部屋が寒いときの対策方法

部屋が寒いのはなぜ?冷気を防ぎ暖房効率を上げる対策17

部屋が寒いと悩んでいる方は、寒さや冷え込みの原因をチェックし、効率的に部屋を暖めましょう。資源ゴミや100均グッズなどを利用したお金をかけずにできる床や窓の冷気対策、ストーブやエアコンの暖房効率をよくして電気代を節約するセルフ防寒対策、リフォームで可能な寒さ対策をご紹介します!

部屋が寒いのはなぜ?冷気を防ぎ暖房効率を上げる対策17

部屋が寒い原因は?なぜこの家はこんなに冷え込むの!?

部屋が寒いので憂鬱、電気代や暖房費がかさんで仕方ない…と悩んでいませんか?賃貸アパートやマンション、持ち家など、家の構造や立地によって特に冷え込む家というのは存在するものです。

期待に胸躍らせていた新築の家の部屋が寒いと気持ちまで沈んでしまいますし、賃貸なら「前の家はこんなことなかったのに」と引っ越しも検討したくなります。

しかし、部屋が寒いといっても原因は様々で、ちょっとした工夫で対策でき、快適に過ごせることもあります。ご自身の部屋の寒さの原因は何なのか、ぜひチェックしてみて下さい。

窓から冷気が伝わりやすい・耐熱性能が悪い

窓から入る冷気と暖房器具

部屋の温度が下がる最も大きな原因は、窓からの冷気です。窓の断熱性能が悪かったり、建て付けが悪く、スキマが空いていたりする場合は特に寒くなります。そのため、部屋が寒い場合にはまず、窓の冷気対策から始めるのが得策です。

日当たりが悪く、日差しが差し込まない

部屋が寒いのは、日当たりの悪さが原因のことが非常に多いものです。まわりに高い建物があったり、住宅密集地だったりすると部屋の日当たりが悪く、日差しが入ってきません。
特に冬場は太陽の位置が低くなるため、より日差しが入りにくくなります。そのため、部屋全体が暗く寒くなってしまいます。

家の周りに風を遮る建造物がない

周囲に遮るものがない一軒家の冬

家の周りに大きな建築物があると日当たりが悪くなってしまいますが、反対に空き地や田畑が多いと、風を遮るものがないため、風が直接家に当たるようになります。特に山や海の近くは風が強く吹くので、室内の温度が下がってしまい、部屋が寒いと感じてしまうのです。

ドアや窓などの建具にスキマがある

ドアなどの建具にスキマがある状態だと、外からの冷気が部屋の中に流れ込んできます。また、廊下と隔てるドアが歪んでスキマが多くなると、玄関→廊下→部屋の順に冷気が流れ込んでしまい、部屋が寒くなってしまいます。

特に築年数が古い建物だと、建具が歪んできたり、パッキン部分が劣化したりして冷気が吹き込んできますので建具に歪みや劣化がないかチェックしてみましょう。

吹き抜けなど天井が高くなっているので暖気が上へ流れてしまう

吹き抜けのある家

吹き抜け方式など天井が高い家は、解放感が魅力的ですが、暖かい空気が天井付近に溜まってしまうため、空調コスト(夏は冷房費・冬は暖房費)がかかるというデメリットを併せ持ちます。

特に暖かい空気の方や冷たい空気より軽いため、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まってしまうので、部屋が寒くなってしまいます。

リビング階段などドアがついていない場所がある

家族とのコミュニケーションが重視される中で、人気なのがリビング階段です。ですが、リビング階段のデメリットとして、扉がついていないリビング階段の場合、吹き抜けと同様に階段から2階に向かって暖かい空気が流れてしまいます。

また、賃貸などの場合、部屋の広さの関係で廊下と部屋の間にドアがなかったり、脱衣室にドアがなかったりします。玄関と直につながっていると、外からの冷気が部屋に入り込んでしまいます。さらに、部屋からの暖かい空気も流れてしまうため、暖房効率が上がりません。

