子供のコミュ力を鍛える!大人になるための土台をしっかり
「相手の目を見て話すことがなかなか出来ない」「自分が伝えたいことを言葉に出来ない」「初めて会う人とは、何も話せない…」「そもそも人と接するのが苦手」など、コミュニケーションに人知れず苦労をする大人が増えています。
中には、人生を決める大切な就職面接を受けに行っても、一度も面接官と目を合わせられなくて、就活がうまく進まない人もいるそうで…。
コミュニケーション能力(以下、コミュ力)は社会で生きていく上では必要不可欠なものであり、実際にこれに苦労する大人も多い実情を見るかぎり、コミュ力がないなら人生要らぬ苦労をします!コミュ力のあるなしは仕事・恋愛・結婚・友人関係など、あらゆるシーンで雲泥の差となって表れるでしょう。
コミュ力は幼少期から積み重ねられた経験値がものをいう面もあるため、子供のころに不足ないコミュニケーションを取ってきたかどうかがとても重要になります。
子供が子供時代に学ぶべきものは、学校で学ぶ勉強だけではありません。人生を生きるスキルも大切!そこで今回のテーマは、たくましく人生をしっかりと生きていく土台となる【子供のコミュ力を鍛える方法】を解説していきます。親として子供のコミュ力をアップさせるべく、今日からアクションを起こしていきましょう。ぜひ、参考にしてくださいね。
- 頭のいい子に育てるには親子のコミュニケーションが大切
頭の良い子になってほしいという方必見。頭の良い子が育つために何が必要なのかをご紹介します。これを実践すれば頭の良い子に育つのは間違いなしです。頭の良い子が育つ家庭環境もご紹介していますので実践してみて下さい。
コミュ力が足りないと大人になって苦労する
コミュ力は人間が人間社会をスムーズに生きていく上で必要となる能力です。極端な話、学校の学力テストがたとえ0点でも、コミュ力がずば抜けて高いほうが将来、良い仕事ができるかも知れません。
自分の人生を、また大切な我が子の人生をより良いものにしたいのなら、子供の頃からコミュニケーションの機会を増やすことを意識していきましょう。
最近では親子間でもパソコンやスマホ上でコミュニケーションをとることも多く、小学生からスマホを使いこなして、同じ家の中に居るのに親とLINEやメールでやりとりするなんてこともあるほど。
ですが、ちょっと2階に足を運べば会ってきちんと伝えられるようなこともメールで済んでしまう時代は便利である反面、コミュ力構築の観点から見るとあまり良い影響は与えません。
LINEやメールでもある種コミュニケーションではありますが、こうしたやり取りでは人間対人間のコミュニケーションをデジタル文字が繋いでいるわけで、たとえ感情を補うような絵文字もスタンプも、表情や口調で伝えていた人間の気持ちは全て伝えられません。
これらの伝わらなかった人間の感情は、自分の頭の中でしか処理できず、例えば「また既読なのに1時間も返信してこない、私のことなんてどうでもいいんだ…」といったように、コミュニケーション能力に支障をきたしてしまうことは決して少なくはないでしょう。
大人になってからわかる?!コミュ力不足の影響
コミュ力不足は、大人になってもさまざまなデメリットを引き起こしてしまいます。
大人が感じるコミュ障ゆえの苦労
- 初めて会う人の目を見て話せない。
- 面接官と目を合わせられなくて就職試験に激的に弱い。
- 職場の同僚と良好な関係を築くことが出来ない。
- 恋愛ができない。
- 飲み会に参加しても、誰とも喋れない。
- 相手に自分の本当の良さを理解してもらえない。
- 周りと馴染めなくて、孤独感を覚えやすい。
- 人とコミュニケーションを取ること自体が億劫で家にいたほうが良い(引きこもりがち)。
このような苦労を我が子が大人になったときに経験するのだとしたら…、黙って見過ごすわけにはいきませんね。
コミュ障に陥りやすい環境が身近となった現代においては、子供のころからコミュ力を引き上げる接し方は必要と言えるでしょう。なぜなら、大人になってからコミュ力を鍛えようにも克服は本当に大変な面があります。大人になればなるほどプライドや恥ずかしさが邪魔をしてしまいますし、嫌なことは避けて生きていくことも可能だからです。ですから、コミュ力を鍛えるためには幼少期のトレーニングが重要というわけです。
子供のコミュ力を高める話の聞き方
子供のコミュ力を鍛えるのは、先生でもご近所さんでもなく、親であるあなたです。親の接し方を表現しやすいシーンはやっぱり子供との対話の場面。毎日の生活を送る中で自然と「子供のコミュ力を高める話の聞き方」のコツをご紹介します。早速、今日から実践していきましょう。
1.ねぇ、聞いて!と言われたら最後まで聞きましょう
「ねぇ、ママ聞いて!」「パパ、ちょっと面白い話があるの」と子供に言われたとき、あなたはどのような態度をとっているでしょうか?「今ご飯作っているから、後でにして」「仕事で疲れているから、明日聞くね」と、そっけない返答をしていませんか?
