子供が食べるのが遅いとイライラする
食事を摂っているとき、食べるのが遅い子供に対してイライラしたことはありませんか?ダラダラ食いだったり、食事以外のことが気になっていたり、単純に食べるペースが遅い子供もいるでしょう。
イライラするあまり、早く食べるように急かしていませんか?怒るのではなく、食べるのが遅い原因を把握して、子供に合った対応をしてあげなければいけません。
子供が食べるのが遅い7つの原因
子供の食べるスピードが遅いことを急かすのではなく、どのように対応したらいいか分からないパパママは、どうして食べるのが遅いのか、7つの原因を確認してみましょう。
1.お腹が空いていない
食事を摂った時間が遅く、次の食事時にまだお腹が空いていないことから食べるのが遅くなってしまうことがあります。また、食事と食事の間にお菓子などの間食を挟んでしまうことでも、お腹が空いていない状態で次の食事になってしまうので、食べるのが遅くなってしまいます。
大人もお腹が空いていなければ、食べる意欲は下がってしまいます。子供は大人以上に意欲が下がってしまいますので、子供の食事の時間や間食には気をつけなければいけません。
2.体調不良
普段は食べるスピードが遅くはないのに、その日に限って遅く食べている時は体調不良の可能性があります。
熱がある、気持ち悪い、体がだるいなど子供はうまく表現できません。ママやパパが気付かなければ、普段と同じ生活を行おうとします。
しかし、食事が目の前に出された時、食べようと思っても食事を摂りたくないと感じるため、体調不良の時は食べるのを渋ります。子供に無理させる前に、体調不良に気づいてあげれるようにしましょう。
3.嫌いな食べ物がある
子供は目の前に嫌いな食べ物があると、箸が進まなくなります。好きな食べ物から食べてしまいがちな子供は最後に嫌いな食べ物が残ってしまい、食べようとしなくなってしまいます。
嫌いな食べ物がある時は、交互にちゃんと食べるようにママやパパが声をかけてあげることを心がけましょう。最後まで嫌いな物が残るよりも、食べる時間が早まる傾向があります。
また、嫌いな食べ物を細かくするなど、が分からないように出してあげることも方法の一つです。
固い・食べにくいも子供は嫌い
子供は固い食べ物、食べにくい物を苦手とする場合が多いです。固くてずっと口の中に残ってしまうと、それだけで食べるのに時間がかかってしまいます。固い食べ物や食べにくい物は、あらかじめ食べやすい大きさに切っておくなどの対処をしてあげましょう。
4.歯がまだ生えそろっていない
一般的に乳歯は3歳までに生えそろうと考えられていますが個人差があります。歯がしっかり生えそろっていないと、なかなかうまく噛むことができずに時間がかかってしまいます。
離乳食を終えた1歳半〜2歳の子供はとくに歯が生えそろっていないので、お肉や野菜を食べやすい大きさに切っておいてあげましょう。
繊維部分は喉に詰まりやすいので、噛み切れるように包丁で断ち切る準備もしてあげましょう。
5.目の前の食事に集中できない
目の前の食事に集中できないことで、食べることが遅くなっている場合があります。食事を摂る時にテレビがついていませんか?2歳ごろになると様々な物に興味が湧いてくるので、食事をしている時も気になる物があればそちらに集中してしまいます。
食事中にテレビがついていると、映像が動くので子供も必然とテレビを見てしまいがちで、食事に集中できず、食べるのが遅くなってしまいます。
テレビだけでなく、食事をする周りにおもちゃがあると、そちらに集中してしまいます。ちゃんと片付けていないことから、おもちゃが目に飛び込んでしまうことがあるので、片付けをさせてから食事を摂るようにしましょう。
6.咀嚼回数が多い
子供に食事をとらせる時は「よく噛むように」と声をかけると想います。30回以上噛むことで消化器官に負担をかけないなど、噛む回数を増やすことで効果が期待できる咀嚼ですが、その回数が多い子供はどうしても食事をする時間が長くなってしまいます。
咀嚼回数が多いのはいいことですが、食べにくい筋張ったお肉などを食す時は、特に咀嚼回数が多くなります。「そんな噛まなくても飲み込める」と叱ってしまいがちですが、口の中で小さくならないものを飲み込むことに躊躇し、さらに食べなくなってしまうので、まずは咀嚼回数が減らせる食事を摂らせてあげることをおすすめします。
生まれつき唾液の量が少なかったりすることで咀嚼回数が多くなってしまう子供もいますので、しっかり様子を見てあげるようにしましょう。
7.マイペースな性格
自分のペースを持っている子供は、周囲が急いでいたり、テレビなどに集中していなくても食べるスピードが遅いことがあります。