断熱材の入れ忘れなど住宅そのものに欠陥がある

天井せ施工された断熱材

残念ながら部屋が寒い根本原因として、住宅そのものに欠陥がある場合もあります。特に多いのが断熱材の入れ忘れです。壁の内側の問題なので施主自身も気が付かないことが多いため、気づかずに暮らしているということも多々あります。

ひどい場合には大部分の断熱材が入れられていなかったというケースもあり、新築にも関わらず、あまりにも寒いという場合は、一度専門機関に欠陥はないかチェックしてもらうことも大切です。

100均などの便利グッズも!暖房費の節約になる部屋が寒いときの対策方法

部屋が寒いと気持ちまで憂鬱になりますが、100円ショップやホームセンターなどで手に入る便利グッズや時には自宅にある資源ごみなどでお部屋を冷え込まないようにすることも可能です!今すぐ手軽に出来て、節約にもなる、お金があまりかからない寒さ対策方法をご紹介します。

1.プチプチ(エアクッション)を窓に貼り、冷気が部屋に入らないようにする

エアクッションを貼った窓

梱包材として使用されているビニール製のプチプチシート(エアクッション・気泡緩衝材)を窓のガラス面や枠に貼ることで冷気がシャットアウトされます。
プチプチの中にある空気が層になり、外気を遮断してくれるのですが、特に冷え込む朝と夜は効果が歴然。また、結露が酷い窓に結露対策としても使えます。

プチプチシートなら梱包材として入っていたものを使えるので、材料費はゼロ円です。貼る時は窓に汚れをしっかり拭き取ってから、剥がせる両面テープで密着するように貼りましょう。

ネットやホームセンターなどでは、水でぬらすことで窓にピッタリと貼れる耐熱シートも売られています。より高い効果を期待するなら、専用商品の利用も検討してください。

2.ラグやカーペットの下にアルミシートを敷く

カーペットの下にアルミシートを敷く

部屋のラグやカーペットの下にアルミ耐熱シートを敷くことで、床からの冷気を遮断してくれます。こたつの下に敷くラグの下に敷くのもおすすめ。こたつと一緒に使用することで、暖房効果を上げることができます。

アルミシートは100円ショップやネットショップで手頃な価格で購入できます。最近ではパズルマットタイプも販売されています。シートよりもさらに厚みがあるので、高い保温効果を期待できます。

3.床に段ボールを敷き、冷気をシャットアウト

「一時的なものだし、お金をかけるのはもったいない」という場合には段ボールを敷いてみましょう。段ボールはスーパーなど無料で配布しているところもあります

段ボールを敷くことで、床からの冷気をシャットダウンすることができ、さらに汚れたら処分することができるので、ペットがいるお宅にもおすすめです。

見栄えが気になる場合には、段ボールの上からラグを敷いてしまえば分かりません。お手軽なのに効果抜群と、冷え込みが激しい洗面所などに取り入れている方も多いです。

4.パズルマットやタイルカーペットを敷き詰める

タイルカーペット

パズルマットやタイルカーペットを敷き詰めることで、床からの冷気が防げるので部屋が暖かくなります。パズルマットやタイルカーペットは100円ショップでも手に入ります。

防音効果も高く、外して丸洗いもできるので小さいお子さんがいるご家庭にも人気です。デザインも子供部屋にピッタリのカラフルな物から、リビングに合うシンプルな物まで豊富なので、好みの物が見つかります。

5.カーテンを保温性の高いものに買い変える

カーテンは、種類によって保温性が高いものと低いものがあります。メーカーによってはランクSA~ランクCとランク分けすることで、保温性の高さを表示している物もあります。

今使っているカーテンが保温性の低いランクの場合、最もランクが高いSAランクに買い換えてみるのも良いでしょう。SAランクであれば、保温性が28%以上となるので、保温性15%のランクCより2倍近く保温性が高くなります。

