ガス代の節約は毎月の料金の把握から!うちのガス代って高いの?
毎月ポストに投函される光熱費の明細書。特に冬場など、ガス代の請求額を見て「えっ、今月こんなに高いの!?」と思わず声を出して驚いてしまった経験は、きっと多くのママにあるはずです。日々の食費や日用品の節約をスーパーで数十円単位で頑張っているのに、固定費であるガス代が一気に跳ね上がってしまうと、せっかくの節約の努力が水の泡になったような気がして、どっと疲れてしまいますよね。
光熱費の中でも、ガス代が家計に占める割合は比較的高い傾向にあります。そのため、無理のない範囲でしっかりと節約をして、毎月の支払いを少しでも安く抑えたいところです。しかし、やみくもに「お湯を使うのをやめよう」「料理の火を減らそう」と我慢ばかりの節約をすると、家族が快適に過ごせなくなり、ママ自身のストレスも溜まって長続きしません。
ガス代を賢く節約するためには、まず「月にいくらくらいガス代がかかっているのか」「自分の家のガス代は平均と比べて高いのか安いのか」という現状を、客観的に把握しておく必要があります。平均を知ることで、「うちはお風呂の使い方がもったいないのかも」と具体的な改善点が見えてきます。まずは、世帯人数別の平均的なガス料金から一緒に見ていきましょう。
世帯人数別のガス代平均を知って現状を確認しよう
「よそはよそ、うちはうち」とは言うものの、やはり他のご家庭のガス代がいくらくらいなのかは気になりますよね。総務省が行った家計調査(2023年データ等に基づく目安)によると、世帯人数別のガス料金の月平均は以下の通りとなっています。
| 世帯人数 | ガス代/月(平均) |
|---|---|
| 1人世帯 | 約3,000円〜3,500円 |
| 2人世帯 | 約4,500円〜5,000円 |
| 3人世帯 | 約5,500円〜6,000円 |
| 4人世帯 | 約6,000円〜6,500円 |
| 5人世帯 | 約6,500円〜7,000円 |
※上記の金額は年間平均であり、お湯を使う量が増える冬場は平均より高く、夏場は安くなる傾向があります。また、お住まいの地域やガスの種類によっても大きく変動します。
2人世帯以降は、人数が1人増えてもさほどガス代の差は極端には広がりませんが、1人世帯から2人世帯に変わる時(結婚や同棲を始めた時など)は、お風呂に入る回数や自炊の回数が増えるため、月に1,000円〜1,500円ほど一気に上がります。そのため、結婚して初めて二人暮らしのガス代の高さに驚いた方もいるでしょう。
【先輩ママの声】
「子供が生まれて3人家族になった冬、毎日の沐浴や頻繁な洗濯のせいか、ガス代がいきなり1万円を超えて大ショックを受けました!そこから本気で節約を意識するようになりました」
【次のアクション】
まずは、お手元にある最新のガスの検針票やWeb明細を開き、ご自宅の先月のガス代と上記の平均表を比べてみましょう。平均より大幅に高い場合は、無理なく削れる節約ポイントが必ず隠れています。
なぜご家庭によってガス代に大きな差が出るの?