子供の話を聞くにはエネルギーを要します。子供は何が言いたいのかを終始考え、しまいにはとりとめもない話で声も大きいために、よく話す子供ほど「話を聞く」それだけのことがとても大変でしょう。さすがに足蹴にすることがないようには気を付けていても、対応しきれないときがあるのも事実。
ですが、子供が親に対して聞いて欲しいことが出てきたときが、子供のコミュ力を鍛えるタイミングです。「お父さんとお母さんは、ちゃんと僕(私)の話を聞いてくれる」という安心感が、次に何か楽しいことがあったときに親に話す意欲を高めてくれるのです。
子供があなたのために話してくれる言葉は、とてもキラキラとしてどの宝石よりも輝いています。電話中も平気で話しかけてくるなどはいけませんが、子供の話はなるべくそのときに、最後までしっかりと話をきいてあげるようにしましょう。
2.リアクションは必須です
子供がせっかく頑張って話しても、パパやママがつまらなそうにしていたら、話す意欲は次第に失われてしまいます。全くリアクションが無い人との会話ほど、つまらないものはありません。
「また、話を聞いてくれていない…」「どうでもいいのかな…」など、親との感情のやり取りがない理由を子供なりにいろいろ考えた結果、自分から話さないようになり、そうなると会話を通してコミュ力を鍛えるどころか自分から話をすることすら苦手に…。
子供が一生懸命話しているときは、「うんうん」「すごいね」「それでどうなったの?」と聞く方は話す方以上に話の内容に興味を持って、子供にもわかるリアクションを意識しましょう。
リアクションに困ったら
もしリアクションに困るようなことがあったら、「オウム返し」というテクニックを使ってみましょう。オウム返しとは、相手が話した内容をそのまま返す話し方です。
例えば「今日は先生に、ハサミの使い方を習ったんだ」と子供が言ったら「へぇ~!ハサミの使い方を習ったんだ」とそっくりそのまま返すのです。
このとき、あまり無感情ではいけません。単調に返せば退屈なラリーが続きます。感情を込めながら間の手を入れるように返すのなら、子供にしっかりと話を聞いているとアピールできますね。
3.ハテナで聞き返しすぎない
子供の話をたくさん引き出そうとして親が質問攻めにしてしまわないようにしましょう。「今日はどんなことがあったの?」「何を食べたい?」「幼稚園どうだった?」「楽しかった?」など、子供が話す暇がないくらい質問攻めにするのも、コミュニケーションを促すという意味ではお勧めできません。
一方的な質問攻めでは子供は質問に答えることで精一杯になって、自分から話を切り出すどころではなくなるかも。特に子供との会話の最中は、親は基本は聞き役に徹しましょう。また子供が話に行き詰ってしまったとき、次の言葉が出てきやすいようなきっかけワードを投げかけてあげるのです。そうすることで、より会話がスムーズになり子供は会話を楽しめるはず。
子供のコミュ力を高める話し方についてまとめていきましたが、上記のことからも分かるように、子供のコミュ力を鍛えるには親のサポートが必要です。人と関われば、自然とコミュ力が鍛えられるというわけではなく、きちんと目をかけて子供が話しやすい環境を整えてあげることが大切です。
子供のコミュ力を向上するために気を付けたいこと
子供のコミュ力を育てるべく、子供を取り巻く環境にも目を向けましょう。
家庭環境、子供同士のけんか等…接し方以外にも気を付けてみてあげたい部分があります。
子供のコミュ力を育む家庭の在り方
小さな子供にとっては、家庭がその子の世界のほぼ全て。親との関わり、兄弟との関わり、そして自分以外の家族同士が関わる環境が、幼少期の子供に大きな影響を与えます。そう考えると、日々の生活って大切なんだなぁと改めて感じませんか?
子供に良い影響を与える家庭であるために、親子も夫婦も仲良く笑顔で過ごしていく気持ちが基本ですが、もちろん親密なコミュニケーションとは仲が良いだけではありません。表面上はニコニコしていても、本音を言い合えない仮面家族では何の意味もないからです。子供が心から安心、信頼できる家庭であることが大切です。
心から信頼できる環境とは
- 自分勝手な親が与える悪影響~親が親として成長するために~
自分勝手な親が急増中?「子どもは大切だけど、自分の時間も大切」という言葉を盾に自分勝手な言動に開き直っていませんか?目線は子供ではなく常にスマホ、叱るときも感情任せ…このような親の言動は改めるべき!
