食事のマナーは毎日の積み重ね!幼児はこの時期にここまでできればOK
お子さんの食事マナー、順調に身についてきているでしょうか?
おそらくこの質問をすると、多くのママたちがNOと答えるはずです。そうです、食事のマナーのしつけって、実はとっても難しいのです。
スプーンの持ち方に始まり、姿勢の正し方、箸の使い方…etc、毎日の積み重ねとはいうものの、こちらの気持ちとは裏腹になかなか上手にならなかったり、マナーを無視して遊んだりと、一筋縄ではいかないのが食事面でのしつけの現状。
今日は、食事マナーで困っているママをお助け!あんまりガチガチに頑張らなくても、その年で最低できるようになっておくべきラインを達成しておけば、あとはその子の性格や成長に合わせてやっていけば大丈夫。一つ一つ確認しながら見ていきましょう!
小学生はもうできてる?食事のマナーをチェック&教え方
まずは小学生ママ向け。
本格的な集団生活が始まる小学校では、よくも悪くも子供たちのこれまでの生活態度が露呈します。我が子が恥ずかしい思いをしないで済むようにしておいてあげたいものですよね。給食シーンで箸の使いかたが悪いのがバレバレ…なんてことにならないように、食事マナーで改善できるところは早いうちに改善しておきましょう。
幼稚園ママ、保育園ママも、この先のためにぜひチェックしておいてくださいね!
箸はきちんと持てていますか?
箸づかいは、親のしつけが如実に現れる箇所です。
大人になってから本人が恥ずかしい思いをしたりしないで済むように、早い段階から正しく身につけられるといいですね。箸の持ちかたが綺麗な人へは、日本人の感覚的に非常に好感が持てます。
癖がついた箸使いは、早めに矯正を
箸の持ち方とは、なかなか難しい食事のお作法だり、日本人だから誰しもが当たり前に美しくお箸を持てるというものではありません。お箸を正しく持てている人は、大人でも全体の3割ほどしかいないのだそう。大人になってからの矯正、習得の難しいお箸は、小さな頃から正しい持ちかたを習得させてあげることが何より子供のためになります。
みんながみんなすんなりとそうできるとは限りませんので、もし子供が間違った箸使いで固定されているのなら、早いうちに、そして気長に矯正を試みましょう。お箸の矯正中は一時的に食事を摂りづらくなりますから、学校のある日ではなく、夏休みなどの長期休みが狙い目です。
矯正用のお箸を使う方法、輪ゴムをサポーターとして使う方法など、やり方は様々。本人と相談して、やりやすい方法を試してみてください。小さな子が使う練習用お箸なんて恥ずかしい!という子には、シンプルな矯正箸や大人用のデザインの矯正箸を持たせてあげても良いかもしれません。ただし、お箸の長さは子供の手の長さに合うものを用意しましょう。
食事の態度を見直しましょう
食べている最中に立ち歩いたり、姿勢が悪くたくさんこぼしながら食べたりするのも、とてもお行儀が悪いですよね。食事をするときは正しい姿勢を保ち、食器に手を添えて、一緒に食事をしている人がごちそうさまをするまで、しっかりと席についているよう教えてあげましょう。
肘をついて食べてはいけません!
ですが、長時間正しい姿勢を保つのは子供には難しいことです。
食事時間がだらだらと長かったり、テレビをかけながら食べる習慣があったりすると、肘をついて食事をする癖がついてしまいますよ。
家庭での癖はそのまま外出先でも出てしまいますので、見つけたらその都度注意しましょう。
食べている最中は食卓から立ち歩かない!
