常備菜があると便利
常備菜は日持ちができて、作り置きができるおかずのことです。ひじき、筑前煮のような古くから伝わる毎日の食卓のごはんのお供のほか、牛肉のしぐれ煮のようなお弁当のおかず、浅漬けなどお酒のおつまみとして作っておくと助かる1品を指します。
また、野菜を下茹でして保存し、お味噌汁やおひたしなどにすぐに使えるようにしたものもあります。
常備菜と保存食の違い
保存食と常備菜の違いに明確な線引きはありません。梅酒や漬物のような保存食は数日だけでなく1年2年と日持ちするメニューがあります。対して、常備菜は冷蔵庫に入れておくと2~3日、最大で7日ほどで食べきるものが中心です。
常備菜にも冷凍のフリージング技術を駆使すると、1ヶ月ほど保存して食べられるものもあります。
マリネや自家製漬物は保存食、常備菜、どちらにも属します。
常備菜のメリット
日持ちのする常備菜は、特に働いている人にメリットがあると言えます。休日に常備菜を作って冷蔵庫に保存しておくことで、仕事で疲れて夕食の準備が面倒なときでも、すぐに夕食の1品として加えることができます。
お弁当を仕事先に持参しているのならお弁当のおかずとして詰めることができる常備菜もあります。
冷蔵庫で2~3日保存でき、アレンジ料理で違った味で食べることもできる常備菜は、毎日のごはん作りに長時間かけていられない、育児中や働いている人にこそメリットがあります。
常備菜で守りたいルール
常備菜は冷蔵保存で2~3日くらいで食べきるようにします。季節によっては7日ほど日持ちがすることもありますが、作った料理は室温に置いておくと、夏場は傷んでしまう危険もあります。
常備菜のルールが存在するので、きちんと守るようにしましょう。
常備菜を食べるときの注意
保存容器を冷蔵庫から出したらすぐお皿に盛りつけましょう。お皿に盛りつけた後、常備菜が入っている容器はできるだけ早く冷蔵庫に戻します。可能であれば、保存する時に1回分ずつに分けて保存するのもおすすめです。
火を通して作った常備菜は、電子レンジやオーブントースターなどで必ず温めてから食卓に出しましょう。
次項に関連しますが、温めるのがコンロの直火、オーブントースターやオーブンなのか、それとも電子レンジなのかで保存容器を使い分けしましょう。
常備菜で使う容器
常備菜を保存する器選びは注意が必要です。密封できるものがあると空気が入りにくく、腐りにくいです。密封できなくても、必ず蓋のあるものを選びます。
常備菜を暖める時のことを考えて保存容器を選ばなくてはいけません。一見、難しそうに見えますが、ホーロー容器でも、おかずを好きな分量だけ取ってお皿に乗せて温めることもできるわけなので、特別難しいことはありません。
調理器具別容器
- コンロ:ホーロー容器
- オーブントースター:ホーロー容器
- オーブン:ホーロー容器
- 電子レンジ:耐熱プラスチック容器、ラップ、お皿、ガラス
日持ちする常備菜のレシピ
日持ちする常備菜のレシピを紹介します。仕事をしている場合、休日に3~4品作り、1週間乗り切るといいでしょう。
きゅうりの塩もみ
古くから伝統的に作られてきた塩もみは、一番シンプルな漬物と言ってもいいレシピです。材料も少なく簡単にできます。
材料
- きゅうり……2本
- 塩……小さじ1/2
作り方
- きゅうりはめん棒でたたき繊維を壊す
- 端を切り、手で1口大にする
- ボウルにきゅうりと塩を入れて揉む
- 時間が経過し、きゅうりがしんなりしたら食べごろ
きゅうり以外に、茄子でも作れます。漬物の一種になりますが、塩は多いと塩辛くなってしまうので加減して使います。塩のほか、塩昆布を使って作るのもおすすめです。
しめじとベーコンの和風ドレッシング炒め
しめじ、ベーコンと炒めて、味つけは和風ドレッシング。醤油ベースのドレッシングで好みの味を炒め物に使ってみてください。
材料
- しめじ……1パック100g
- ベーコン……15センチ3枚程度
- オリーブオイル……大さじ1
- おろしにんにく(チューブ)……少々
和風醤油味のドレッシング……大さじ3
作り方
- しめじは石づきを切り落とす
- ベーコンは2センチくらいの長さに切る
- フライパンにオリーブオイル、おろしにんにくを入れて弱火で炒め、ベーコンとしめじを入れて、焦げない程度の中火で5分炒める
- 和風醤油味のドレッシングを入れて味つけをする
ドレッシングやマヨネーズはサラダだけではなく、炒めものにも使うことができます。
もやしとゆで卵のめんたいサラダ
明太子ばらこはチューブ状になっている製品があります。袋を切って出してそのまま使えるものを利用しました。時短のために加工品を使うのも賢い知恵です。
材料
- 卵……5個
- もやし……1パック
- 明太子ばらこ……30g×4
