専業主婦の抱える悩みは経験しないと分からない
結婚をしてそのまま働き続けるのか、結婚を機に専業主婦になるのか、選択肢によって大きく分かれます。自分の意志で専業主婦になったのか、夫に望まれて専業主婦になったのか、仕事はしていたけれど、出産をして子育てをするために専業主婦になったなど、様々なケースがあります。
家庭に入った専業主婦はどんな悩みを持っているのでしょうか。外で働いているわけではないのだから悩みなんてないと思われがちですが、専業主婦には専業主婦なりの悩みがあるのです。外から見て分からない専業主婦の悩みをまとめてみました。
専業主婦につきまとうイメージはよくない?
色んな意見がありますが、やはり世間では仕事をせずに生活が出来ている事が羨ましいと思われているのか、同じ女性からの嫉妬の意見が多いです。多くは下記のようなイメージがあるのではないでしょうか。
- 夫の収入が良い・優雅
- 退屈そう
- 将来の事を考えていない
- 怠け者・ニート
- 自由
- 時間がある・暇を持て余している
専業主婦にも色んな形があり皆同じではない
人にはそれぞれに役割があり、日々の生活で担っている事があります。ただ、中にはとてもお金に余裕があり、自分で家事をしなくても良い、のんびり毎日を過ごしているなんて例もあるでしょうが、恐らくそれは一部の人でしょう。
専業主婦といっても下記の例を見ると、誰もが同じ条件で専業主婦をしているわけではありません。状況によってさまざまな悩みを抱えているのです。
ほんの3つの専業主婦の例ではありますが、これらを見ただけでも家事をしながらそれ以外のこともやっていることが分かるでしょう。
- 子供を育てながらの専業主婦
- 介護をしながらの専業主婦
- 病気の為働くことが困難な専業主婦
専業主婦という職業だと自分に自信を持とう
毎日きれいに掃除された部屋、テーブルには家族の健康を考えたバランスの良いご飯が出てきて、洗濯された服を着る。当たり前に過ごしているこの生活を作っているのが主婦です。お手伝いさんや、魔法でも使えない限り、それらは当たり前に出てくることはありません。
家族にそのベースとなる生活を提供している立派な職業なのです。これらがあってこその生活で、なくてはならないものなのです。専業主婦という職業なのだと、自分のしている事に自信を持ちましょう。
主婦がやっている家事全般を家事代行サービスやプロに頼んだ場合、おおよそ年間470万円かかります。主婦は給料をもらえるわけではありませんが、仕事としてやった場合、こんなに稼ぐことができるのです。公的なものには「無職」と記載しなければいけませんが、やっていることは決して無職ではないのです。
専業主婦が抱える悩みにはどんなものがある?
専業主婦が抱える具体的な悩みにはどんなものがあるのでしょうか。中には考え方を変えるだけで解消する悩みもありますが、性格が1人1人違うように、誰にもあてはまるものではありません。自分の専業主婦としての悩みを客観的に見ることで解決することもあります。
家にいるのだから家事をやるのは当たり前だと思われる
仕事をせず家にいるのだから家事をやって当たり前と思わたり、家族のために食事を作ったり、掃除や洗濯などの家事をしているにもかかわらず、少しでも落ち度があると、仕事をしていなくて暇なのにいったい何をしていたんだ。と解釈されてしまいます。
例え家族であっても、自分以外の誰かの為に動く事は決して当たり前の事ではなく、色んな思いの上で行動しているのです。それなのにどうせ暇だろう、家事なんて数時間で終わる、稼いでいないくせにと言われる等、家庭での立場が低い事は凄く悲しい事です。
自分が頑張っていることを誰にも評価されない
一日どんなに頑張って家事をしても、夫とは違って昇進する訳でもなく、お給料が上がる事もありません。専業主婦には休みもなく、家族の為に稼働し続けているのに、自分からも他人からも目に見て分かる評価がないのです。
夫が「今日は部屋がいつもより綺麗に片付いているね」子供が「今日はご飯がとても美味しかった!」と伝えてくれれば報われる気持ちもありますが、特に評価のない毎日にモヤモヤしている専業主婦の方も多いのではないでしょうか。
生活拠点が自宅のみなので自分の世界が狭い
