ママ抱っこしてとせがむ理由
ママ抱っこ!子供が抱っこしてとせがむときの対処法
ママ抱っこしてと子供にせがまれた時、すぐに世話ができればいいのですが、忙しい時や荷物を抱えているときは抱き上げるのが負担になることも。育児中は家でも外出先でも何度もだっこのリクエストがあると大変ですが、単なるわがままと決めつけずに対処するにはどうすればいいのでしょうか?
ママ抱っこ!子供が抱っこをせがむ理由と対処法
もう歩ける年齢の2~3歳の子供が、ママの忙しい時間帯や荷物の多い外出先で「ママ抱っこして~!」とせがんでくる。これは、ママにとって辛い状況です。
月単位で重くなる子供を抱っこするのは、体力的にも大変ですし、忙しいタイミングで言われると精神的な負担になります。子供と一緒にお出かけしたいけど、これが苦痛でなるべく外出は控えているというママも多いでしょう。
子供が抱っこをせがむ理由を知って、どうしても抱っこできないときの対処法をご紹介します。育児が少しでも楽になるよう、実験のつもりで楽しく取り入れてみてください。
「ママ抱っこして」とせがむ子供の心理
子供がママに抱っこして欲しいと思うのは、どんな理由があるからなのでしょうか?子供の目線に立つと、抱っこをせがまれるのが単なるワガママではないことが分かります。
寂しくて甘えたい
ママに抱っこしてほしい理由の多くは、寂しい気持ちからきています。家事に夢中になっているママに気が付いて、自分が放っておかれているという気持ちになると、寂しさから抱っこをせがみます。出先で忙しそうにしているママを見ても、寂しさを感じることがあります。
私たち大人でも、寂しい気持ちになる時があります。そんなとき、誰かに甘えたのに「今は無理」と拒否されたら、とても悲しい気持ちになるのではないでしょうか?
子供も同じで、寂しさから「ママ抱っこ」と甘えたとき、ママから「今はダメ!」と言われると、余計に寂しくなり要求が激しくなる場合もあります。
恐怖や不安がある
初めての場所や大人が大勢いる場所では、子供はとても不安になります。大人は、子供の目線から見ると大きくて迫力がありますし、大きな声や音は刺激的で楽しい反面、恐怖心にもつながります。
不安や恐怖があると、子供はとにかくママにくっついていたいと思うので、それが抱っこの要求につながります。子供自身が自覚していなくても、ママがいなくなると生きていけないという本能があるので、不安=抱っこで安心したいという心理につながります。
疲れている
2~3歳の子供の場合、疲れといっても身体的な疲れより精神的な疲れから、ママに抱っこをせがみます。子供は、外出して新しい刺激に触れている間は、自然と心や脳をフル回転させています。最初は好奇心を満たされ楽しい気持ちで過ごしますが、長くなると疲れが出てきます。
例えば、あなたが新入社員として会社に入ったばかりの頃を思い出してください。覚えることが多く、気を使う時間を過ごすと、あまり体を動かしていなくてもドッと疲れます。頭や心をフル回転させると精神的に疲れてしまい、それが肉体的な疲れにも繋がるのです。
子供が新しい場所に出かけて、帰りに疲れた表情で「ママ抱っこして」とねだるのは、精神的な疲れが出ていることが理由のひとつです。
眠くて辛い
子供は、眠くなるとママに抱っこされて眠りたいと思うので、今居る場所がどこであっても、抱っこをせがみます。特に、出先からの帰りや、早朝に出かけたときなどに抱っこをせがむ場合は、眠いのが理由でしょう。
大人でも、眠気をコントロールするのはとても大変なことです。気力だけではどうしようもないことなので、抱っこできない状況になることが想像できるなら、寝不足にさせないスケジュールを組むと、ママも楽になります。
ママに抱っこを要求するのは、子供にとってはとても大きな理由が隠れている場合があります。ただのわがままと流さず、上手に子供の気持ちをコントロールして、不安や疲れを忘れさせるコツが必要です。
どうしても抱っこできないときの対処法
外出先での状況や家事の進み具合で、子供の「ママ抱っこ」という言葉に対応できないときも当然あります。ママはいつも忙しく、家族のために優先的に時間を使ってクタクタです。常に子供の要求に応えてあげることはできません。