平均料金を見て「ウチは平均より随分安いわ!」と安心した方もいれば、「えっ、うちは平均の倍近くかかっている…」とショックを受けた方もいるでしょう。実は、ガス代は同じ世帯人数であっても、ご家庭の状況によってかなり大きな差が出るというのが事実です。
その大きな理由の一つは、各ご家庭での「お湯や火の使い方」です。例えば、毎日必ず家族全員が別々の時間にたっぷりのお湯で湯船に浸かる家庭と、夏場はシャワーだけで済ませる家庭とでは、ガス代に雲泥の差が出ます。また、料理の際に毎日じっくり煮込み料理を作るご家庭と、電子レンジや時短調理を駆使しているご家庭でも差が生じます。
さらに、使用している設備の違いも大きく影響します。ガスを使った温水式の床暖房や浴室乾燥機、ガスファンヒーターなどの暖房器具を冬場にフル稼働させている場合は、どうしてもガス代は高くなります。反対に、コンロがIHクッキングヒーターであったり、給湯器が省エネタイプ(エコジョーズなど)であれば、ガス代の消費は抑えられます。
「なぜ我が家は高いのか?」を考える際、まずは「お風呂の回数」「ガス暖房の有無」「料理の頻度」の3つのポイントから、ご家庭の生活スタイルを振り返ってみてください。家族の生活リズムを見直すだけでも、節約のヒントが見えてきます。
都市ガスとプロパンガスの根本的な違いと料金の仕組み
生活スタイル以外に、ガス代の金額を決定づける最も大きな要因があります。それが、ご自宅に供給されているガスが「都市ガス」なのか「プロパンガス(LPガス)」なのかという違いです。引っ越しをして「同じように生活しているのに、前の家よりガス代が倍になった!」という場合、ほとんどがこのガスの種類の違いによるものです。
都市ガスとは
地下に張り巡らされたガス管を通じて、各家庭に直接気体の状態で供給されるガスです。原料はメタンを主成分とする天然ガスです。人口の多い都市部を中心に普及しており、料金は比較的安価に設定されていることが多いです。
プロパンガス(LPガス)とは
家の外に設置された灰色のガスボンベから供給されるガスです。原料はブタンなどを主成分とする液化石油ガスで、液体の状態でボンベに詰められ、各家庭に配送員がトラックで運んできます。地下にガス管を通す必要がないため、全国どこでも山間部や離島でも利用できるのがメリットです。
最も大きな違いは「料金の仕組み」です。一般的には、配送コストがかかるプロパンガスよりも都市ガスの方が毎月のガス代が安く済む傾向にあります。また、プロパンガスの料金は各ガス会社が「自由料金制」として独自に決めることができるため、同じ地域でも契約しているガス会社によって料金に大きな差が出ます。
「うちのガス代が高すぎる」と感じる場合、プロパンガスをご利用であれば、日々の細々とした節約よりも前に、根本的な契約を見直すことで大幅に安くなる可能性があります。
【次のアクション】
ご自宅のガスがどちらの種類か確認してみましょう。家の外に灰色のボンベが立っていればプロパンガス、メーターだけでボンベがなければ都市ガスです。ガスの種類を知ることが、節約の第一歩となります。
日々の努力より効果大!ガス代を根本から見直す契約の節約方法

お料理の火加減を気にしたり、お風呂の時間を短くしたりといった「日々の小さな努力」による節約も大切ですが、実はそれよりもはるかにラクで効果が高いのが「ガスの契約自体を変えること」です。携帯電話のプランを見直すのと同じように、ガスの契約も見直す時代になっています。
忙しくて毎日節約に気を配る余裕がないママこそ、一度設定すればその後はずっと自動的にガス代が安くなる「根本的な見直し」にチャレンジしてみましょう。ここでは、効果の大きい4つの見直し方法をご紹介します。
プロパンガスから都市ガスへ変更することはできる?
前述の通り、都市ガスの方がプロパンガスよりも基本料金や従量料金が安いため、プロパンガスから都市ガスへ乗り換えることができれば、毎月のガス代を大幅に節約することができます。
ただし、都市ガスを使用するには、ご自宅の前の道路の地下に「都市ガスの本管(導管)」が通っていることが絶対条件となります。ガス管が通っていない地域では、残念ながら都市ガスに切り替えることはできません。まずはご自身がお住まいの地域を管轄している都市ガス会社(東京ガスや大阪ガスなど)のホームページや電話窓口で、ご自宅が供給エリア内かどうかを確認する必要があります。
もしガス管が通っていたとしても、道路からご自宅の敷地内へガス管を引き込むための「引き込み工事」が必要になり、十数万円〜の初期費用がかかる場合があります。さらに、ガスコンロや給湯器などのガス器具は、都市ガス用とプロパンガス用で規格(部品)が分かれているため、器具の買い替えや部品交換の費用も発生します。
長期的に住む持ち家であれば、数年で工事費の元が取れることも多いですが、賃貸住宅の場合は勝手に工事をすることはできず、大家さんの許可が必要です。初期費用のコストと、毎月の節約額(費用対効果)をしっかりとシミュレーションしてから判断しましょう。
都市ガス自由化を活用して安いプランを探す
都市ガス自由化のメリット
2017年から始まった「都市ガス自由化」により、これまでは住む地域によって自動的に指定されていたガス会社を、消費者が自由に選べるようになりました。電力自由化のガス版です。
