供』に向けられることは少なくありません。
育児ストレスで余裕が無い人
友達の子供を見るのとは違い、実際の子育てとは大変なことがたくさんあって、もちろん可愛いだけでは育てていけません。
日常的にも子供が言うことを聞いてくれなかったり、なかなか寝てくれない子供を寝かしつけるたびに毎晩2~3時間も時間がかかるなど、上手くいかない子育てに時間を取られ過ぎている状況ではストレスは溜まりやすいと言えます。また仕事と家事の2足の草鞋をこなすのなら、度重なる子供の病気の対応で仕事にも影響し、精神的にも肉体的にも負担ことも珍しくはないでしょう。
育児をしたことがない人からの「子育ては大変なのはあたりまえ」「かわいい子供のためなら頑張れるはず」などといった言葉にも追い詰められるようなら、あなたの育児ストレスは危険ゾーン。
癒される瞬間も多いもののそれ以上に大変なときが多いのが子育て。上手にストレスコントロールをしていけないと、可愛いものを可愛いと思える余裕さえもなくなってしまうことがあるのです。
子供を可愛くないと思うようになってしまった状況と悩み
実際、どのようなときに親が自分の子供を可愛くないと思ってしまうのか、また一度そう感じてしまった人は、そのあとどんなことに悩んでいるのかをまとめました。
育児が想像していたよりも大変・うまくいかない
日頃から虐待などのニュースを見る機会が多くなり、子供が産む前は「可哀そう。絶対自分はこんなことはしない」と思っている人が多いと思います。ですが、虐待という結果だけを見て大変さを理解していない人は少なくありません。そういった人の多くが、実際に自分で子育てをしてみると『机上の空論と現実』のギャップに驚き「私はしないけど、こうなる気持ちも分かる」と意見が変わってしまうことも珍しくありません。
大変な日々子育ての中で、元来ストレスを溜めやすい人は、子供を可愛くない・接したくないなどと思ってしまうこともあるでしょう。
出産前と状況が変わりすぎて耐えられない
出産前はお酒を飲んで遅くまで遊んだり、仕事がない日は遅くまで寝ていたり…仕事はあってもまだ自分の好きに出来る時間は多く、好きなように生きやすいと言えます。
しかし、出産後は初めの1ヶ月は外に出られないばかりかその後の人生も自分よりも子供が優先されることは多々あります。また、通常は自分の活動に影響してでも子供の用事に時間と労力を費やしてしまうものです。
家事をしていても泣き出せば中断しないといけませんし、行きたい場所があっても特に子供が小さいうちは簡単には行けませんし、大きくなると大きくなったで今度は子どもの用事で時間が拘束されてしまいます。それが毎日続くと…。それでも『子どもがいる生活くらいは予想の範疇だ』と言い続けるうちは、この問題は解決しないかも知れません。
子供の顔が母親・父親の嫌な部分が似ている
自分や相手の顔の嫌いな部分が似てしまった…、など、子どもの外見をどうしても可愛いと思えない人もあります。
中身は関係ないでしょう、顔だけなら大丈夫でしょうと思いますが、嫌な経験を経て相手と離婚に至ったケースなどでは子供に非はないとはいえ子供の顔を見るたびにフラッシュバックにも似たストレスを感じてしまうことも…。
ですが、このように親のメンタルの深い傷が原因となる場合は、それ以上傷を広げないためにも改善に取り組むことが大切です。
家族に頼れなかったり、周りの目を気にする
父親の仕事が忙しかったり協力的でない場合、一緒に取り組むべきパートナーであるはずなのにもかかわらず頼りにくくなり、どんなに子育てで悩みを抱えていようが1人で抱え込んでしまうこともあります。
父親よりは実家のほうが頼りになる!という人もいますが、実家が遠いと預けるなど頼りに行くのも一苦労ですし他にも仲が悪いと相談や経験談を参考にしたりもしにくいものです。
ですが、ひとりでの育児は何かにつけて自信を持ちにくい面があります。
子供が外でワガママを言ってしまったときなど、家にいるときと同じように叱ってしまうことが、どう思われてしまうんだろうという不安から、周りを気にしてしつけるべきときにしつけられなかったり…。
どんな子も躾が必要で『いい子』は躾があってこそと無意識の理想をプレッシャーに感じてしまい、上手くしつけられていない我が子と親としての自分に自信が持てず、冷静に考えると元から存在するわけのない『思いやりのあるマナーをわきまえたいい子』ではない自分の子を可愛くないと思ってしまうことも。
兄弟の中で上の子だけが可愛いと思えない人も多い?
子供みんなが可愛くないということではなく、兄弟の中で一番上の子だけを可愛くないと思ってしまうことも多いようです。そう思ってしまう原因は何気なのか、その場合はどうすれば良いのでしょうか?