さらに、カーテンの長さを長くすることでより冷気をシャットアウトすることができます。カーテンレールを上部に付け替え、カーテンを長くすればより暖かくできます。

また、太陽が当たっている昼間はカーテンを開けて暖かさを取り込み、夜はその暖かさを逃がさないよう日暮前にカーテンを閉めるようにしましょう。

6.窓にスキマテープを貼る

窓にスキマテープを貼る

窓からのスキマ風が気になる場合は、100円ショップなどで手に入るスキマテープを使いましょう。スキマテープを貼ると、スキマ風が部屋に入らないので、部屋の温度が下がりにくくなります。

さらに、部屋の暖かい空気も逃さないので、部屋の暖房効率を上げることができます。使い方もサイズに合わせてカットしたら貼り付けるだけなのでとても簡単!プチプチシートと合わせて使用すれば、冷気を大幅に遮断することが可能です。

7.お部屋のインテリアを暖色系に変える

人は全く同じ温度であっても、部屋の色によって温度に違いを感じることが分かっています。特に青や水色などの寒色系の色は寒々しく感じ、赤やオレンジなどの暖色系の色は暖かく感じます。

そのため、お部屋のインテリアを赤やオレンジ、黄色などの暖色系で揃えましょう。また、ファーのラグやクッションカバー、ブランケットなどモコモコした物を揃えれば、より暖かい雰囲気になります。

寒い部屋は効率的に温めよう!エアコンやストーブの暖房効率を上げる方法

暖房をつけているのにイマイチ暖かくならないという場合には、工夫して暖房効率を上げるようにしましょう。部屋が寒いと余分に暖房費がかかりますので、暖房効率を上げる方法をご紹介します。

8.サーキュレーターを一緒に使い、温かい空気を循環させる

サーキュレーターで室内の空気を循環させる

部屋が寒い時、暖房と一緒に使いたいのがサーキュレーターです。暖かい空気は上に溜まりがちなので、サーキュレーターでお部屋の空気をかき混ぜることで、暖かい空気が全体に行き渡り、部屋全体が暖かくなります。特に足元が冷えるという場合におすすめの方法です。

サーキュレーターは安いものだと1万円未満で購入できますから、毎年かかる暖房費を考えたり、「部屋が寒い!」という悩みを解決してくれるなら、お得な買い物といえそうです。

9.加湿器や洗濯物を活用して、部屋の湿度を上げる

日本やアジア圏の国々は湿度が高いため、夏場は気温以上に暑く感じます。同様に冬でも部屋の中を加湿をすることで、暖かく感じられるようになります。加湿器がある場合は、加湿器で部屋の湿度を上げましょう。

濡れているタオルや洗濯物を部屋に干しておくだけでも加湿は可能です。エアコンやストーブを使っている場合、部屋の湿度を上げれば乾燥を防げて、風邪予防にもなるのでぜひ試して下さい。

10.窓下用ヒーターをつけて、温かい空気の壁を作る

窓の近くでは、冷やされた空気が下降してくる「ダウンドラフト」と呼ばれる現象が起こります。足元に冷たい風が来るのは、スキマ風ではなく実はこのダウンドラフト現象である可能性もあります。

そこで使いたいのが窓下用ヒーターです。価格は1万円から3万円とやや高額ですが、暖かい空気の壁を窓に作ってくれるため、冷気遮断の効果は大きいです。

ご自宅の条件によって異なりますが、部屋の温度が5度違ったという実験結果もあります。窓下用ヒーターはコンセントさえあれば、設置するだけでOKなので工事が必要ありません。窓から強い冷気を感じるという場合は検討してみましょう。

11.1日中の換気をやめる

最近建てられた住宅には、ハウスダストやアレルギーを防ぐために24時間換気システムがついています。壁についた換気口だけではなく、窓枠自体に換気用の穴があるタイプも見られます。