この自由化により、従来のガス会社だけでなく、電力会社や通信会社など様々な企業が都市ガスの販売に参入しました。各社が競って独自の割引サービスや、電気とガスの「セット割プラン」など多様なプランを打ち出しているため、ご家庭のライフスタイルに合わせて、これまでのガス代よりも確実に安いプランを選べるようになったという大きなメリットがあります。
「手続きが面倒くさそう…」とそのまま放置している方も多いですが、インターネット上の比較サイトなどで現在のガス代と電気代を入力するだけで、どれくらい安くなるか簡単にシミュレーションできます。
例えば、電気とガスを同じ会社にまとめる「セット割」にすると、月に数百円、年間で数千円〜1万円近く安くなるケースも珍しくありません。しかも、ガス管やメーターはそのまま使うため、大掛かりな工事は不要で、ネットの申し込みだけで切り替えが完了します。忙しいママでも、スマホひとつでスキマ時間に手続きできるおすすめの節約法です。
契約するプロパンガス会社を安い会社に変更する
「うちはプロパンガスだから、都市ガスみたいに安くならないんでしょ…」と諦める必要はありません。プロパンガス会社も地域に沢山あるため、現在契約している会社よりも基本料金が安く、魅力的なプランを提示している別の会社に変更することで、ガス代を劇的に下げることができます。プロパンガスの料金は不透明な部分も多いため、他社と比較してみる価値は十分にあります。
ただし、ご自身で一社ずつ電話をして料金交渉をするのは非常にハードルが高く、時間もかかります。その場合は、プロパンガスの優良な会社を無料で紹介してくれる「仲介業者(比較サービス)」に相談をしてみるのが圧倒的におすすめです。
専門のスタッフが、ご自宅の地域で最も安い適正価格のプロパンガス会社を複数ピックアップして提示してくれます。さらに、自分好みの会社を選べば、煩わしい元のプロパンガス会社への解約の連絡や手続きの引き継ぎまで、仲介業者が代行して行ってくれることがほとんどです。基本的には切り替えに手数料などの料金は発生しないため、プロパンガスにお悩みの方はぜひ一度無料相談を活用してみましょう。
【次のアクション】
一戸建ての持ち家でプロパンガスをご利用の方は、お手元の検針票を用意して、ネットの「プロパンガス料金比較サイト」で現在の料金が適正価格かどうかを一度チェックしてみましょう。
支払い方法を口座振替からクレジットカードに変更する
ガスの契約会社自体は変えずに、支払い方法を工夫するだけでも節約に繋がります。ガス代や電気代を、昔からの名残でなんとなく「銀行の口座引き落とし」で支払いをしているご家庭が多いですが、ぜひクレジットカードでの引き落としが可能かどうか、契約しているガス会社のホームページで確認してみましょう。
もし可能であれば、支払い方法を還元率の高いクレジットカードに変更するだけで、毎月の支払い金額に応じてクレジットカードのポイントが自動的にチャリンチャリンと溜まっていきます。例えば還元率1%のカードで毎月ガス代と電気代合わせて15,000円払っている場合、年間で1,800円分のポイントが何もしなくても貯まります。たまったポイントは、日用品や商品券に交換したり、カードの支払い金額にポイントを充当して実質的な現金還元として活用することが出来ます。
ただし、ガス会社によっては「口座振替割引(月に50円引きなど)」という制度が用意されている場合があります。クレジットカードのポイント還元率(もらえるポイント額)と、口座振替割引の金額を比べてみて、ご自身の利用金額においてどちらがお得になるかを計算してから選択するようにしましょう。
【キッチン編】毎日の料理や洗い物でチリツモ!ガス代節約方法

ご家庭のガス代の中で、お風呂に次いで大きな割合を占めるのがキッチンで使われるガスです。毎日の朝食、お弁当、夕食の準備でコンロの火をつける回数は数え切れません。しかし、キッチンでのガス代は、ママのちょっとした工夫や意識次第で最もコントロールしやすく、確実に節約効果が現れやすい部分でもあります。
「チリも積もれば山となる」という言葉の通り、一回一回の節約は数円でも、1ヶ月、1年と積み重なると大きな金額になります。ここでは、忙しいママでも無理なく取り入れられる、キッチンでの具体的なガス代節約術をたっぷりご紹介します。
週末の「作り置き」でコンロに火をつける回数を減らす
仕事や育児で忙しい主婦の間ですっかり定番となった「作り置き(常備菜)」ですが、実はお弁当や夕飯作りの時短になるだけでなく、ガス代の節約面でも非常に効果的な方法なのです。週末など時間のある時に、大きめのお鍋を使って数日分のおかずをまとめて作って冷蔵・冷凍しておけば、平日の日々の料理で毎回コンロの火を使わなくて済みます。
毎日1回ずつお湯を沸かして野菜を茹でるのと、週末に一度にまとめてお湯を沸かして大量の野菜を茹でるのとでは、お湯を沸かすための「立ち上がり」にかかる無駄なガス代をカットできるため、圧倒的に後者の方が効率的です。
料理の作り置きをする時は、食中毒を防ぐために必ず食材の中心までしっかりと火を通し、熱湯消毒した清潔な保存容器に入れ、完全に冷ましてから冷蔵庫に入れるようにしましょう。水分が多い料理は傷みやすいので、なるべく水分の少ないきんぴらごぼうや、お酢や梅干しなどに含まれているクエン酸の殺菌効果を活用したマリネや南蛮漬けなどもおすすめです。
鍋の使い方の工夫で熱効率を最大化する!