- マヨネーズ……大さじ3
作り方
- 卵は沸騰したお湯に入れ、12分中火で加熱しゆで卵を作る
- もやしは沸騰したお湯で分加熱する
- ゆで卵はゆで卵カッターで3個を細かく切り、2個は1/4にカットする
- ボウルにもやし、ゆで卵、明太子ばらこ、マヨネーズを入れて味つけをする。
ピリっとした明太子ばらこの味がアクセントになります。かさましのもやしですが、歯ごたえがおいしいです。
自家製なめたけ
長期保存をしたい時に使える自家製なめたけのレシピです。材料もえのきだけを購入すれば、あとは調味料を用意するだけで簡単に作ることができます。
材料
- えのきだけ……1パック100g
- めんつゆ……25ml
- 日本酒……25ml
- みりん……25ml
- 酢……少々
- 砂糖……小さじ1
作り方
- えのきだけは1~2センチくらいの長さで揃えて切る
- 鍋にめんつゆ、日本酒、みりん、酢、砂糖を入れて一度沸騰させる
- えのきだけを入れて、えのきだけに色が移るまで弱火で煮る。
市販のなめたけと違う点は、味の好みを各家庭で買えられること。めんつゆ、みりんのほか、甘くしたいのなら砂糖を加えてもおいしく食べられます。
野菜のキーマカレー
豚のひき肉を使った野菜のキーマカレーです。水分がないのでお弁当としても持っていくことができます。お好みで野菜を多めにしてもいいでしょう。
材料
- 豚のひき肉……300g
- にんじん……1/2本
- たまねぎ……1/2個
- カレー粉……大さじ2
- ケチャップ……大さじ2
作り方
- 野菜はみじん切りにする
- フライパンに分量外のサラダ油を熱して、ひき肉を加えて表面の色が赤から茶色になるまで炒める
- 野菜も加えて弱火で10分ほど炒める
- 野菜に火が通ったらカレー粉を入れて炒めて完成
野菜のキーマカレーの応用編
上記のキーマカレーをたくさん作り、数日間で食べきる分は冷蔵庫に入れ、長期保存したい分は冷凍庫に入れて保存します。キーマカレーはカレーでも水分が少ないのでお弁当に入れてカレー弁当にするほか、夕食にそのままキーマカレーとして食べることができます。これで1食分です。
アレンジでは、耐熱容器にごはんを入れ、作っておいたキーマカレーとチーズを乗せて魚焼きグリルで加熱するとカレードリアになります。さらには、パスタを茹でてソースにしてカレー味のポモドーロ風にしてもおいしく食べられます。
キーマカレーとして、カレー弁当として、カレードリアとして、カレー味ポモドーロパスタとして、合計4種類のメニューとして食べられることがわかります。
常備菜を冷凍しておくことで、忙しい日は解凍して加熱するだけで、簡単料理として乗り切ることができます。料理の幅が広がると2~3日同じ常備菜を使っても、アレンジで飽きずに食べることができます。
我が家のおすすめ常備菜6選
どんなものを常備菜として活用しているのかリサーチしたところ、男性からの情報もあり、簡単に作れるものばかりでした。ぜひ試してみましょう。
料理大好き!専業主婦
ひかり(33歳)
33歳の専業主婦です。独身の頃は料理なんかしなかったのに、今では毎日の料理が楽しみで仕方ありません。
冷蔵庫にはいつもたくさんの食材があり、常備菜もたくさんあります。常備菜のいいところは、チンしたり、そのまま食べられて、お手軽なところです。
なんといっても、旦那さんや子供のお弁当を作る際に楽ちんです。入れるだけでいいので、5分でお弁当ができます。
よく作るのは、マカロニサラダ、いり豆腐、キャベツの豚肉巻き、豚とさつまいも炒め、キャベツと卵のサラダなどなど。レパートリーはたくさんあります。
人参、玉ねぎなどは使いやすくて、色々な料理になります。お昼は私一人なので、ご飯と常備菜で済ませます。小腹が空いた時に、旦那さんはタッパーから常備菜を取り分けて食べています。
とても美味しいし、便利でいいと好評です。まだまだレパートリーを増やしていきたいです。
季節の野菜の揚げ浸し
あっきー(30代後半)
私は30代前半の男子です。一人暮らしを今もしています。日ごろ使っている常備菜は「季節の野菜の揚げ浸し」です。
住んでいる地域柄、その季節ごとの野菜を近所の農家の方からおすそ分けしてもらえるので、それを休日に揚げ浸しにして常備菜として使っています。
常備菜といっても作るのが難しいものではなく、野菜を油で素揚げにしてめんつゆを薄めたものに漬けるというだけです。揚げ浸しは、ご飯のおかずとして食べてもいいしお酒のお供にもベストマッチです。
特にお勧めは今からの季節暑くなると食べたくなる、そうめんのめんつゆ兼具材として食べるのがお勧めです。揚げてめんつゆオンリーで食べてるのとは違いコクが深く本当においしいです。
何回か家族にも振舞ってみたことがあるのですが家族にも好評でした。是非おすすめです。
