算数が苦手な子供への対処法
算数が苦手な原因は何?小学生の算数の計算嫌い克服法
算数が苦手な小学生は少なくありません。どうして苦手になってしまったかの原因を探り、その子にあった教え方をすることで、算数の苦手を克服できるでしょう。九九やドリルを一緒にやるなど、小学校低学年で算数につまづいたら、早めに親がサポートしてあげる必要があります。
算数が苦手な小学生は多い!苦手&好き共に1位の教科!
算数が苦手と感じている小学生は、たくさんいます。「小中学生の勉強に関する意識調査」によると、算数は小学生の苦手な科目の総合1位になっています。また、算数は、小学生の得意な科目の総合1位でもあるので、算数は苦手な子供と好きな子供ともに多い科目となります。
女の子の方が男の子より算数が苦手になりやすい傾向
算数に対する苦手意識を男の子と女の子に分けて比べてみましょう。男の子は、算数が好きな教科第1位で、国語が苦手な教科第1位となっているのに対し、女の子は、国語が好きな教科第1位で、算数が苦手な教科第1位になっており、男女で正反対の結果がでていて、女の子の方が男の子より算数が苦手と感じている子供が多いことがわかります。
「私は女の子だから算数が苦手なのは仕方ない」と子供が考えてしまうと、算数の苦手意識を克服する努力をしなくなる場合があるので、子供には「女の子は算数が苦手な子が多い」から、あなたは算数が苦手なのだということを特に知らせる必要はないです。
子供が算数を苦手になってしまう原因
算数を苦手と感じるには、子供なりの原因があります。子供が算数を苦手と感じている場合は、「自分の子供が算数のどんなところが苦手なのか?」ということをまず親として理解しておきましょう。
計算問題の繰り返しが嫌い
算数の計算問題の繰り返しが嫌いで、算数が苦手と感じてしまう子供がいます。算数の基本は「計算」で、算数の教科書や問題集には、計算問題がたくさん出てきます。同じような計算問題ばかり繰り返しやらされるので飽きてしまい、算数が苦手になってしまう場合があります。
「同じような計算問題ばかりして何の意味があるの?」と、親や先生に質問する子供もいます。我が家の子供達も、宿題の算数プリントを見ては、「また計算かぁ」とよくため息をついていました。
小学1・2年生の計算の繰り上がりや繰り下がりでつまずく
小学校1・2年生で学習する計算の、繰り上がりや繰り下がりが理解できず、算数が苦手になってしまうこともあります。
小学校1年生では、暗算での繰り下がりや繰り上がりの計算を学習し、小学校2年生では、筆算での繰り上がりや繰り下がりの計算を学習します。先生の話を聞いている時は分かったような気がしていても、いざ宿題が出て自分で計算を解ことうしてみると、解き方が分からず戸惑ってしまう子供がいます。
繰り上がりや繰り下がりの計算は、直ぐに理解できる子供は何の問題もなくクリアしていくのですが、子供によっては理解するのに時間がかかります。「繰り上がりや繰り下がりでつまずく子供=算数が苦手(できない)子供」、ではありません。諦めず何度も取り組むことで、自分の頭でしっかりと理解できるようになります。
小学2年生の九九でつまずく
小学2年生の算数の学習の重要ポイントは、「九九」です。九九が中々覚えられず、算数が苦手になってしまう場合があります。九九は一生使う算数のスキルですので、親としては何とか覚えてもらいたいです。小学校2年生の子供に九九を暗記させるには親のサポートが必要ですので、暗記できるまで、根気よくつきあってあげましょう。
我が家の長男が九九の勉強をしていた時には、寝るときに部屋の電気を消してから九九を暗唱させていました。暗唱できるようになったら、私がランダムに問題を出して答えさせていました。1日5分程ですが、親子で楽しく九九の学習ができ、今でも良い思い出として残っています。
文章問題が解けない~国語力の問題?