お料理をする時には欠かせない鍋やフライパンですが、選び方や使い方一つで、ガス代の節約に大きく貢献する便利なアイテムに変わります。火の熱をいかに逃がさず食材に伝えるかが勝負です。工夫して使うことで、ガスの使用量をグッと抑えることができます。
鍋を同時利用して一石二鳥
1つの鍋で複数の食材を同時に茹でたり、ゆで汁をそのままスープなどの一品に変えることで、新しくお湯を沸かすガス代の節約につながります。
例えば、お弁当用のゆで卵とブロッコリーを時間差で同じお鍋で茹でたり、パスタを作る時に、麺を茹でているお鍋の中にザルに入れた具材のキャベツやブロッコリーを一緒に入れて茹でれば、洗い物の手間も省けますし、水道代とガス代のダブル節約につながります。
落し蓋や鍋蓋を活用して熱を閉じ込める
煮物やスープを作る時、蓋を開けっぱなしにしていませんか?落し蓋や鍋蓋をして熱が空気中に逃げるのを防げば、鍋の中の温度が早く上がり、調理時間をグッと短縮することができます。
お湯を沸かす時も、必ず蓋をして鍋に火を入れると沸騰までの時間が早くなりますし、火を止めても熱が冷めにくいので、鍋蓋は節約するための必須アイテムと言えます。中身が見えるガラス製の蓋を使うと、いちいち開けて確認する手間が省けてさらに効率的です。
底が広くて大きめの鍋を選ぶ
少しの量を作る時でも、底が小さくて深い鍋よりも、底が広くて浅い大きめの鍋やフライパンを使った方が、コンロの炎の熱を底全体で無駄なく受け止めることができるため、熱効率が良くなります。
煮物やカレーなど時間がかかる料理は、大きめの鍋で一度に沢山作ってしまえば、翌日以降の作り置きとしても重宝します。特に鉄製の中華鍋や厚手のフライパンは熱が均等に広がるので火の通りが早くなり、一度温まると熱を蓄えてくれるので便利です。
魔法のアイテム!圧力鍋・保温調理鍋の絶大な効果
長時間火にかけ続ける煮込み料理はガス代の天敵ですが、調理時間を劇的に短縮し、ガス代を節約するのに最も効果的なのが、「圧力鍋」や「保温調理鍋(シャトルシェフなど)」の活用です。初期費用はかかりますが、忙しい主婦の時短料理にも一役買うので、絶対に元が取れるおすすめの最強調理器具です。
圧力鍋は、鍋の中の圧力を高めることで沸点を上げ、豚の角煮や牛すじ煮込み、固い根菜類などの火が通りにくい食材でも、通常の3分の1程度の短い加熱時間でホロホロに柔らかく仕上げることができます。
また、保温調理鍋は、専用の内鍋をコンロで数分間加熱して沸騰させた後、火から下ろして分厚い保温容器(外鍋)の中に入れて蓋をしておくだけで、電気もガスも一切使わずに余熱の力でじっくりと料理を完成させてくれます。朝のうちにカレーの具材を沸騰させて保温容器に入れておけば、夕方仕事から帰ってきた頃には、じゃがいもにもお肉にも芯まで味が染み込んだ美味しいカレーが出来上がっています。これはまさに節約のお助け神アイテムです。
普通の鍋でもできる!「余熱」を活用したエコ調理
高価な圧力鍋や保温鍋を持っていなくても、普段使っている普通のお鍋で「余熱(予熱)」を利用したエコな保温調理ができる食材がたくさんあります。コンロの火を早めに止める勇気が節約を生みます。
例えば、朝食に欠かせないゆで卵。鍋に卵とひたひたの水を入れて火にかけ、沸騰したらすぐに火を止めてぴっちりと蓋をします。そのままコンロの上で余熱で10分〜12分ほど放置して火を通せば、ガス代を10分間節約したまま、黄身がしっとりとしたちょうど良い加減の半熟卵・ゆで卵ができあがります。
また、夏のランチによく食べる素麺やマカロニなど、比較的火が通りやすい乾麺も、たっぷりのお湯に入れて再沸騰させてから火を止め、蓋をして袋の規定時間まで蒸らすことで、吹きこぼれの心配もなく、コシと歯ごたえがある美味しい麺に仕上がります。(※パスタなど太い麺の場合は事前に水漬けしておくなどの工夫が必要です)