上の子可愛くない…出産に伴い子供が可愛くなくなる原因とは
上の子と下の子の年齢があまり離れていないケースでは、下の子の誕生に伴い、上の子が赤ちゃん返りをしてしまったり、力の加減もわからない年端の上の子が下の子へ興味を持ってしまうことに危機感を覚え、母親が上の子を嫌煙してしまうことがあります。
出産前はまだまだ小さいと思っていた上の子…、それでも実際に赤ちゃんと比較したときに新生児と比べると大きさも体力も当然違います。でも、まだまだ気持ちは赤ちゃん。親がそれを受け止められずに「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったのに!」という頭で接してしまうのが間違いなのですが、なにせ忙しい日々の中では冷静にそのように原因を捉え自分のあり方を考え直す余裕なんてないのです。
余裕のなさがあらわれやすい
赤ちゃんは喋っても「あ~」位。何を言っているわからない喃語ですが、特に意味のない喃語ですので、まさか親はその内容を『自分に対しての批判意見』という解釈をすることはありませんよね。
しかし、子どもがある程度大きくなり、3歳位になると覚える単語料は爆発的に増加し未熟ながらも言葉を操るようになります。それ故、意味が分かっていないのにひどい言葉や難しい言葉を使ったり、また子供が喋っている内容が分からないで思わずイライラしてしまうことも。
この頃の子供のコミュニケーションは忍耐力が必要となり、同時に親の気持ちの余裕のなさがあらわれやすい場面でもあります。
上の子だけが可愛くないを切り抜けるには
ストレスコントロールが必要なのです
少しの時間だけでも、家族に協力してもらったりして赤ちゃんと過ごす時間と、上の子と過ごす時間を別で取ってみましょう。上の子と下の子を比較したり上の子が下の子に危害を加えると思ってしまうから、イライラしやすいのです。
イライラしたときは一旦落ち着きを取り戻すことが大切です。『一週間、一ヶ月に一度は自由時間を設ける』『爆発しそうになったら5分間トイレに閉じこもる』などと言った方法もよく見かけますが、日頃から自分にあったストレスコントロールの方法を考えておくようにしましょう。ストレスコントロールの具体的な方法は後述します。
コミュニケーションをとりましょう
また、親子にとっては、きょうだい一緒ではなくそれぞれと接する時間も大切です。上の子だけを見て遊んでいると、可愛い部分や成長を感じられて愛おしくなります。
赤ちゃんのお世話で大変な日々の中でも、上の子ともコミュニケーションを取る時間を作りましょう。
赤ちゃんに比べると上の子は重たいですが、抱っこしてみたり一緒に遊んでみたり、少しワガママなどを言ったときも怒るのではなく耳を傾けゲーム感覚で一緒に解決したりすると、悪い所ばかりが思い浮かんでくることもへり愛情が戻ってくるはずです。
子供を可愛くないと思ってしまった人の対処法
子供を可愛くないと思ってしまったからといって今後もこどもがかわいくおもえないわけではなく、対処方法はあります。人によって原因も違えば対処方法も違うので、自分に当てはまった原因に対しての対処法を見つけていくようにしましょう。
1人の時間を設けましょう
ストレスを溜めたまま一人で抱え込んでいると、ますます辛くなり解決をしたくても中々できません。
ストレスが溜まっていると感じたら、少しの間だけでも子供を預かってもらったりしましょう。家族が近くに居なくても一時預かりなどをしてくれる機関があるので利用しましょう。
最初は一人の時間をうまく使えなくても、少しずつ、ストレス発散の方法を見つけたり、息抜きに慣れるように覚えていくことが大切です。
誰かに愚痴や悩みを相談しましょう
愚痴や悩みを外に出さないでいるのも、知らぬ間にストレスが溜まってしまうものです。
誰かに相談し、共感してもらったり相手の経験を聞かせてもらったりすると、楽になったり自分とは違うやり方を聞き、解決策を見つけることが出来るかもしれません。
子供が遊べる場所へ出かけましょう
家の中に子供と一緒に居るだけでは余計に疲れてしまうものです。外出がつかれると決め付けずに外に出ないでいると、子供も遊びたくて暴れだし、自分も気持ちの切り替えができずに下がったままで良いことがありません。
毎回ではなくても、室内で遊べる場所や小さい子でも遊べる公園など、子供が喜び遊べる場所にも遊びに行きましょう。1人で好き放題遊んだり、同じ場所に居る子供と遊んだりで親から離れて遊ぶ時間は子供のためにもなります。待ち時間は持て余してしまうかもしれませんが外の空気を吸うことがママ自身の気分転換にもなるでしょう。
子供の接し方に余裕をプラスする考え方を意識する
色々な原因で子供を可愛くないと思うようになったときには、以前どのように接していたか分からなくなることがあると思います。
ですが子供のワガママに対しては半分諦めましょう。行き過ぎたワガママはダメですが、人に迷惑をかけないことや危険なこと以外は、あまり気にせず疲れていれば散らかったまま放っておいても良いのです。
ほめるようにする
ちゃんとお片付けができたらしっかり褒めてあげると、続けてくれる可能性が高くなりますし、もしすぐにそうならなくても、褒めるときに子供の顔などをよく見るだけで癒されるものです。
もう1人で悩まないで下さい。貴方だけではありません。
小さなことでも積み重なり辛く悲しくなったりもして、子供が嫌い・可愛くないと思ってしまう人は沢山居ます。またこのような悩みは子供に対しての悩みであり愛情のあらわれという捉え方もできます。そう考えると、気が楽になりませんか?
また「わかってもらえない」とハナからあきらめるのではなく、家族に思い切って打ち明ければ、協力を得られたり、これをきっかけに関係が修復することもあるので、1人で悩まず周りを巻きこんで子育てをしていってください。