この場合は「早く食べなさい」「どうして遅いの!」と注意しても、性格の問題なので直すことは難しいと考えた方がよいでしょう。
マイペースに見えても、もしかしたら一生懸命食べていることもあります。ふざけている様子などがうかがえなければ見守ってあげることを心がけましょう。
食べるのが遅いとますます食べたくなくなる
食べるのが遅い原因はさまざまですが、食事をしてから約20分で満腹中枢が働きはじめるので、どんどん食べたくなくなってしまいます。
食べずに下記のような行動をしてしまう可能性があり、ママやパパの頭をさらに悩ます原因になってしまいます。
- おしゃべりを始める
- お皿の醤油やソースをなぞって遊ぶ
- 暴れたり、泣いたりする
このような状態になると何を言っても食べなくなりますので、できるだけ食べる時間を決めて食事を摂らせるようにしましょう。
食べるのが遅い子供の特徴
食べるスピードが遅い子供にはそれぞれ特徴があります。自分の子供に当てはまっているかどうか確認してみましょう。
周りのことが気になってしまう
食事をしている最中にも、あらゆる情報が子供の目に飛び込んできます。興味をたくさん持つ子供は飛び込んできた情報に気持ちが反れてしまうので集中力が半減してしまい、食事が遅くなってしまいます。
行動がゆっくり
普段から行動がゆっくりな子供は、食事を摂る際もゆっくり食べます。生まれつきの性格なため、急かさずに自分のペースで食べさせてあげるようにしましょう。
また、成長する過程でのんびり屋の性格だったとしても、人目を気にするようになれば改善されることがあります。
食べる量が少ない
もともと食べる量が少ない子供はすぐに満腹中枢が働き、食べられなくなってしまいます。満腹感を感じてくると、自然と食べるスピードは遅くなってしまいます。
少食の子供はまたすぐにお腹が空いてしまいますが「さっき食べたばかりじゃない!」と叱らず、体質なので温かく見守ってあげましょう。
食べるのが遅い子供の食事を食べやすくする4つの方法
子供の食べるスピードを早くするためには、食事を食べやすくしてあげる工夫が必要です。4つの方法がありますので、実際に試してみましょう。
1.テレビを消して食事に集中させる
子供は食事に集中力がなくなってしまうことで、食べるのが遅くなってしまいます。食事時間にテレビを見ているとあっという間に時間だけが過ぎ、満腹中枢が働いてしまいます。
食事の時間はテレビを消して食事に集中させることをおすすめします。ママやパパも食事中に見たいテレビ番組がある場合は、そのテレビ番組を録画しておきましょう。
食事の時間は食事を楽しむことを子供が知ることで集中力が高まり、食事をする時間も早くなります。
2.食事の量を減らしたり食べやすくさせる
少食の子供や咀嚼回数が多い子供は、食事の量が多いだけで食べることに恐怖心が芽生えてしまいます。食事の量を減らしてあげるたり、食べやすくしてあげることで、食事に対しての恐怖心が薄れます。
これだったら食事ができるかもしれない!全部食べられるかもしれない!そんなことを子供に思わせられるようにしましょう。
量を減らして普通のペースで食べられるようになったら、徐々に量を増やしてみましょう。
3.食事の時間を決める
食事を摂る時間を決めてしまうことも、食べやすくなる方法のひとつです。生活のリズムが整っていると、食事の時間にお腹がすくようになるものです。
パパとママの食事が済んでいるのに、子供はまだ食事中だと待っているのも大変です。結局20分ほど経つことで食べる意欲はかなり失ってしまうので、食事の時間が過ぎたら食事を終了させましょう。一生懸命食べているときはこの限りではありません。食事の量を調整しましょう。
まだ食べ終わっていない食事を片付けてしまうのはもったいないと感じてしまいますが、食べ物を最後まで食べきれなかったことに対し、子供にもったいないことだと教えましょう。
食事をしっかり食べようと感じるようになりますので、ふざけて食べるのが遅い子供には一度試してみるといいでしょう。
4.早く食べ終わったら褒めてあげる
きちんと食べるのは当たり前と思ってしまいがちですが、子供が早く食べ終えることができたら褒めてあげましょう。早く食べることでこんなに褒められるんだと気づいたら、子供はもっと褒めてもらおうと、早く食べることを心がけるようになっていきます。
ただし、早く食べすぎると健康的によくありません。子供の食べるスピードが早くなりすぎないように見守ることを忘れないようにしましょう。
食べるのが遅い子供のママパパは考えを改めよう!