【次のアクション】
明日の朝、ゆで卵を作る時は、沸騰したらすぐに火を止めて蓋をして放置する「余熱調理」にぜひ挑戦してみてください。
盲点!火にかける前に「鍋底の水滴」をしっかり拭き取る
洗ったばかりの濡れた鍋やフライパンを、そのままコンロに乗せて火にかけて「ジュージュー」と水分を飛ばしていませんか?実はこれ、意外と知られていないガス代の無駄遣いポイントです。鍋やフライパンを火にかける前に、底に付いた水滴をふきんやキッチンペーパーでサッと拭き取るだけで、ガスの使用量を減らすことができます。
なぜなら、鍋底に水滴がついたままだと、コンロの火の熱エネルギーが「鍋の温度を上げる」ことよりも先に、「水滴を蒸発させる」ために使われて奪われてしまうからです。ほんの少しの水滴でも、蒸発させている数秒〜数十秒の分、余計にガス代がかかってしまいます。小さなことですが、「火にかける前は鍋底を拭く」という習慣をつけるだけで、チリツモでガス代が安くなります。
野菜の下茹ではお湯を沸かさず「電子レンジ」を味方につける

ブロッコリーやほうれん草、じゃがいも、かぼちゃなど、野菜を料理に使う前の「下茹で」。わざわざ大きなお鍋にたっぷりのお湯を沸かして茹でるよりも、耐熱容器やシリコンスチーマーに入れて電子レンジでチン(加熱)した方が、圧倒的に時短にもなりますし、ガス代の節約になります。
電子レンジの電気代は数分で数円程度ですが、ガスで数リットルのお湯を沸騰させ、さらに数分間茹で続けるガス代と水道代に比べればはるかにお得です。さらに、電子レンジで加熱することで、ほうれん草のビタミンCなどの水溶性の栄養素がお湯に溶け出すのを防ぎ、栄養と甘みを野菜の中にギュッと閉じ込めることができるという素晴らしいメリットもあります。「下茹ではレンジにお任せ」をキッチンの合言葉にしましょう。
ガスの火加減は「中火」が基本!炎が鍋からはみ出さないように
「お湯を早く沸かしたい!」「早く炒め物を完成させたい!」と急いでいると、ついコンロのレバーを全開にして「強火」にしてしまいがちですが、これも大きな落とし穴です。ガスの炎が鍋の底からはみ出してしまっていると、そのはみ出した炎の熱は空気中を温めているだけで鍋には伝わっておらず、完全にガスの無駄使いになってしまいます。
強火にするとかなり大きな炎になるため、火力の強さが勝負となる本格的な中華料理(チャーハンなど)以外は、鍋の底に炎の先端が当たる程度の「中火」で行うのが、最も熱効率が良く節約の基本ポイントになります。火をつけたら必ず少ししゃがんで、炎が鍋底からはみ出していないか確認するクセをつけましょう。
また、唐揚げや天ぷらなどの揚げ物は、大量の油の温度を上げて維持するために加熱時間も非常に長くなるため、ガス代を大きく消費します。できる限り自宅での揚げ物の頻度を少なくし、フライパンで少量の油で「揚げ焼き」にするなど工夫した方が節約になりますし、ママの胃もたれ防止やパパのダイエットにも役立ちます。
調理法によるガス代の違い
調理法の中で一番ガス代が節約できるのは、圧倒的に「炒め料理」です。炒める時は大量の水を沸かす必要がないので、高温ですぐに食材に火が通ります。
次いでガス代がかからないのが、少量の水と蓋の密閉力で加熱する「蒸し料理」です。一方、じっくりコトコト煮込む「煮る料理」は調理時間がどうしても長くなるので、揚げ物と同じくガス代を最も消費しやすい調理法です。節約を極めるなら、炒め物やレンジ蒸しの回数を増やしてみましょう。
お湯を沸かすなら「電気ケトル」と「ガス火」どっちがお得?