しかし、子供は自分の要求を拒否されるとかえってグズったり、ママの気を引きたくてワガママを言い出すことがあります。そうなると、ママの負担は増える一方です。
そこで、上手に「ママ、抱っこ」の要求を対処する方法をご紹介します。子供の性格や状況に応じて、何度も試してみましょう。子供の態度が徐々に変化していきます。
突き放さずギュッと抱きしめて説得
突き放すと、子供は余計に寂しさを感じてママに抱っこをせがむようになります。抱っこして欲しいと言うときは、一度強くギュッと抱きしめて「今はママの荷物が重くて大変だから、〇〇ちゃん歩いてくれる?」「もう少し頑張って欲しいな」と優しく説明しましょう。
抱きしめ方もすこしだけ強めに、できるだけ長く抱きしめてあげましょう。必要なら背中をさすったり、ほっぺをくっつけたりして子供と触れ合う時間を持ちます。これは、子供を安心させるだけでなく、ママにとっても心を落ち着かせる行為になります。
頑張って歩いてくれたら「今日は〇〇ちゃん頑張って歩いたね。ありがとう」といっぱい褒めてあげましょう。
時間と場所があれば少しだけ休む
忙しいママにとって、子供と休憩する時間は1分でも惜しいものです。しかし、そこで気持ちを切り替えて「ちょっとお休みしようか?」と言って一緒に座って休憩しましょう。
スマホをいじったりセカセカと何かをせず、子供の顔を見て話しかけてあげると、子供は安心してくれます。「疲れたの?」「眠いの?」と気持ちを聞いて「ママも疲れちゃったな。でもお家はもうすぐだから、ママと一緒に頑張って歩こう」と声をかけてあげましょう。
「ママと一緒に」という言葉は、子供にとって嬉しい言葉のひとつです。一人前に見てもらえたような気持ちになり、頑張って歩こうと奮い立たせるための勇気になります。もし、それでも抱っこというときは、座ったまましばらく抱っこして気持ちを落ち着かせてあげてください。
子供が反発する言葉を使わない
忙しいママが、ついグズる子供に使ってしまう言葉には、こんなものがあります。
- もう赤ちゃんじゃないんだから、自分で歩きなさい!
- いつまで抱っこなんてって言っているの?
- 恥ずかしいから甘えちゃダメ!
- ほら見て、あんな小さい子も自分で歩いているのよ。
- 早くしなさい!間に合わないでしょ
- もう!自分で歩かないなら置いていくからね
このような言葉をかけていたママも、自分を責めないでください。誰でも育児中に一度や二度は必ず言ってしまう言葉です。しかし、これらの言葉を言われると子供は余計に寂しさや不安を感じて、抱っこ攻撃を止めてくれません。
過去を思い返してみましょう。厳しい言葉をかけて、子供がスクッと元気になって歩き出したことはないのではないでしょうか?恐らく、今まで以上に「抱っこして」とグズり始めたはずです。
抱っこできない状況の時は「今抱っこできない理由」と「抱っこできるタイミング」を優しく伝えてあげましょう。「今は、荷物がいっぱいだから抱っこできないんだ。帰ったらいっぱい抱っこするからね」というイメージです。
ご褒美でやめさせない
子供に、抱っこの要求を止めさせようとするとき、つい「お家に着いたらアイスあげるから歩いて」とご褒美で頑張らせることがあります。これを何度も使ってしまうと、ご褒美が欲しくてグズったり、ご褒美が当然になって効果がなくなることがあります。
子供であっても「ママが大変なときは自分で歩く」ということは、家族という集団生活を送るのに必要なことです。これから幼稚園や小学校という集団に入っていく子供に、こうしたルールを守る練習をさせることも、親の役目です。
協力して何かをするときに、ご褒美は必要ありません。子供でも、家族として協力するのは当然というスタンスをママ自体が持っておくと、子供も同じような考え方をするようになります。
たまに「今日は〇〇ちゃんが頑張ってくれたから、一緒にアイス食べよう!」と、達成感を上手く感じさせることができれば、次も頑張って協力してくれるようになります。
自分で歩いた方が楽しいと思わせる声掛け
子供に歩いて欲しいときは、子供が歩きたくなるような声掛けをしてあげましょう。例えば、こんな言葉をかけてあげると、子供は自分で歩きたいと思ってくれます。
- 自分で歩けるようになったから、どこにでも行けるね
- ママ、〇〇ちゃんと一緒に歩くの好きだな
- 歩くのが上手くなって凄い!
