PTAを退会する方法
PTAを退会したい!強制加入ゴリ押し違法PTAの退会方法
PTAを退会したい…!当たり前のように強制加入をゴリ押し&役員抜擢&会費徴収する違法PTA、さらに不正や人間関係のトラブルなどの問題があると存在意義すら疑問に…。PTAを退会する方法や最初から入らない方法を考えていきましょう。PTAは任意加盟団体。無理を押し付ける体制に従うことはありません。
PTAを退会したい!PTAを辞めたいと思う5つのタイミング
PTA(Parent-Teacher Association、保護者と教師の会)は、学校に通う子どもたちの福利のために構成されている組織です。多くの公立校において組織され、国立校や私立校では「○○学校父母の会」や「○○の子どもたちを守る会」などの名前でPTAに類似した活動が行われています。
一昔前までは、子どもが学校に通うのと同じく、PTA活動をすることが当然のことと言う風に考えられていましたが、それに関わる保護者の環境変化やPTA活動を取り巻く問題を聞いたり体験したりするにつれ「本当にPTA活動をする意味があるのだろうか」「PTA活動を辞めても良いのではないだろうか」と考える人も増えてきているようです。
PTAの組織やPTA活動に疑念を抱いた親にとって「子供のため」は「それをしないと親としての意識にかけるわよね?」と言われているにも等しく、選択の余地すらない立場であることを悟らせるような「裏」のある言葉。これが、PTAへの不信感に煽りをかけ「PTAを退会したい!」と思う瞬間を作っていると考えられます。
具体的に組織のどのような活動に疑念や不信感を抱くのでしょうか??
PTA役員を押しつけられた
普段特別に意識していなかった「PTA」という組織を、急に身近なものとして感じるのは、やはり自分がPTA役員になったときではないでしょうか?。学区や学校によってはPTA活動が盛んで、PTA役員になりたいという人が多すぎて選挙になってしまうところもありますが、PTA役員の成り手が見つからず、順番に持ち回り形式で指名されてしまうところも多くあります。
そのような学校では、望むと望まざるに関わらず押し付けられるような形でPTA役員に就任してしまいます。未就学児の子どもがいたり、介護が必要な家族がいたりしても、なかなか言いだせる雰囲気ではないこともあるでしょう。「PTAにさえ入っていなかったら、このような大変な思いをしなくても良いのに・・・」と思うとき、PTA退会を本気で考えてしまいます。
PTA活動における不正を知った
例えば「弁護士が弁護士として活動するために弁護士会へ加入しなければならない」強制加入制度は法律に基づくものですが、PTAは加入を法律で定められていない、あくまでも「任意加盟の団体」。任意加盟の団体に加入するには両者合意の契約が必要です。
また、個人情報保護法が制定され、個人情報は本人の同意を得ずに第三者に公表したり、同意を得た目的以外には使用したりしてはいけないことは法によって定められています。
ですので、PTAの名簿から知り得た個人情報を他人に漏らしたり、自分の利益のために使用したりしているようなことがなくても、そもそも学校が「児童・生徒と保護者の名簿」などといった情報をPTAに流すこと自体が許されません。ですが、残念ながらこれが当たり前のようにまかり通っているケースは多いのが実情。
この事実を知ると、どこで自分の個人情報が不正に使用されていてもおかしくない、と実感しますし、それを我が物顔で行うPTA組織には関わりたくないと考えてしまうでしょう。
そのうえで子どもを通わせている学校のPTAでPTA会費を使って学校の教員や教育委員会への接待や贈り物をしたという話を耳に挟んでしまったら…。
「子どものための会であるはずのPTAが、そのような不正に加担しているとは!」と落胆し、PTAに一切の費用を支払うことも、不正をする団体に関わることもイヤになってしまうのは当然と言えます。
PTA活動を通じて個人情報が漏えいした
本来ならばPTAに加入するかどうか、PTAで個人情報を登録するかどうかも、各保護者に同意を得てから実施するべきなのですが、その手間を省いて慣例的に生徒名簿や住所録から個人情報を流用している学校、PTAは少なくありません。
それに加え、PTA役員やPTA会員が名簿の情報を他者に口外することもあります。特に親しいわけでもない人から「○○さんのおうちって、あの団地なんですってね?時々変質者が出るって聞いたことありますけど、お子さんは危ない目にあっていないんですか?」と言われて驚いてしまうことや「おうちで小児科をなさっているんですか?」と家業まで知られてしまうことも少なくないでしょう。