体調に問題がないようであれば、一時的に一部の24時間換気を切るか、穴を塞いでみるのも手です。外からの冷気をより遮ることができるので、部屋が暖かくなります。

12.リビング階段やドアがない部分には扉をつける

室内の冷気と暖気の流れ

扉がない部屋にはリフォームで扉をつけることで、2階に暖かい空気が逃げることを防ぐことができます。特に分譲住宅の場合、扉がついていないことがあるのでリフォームでつけるようにしましょう。

もし、少ない予算で済ませたいなら、スクロールカーテンやアコーディオンカーテンをつけるだけでも大きく違います。暖かい空気が留まってくれるので、暖房効率がぐんと上がるはずです。

13.建具のゆがみを調整し、スキマをなくす

ドアなどの建具が歪んでいる場合は、ネジを締めることで調整することができます。ドアの上下の部分や、蝶番の部分に調整用のネジがあるので確認し、ドライバーで調整してみましょう。スキマがなくなるので、冷気が部屋に入り込みません。

部屋が寒いのにもう耐えられない!リフォームで出来る寒さ対策方法

「部屋が寒くてもう耐えられない!」とお悩みの場合、家の築年数が経過している場合、持ち家ならリフォームを検討してみるのも良いでしょう。寒さ対策に効果抜群のリフォーム方法にをご紹介します。

14.寒冷地と同じような「二重窓」にする

二重窓

北海道など寒い地域で実際に使われているのが二重窓です。窓を二重にすることで、日の光をきちんと通し、冷気を遮断してくれますし、結露の対策にもなります。

窓を二重窓にするとコストはかかりますが、年間2万円ほど暖房費が安くなったというケースもあります。暖房費がかかっている場合は二重窓にすると節約効果も期待できるでしょう。

15.アルミサッシから樹脂サッシへ変える

アルミサッシは熱が伝わりやすい分、外が寒いとサッシ自体が冷えてしまいます。そのため、サッシから冷気が伝わって部屋の温度が下がってしまいます。

そこでおすすめなのが樹脂サッシです。樹脂サッシはアルミに比べて熱伝導率が低く、アルミサッシに比べるとなんと1000分の1。

実際、その性能の高さから寒い北欧を始め、多くの国で樹脂サッシが多く使われています。二重窓は開け閉めや掃除が面倒という方は、樹脂サッシへのリフォームがおすすめです。

16.断熱材を追加する(耐熱パネルを貼る・外壁に塗るなど)

築年数が古い場合、断熱材の性能が今ほど高くないということが挙げられます。その場合、断熱材を追加しましょう。

既存の壁の上から断熱パネルを貼る方法や、外壁に塗るタイプの断熱材を塗布する方法など、様々な方法があります。工法によって工期や予算も様々なので、ご自身の状況に合わせた工法を選びましょう。

17.床暖房を取り入れる

床暖房の施工

床の冷えがが気になる、足元の冷えが辛いという方に、おすすめなのが床暖房です。床暖房は床から暖めてくれるので、冷え性の方でも快適に過ごせます。

また、電気カーペットや石油ストーブなどと違い、安全で空気の乾燥や汚れを気にせずに使うことができます。そのため、小さいお子さんがいるご家庭やペットがいるご家庭を中心に人気があります。

主なタイプはガスで温めたお湯を流す温水式と、電熱で暖める電気式タイプがあります。電気料金が気になる場合は、夜間に蓄熱する蓄熱タイプもあるので、それぞれメリットデメリットをよく比較してから取り入れるようにしましょう。

部屋が寒いと気持ちも沈む!暖かいお部屋で快適に過ごしましょう。

部屋が寒い時の様々な対策方法をご紹介しました。部屋が寒いとなんだか気持ちも沈み、元気がなくなってしまいます。ですが、ちょっとした工夫をするだけで、お部屋の温度や体感温度は上げることが可能です。

「部屋を暖める=エアコンを強くする」といった考え方をしていると、暖房費がどんどん膨れ上がっていきます。電気代は節約できる!今からできる効果的な節電方法も参考に、まずはお金をかけずに出来る寒さ対策アイデアから順に挑戦し、暖かいお部屋で快適に過ごしましょう!