シミ抜き方法の基本を知ればもう汚れ知らず!
シミ抜きの方法に悩んでいませんか?小さな子供がいると、洋服や家具がシミだらけになっていることはありませんか?どんなに親が気を付けていても、子供は汚す天才なので防ぎようがありません。
汚れがつくことを防ぐのは難しいですが、あらかじめシミ抜き方法を覚えておけば、いざというときに役立ってくれること間違いなしです。泥や食べ物など、シミの種類別に対処方法と使用洗剤などを紹介します。
シミを完全に抜き取る方法!シミ抜きの基本
シミ抜き方法のポイントは、シミができた際の対処方法が的確であれば、シミは綺麗に落ちやすいということです。しかし、対応が遅れたり間違った方法で染み抜きを実践すると、汚れが広がってしまったり、シミが沈着する原因になるので注意が必要です。すべてのシミに共通するシミ抜きの基本を紹介します。
ただし、和服や毛皮などの特殊な素材でできているもののシミは、自分できれいにしようとせず、プロにクリーニングを依頼するのが賢明です。
外出先でシミができた!その場でできるシミ抜きの対処方法
外出先で、子供が食べ物や飲み物をこぼして着ている服にシミができた場合は、すぐにティッシュとハンカチを使って応急処置をしましょう。
まずティッシュペーパーを水で濡らし、シミの部分を軽く濡らし汚れを浮きやすくします。シミの裏側に乾いたハンカチを当て、シミの上から乾いたハンカチかティッシュペーパーでシミを押さえるようにトントンとたたきます。この時ごしごしとこするとシミが沈着しやすくなるので、注意が必要です。
シミが薄くなったら、最後に乾いたティッシュペーパーで水分を拭き取ります。汚れをすぐに処置することで、シミになることを防ぐことができます。
シミが濃く、落ちづらい場合は、ハンドソープやせっけんを濡れたティッシュペーパーに少量なじませると、シミが浮きやすくなります。
応急処置の後はシミ抜きの前処理を行う
シミの応急処置を施した後は、シミ抜きの前処理を行いましょう。前処理を行うことで、シミが残りづらくなります。ケチャップなどをポツンと落としたような部分的なシミには、洗濯用洗剤や衣料用漂白剤(酵素系)を原液のまま直接塗布して、汚れを浮かしましょう。
ジュースをこぼしてしまったような全体的なシミの場合は、汚れの範囲が広いのでつけ置きしましょう。この時使用する洗剤は、衣料用漂白剤や洗濯用洗剤です。
靴下やえり、そでなどのシミには、スプレータイプの洗剤や、塗布タイプの洗濯用洗剤を利用しましょう。汚れがひどい場合は軽くもみ洗いすると、汚れが落ちやすくなります。
シミ抜きをするときの注意点
汚れを落としたいからといって、スプレータイプや塗布タイプの洗濯用洗剤と、衣料用漂白剤(酸素系)を同時に塗布することは避けましょう。衣類の変色や素材の傷みにつながるので、薬剤を原液で掛け合わすことがないようにしましょう。
シミ抜き方法の基本まとめ
- シミはスピード勝負!シミがついたらすぐに応急処置と前処理を行う
- シミの性質に合った洗剤や薬剤を使用する
- 「シミをたたき出し、他の布にシミを移す」ことを心がける
- シミの広がりを防ぐため、シミ抜きは周辺から中心に向かって行う
- 和服や毛皮、特殊な素材の衣類は無理にシミ抜きを試みず、クリーニング店のプロに任せる
汚れの種類別!衣類のシミ抜き方法を紹介
シミ抜き方法の基本を踏まえたうえで、汚れ別にシミ抜きの対処法を紹介します。衣類を汚してしまった際に慌てることなくシミを抜くことができるよう、汚れ別の対処法を覚えておきましょう。
飲み物など水溶性のシミ抜き方法
しょうゆやお茶、コーヒー、ワインなどの厄介な水溶性のシミ抜き方法を紹介します。用意するものは、洗濯表示に沿った洗剤と、乾いたタオル、古い歯ブラシです。