子供が心から安心・信頼できる家庭の環境とは、本音を言い合う、本気で愛する・愛される、愛をもって叱る・叱られる、精一杯褒める・褒められるという感情のやりとりを経て、少しずつ築かれていくものです。
中には「子供に嫌われたくない」「いつもニコニコしているママでいたい」という気持ちが勝ち、本気で子供を怒れない親もいますが、それは決して良いことではありません。
悪いことをしたらしっかり叱る、子供が「何がいけなくてどうすればよかったか」を理解し、謝ったなら思いっきり抱きしめる―――など、その場その場を逃すことなく、子供に対面していく親の姿勢が子供の心の成長に良い影響を与えます。
自分が大事に想われているという実感、家庭での親密な親子関係が、子供のコミュ力を自然と鍛えてくれるのです。
子供の喧嘩はコミュ力を鍛える貴重な機会
「お友達とは仲良くしなさい」「絶対に喧嘩をしちゃだめよ」「何かされても、我慢しなさい」と子供に言い聞かせるのは間違い。お友達と我慢してケンカすることなく表面上穏便を保つことが、子供にどんなメリットがあるのでしょう?
もちろん幼稚園や小学校という集団生活を送る場所では、その他のみんなのことも考えるべきですし、子供が小学校に上がり学年が上がっていくにつれて、ルールを守ることとその意味の理解も促していく必要があります。ですが、それは子供の意志を表現させないためにあるものではありません。
つまり、自分も表現し、相手も認めるという要素がベースとなる、人と人とのコミュニケーション能力を鍛えるにおいて、喧嘩を未然に防ぐ大人の横槍は逆効果。逆に、子供同士のけんかを(ときには教師や大人の力も借りながら)全力で解決していく経験が、子供にとってコミュ力を鍛える貴重な機会となるのです。
喧嘩をしない子供なんて、全然子供らしくありませんし、感情を奥の方に閉いこませ我慢させるだなんて健全な子育てとは言い難いものがあります。子供同士、喧嘩し解決に運ぶ経験を通して、やっていいことと悪いことを判断する力、相手の気持を考える力、その上で自分の気持ちを伝える力はついていきます。
子どもの喧嘩…大人の関わり方
とはいっても、子どもの喧嘩を知って見過ごすわけにも行きませんね。もし自分の子供が学校で喧嘩をしてきたら、どのように対応していくべきなのでしょうか?
ただ叩き合いのけんかになってしまうようなことがないよう、また、解決の方向性を導いてあげる必要があるときは大人が真ん中に入りましょう。
喧嘩中の子供には、大人は諭すように冷静に話しかけてあげましょう。きつく言い放ったり、大きな声で怒鳴ってしまうのはNGです。
お互いに意思表示がしたいことがあり喧嘩になったのですから、自分の気持ちを置き去りにして相手の気持ちはなかなか考えられません。ということで、まずは両者の感情を受け止めましょう。お互いに気持ちが落ち着いたところで、穏やかな口調で「相手の気持ちになって考えてみようか?」と問いかけてあげましょう。
トレーニングを積んでいくと少しずつ「自分が言った言葉で相手は悲しかったかな?」「自分がされたら嫌な気持ちになっちゃうな」など、相手に気持ちを置き換えながら「自分の気持ちはこう!でも、相手の気持ちも考える」という事ができるようになります。
親は、子供達が自分の力で関係修復が図れるように、一番近くでサポートしていきましょう。
昔と今では状況が違う!子供のコミュ力低下は仕方ない?
昔と今では生活環境が違いますから、正直イマの世の中は子供のコミュ力が下がっても、仕方のない環境にあるとも言えます。昔は兄弟もたくさんいましたし、両親や祖父母と同居して、年代の違う人と達と触れ合う機会が多かったですよね?ご近所さんとの関わりも今よりも密なものでした。
ですが、今は少子化が進んで兄弟の数も減ってきましたし、核家族化が進んで1日の大半を母親と2人きりで過ごす子供も増えています。
人と接する機会が減っているということは、コミュ力が自然に育ちにくい環境になっているということでもあります。
昔に比べてコミュニケーションスキルが育ちにくい環境で育っている現代の子供達ですから、ある程度適度なコミュニケーションを保てるよう大人が意識してあげる必要があるのかもしれません。
家庭内の会話が第一歩!
- 人見知りを克服する方法!子供が緊張せず話せるようになるには
子供の人見知りを克服する方法は?子供の人見知りを無理やり矯正しようとしたり、受験や面接を控えているからはやくなんとかしなきゃと焦ってしまっては逆効果!人見知りの子供に寄り添った克服する方法を探ります!
今回は【子供のコミュ力を鍛える方法】をご紹介しました。人間同士の関わりが希薄になっている時代においては、もはや自分以外の人とコミュニケーションが取れるスキルは当たり前ではなく、大人が子供とのコミュニケーションを意識して保持し、コミュ力を鍛えることは大切です。
我が子が成長し社会に出るとき、出た後にスムーズなコミュニケーションを持って人間関係を構築できるかどうかは子供の頃の経験値が物を言い、親の接し方がその土台作りに関与するのであれば、今から意識してコミュニケーションスキルを育む意義は十分にありそうです。