幼児期ならまだしも、小学生にもなって立ち歩いているのは考えものです。ふざけて立ち歩くのなら、ご飯の時間は終わりだと毅然とした態度をとっても良いでしょう。
外食時は公共の場であることも教えましょう
普段からの食事マナーはもちろんのことですが、レストランや飲食店は公共の場であることを徹底させましょう。特に食事中に立ち歩いたり騒いだりするのはご法度!小学生くらいになれば、十分に区別がつきます。
音を立てて食べない
いわゆる、クチャラーです。食事中の咀嚼音も一緒に食事をとる相手の気分を悪くさせる要素となりますが、やっている本人は気づいていないことは多いもの。
子供が大人になってからクチャラーで悩まないためには、今のうちから咀嚼音が出ない食べ方を身に付けておくべきです。
咀嚼音の原因
一般的に咀嚼音は、鼻炎や鼻づまりが酷くて鼻呼吸ができない人から出やすいと考えられています。
また、幼少期に口を閉じて食べることを教わらなかった人が、咀嚼音に気づかぬまま大きくなってしまったのかも知れません。
口を閉じて噛むように教えましょう
鼻に問題がないのなら、口を閉じながら食べることを促します。また、子供が一口に食べる量は適切でしょうか?大きすぎる一口は、咀嚼音の原因です。
どうしても音が出てしまう子には、なるべく一口の量を少なくして食べることを心がけさせましょう。
好き嫌いせず食べられている?
小学生にもなると、味覚が安定してきていろいろなものが食べられているはずです。多少の好き嫌いは誰しもあるものの、アレルギーなどでない限り苦手なものも食べなければならない意識が出てきます。
好き嫌いは少しづつ克服していこう
栄養面での食事の大切さがわかり出してくる年齢です。なんでもバランスよく食べることが、健康な自分の身体や成長には不可欠だということを教えていきましょう。嫌いな食品も献立の中にうまく取り込んで、一口ずつでも食べられるようにしていきましょう。克服できたら、十分に褒めてあげましょう。
幼児期は食べる意欲を育てて、食べ方を身につける時期
食事面でママの「困った!」が一番多いのが、幼児期の子供への食事の躾です。
子供本人も自分で色々としようとはするものの、うまくいかなくて食事中にすねてみたり、お行儀の悪い行動をとってみたり…善悪の判断がついてきているようでそうでもない難しい時期だからこそ、ママたちの困った!が多いのでしょう。
まだまだ「マナー」のレベルには及ばないかもしれないけれども、最低限できることは身につけていってもらいたいものですよね。
厳しくしすぎたり、逆に甘やかして周りの子たちから遅れをとってしまったり、何かと個人差が難しいこの時期には、実はマナーよりも「食べる意欲」をきっちり育んでいってあげる方が大切です。
年齢別の食事態度や身につけられる行動をご紹介します。以下を目標に、できることを増やしていきながら、なにより食べる意欲や食べ方を優先してゆっくり育てていきましょう。
1歳児:美味しく食べる姿勢を習慣付けよう
1歳児は、まず基本的な食事態度を知ってもらうところから始めましょう!
食べる前に手洗い
食べる前には、もちろん手洗いの習慣を。まだうがいができなくても構いません。食事の前の手洗いをルーティン化することで、子供もこれから食事が始まると予期できるようになります。
食器をカチャカチャさせない、おもちゃにしない
手づかみ食べが進み、だんだんと自分から「あれ食べたい!」と手を伸ばせるようになっていきます。手づかみ食べによって食べようとする意欲が出てきたら、スプーンやフォークの練習を始めます。
赤ちゃんはスティック状のものが好きですから、興味を持って飛びついても、初めのうちはおもちゃとして遊んでしまうことがほとんどでしょう。
最初のうちはそれでも良いので、スプーンやフォークを道具として使う練習を進めていきましょう。次第に、スプーンやフォークが道具に変わってきたら、今度は食器をおもちゃにしないよう注意していきます。スプーンとフォークを楽器のようにして遊ばせないようにします。
しっかり噛んで、ごっくんする
離乳食も完了期に差し掛かると、咀嚼が必要なものも食べられるようになります。もぐもぐごっくんの習慣をこの頃からつけておきましょう。
小さな子供でも、柔らかいものは噛まなくても飲み込めることを知っています。もし子供本人に抵抗がなさそうだったら、もぐもぐのできる食べ物も積極的に取り入れられるといいですね。
手づかみハンバーグやおやきなどは、定番ですが役に立ちます。ママも「もぐもぐしようね」「ごっくんしようね」と食事中に声かけしてあげましょう。
2歳児:イヤイヤ期でどれだけできるようになる?!