- 乾いたタオルを折って敷き、シミのついた部分がタオルに接するように衣類を置く
- 水で濡らした歯ブラシでシミの周辺から中心に向かって叩く
- 頑固な汚れの場合は、洗濯表示に沿った洗剤を少量塗布して叩き込む
- タオルの位置を少しづつ変えてシミをタオルに移すようにする
- 最後に回りが輪染みにならないように境目をぼかし、タオルで水分を吸い取り、自然乾燥さる
頑固な血液のシミを抜く方法
子供の擦り傷や鼻血からの血液汚れも、上記で紹介した水溶性のシミと同様の処理方法をしましょう。血液はたんぱく質を含むためお湯で固まり、シミが落ちなくなります。必ず水で処理を行うようにしましょう。
食べ物や飲み物の汚れ以上に血液のシミは頑固なので、放っておくと取れなくなってしまいます。できるだけ早くシミ抜きを行いましょう。
化粧品やボールペンのインクなどの油分を含む汚れのシミ抜き方法
口紅やボールペンのインク、チョコレートなどの油分を含む頑固なシミは、まず上記で紹介した水溶性のシミの落とし方を活用しましょう。それでもシミが落ちない場合は、ベンジンや消毒用のアルコールを固くたたんだハンカチなどに塗布し、衣類のシミ部分を裏側から叩きましょう。
ベンジンやアルコールを利用する際は、近くに火の気がないことを確認し、換気に注意しましょう。
カレーなどの油分を多く含む食品のシミ抜き方法
カレーやドレッシングなどの油分の多い料理をこぼし、衣類にシミがついた場合は、中性洗剤と古い歯ブラシ、酵素系衣料用漂白剤を用意しましょう。
中性洗剤の原液を歯ブラシにつけ、シミになった箇所に叩き込みます。その後、酵素系の衣料用漂白剤をぬるま湯で薄め、つけ置きします。シミが薄くなってきたら、通常通り洗濯機を回しましょう。
牛乳や母乳のシミ抜きの方法
牛乳や母乳も、意外と頑固なシミになりやすいです。また、シミだけでなく、ニオイも付きやすいので、汚れが付着してしまったら早めに対処しましょう。
用意するものは酵素配合の洗剤と酵素系の衣料用漂白剤です。洗剤を混ぜ合わせぬるま湯でつけ置きし、洗濯機で通常通り洗えばシミは落ちます。漂白剤はニオイや雑菌を防ぐためにも有効なので、ニオイ残りが強い牛乳などのシミには必ず利用しましょう。
意外と頑固!果汁の落とし方
ももやブルーベリーの汁など、果汁によるシミは案外頑固で強敵です。シミをつけてしまったら直ちに応急処置を施し、シミ抜きを行いましょう。
用意するものは、酵素配合の洗剤と、衣料用漂白剤(酵素系)です。2つの洗剤をバケツの中に入れ水で溶き、つけ置きします。シミが薄まってきたと感じたら、洗濯機で通常通り洗いましょう。果汁は放置してしまうとシミになりやすいので、できるだけ早く対処しましょう。
厄介すぎる!墨汁のシミ抜き方法
習字の授業がある子供がいる家庭では、墨汁汚れに頭を抱えることも多いですが、墨汁のシミも意外な薬剤を利用すれば、あっさり落ちてしまうのです。用意するものはキッチン用のアルカリ性洗剤と固形石鹸のみです。
衣類の墨がついた部分に水で2~3倍に薄めたアルカリ性洗剤をかけ、固形石鹸でこすり、もみ洗いします。墨が全体に広がったらすぐに水洗いし、またアルカリ性洗剤と固形石鹸で揉み洗いします。
この動作を繰り返すだけで、頑固な墨汁がきれいに落ちるのです。ただ、時間が経過してしまうと落ちづらくなるので、素早い対応が大切です。
吐しゃ物のシミの落とし方
子供が嘔吐してしまい、布団や洋服にシミがついてしまった場合の対処法を紹介します。まず小皿に酵素系液体漂白剤とセスキ炭酸ソーダを1:1の割合で混ぜ合わせ、ペースト状にします。それを歯ブラシに塗布し、シミになった部分にトントンとたたき、浸透させます。