PTA役員を引き受けることができないと断るときには「なぜ、無理なんですか?みんな無理して引き受けているんですから、納得のいく事情を説明して下さい!」と詰め寄られ、言いたくないのに、生活に困っていて少しの時間でも働かなくてはならないことや徘徊癖があるなど目の離せない家族と同居していることなどを言わされ、挙句に必要もなくそれらの個人情報を言いふらされ、役員以外の人からも「お義母さん、大変なんですってね」「お仕事しすぎてお体を壊さないようにね」と言われてしまうようなことも。
保護者と教師で成り立つ組織ですから、「個人情報保護に対しての認識をしっかり持った人ばかりではない」ことも大きな問題といえるでしょう。
PTA活動において不快な経験をした
PTA活動において、何かの出来事をきっかけに、また、特にきっかけになる出来事はなくても特定の人の不興を買ってしまい、「大人の嫌がらせ」の対象になることがあります。
PTAの会合がある日を教えてもらえなかったり、持ち物の連絡をもらえなかったり、会合に出席しても露骨に無視されたりといった、陰湿で低次元な「大人の嫌がらせ」が、PTAという閉ざされた世界では起こり得るのです。
もちろん、子どもの世界でも「嫌がらせ」は絶対にいけないことです。子どもの手本となるべき親の世界ではなおさらです。そのような経験をした場合は、役員だけでなくPTA活動自体を辞めたいと思っても無理からぬことと言えるでしょう。
また、「嫌がらせ」は、保護者間だけで起こるのではありません。PTAは保護者と教師の会ですので、学校の教員と関わる機会も自然と多くなります。教師が特定の保護者を露骨に差別したり、特定の保護者にだけ取り入るような卑屈な態度を見せたりするなら、PTA活動に関わることすら嫌気が差しますよね。親が見ていないところでは、子どもに対しても不平等な態度を見せているのではと、学校自体に不信感を抱いてしまうかもしれません。
強制的にPTA活動に参加するように言われた
土日や祝日のPTA主催のアウトドアイベントや講演会などに、強制的に参加するように言われてPTA自体が嫌になることもあります。「親の勝手で参加しないのは子どもがかわいそう」といった、憐れむような目線で強制してきたり「参加しないということは、親としての責任を果たしていないことにもなりますよ!」と高圧的な姿勢でねじ伏せようとしてくる人も。
また、家庭や仕事の事情でどうしても参加できない平日昼間のイベントにも「なんとか都合をつけて参加できませんか?親の姿を子どもは見ていますよ」と、子どもを楯に取った脅し文句を言われることもあります。
あくまでも自由意思による自由参加であるはずのPTA活動。親としての「やる気」や「子どもを思う気持ち」を表現する場とはき違え、その価値観を誰にでもあてはめようとする保護者が少なからずいるのです。
トラブル必至?PTAを退会したい!
さまざまな場面で「辞めたい…」「退会したい…」と考えてしまうPTA活動。
本気で退会したいと考えても、多くの人がPTAの問題を直視せず、強制加入、個人情報漏洩などの不正を見て見ぬふりしてしまっている、一人「やめたい」と声を上げてもトラブルに直面してしまうことは目に見えています。どのような方法で退会にこぎつけられるか…を見ていきましょう。
PTA活動は自由意思で行うもの
子どもを小学校や中学校などの義務教育機関に通わせること自体は、保護者の義務です。
子供が心身健康な状態であるにもかかわらず、親の勝手でこの義務を怠ることは、国民として許されるべきことではありません。ですが、子どもが通っている教育機関の保護者会やPTAに加入することには、法的義務は発生しません。
PTA活動は自由意思で入会するべきものですので、初めから不参加であっても、途中で退会することも、すべての保護者に認められている権利なのです。
また、PTA入会の意思を確認せずに、会費を徴収したり、銀行口座からの自動引き落とし契約を結んだりすることも違法行為です。PTA入会の意思を確認し、会費を徴収することに同意を得てから、支払うべきものなのです。
入ってしまったときの退会方法
気が付けばいつの間にかPTAの会員になってしまっていたという人もいます。
一仮定一役員などと、わけのわからない平等精神をもって加入の意思を確認されることもなく、当たり前のように半ば強制的にPTA役員としての仕事を割り振り、平気な顔をして活動資金も徴収してしまうPTA。何も言わない(言わせない)のをいいことに、ずけずけと当たり前にふるまってくるのがPTAですので、どうしてもPTAとは関わりたくないと思う方は、「退会手続き」を行いましょう。
「入会していないのに退会をするのは変!」だと感じるかもしれませんが、法に基づいた強制加入団体でもないくせに強制加入方式をとっているPTA組織が多いのが実情ですから、辞めたいときは「退会手続き」を取るようにしましょう。
退会手続きの流れ