自我が最優先される2歳児。子供によっては、食事拒否やひどい偏食が見られることもあります。そんな中でいかに少しずつでも食事態度を習慣づけていけるかが課題といえましょう。
食べられる食材を増やす
誰しもが苦労する「イヤイヤ期」には、偏食や好き嫌いが一時的にでも多くなるものです。イヤイヤ期だから仕方がないとはいっても、「白米しか食べない」「緑色は全て拒否!」など、栄養面で心配が及ぶようなレベルだと厳しいものがありますよね。
イヤイヤ期でもどれだけの食材を食べられるようになるのかは、ママと子供との一つの闘いでもあります。一つでも二つでも、一番ひどいときよりも克服できるように、工夫しながらやっていきましょう。
背筋ピン!姿勢を正そう
そろそろ大人用のテーブルでも食べられるようになる年齢です。このタイミングから「お椅子では背筋を伸ばして座る」ということを教えておくと後が楽です。
「ちゃんと座る」「しっかり座る」などの言葉は子供には伝わりにくいので「背中ピン!」や「キリンさんみたいにシャキッと」というように、具体的に子供が想像しやすい指示をしてあげましょう。
早い子であればお箸が使える
かなり早い子であれば、お箸の練習を始められます。スプーンやフォークがうまく持てるようなら、練習用の子供の箸を持たせてみましょう。ただし、焦る必要はありません。
お箸を使うことに興味が出てきたり、お箸は遊ぶものではないと理解できたりするころから始めてくださいね。
お箸の長さの目安は、手の長さプラス3cmと言われています。2歳児であれば、10cmのお箸が適しています。
イヤイヤ期の困ったをレスキュー!
イヤイヤ期の子供は困った言動が多く、ママが困ってしまうシーンが多々あります。こんなときどうする?というのをいくつかまとめましたので参考にしてみましょう。
食事中に立ち歩いて遊びに行ってしまう
特に男の子によくあるのが、食事中座っていられずに、食卓から逃げて遊びに行ってしまうこと。お行儀も悪いし、ママも食べさせるのに毎回一苦労しているはずです。
一体どうしつけていけば良いのでしょうか?子供が立ち歩く原因を幾つか挙げてみましたので、それを参考に、ママも食事環境の現状を今一度見直してみてください。
- おもちゃやテレビに気が取られている
- 食事時間が30分以上かかっている
- 何度立ち歩いても、完食するまで食事をダラダラもらえる
- その子の集中力が持たない食事量
- 親が食事を食べず、孤食
- おやつを歩きながら食べている
- そもそも食にあまり興味がない
立ち歩きは、本人の性格的な問題と環境とが合わさって起こります。
最初に食事が苦痛にならないように食事が占める割合そのものを減らし、本人が「食べ終わった!」という達成感を持たせることから始めます。しつけがなかなかうまくいかないときには、食後の果物やデザートで釣る、食事量や食事時間を減らして、本人の集中が持続する範囲で食事を完了できるようにするなどしてみましょう。
食べない・偏食する
食事拒否・ひどい偏食もイヤイヤ期によくある悩みです。お菓子や好きな食べ物しか食べてくれないなんてこともありますよね。
言葉がわかるようになっているからこそ、厳しくしつけをして改善させるのか、反対に子供の意思を尊重して寛大な態度をとるのか…親としては葛藤の日々だと思います。
一時的なものではありますから、「その時期が過ぎ去るのを待つ」というのも一つの策です。保育園や子育て相談室のアドバイスでよくあるのが「無理強いして食べさせて、この年齢の段階から食べることが嫌いになるよりは、食べられる日が来るのを待つ方がいい」というものです。
偏食も食事拒否も、毎日365日同じ様子ではなくて、週単位もしくは月単位で様子が変わっていくものです。食べられる品目も変わっていきます。日々の単位ではなく、少し長期的なスパンで見るようにしていきましょう。