家族や友人、職場、趣味など、人にはそれぞれの世界がありますが、専業主婦は仕事をしている人に比べ、どうしても世界が狭まります。よっぽどアクティブな方は別ですが、家が毎日の生活拠点となるので、交友関係が自然と狭まり、情報が少なかったり、遅れていたり、自分が社会から離れて孤立していると感じる方もいます。
夫の収入だけでお金のやりくりをしなければいけない
夫の収入の中から毎月やりくりをしないといけません。家のローンや家賃、食費、雑費、子供がいる場合は教育費など、色々と出費があります。
専業主婦とはいえ優雅に生活している人ばかりではなく、毎月の限られた収入の中から生活のやりくりや貯金に頭を抱えている方もいます。
自分のためだけに自由に使えるお金が限られてしまう
独身と違い、自分の為に使えるお金が限られています。トレンドの物を次から次に買い替えるというわけにはいかず、バリバリ働く独身の友人と自分を比べてしまったりしてストレスも溜まります。夫の稼ぎにもよりますが、使えるお金により独身の時とは生活水準も変わってしまいます。
中には夫の小遣いが少ないにもかかわらず、自分は好きな物を自由に買っている主婦もいますが、こういった主婦は悩みがないのでしょう。
社会に出て働きたいという焦りとできないジレンマ
自由に使えるお金が限られているのであれば、働けば良いではないかと思う考えが普通です。しかし本当は働きたいのに、なんらかの理由が邪魔をして働けない方もいます。
家庭にいて欲しいという夫の強い希望や親の介護、小さい子供がいるけれど保育園に入れない…働きたい、社会に出たいと思っている専業主婦は大勢います。
同級生や元同僚が仕事で年月を重ね、どんどんステップアップしていくのを目の当たりにすると、仕事を辞め、家にいる自分はずっと同じ場所で足踏みしているような気持ちになるという声もあります。
子供がある程度成長したら働きに出たいと考えていても、働いていな期間を考えると、希望する職種に就けないという悩みも出てきます。
家庭に拘束されている時間が長く思いのほか自由な時間がない
暇を持て余し、趣味にランチにと思われている専業主婦も、実は家庭に拘束されている時間が長いのです。洗濯や台所の洗い物、部屋の片づけや掃除、食材等の買い出しや食事の準備、これらを育児の合間に行っています。
洗濯物も天候によって左右されますし、ご飯も作るだけではなく、今日は何にしようと献立を考える事から、小さい子供のいる方は幼稚園や保育園の送迎もありますし、夫や子供の帰宅時間を考えて終わらせておく家事、頭も1日フル回転使っているわけです。自由なように見えて自由がないのが専業主婦です。
子供が家にいる場合は公園や支援センターに連れて行ったり、天気が悪ければ元気をもて余している子供の相手もしなければいけません。
独身の時のように自由に使えるお金があるわけでもありませんし、自由な時間に外へ出ていく事も難しいでしょう。
自分は必要とされていると考えて存在価値を見出そう
妻である自分、母親である自分、それらを省いた時に何が残るのかと、自分が毎日家の事をしているなか、バリバリ働く独身の友人との差を比べてしまったり、卑屈になり、自分は社会の役に立っていないのではないかと感じてしまいます。
夫が外で頑張って社会に貢献できているのは妻である自分のおかげ、子供が元気に成長しているのは母親である自分のおかげと思うことができれば、自分の存在価値も見出せるでしょう。専業主婦だからと言って、社会の役に立っていないわけではありません。
40~50代になった時を想像してしまう
共働き世帯の多い今の時代、子供のいる方は子供の手が離れた時40~50代になった時、社会との接点のない自分に不安を持ちます。何かあった時に自分自身が自立していない為、どうやって収入を得るのかと、将来への不安があります。
またブランクが長い為に再就職も難しいのではないか、ずっと家にいた自分が再び働くことは出来るのかという不安も大きいのです。
専業主婦でいるときに始めた趣味を中年以降で仕事に生かす人もいます。家事の隙間で将来役に立つ資格を取得するのもいいでしょう。未来への不安ばかりではなく、希望を見出してみましょう。
専業主婦を批判しているのはいったい誰?