パパやママの考えを改めることで、子供の食べるスピードが改善されることもあります。まずはパパとママが子供の食べるスピードが遅いことについて、しっかり考えてあげることをおすすめします。
4つのポイントをおさえて、子供との食事を楽しみましょう。
イライラするのは逆効果
子供が食事を食べるのが遅くて、ついイライラしてしまうことがあるでしょう。仕事から帰ってきて食事を摂らせ、お風呂に入れて寝かせているとあっという間に時間が過ぎてしまうものに、食事時間が遅くなるとどうしてもイライラしてしまいます。
また、子供が食べた後の食器を洗うことなども考えると憂鬱で仕方ないと感じるママも多くいます。しかし子供に遅いとイライラしていても逆効果にしかなりません。子供は食事をとることが嫌になり余計遅くなってしまいます。パパやママの雰囲気を察して早く食べようと考える子供もいますが、決して良いものではありません。
子供が食事をとっている時間にやるべきことをやっておこう、食事にはこれだけの時間がかかると把握しておこうと心がけることで、ママやパパのストレスも解消されます。
食事を楽しい時間にする
食べるのが遅い子供は、食事に対して楽しい時間と思っていない可能性があります。食事の時間は嫌な食べ物を食べなくてはいけない、面白いことがなくて嫌だ、など、様々な理由から楽しいと思っていない場合がありますので、子供が少しでも食事を楽しいと思えるようにしてあげましょう。
子供が食事の時間を楽しいと思っていない理由のひとつに、子供が食べ終えてからママやパパが食べることになっていることが挙げられます。確かに子供の食事を見守ってあげるのも大切ですが、やはり一人で食べているのはあまり楽しいものではなりません。できることなら一緒に食べてあげましょう。
一緒に食べられない場合も、子供に食事が楽しいと感じるようにしてあげることができます。それは会話です。食事中は私語を慎む家庭もありますが、それでは食事が楽しいものにはなりません。食事中は子供に話しかけてあげましょう。
食事中に話し込んでしまうと、子供の食事するスピードがとても遅くなってしまいます。そこは加減を考えながら会話をするようにしましょう。まずは子供が楽しいと思えることが大切です。是非取り組んでみてください。
完食できなくても大丈夫
子供に「ちゃんと全部食べないといけません」と教育しているママやパパもいるでしょう。確かにある程度年齢を重ねた子供には、作った人の気持ちや食材に対する有り難みを分かってもらうためにも、全部食べなければいけないということを伝えるべきです。
しかし、まだ幼い子供には、完食できなくても仕方ないと考えてあげましょう。無理して完食させることで食事をするのが嫌になることがあります。
食事への気持ちを下げないためにも、お腹がいっぱいになってしまったり、嫌いな食べ物がどうしても食べられない状況になってしまったら、食事を終えてあげましょう。
もちろん完食できたらたくさん褒めてあげましょう。成長すれば自然と食べ物への考え方が変わってきます。長い目で見てあげることも大切です。
早食いよりも健康的
食事は早食いよりもゆっくり食べる方が健康的です。早く食べると咀嚼回数も少なくなり、消化に時間がかかり、胃にも負担がかかってしまうのです。
反対にゆっくり食べることでしっかり満腹中枢を刺激されるので食べすぎを防ぎ、肥満になりにくくなります。
子供の頃からゆっくり食べることができたら、大人になった時にも健康的な食べ方と言えますので、将来のためを考えればしっかり咀嚼させて、ゆっくり食べさせることが子供のためになる場合もあります。
食べるのが遅いと悩むのではなく、ゆっくり食べていると解釈し、食べるのが遅すぎる場合に対策をしましょう。
食べるのが遅い子供には食事環境を良くしよう
子供の食事に時間がかかるのはイライラすることもありますが、温かく見守ることが大切です。もちろん集中力が欠けてしまっていたり、ふざけて食べるのが遅い時は注意をしてあげることが必要です。
子供の食事量がわからない場合、特に、ほとんど大人と同じものを食べる2歳ころには、悩むこともあるでしょう。2歳の食事の量はどれくらい?イヤイヤ期に食べない時の対策を参考にし、食事量を調節してみましょう。
家族一緒に食べる食事が楽しいと子供が気づくことができるためにもママやパパの協力が必要です。楽しい食事環境を育んでいきましょう!