PTA会長に、文書でPTA退会を知らせるのが一般的な方法です。PTAは保護者だけでなく学校教員も関わる組織ですので、PTAから退会したい旨をクラスの担任に伝えても問題ありません。いずれにしても、口頭では証拠が残りませんので必ず文書で記すことが大切です。
基本的にはどの学校のPTAも、独自の「退会届」用紙を準備していませんので、各自が作成して捺印し、PTA会長に退会知る旨を伝えましょう。「退会届」には、次の内容を含んでいることが望ましいでしょう。
PTA退会届に含めるべき内容
- 「PTA退会届」「PTA退会依頼書」等、PTAを退会するための文書であることを示す表題
- PTA会長の個人名(分かれば)に宛てた文書であることを上部に示す
- 執筆した日付
- 退会すると言う意思を示す言葉
- 保護者の名前と住所
- 学校に通う子どもの学年とクラス・氏名
退会する理由は書かなくても問題はありませんが、どうしても納得できないことや直接の原因になったことを知らせたい場合は、理由を明記する方が良いでしょう。
また、担任の教師から渡してもらう場合以外は郵送となりますが、相手が書類を受け取ったと言うことを公的に示すためにも、普通郵便ではなく『内容証明」で郵送するようにしてください。
退会が拒否された場合には
公立小中学校のPTAは保護者の自由意思で入会する組織ですので、退会が認められないと言うことは法的には認められません。ですが、そもそも法を無視した組織ですので、自由意思で入退会できるはずの公立小中学校PTAにおいて、退会をしようとしたら、退会届が受理されないということもあるかもしれません。
PTA役員など組織に関わる人が悪いなら退会するまでには苦労を伴います。教育委員会や市区町村役場の人権問題を担当する課に申し出るか、精神的負担が大きくなるときは最初から弁護士を通じても良いでしょう。
また、私立学校で、入学の条件に「保護者は父母会に入ること」などが決められている場合は、入会することが前提となっていますので、入会・退会を保護者が選択できないことも。
そもそも最初からPTAに入りたくない
個人情報保護法令により、学校側は保護者に意思を確認せずに個人情報をPTAなどの団体に渡してはいけないことになっています。ですが、自動的にPTAに加入してしまう学校がほとんどという現状を鑑みると、学校側が入学までのいずれかの時点でPTAに個人情報を渡していたり、保護者が気付かないような形態でPTAに個人情報を渡すことに同意させていたり(給食費の引き落としを説明する文書の中で、小さく「PTA会費も併せて引き落とされます」と注意書きがしてあったりするケースが多い)することがあるようです。
これを放置しておいて、あとから「PTA退会届」を提出するというのがイヤ、というときは最初からPTAに入会しない選択もできます。
PTAに入らない方法
多くの学校では、入学式の後や初めての懇談会の機会に、最初のPTAの説明会を実施しています。ですから、入会したくないという方は、その最初のPTA説明会の機会に入会しない旨をPTA役員やPTA会長に伝えれば良いわけです。
とは言っても、まだ親しい人もいない状態で、手を挙げて「PTAには入会しません!」と宣言するのはかなり勇気がいますよね。悪目立ちしてしまって、その後、ママ友ができなくなってしまったり、子どもにまで悪い印象がついてしまったりする可能性も考えられます。
PTAに入らないなら入学前に対処を!
現実的には入学式までに学校側に出向いて「PTAには入会しないこと」と「PTAに個人情報を渡さないこと」を伝えることが一番です。
子どもへの影響が気になる場合は「PTAに入会しないと言うことを、第三者に言わないように」という文書を作成し、教員側の同意を得ることも出来るでしょう。
いずれも、口頭だけで伝えてしまうと、後になってから「言った」「言っていない」の不毛なやりとりに発展しかねませんので、必ず文書を作成し、相手の捺印もしくはサインを得るようにしてください。この際の文書には次の内容を含めるようにしましょう。
PTA非入会届に含めるべき内容
- 「PTA非入会届」「PTA非入会依頼書」等、PTAに入会しないための文書であることを示す表題
- PTA会長の個人名(分かれば)に宛てた文書であることを上部に示す
- 執筆した日付
- 入会しないと言う意思を示す言葉
- 保護者の名前と住所
- 学校に通う子どもの学年とクラス・氏名
PTA側はもちろん、保護者側も柔軟な対応が必要
PTA活動に賛同できない場合は、入会しないという選択肢や退会するという選択肢もあります。とは言うものの、事を荒立ててしまうのは大人として好ましい態度とは言い難いですよね。
会活動はできなくても会費は支払う等出来る限り柔軟な対応を取れるよう、よく考えてみることも必要と言えるでしょう。