自分自身が卑屈になっている場合もありますが、誰が批判しているのでしょうか。誰のおかげで食べていけると思っているんだと夫に言われましたか?専業主婦になりたかった共働きの女性なのでしょうか。
最近はSNSで他人の日常を垣間見る事の出来る時代です。毎日、家事を頑張っている専業主婦が久しぶりに友人とランチへ行った投稿をした時に、仕事をしている人がそれを見て、「あぁ、私がこんなに一生懸命働いている間に専業主婦は気楽なものね」と思ってしまう事もあるでしょう。
多くの人が、毎日の生活の中で切りとられたたった一つ「楽しそうにランチ」の場面だけを見て、専業主婦のその人がどんな生活をしているのか勝手に判断しているのでしょう。結局は誤解であったり、妬みやないものねだりなことが多いのです。要はうらやましいのです。
専業主婦の悩みは同じ専業主婦の立場の人に相談しよう
専業主婦は悩みが尽きる事はありません。悩んだときは周りに同じ立場の人を探してみましょう。仕事をしている女性の中には専業主婦を良く思っていない人もいます。専業主婦はいいね。なんて言われることもなく話を聞いて貰うには、なるべく同じ立場の人に愚痴や相談をするようにしましょう。
仕事を持つ友人と専業主婦の自分との大切な友人関係に亀裂がはいってしまってはお互いの為にもなりませんので、相談する相手は選びましょう。
やってみないと分からないのは当たり前、相手の立場を理解しているつもりで分かっていない人が殆どです。立場の違う人と話す時に分からなくても、少しの思いやりをもって会話が出来ると、敵になんてなることなく良い関係を維持出来るはでしょう。
積極的に外に出て生活にメリハリをつけよう
家の中にずっとこもっていては、心にも身体にも良くありません。少しオシャレして外へ出る、友人に会う、それだけで気分も変わります。家の中で一人もんもんと悩んでいたら、意外とそんなに考えなくて良いところまで考えてしまっているものです。
習い事等、決まった曜日に出かける等、生活にメリハリを付けるのも単調な毎日に少し刺激を与える事が出来ますし、誰かと会う事で自分と違う意見を聞く事が出来たり、学び吸収する事もできます。時を止めたままにせず、どんどん自分の中の情報を更新していきましょう。
家事も大切だけれど適度にストレス発散しよう!
家事に追われるばかりではなく、適度にストレスを発散しましょう。趣味を見つけてもいいですし、習い事をはじめるのもいいでしょう。美味しいものを食べたり、たまには自分のお買い物をしてみたりするのも楽しいです。
お部屋のインテリアを変えてみたり、ひたすら掃除をしてみたり、何か気分がスッキリする事を探してみましょう。頭がスッキリすると自分の中で折り合いがついたり、解決策が見つかります。
習い事にお金をかけられないという人もいるでしょう。調べてみるとカルチャーセンターなどで無料講座だったり、費用がかかっても材料費のみだったりと、お得に習い事や趣味を楽しめます。
専業主婦の悩みを分かってくれる人はいる
ネットの専業主婦への批判を見ていると、それに対し反対意見も多いです。やはり、どうしても悪い意見ばかりピックアップされますのでそこに目が行きますが、専業主婦が大変だという事をしっかり理解してくれている人は大勢います。
最近は職業欄も無職とするのではなく、専業主婦と選択できる場面が増えました。些細な事ですが、堂々と職業として書く事が出来ることは嬉しい事です。そして何より周りにどう思われているかよりも、頑張っている姿を夫や子供たちが理解していてくれることが1番です。
生活していく事は大変な事です。夫の稼ぎがあってこそですが、それでも毎日笑顔で影の大黒柱として家庭を支えている専業主婦はとても素敵です。
いざ専業主婦を卒業してパートに出ようと思ったとき、子供がいると思うように行動できないことも多いでしょう。専業主婦からパート復帰する不安を解消!先輩ママの働き方を参考に、専業主婦からどうやってパートに出るようにしたのか、先輩ママの意見を自分に生かしてみましょう。