コーヒーを飲んだりスープを作ったりする時にお湯を沸かす際、「ガスコンロのヤカンで沸かすのと、ティファールなどの電気ケトルで沸かすの、どっちが安いの?」と疑問に思う方は多いでしょう。
結論から言うと、ご家庭の契約プランにもよりますが、少量の水(1リットル未満)を沸かす場合は熱効率の良さから電気ケトルの方が安く早く済む場合が多いです。さらに、深夜電力など電気料金の安い時間帯(夜間プランなど)に電気ケトルを使うのが、一番効率の良い節約法です。
ちなみに、マグカップ1杯分(約200ml)くらいの少しの量であれば、電気ケトルやガスを使うよりも、マグカップに水を入れて直接「電子レンジ」でチンして沸かした方が、最も電気代が節約でき、洗い物も減ってエコになります。
また、お湯を沸かす際にペットボトルのミネラルウォーターを使用する場合は、冷たい冷蔵庫でキンキンに冷やした水を使うと沸騰するまでに多くのエネルギーと時間がかかります。料理や飲み物用のお水は冷蔵庫に入れず、常温で保存しておいた水を使った方が、早く沸いてガス・電気代の節約につながります。
冬の食器洗いの節約術!水流やゴム手袋の工夫
毎日の食後の食器洗いは、ママの大きな仕事の一つです。特に寒い冬の季節は、冷たい水で洗うのが辛いため、蛇口のレバーをお湯側にして洗う家庭がほとんどでしょう。しかし、毎回の食器洗いに高い温度のお湯を出しっぱなしで使うと、給湯器がフル稼働するため、その分ガス代が跳ね上がってしまいます。
寒くてもガス代を抑えるための工夫として、少し厚手の裏起毛のゴム手袋を着用すると、冷たい水でもほとんど冷たさを感じなくなります。また、冬になると洗剤とお湯によって手の皮脂が奪われ、手がカサカサに乾燥してあかぎれに悩むママも多いですが、これは季節的な乾燥だけでなく、お湯を使って食器洗いをすることが大きな原因です。ゴム手袋の使用は、辛い手荒れの最強の予防にもなり、ハンドクリーム代の節約にもつながります。
油がべったりとついたフライパンやカレーの鍋などは、どうしてもお湯で洗わないと汚れがスッキリ落ちませんが、いきなりお湯とスポンジで洗うのはNGです。一度いらない古布やキッチンペーパーで油汚れをしっかりと拭き取ってから洗うと、少量のぬるま湯と洗剤でサッと落とすことができ、水道代とガス代の両方が節約できる上に、環境(川や海)にも優しいです。
どうしても手先の冷えが辛いという方は、シンクに「洗い桶」を使用して、あらかじめ水と少量の洗剤で浸け置きの「溜め洗い」をして汚れを緩ませておき、最後のすすぎの数分間だけお湯を使って一気に流したり、冬場にストーブの上に置いているヤカンのお湯を洗い桶に活用して割るという、昔ながらの知恵を取り入れる方法もあります。
【お風呂編】家族みんなで協力!入浴時のガス代節約方法

ご家庭の中で最も大量のお湯を消費し、キッチンをも超えてガス代の割合の多くを占めているのが「お風呂場」でのガスの使用です。給湯器で水を温めてお湯にする行為は、非常に大きなエネルギーを必要とします。特に家族の人数が多く、子供たちが成長して別々の時間に入浴するようになると、お風呂の使い方次第でガス代は恐ろしいほど膨れ上がります。
逆を言えば、お風呂の入り方のルールを家族で少し工夫するだけで、驚くほどかなり大きなガス代が節約できます。今日から実践できるポイントを見ていきましょう。
永遠のテーマ!湯船にお湯をためるのとシャワー、どちらが節約になる?