そのあとドライヤーで加熱し、最後に水でといたクエン酸をシミの部分に塗布します。その後少したってからよくすすぎ、シミ抜き完了です。布団など洗えないものについてしまった場合は、固く絞った濡れタオルでよく拭き取りましょう。
子供にはありがち!鉄さびの落とし方
古い遊具で遊んだら、洋服に鉄さびが付着してシミに…。という時は、無理にこすらず還元系の衣料用漂白剤を溶かしたぬるま湯に漬け込みましょう。酸化が進んだ汚れである鉄さびを落とすためには、酵素系の衣料用漂白剤では効果がないので要注意です。還元系の衣料用漂白剤は、洋服のシミだけでなくシンクに付着した鉄さびのシミにも効果的です。
漂白剤の効果を高めたいからといって、熱いお湯を使用すると衣類の色落ちや傷みにもつながりますので、使用時は注意が必要です。
お気に入りの洋服をよみがえらせたい!黄ばみの落とし方
久しぶりに出したお気に入りの服が黄ばんでいる…なんてことありませんか?衣替えのシーズンに置きがちな悲劇です。洋服の黄ばみの原因は主に皮脂汚れなどのたんぱく質が原因といわれており、襟元やわきの部分など汗をたくさんかく部分に黄ばみが濃くつくのです。頑固な黄ばみから洋服を復活させる方法をご紹介します。
全体的な黄ばみは漂白剤でつけ置き
衣類が全体的に黄ばんでしまっている場合は、酵素系漂白剤と洗濯洗剤に40~50度くらいのお湯を加え、1時間ほどつけ置きしましょう。40度以上のお湯をつけ置きに使用するのは、水では皮脂汚れが落ちにくいからです。プリントなどがない真っ白な衣類の場合は、黄ばみの度合いによっては2~3時間放置しましょう。
襟や袖などの頑固な黄ばみには直接アプローチ
襟袖用の部分用洗剤を利用するのも効果的ですが、自宅にあるもので強力な部分用洗剤を作ることができるのです。まず洗濯洗剤と酵素系漂白剤を40~50度のお湯を張った洗面器に入れ、混ぜ合わせます。次に使い古しの歯ブラシに食器用洗剤をつけ、汚れが気になる袖や襟に塗り込み、その上から酵素系漂白剤と重曹を1:1で混ぜ合わせたペーストを塗ります。
そのあと洗面器の中に2~3時間漬け込み、最後に洗濯機で洗います。襟や袖など黄ばみやすい部分には直接塗り込み、さらにつけ置きする方法で頑固なシミにアプローチしましょう。
プロ伝授!どんなシミも9割落ちる「魔法水」のレシピ
汚れの種類別で異なるシミ抜きが、面倒だと思う人におすすめなのが「魔法水」です。魔法水というのは商品名ではなく、自宅にあるもので作れるプロ直伝のシミ抜き剤なのです。
作り方はいたって簡単で、用意するものは液体の酵素系漂白剤と重曹、食器用中性洗剤のみです。一度付着したら落ちづらい血液や、子供のおもらし跡などを落としてしまうほどの威力を発揮する、魔法水の作り方を紹介します。
魔法水の作り方
- 液体の酵素系漂白剤を小さじ3、重曹を小さじ1、食器用中性洗剤を3滴を容器に入れる
- 5回ほど軽く混ぜ合わせたら魔法水の完成
- シミのある部分の下にタオルを引き、シミの上から魔法水を塗布してとんとん叩き込み、タオルにシミを移す
- 魔法水の使用後は必ず水ですすぎ、洗濯機で丸洗いする
魔法水使用時の注意点
魔法水を混ぜすぎてしまうと化学反応を起こし、漂白効果がなくなるので混ぜすぎに注意しましょう。魔法水は作り置きすることができないので、作ってすぐに使い切る気持ちでシミにたっぷり塗布しましょう。いくらシミを落としたいからといって、魔法水で衣類をつけ置きすると化学反応が強く出すぎてしまうのでNGです。
洗えない部分のシミはどうする?対処方法一覧