スプーン・フォークが下手
最近は早くから上手にスプーンやフォークを使う子が多くなっていますが、実は3歳に自分でしっかり使えるようになれば良いくらいなのだとか。
それまでは、ママがスプーンによそってあげたり、フォークを一緒についてみたりして、徐々に慣れさせていくくらいの気持ちで良いのです。
もし早くに身につけさせたいのなら、指先のトレーニングを遊びの中で強化してみましょう。パズルやひも通しなどが効果的です。
自分で食べようとしない
早くから自分で食べられるかどうかは、その子の性格や環境によるところが大きいですね。上の子供を見ている下の子は、わりと早くから食べる意欲を見せ始める傾向にあります。
自分で食べようとしないのには、次のような理由が考えられます。参考にしてみましょう。
- 面倒orママにやってほしい
- あまり食べることに興味がない
- 手が汚れるのが嫌
ご飯よりお菓子!駄々をこねる
これも偏食と同じテイストのお悩みになります。子供はご飯とお菓子との栄養の差などわかりませんから、食べやすくて美味しいお菓子ばかり食べるのがどうしてダメなのか理解できていません。普段、子供の手の届くところにお菓子を置かないようにしましょう。
また、スナック菓子などのお菓子要素が強いものばかりを食べているのなら、徐々にそれらを減らし、補食やおやつ要素の強いものに変えてみましょう。芋やきな粉おにぎり、野菜チップスといったものなら、栄養も取れますし子供からしてもそんなに嫌ではないはずです。
「ご飯を食べないなら、お菓子なんて絶対ダメよ!」と徹底して向き合うのも良いですが、イヤイヤ期にはママの方がエネルギーを消耗してしまうかもしれません。
基本的には説明しても分かってもらえるかどうかは微妙ですが、「ごはんが体を作るのよ」と説明して、与えるお菓子の量を大人がコントロールすることが大切です。
3歳児:幼児の食事マナー習得も大詰め!
3歳児は、そろそろ集団生活を意識して食事面のマナーを身につけていく時期です。入園前には自分で食事を取れるようになるのを目標に頑張りましょう。
お箸を徐々に練習しよう
お箸の使い初めには、実はいろいろな意見があります。中には3歳までは使わせる必要はないと強く主張する意見も…。概ね4歳できちんと使えるようになるのが目安なので、それに合わせて練習していきましょう。
お箸の練習は、何も食事のときだけではありません。手芸用のカラフルなぼんてんを用意して、それをトングやお箸で掴むゲームをしてみましょう。食事のときにお箸のトレーニングをすると子供は食事を楽しむどころではなくなりますので、お箸トレーニングタイムを別途設けてあげるようにしましょう。遊びの中で慣れさせてあげると、食事のときにも意欲的に実践してくれるようです。
ママのお手伝いもお手の物
3歳くらいからは、ママが面倒がらずにお手伝いもお願いしていきましょう。食後の食器を流しまで持っていく、食事の前に家族のカトラリーを運ぶなどの簡単なお手伝いなら、このくらいの年齢になれば失敗は多くともなんとかできますよね。お手伝いを通して、食に対する興味関心を育てていきます。
食事のマナーは、身につけさえすれば一生モノ!徐々にでも、子供と二人三脚で
食事マナーを身につけさせるのは、一朝一夕に済む話ではありません。一通りのルールやマナーが身につくまではいつの時期も親さんにとっては悩みのタネかもしれませんが、一度正しいものが身についてしまえば、それは一生モノです。
ゆっくりペースでもモチロンOK!集団生活が始まったとき、子供が大人になったときに本人が恥ずかしい思いをしないよう、着実に身につけていきましょう。