「夏場はガス代節約のために、湯船に浸からず全員シャワーで済ませているわ!」というママも多いですが、実は家族の人数やシャワーを出しっぱなしにする時間によっては、かえって損をしている場合があります。
一般的なご家庭のバスタブ(湯船)にお湯を溜める場合の湯量は「約200リットル」です。これは、一般的なシャワーの勢いで換算すると「シャワーを約15分〜17分間出しっぱなしにする量」とほぼ同じになります。
つまり、一人暮らしや夫婦二人暮らしで、それぞれが5分程度でサッとシャワーを済ませる場合は、湯船にお湯をためるよりもシャワーの方が確実にお湯の量が少なく済み、ガスを使わずにお得です。
しかし、3人〜4人以上の家族が多いご家庭で、全員がそれぞれ10分ずつシャワーを浴びているとしたら、あっという間にシャワーのお湯の合計量が湯船の200リットルを超えてしまいます。家族が多い場合は、皆が別々にシャワーをガンガン使うよりも、毎日湯船にたっぷりとお湯を張って、体や髪の毛を洗って泡を流す時だけ短時間シャワーを使う(あるいは湯船のお湯を洗面器ですくってかけ湯にする)方が、トータルのお湯の量が減ってガス代の大幅な節約になります。体を流すお湯に、シャワーを使わずに湯船の綺麗なお湯を使えば、さらに最強のガス代節約になりますよ。
ガス代の泥棒!?お湯の「追い炊き機能」は極力使わない
仕事で帰りの遅いパパや、部活で遅く帰ってくる高校生など、家族が多い場合は1日に何度も「ピピッ」と追い炊きボタンを押して温め直す家庭もあるでしょう。しかし、冷めた大量のお水を再び適温まで温めるこの「追い炊き機能」は、ガスをものすごく大量に消費します。追い炊きの回数を減らすことで、ガス代がかなり目に見えて節約できます。
200リットルのお湯が張られている浴槽を、水に近い状態から1回追い炊きすると約4円〜5円かかると言われています。たった5円と思うかもしれませんが、毎日入浴して1日に何度も追い炊きすると、年間で数千円〜1万円以上の出費になります。家族が多く、追い炊きの回数や時間が長ければ長いほどガス代が跳ね上がります。
一番の究極の節約法は「家族全員で同じ時間に一緒にお風呂に入ること」や「お湯が冷める前に次々と連続して入ること(いわゆるリレー入浴)」ですが、パパの帰宅時間など生活リズムが合わずそうもいかないご家庭も多いでしょう。その場合は、お湯が冷めないようにできる限りお風呂の時間をまとめるよう家族に協力を仰ぎましょう。
時間がどうしても空く場合は、少しでもお湯の温度が下がるのを防ぐため、最後に出た人が必ず浴槽のフタを隙間なくきっちり閉めたり、100円ショップでも売られている銀色の「アルミ保温シート」をお湯の表面にピタッと浮かべておくのも、熱を逃がさない非常に効果的で良い方法です。
ガスと水道のダブル節約に!「節水シャワーヘッド」に変える
シャワーの流し方や使い方によっても、かなり節約度が変わります。基本的に、体に石鹸をつけて洗っている間や、髪の毛にシャンプーを泡立てている間にシャワーを出しっぱなしにする必要はないので、「泡を流す時まではシャワーをこまめに止めておく」という習慣をつけると、お湯の無駄流しが減り、かなり大きな節約につながります。子供にも「シャワーのストップボタンを押す係」をお願いして習慣づけましょう。
さらに、ホームセンターやネット通販などで数千円で販売されている「節水用のシャワーヘッド」に交換するのが、一番手っ取り早くストレスのない節約術です。手元の持ち手部分に「止水ボタン」がついていて使わない時はワンタッチですぐにお湯を止められたり、通常のシャワーヘッドよりも水が出る穴の数が少なく、穴自体も極細に加工されているため、水圧は強いのにお湯の実際の使用量を最大30〜50%も減らすことができます。水量が減るということは、それを温めるためのガス代を同時に節約することに直結する、非常に賢い投資アイテムです。
給湯器のお湯の「設定温度」を上げ過ぎない
キッチンの洗い物やお風呂のシャワーから出るお湯は、設定温度が高いほど水を温めるパワーが必要になるため、ガス代が高くなります。「すぐ冷めちゃうから」と、最初から給湯パネルの温度を42度や43度といった高い設定にして湯船に熱いお湯を張り、入る時に「熱い!」と慌てて水で埋めて薄めるのは、ガスとお湯の両方を捨てる最ももったいない行為です。