洗えないものについたシミ抜き方法はどうすればいい?洗濯機で洗えたりつけ置きできる衣類と違って、ソファなどの家具やフローリングについたシミの対処は厄介です。壁や床の素材や、家具に使われいる素材別に、できるだけシミを残さないための応急処置や洗浄方法を紹介します。
レザー家具のシミ抜き方法
レザー素材の家具にシミをつけてしまった場合の対処法を、汚れの種類別に紹介します。革張りの椅子や車のシートにレザーが使われている場合も、これから紹介する方法で洗浄すると良いでしょう。
飲み物をこぼしてできた水溶性のシミ
水や雨などのシミは輪染みと呼ばれ、水滴によって皮革の中の染料が流れ出してしまうことが原因で起こります。対処方法として、まず柔らかい食器用スポンジを水に浸し、しっかりとしぼって輪染みの部分を軽く叩きこみながら水分を補います。その後柔らかい布で全体をよく拭き皮革用クリームを薄く塗り、再度別の柔らかい布で拭き上げ、形を整えて陰干しで自然乾燥させます。
食べこぼしなどの油分の多いシミ
子供が食べこぼした油分多めのシミがソファーについてしまった場合などには、レザーシャンプーを用いましょう。シミ部分の汚れを取り除き、全体的に空拭きします。
レザー専用のシャンプーを泡立てるか、スプレータイプの泡をシミ部分に載せ、全体的にやさしく洗います。洗い終えたら柔らかい布で泡を拭き取り、陰干しで自然乾燥させ、仕上げに革用クリームで油分を補ったら染み抜き完了です。
無垢フローリング材などの木材のシミ抜き方法
お手入れが大変な無垢フローリング材などの木材のシミも、家にあるもので簡単に落とすことができるのです。使うものはお酢と雑巾2枚と、普段木材のお手入れに使っているワックスなどのオイルのみです。
お酢の原液を雑巾にしみこませて床のシミをこすり、シミを徹底的に落とします。シミが浮いてきたと感じたら雑巾で水拭きし、お酢をすべて拭き取ります。仕上げに普段のお手入れに用いているオイルで磨いたら、お手入れ完了です。
コンクリートについた汚れのシミ抜き方法
打ちっぱなしの壁やベランダ、駐車場など、コンクリートを多用しているお宅も多いのではないでしょうか。コンクリートのシミも意外と目立つので、自宅にあるアルカリ性の洗剤と、金たわし、ゴム手袋を用意してシミ抜きにトライしてみましょう。
- シミが気になる箇所に水をまく
- 家の中の壁の場合はタオルに水をしみこませて拭き取る
- 次にスプレー式のアルカリ性洗剤を吹きかけ、5~10分ほど放置して汚れを浮きあがらせる
- 金たわしでさまざまな方向にこする
- 最後に水で汚れと残った洗剤をしっかり流す
砂壁についた汚れのシミ抜き方法
砂壁の汚れといえば、カビを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。砂壁は厄介なことに、お手入れに水やカビ取り剤が使えません。そこで活躍するのがサンドペーパーです。目が細かいサンドペーパーで汚れやカビを削り落とすだけで、砂壁は元通りの綺麗な姿に戻ります。
カビの繁殖が気になる場合は、消毒用エタノールをスプレーボトルに詰め替え、吹きかけると良いです。晴れた日に実践し、十分に砂壁を乾かしましょう。
派手にシミをつけてしまい、サンドペーパーで削っても目立つ場合は塩素系漂白剤を5~7倍に薄めてシミにスプレーし、乾いたら優しくサンドペーパーで削りましょう。
シミ抜き方法を熟知してすぐに対応しよう
シミの原因別で、使用する洗剤も洗濯方法も異なりその種類は多岐にわたります。しかし一度覚えてしまえば、シミができた際にスピーディに対処することができます。洋服や家具をずっと綺麗に使うためにも、染み抜きに必要な洗剤は常に買い揃えすぐに対応できるようにしましょう。