算数の文章問題が解けないため、算数が苦手と感じてしまう子供もいます。文章の読解力がないために問題の意味を取り違えて、トンチンカンな回答を書いている子供のテストの答案用紙を見て、私もよく唖然としました。
算数の文章問題は国語力も必要になりますので、算数だけでなく、国語力も高めてあげたいです。算数の文章問題を見て、「どういう意味?」と子供が言うようなら、文章の読解力をつけるトレーニングが必要です。
一度つまずいたために算数の授業についていけなくなってしまった
算数は、一つ一つの学習が次の単元や次の学年の勉強へ繋がっているので、一度つまずいたために授業について行けなくなり、算数が苦手になることもあります。足し算や引き算は、全ての学習の基礎になりますし、九九を覚えていないと割り算や筆算のかけ算を解くことができません。
一つの単元が分からないために、それ以降の授業について行けなくなると授業が楽しくありませんので、つまずきは早めにリカバリーしてあげたいです。
算数が苦手な子供の克服法~その子にあった方法を見つけてあげよう
算数が苦手な原因は子供によって様々ですので、算数の苦手意識克服法も子供によって違います。子供が算数を少しでも好きになってくれるように、その子にあう算数の苦手意識克服法を見つけてあげてください。
生活の中で算数が好きになる工夫を~数に触れる機会を増やそう!
勉強として取り組むのではなく、日常生活の中で数に触れる機会を増やし、算数に対する苦手意識を無くしてあげる工夫をしてみましょう。
例えば、一緒にお買い物に行って、「お菓子を買ってあげるけど100円までね!」と言うと、子供はお菓子の値段を見ながら、合計が100円以内に収まるように計算をしてお菓子を買います。計算プリントで、「30+25+18」という問題を解こうとすると嫌がる子供も、お菓子の計算なら喜んでやってくれることがあります。
毎日ドリルで計算練習~継続は力なり!
算数の計算への苦手意識は、計算の数をこなして自信を付けることで薄れさせることができます。計算ドリルなどを準備して、毎日1ページずつこなすことを習慣付けてあげましょう。計算の自主学習を毎日続けることで、間違える回数が減り、苦手意識を克服することができます。また、家庭用の計算ドリルを購入しなくても、教科書や学校で使用している計算ドリルを繰り返し問いてみても良いです。大切なのは、計算になれることです。
私の長男が小学校低学年の頃は、毎日のように不要な紙の裏に計算問題を10問書いて解かせていました。子供の苦手な計算に特化した問題も作れるので、早く苦手な所を克服できました。また、不要な紙の裏を利用しているので、ドリル代もかからず家計も助かりました。
問題を解いたら見直す習慣つけ~計算ミスを無くそう
計算ミスが多く、テストで高得点を取ることができない子供には、問題を解いたら必ず見直す習慣をつけてあげて、計算ミスを無くしてあげましょう。
計算ミスをする子の中には、筆算などを小さなスペースに細々と書いてわかりにくくなり、計算間違いをしてしまっている場合があります。計算用の裏紙などを準備してあげて、大きな字でわかりやすく計算をする習慣をつけさせると、計算ミスがなくなりやすいです。
計算の仕組みは判っているのに、うっかりミスが多いのはもったいないです。見直しをして計算ミスが無くなると、テストで高得点を取れることも増え、子供も算数への苦手意識がなくなります。
「公文」など習い事を始めてみる~友達と競い合い力をつける
負けず嫌いの子供は、公文式教室など算数の習い事をさせて、友達競い合いながら算数力を付けてあげるとよいです。友達に負けたくないという気持ちで、習い事の宿題にも積極的に取り組んでくれるようになると、親も助かります。公文式教室は、無料で体験できますので、自宅近くの教室を探して、一度体験してみるのも良いでしょう。
「そろばん教室」で計算に対する苦手意識を無くし計算スピードを上げる
そろばん教室に通うことで、計算や数字への苦手意識を無くし計算スピードをあげ、計算力が高まる子供もいます。また、そろばんは、検定試験を受けると昇級するので、子供がやる気や達成感を感じることができ、級が上がるのを楽しみに、そろばん教室に通う子供もいます。
我が家の長男も小学校4年生から、そろばん教室に通い始めました。小学校高学年になると、少数や分数の計算など複雑な問題も増えてきますが、小学校低学年の頃と比較して、計算ミスが減ってきて、本人も自分の計算スピードに自信を持つようになりました。
本を読み国語力をつける~小学校低学年は親の読み聞かせでもOK!