冷めることを想定して最初から熱いお湯を張るよりも、家族が入る直前に40度などの適温でサッと沸かした方が、圧倒的にガスの無駄がなく節約になります。また、春や夏など気温が暖かい季節になったら、すぐに給湯器の温度設定を38度〜39度など1〜2度低く見直すクセをつけるだけでも、年間のガス代がかなり安くなります。
【次のアクション】
お風呂場やキッチンの給湯器パネルを見て、設定温度が「40度以上」になっていたら、今日から「39度」に1度だけ下げてみましょう。1度下げるだけでも確実な節約になります。
【暖房編】ガスファンヒーターやガス床暖房の節約方法

冬場に活躍するガスファンヒーターや、足元からポカポカと部屋全体を優しく暖めてくれるガス温水式の床暖房は、空気が乾燥しにくく非常に快適で、小さなハイハイ期の赤ちゃんがいるママにとっては非常に助かる暖房器具です。しかし、ガスの消費量も大きいため、使い方を間違えると冬のガス代が「数万円」という恐ろしい請求になってしまいます。
床暖房は「タイマー機能」を使って立ち上がりを減らす
ガス床暖房は、スイッチを入れてから冷たい床下のパイプ内の水を温め、フローリングの表面が設定温度に達して安定運転になるまで、おおよそ1時間程の時間がかかります。実は、この「冷え切った状態から温める(立ち上がり)」の最初の1時間が一番ガスを激しく消費し、スイッチを入れた最初の立ち上がり時と、温まった後の安定運転時の消費エネルギーの差はなんと約4倍にもなります。
だからといって、電気のエアコンのように「こまめにオンオフを繰り返す」と、毎回莫大な立ち上がりエネルギーを使ってしまうためかえって逆効果でガス代が高くつきます。一番の節約方法は、朝起きる時間の少し前と、夕方帰宅する少し前の必要な時間帯に「タイマーをセット」して利用し、無駄なオンオフを避けることです。
もし1日中家にいて安定運転をダラダラと続けた場合、快適ではありますがガス代が確実にかさみます。例えば、「朝の支度をする2時間」と「夜のリビングでくつろぐ3時間」だけ床暖房がオンになるようタイマーを設定し、日中の日差しが暖かい時間帯はエアコンやひざ掛けで調整すればガス代がかなり少なく済みます。
また、床暖房はスイッチを消してもしばらくは床材が熱を蓄えて温かい「余熱効果」があるのが特徴です。就寝する時間や外出する時間の「30分〜1時間前」には早めにスイッチを切ってしまうことを計算し、自動でオフになるようタイマーをセットするのも、とても賢く無駄のない方法です。
日々のガス代節約ゲームで、家計にゆとりと豊かな生活を
ガス代を節約する方法は、特別な我慢をしなくても、日々のちょっとした生活の知恵の中にたくさん溢れています。毎日何度も使うキッチンでの鍋蓋の活用や余熱調理、お風呂場でのシャワーの止め方や保温シートの活用など、ほんの少しでも「あ、今お湯を無駄にしてるかも」と意識的に節約方法を実践することができれば、来月の光熱費の明細書を見るのが少し楽しみになるくらい、毎月のガス代が安くなるはずです。
また、日々の努力だけでなく、「都市ガス自由化」でせっかく消費者自身が自由に選べるようになったガス会社の料金プランを定期的に見直すのも非常に大きな効果を生む良い方法です。現在のプロパンガスが高すぎないか比較サイトで調べたり、電気代とセットで安くなるプランを探すなど、自分の家庭のライフスタイルに合った最適なガス会社を見つけるのも、賢く効率的な節約方法でしょう。
ガス代を上手に節約すると共に、日々の暮らしに欠かせないもう一つの光熱費である「電気代」を無駄なく節約できるのも、家計を守る賢い主婦と言えます。電気代は節約できる!の記事もあわせて参考にしながら、ガス代と電気代、ダブルでの節約にぜひゲーム感覚で楽しくチャレンジしてみてください。浮いた光熱費で、週末に家族でちょっと美味しいスイーツを買って食べるなど、無理のない節約で日々の生活に小さなゆとりと笑顔を増やしていきましょう!
参考文献
- 総務省の家計調査「表4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 1世帯当たり1か月間の収入と支出」などの公的データをもとに作成