お弁当にも入れられるので便利です
ようよう(42歳)
42歳の主婦ですが、切り干し大根のサラダはほぼ常備菜としてストックしています。以前は切り干し大根と人参の煮物を作っていました、が煮るのに時間がかかり家族が野菜の煮物をあまり好まないので、思い切って切り干し大根のサラダにしたらとてもよく食べてくれるようになったので、常備菜としてストックするようになりました。
切り干し大根を水で戻してから煮る煮物よりも、サラダは水で戻したらすぐに作れるので簡単で、日によって枝豆やコーンを入れたり、ハムやプチトマトを入れても美味しいので、その日にあるものや食べたいものを入れて、ほぼ毎日夕食の時にサラダとして出しています。
中に入れる具材を変えたり、テーブルに出す前にマヨネーズを増やしたり、ごまだれやクレイジーソルトをかけると味が変わるので、具材同様にその日の気分で味付けを少しずつ変えています。
家族も煮物よりも切り干し大根のサラダのほうが美味しいと言ってくれて、お弁当にも入れられるので、当分は切り干し大根のサラダを常備菜として作っていくつもりです。
簡単五目そぼろ
もあな(30代前半)
30代前半女性です。常備菜として有名なそぼろを五目野菜にして作るようになりました。知り合いに教えてもらってからというもの、とっても活用しています。
料理があまり得意ではなく、レパートリーが少ない私には常備菜は必要で、食材を切って、炒めて、使うだけの簡単な行程なので、時間もかからず、休みの日などに多めに作って、冷蔵・冷凍保存をしています。
ご飯の上に乗っけってふりかけ代わりにしたり、チャーハンの具やご飯とまぜておにぎりにしたり、疲れてやる気がないときや、ご飯のおかずに困った時の一品にしたりと、今では困ったときの救世主です。
私は好き好んで長ネギやシイタケなどを普段あまり使わないのですが、五目そぼろにしたらもりもり食べられます!
時短ができて、好き嫌いの克服や、苦手な食材が食べられて栄養を補えるなんて、ありがたいです。
子どもが喜ぶきんぴらごぼう
ゆうな(35歳)
結婚10年目、35歳主婦です。我が家の常備菜はきんぴらごぼうになります。子どもが野菜嫌いで困っていたときに、きんぴらごぼうなら食べることが多かったため、常に冷蔵庫にストックしておくようになりました。
常備菜を作ることは日頃は面倒だとは感じません。しかし、疲れがたまっていたり時間がとれないときには、ごぼうの皮むきが面倒になることがあります。そういうときは、スーパーに売っているすでにカット処理されたごぼうを買うことで時短し、手間をかけずに作るようにしています。
きんぴらごぼうはお弁当のおかずにすることはもちろん、晩御飯にそのままで出したり、朝食や昼食としてマヨネーズと七味を加え、食パンの上にのせトーストして食べることもあります。
また、味に飽きてアレンジしたいと感じたら、つくねハンバーグにしたり、コロッケに混ぜて和風コロッケを作ることもあります。
主人はやや飽きることもあるようですが、私は肌の調子が良くなり、子どもには相変わらず評判が良いので、このままきんぴらごぼうを常備菜として作り続けるつもりです。
頼れる助っ人
ゆき(20代後半)
20代後半です。我が家の冷蔵庫には常にきんぴらがいます。レンコン、ニンジン、ゴボウ、キノコなど、色々なきんぴらを気が向いたときに作ってます。
切って炒めるだけなので簡単で作るのも苦になりません。手早くできて数日持つのはきんぴらの魅力です。
あとは小松菜やもやしなどでナムルもよく作ります。レンチンして混ぜるだけでこちらも簡単です♪
時間がかかるものは作れないので、短い時間で作れるものを作って置いてます。常備菜消費者は主に主人です。小さい子どもがいて料理に中々まとまった時間が取れず、主人の夜ご飯はついつい簡単なものを作ってしまいます。
そんなとき常備菜が大活躍!野菜も摂れるし、品数も増えるしでいいことずくめです♪あと、ビールのお供にもいいそうです。
いつもこんなに用意してくれてありがとうと言われるので常備菜作りは辞められそうにありません。
常備菜ってハマると楽しい!
仕事をしている人は1週間に1度、野菜をまとめ買いして、その中でやりくりする人が多いです。常備菜を作っておくことで、週のはじめの夕食作りが楽なものになるばかりか、冷凍しておける常備菜だと、週の後半、仕事で疲れて帰ってきた時の夕食作り、週末の朝食、昼食にまで役立ちます。
落ちついて料理できる週末を利用して、常備菜づくりを楽しんでみませんか?ハマるときっと楽しくなります。
食材をまとめ買いして常備菜を作るのもかしこい節約主婦と言えます。食材まとめ買いのコツ・食費を節約してママの時間も確保!を参考にして、常備菜のベテランを目指しましょう!