- いっぱい歩いて足を強くしたら、運動会で一等賞が取れるかも!
- 〇〇ちゃんの足が速くて、ママついていけないな
こうした声掛けをすると、子供は歩くのが楽しくなってきます。「抱っこ」と言いだしてから対処するより、そう言わせない工夫をした方が、ママも子供も気持ちよくお出かけできます。
自宅に帰ったら「今日は頑張ったね」「パパ、今日は〇〇ちゃんたくさん歩いたよ」などと大げさに言うと、次も頑張って歩こうという気になってくれます。
子供が歩いているときにこそひと工夫
子供が一度「抱っこ!」とグズり出すと、そこから気持ちを立て直しさせるのは、かなり難しくなります。そこで、子供が歩いているときにこそ、工夫が必要です。例えば、こんな工夫で子供に抱っこを忘れさせましょう。
- 子供とお話ししながら楽しく歩く
- ペースを子供に合せて無理をさせない
- 子供の「これ見て」「ママこっち」という声にしっかり反応する
- 区切りの良い場所では、歩いてくれたことに「ありがとう、助かるよ」と伝える
- 遊びを取り入れながら歩く
歩いている子供の会話にしっかり反応しないと、子供は寂しくなって「抱っこ」と言い始めることがあります。寂しさを感じさせない工夫をするだけで、子供はしっかりと歩いてくれるようになります。
落ち着いて目的を再確認する
大人がついやってしまうことですが、子供に楽しい想いをさせてあげるのが目的で、公園や遊園地に出かけたとします。しかし目的地に向かっていると、いつの間にか親の目的が「〇時までに遊園地に着くこと」に変化してしまうことがあります。
例えば、子供を楽しませたくて公園に向かっている途中で、子供が「抱っこ」とグズり始める。本来の目的は「子供を楽しませる」ことだったのに、「そんなことしていたら公園につかないよ!」と公園に行くことが目的になり、つい子供を叱ってしまう。
子供がグズっているときは、本来の目的を思い出しましょう。子供が楽しむなら、家でも道端でもいいのです。子供に「公園とお家はどっちがいい?」と優しく聞いて、子供がしたいことを聞いてあげましょう。
「抱っこして」という言葉は、子供の疲れや眠気のサインでもあるので、無理に出かけず子供の様子を見て判断してあげましょう。
妊娠中は言葉のチョイスに注意する
ママが妊娠しているときは、抱っこをするのが難しくなります。体力面だけでなく、無理をすると体にも影響が出るので注意したいところです。
上の子には理解して欲しいものですが、子供に「ママは辛い、体がきつい」といった感情を伝えても、理解してもらうのは難しいでしょう。
しかし、「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)になるんだから抱っこはダメ」「妹(弟)ができるんだから我慢しなさい」と言うのは避けたいもの。かえってプレッシャーやストレスを感じ、ママにワガママを言い構ってもらおうとするからです。
妊娠中や出産前には無理をせず、抱っことせがまれるようなシチュエーションにならないよう工夫しましょう。できるだけお家で遊んだり、パパやおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に出掛けるようにして、ママと子供の負担を最低限にしましょう。
ママの態度を一貫させることも大切です。昨日は抱っこしてくれたのに、今日はダメということは、子供には理解できません。感情や体調に左右されないようにするのも、抱っこ攻撃への対処法です。
ママに抱っこをせがむのは信頼の証
子供がママに抱っこをせがむのは、ママのことが大好きで、心から信頼しているからこそ。「ママ、抱っこして!」と言っている声を「ママ大好き」「ママに抱っこされて安心したいよ」などと置き換えてみましょう。忙しい中でもぎゅっと抱きしめてあげる心の余裕ができます。
子供は自分の気持ちを上手く言葉にできません。ママが子供の言葉の意味を把握してあげると、親子共にストレスなく過ごせます。ママが疲れてしまったら、パパや友達にハグをしてもらいましょう。気持ちが落ち着き「抱っこって素敵」と感じられます。
「ママだっこ」に付き合ってばかりでは、わがままな子になるのでは?と心配なママは、わがままな子にしない育て方も参考にしてください。