文章題が解けないため算数を苦手と感じている子供に対しては、算数の問題を解かすより先に、文章の読解力をつけてあげるといいです。
子供は、より多くの文章に触れることで読解力は高まってきますので、本を読む機会を増やしてあげてください。ただ、文章を読む力がついていない子供は、本を読むのが好きではない場合もあるので、まず親が本を読み聞かせることから始めてみましょう。
算数が苦手な子供への教え方~親がイライラするのはNG!
算数が苦手な子供に算数を教えることは簡単ではありませんが、子供が、これ以上算数が苦手にならないように、前向きに算数の勉強に取り組める工夫をしてあげましょう。
まず子供の算数が苦手な原因を見つけよう!
子供によって、算数のどこが苦手なのかというポイントは様々です。子供に算数を教えてあげる時には、「子算数のどこが苦手なのか?」という苦手な原因を見つけてあげて、教え方を工夫してください。
親がマル付けしてどこを間違えたかチェック!
子供が家で算数の自主学習をする時には、親がマル付けをしてください。親がマル付けをすることによって、子供がどこを間違えたかが分かりますので、子供に苦手な箇所を繰り返して訓練させることができます。また、子供が全問正解した時には、大きなハナマルを付けて、子供を喜ばせてあげましょう。
小学校低学年の頃は、親が勉強をしている子供の横について見守ってあげると、子供も安心して勉強に取り組めます。集中力が途切れますので長い時間は必要ありません。1日10分でも良いので、親子のお勉強タイムを作ってください。
子供の間違いに親がイライラして叱るのは逆効果!
子供が同じような間違いを何度も繰り返すと、親はイライラして叱ってしまいたくなることもあります。ただ、子供の間違いに親がイライラして叱るのは、子供のやる気を無くすこともあるので、逆効果です。子供がやる気を無くさないように、親はグッと我慢をして、子供の成長を見守ってあげましょう。
子供が間違うとどうしても親がイライラして叱ってしまうという場合は、家庭学習よりも公文や塾など外で学習する方が良いこともあります。
親の「子供のころ算数が苦手だった」発言はしない
親が子供の頃から苦手だったという場合、つい子供の前で「ママ(パパ)も、子供の頃は算数が苦手だった」と言ってしまいたくなりますが、親の算数が苦手だった発言は、絶対にしないようにしましょう。
子供が親も算数が苦手だったと知ると、「算数が苦手なのは、ママ(パパ)に似たから仕方が無い」と諦めてしまうことがあります。子供の前では算数が苦手だったことは伝えず、子供が前向きに算数の勉強ができるように、励ましてあげてください。
算数が苦手なのは中学受験で不利?
算数が苦手な子供が中学受験をする場合、子供も大変ですし、親としても不安な気持ちになります。中学受験をするにあたっては、苦手な科目を作らないのが一番良いですが、勉強が難しくなるにつれて子供によって得意科目や不得意科目が出てくる場合があります。
算数が苦手だと、志望校に合格するために他の教科で点数を稼がなくてはいけなくなり、他の教科の勉強が大変になりますので、できれば早めに算数の苦手意識を克服させておきたいです。
小学校高学年になり中学受験生が集まる塾のクラスに通い始めたけれど、算数が苦手で塾の授業についていけないという場合は、個別指導でじっくり教えてもらったり、親が勉強をみてあげたりして、授業でわかないところをサポートしてください。
算数の苦手意識を早めに克服させてあげよう!
子供の算数への苦手意識は、早めに克服させてあげたいものです。小学校の授業では、算数と国語の時間が多くなっており、算数は、毎日のように時間割に登場する科目です。算数が嫌いなために、学校の授業が楽しくなくなってしまっては子供が可哀想です。子供が楽しく学校に通えるためにも、算数の苦手意識を克服させて、前向きに勉強に取り組めるようにしてあげましょう。