相撲は子供の習い事として人気急上昇している
子供が習うスポーツといえば、水泳や体操、サッカー、野球などさまざまありますが、今回おすすめするのは相撲です。相撲は道具も要らず、心身ともに子供の能力を伸ばしてくれるスポーツで、男の子だけではなく、女の子にも人気があり、相撲は子供の習い事として人気急上昇中です。
子供の成長には、食事・運動・睡眠の3つの要素が重要となりますが、特に運動はパパやママのサポートも大きく影響してくる要素になります。子供に相撲をやってみたいという希望があれば、ぜひサポートしてあげましょう。
子供相撲について、メリットを中心に取り上げていますので、子供が相撲好きだったり、これから子供に何かスポーツを習わせたいと思っている方は、ぜひ参考にして、相撲にチャレンジすることを検討してみましょう。
相撲は世界中で人気があるスポーツ
相撲は古くからの伝統があり、格式を重んじるスポーツだということはみなさんもご存知でしょう。土俵の上で、体格の良い鍛え抜いた肉体の持ち主である力士たちが、組み合って戦う日本由来の武道であり、日本のみならず世界にも広がっています。つまり、国際的なスポーツなのです。
日本人にとってやはり馴染み深いスポーツであり、幼い頃から力士に憧れて練習に励む子供達も少なくありません。
日本には、小学校4~6年生が参加する「わんぱく相撲」があります。これは東京・両国国技館で全国大会が行われるとても大きな大会となっていて、未来の日本の相撲業界を背負っていく子供達が、たくさん参加しています。
日本には法令で定められている国技はありません。長い歴史や伝統があるスポーツに対し、国技と呼ばれています。
子供の相撲は体が大きくなくても大丈夫
パパ、ママの中には、相撲に対して下記のようなイメージを持っている人がいるのではないでしょうか。
- 相撲は太っていないといけない
- 子供相撲は男の子しかできない
- 練習がきつそう
- 無理にでも子供にご飯を食べさせる
- 指導が厳しい
子供の習い事として礼節を重んじる相撲を考えた時に、これらの心配事が生まれてくるのは仕方のないことですが、そこまで心配する必要はありません。
習い事で子供に相撲をさせる場合には、体格の良し悪しは関係ありません。本格的に力士としての道を極めようとするならば、食事管理にも気を遣いながら、ある程度体重を増やす必要がありますが、習い事程度であれば、無理に体重を増やす必要はありません。
子供の相撲は女の子も土俵に上がることができる
相撲は日本の国技として、男性だけが出来るスポーツというイメージが強いですが、子供の習い事の場合は、女の子も多く参加しています。小学校の行事の1つに、相撲大会を加えているところも多く、女の子達も体操着で、土俵内で相撲に取り組んでいます。
本格的に力士を目指す場合は、食事や練習で無理をしなければいけないこともありますが、習い事としての場合は、相撲の良いところだけを習得できます。
子供の「わんぱく相撲」は両国国技館で全国大会が行われている
わんぱく相撲の大会参加については、小学校4~6年生の男の子のみ対象となっていて、全国の予選を勝ち抜いた子供達による全国大会が両国国技館で毎年行われます。
小学校1~3年生の男の子や女の子の場合、各地の予選大会で独自に大会を行っているところもあります。
女の子はわんぱく相撲自体には参加できませんが、各地の大会には参加できるので、ぜひ相撲をはじめてみましょう。
相撲は子供の身体能力を高めてくれる
相撲は体と体をぶつけ合うだけのスポーツだと考える人もいますが、全くそのようなことはありません。お互いにさまざまな技を掛け合いながら、瞬時に状況を判断して取り組みを進めていく必要がある難しいスポーツです。
土俵の中で繰り広げられる体と体のぶつかり合いを通して、子供達はさまざまな身体能力を引き伸ばすことができるのです。相撲は子供達のどのような身体能力を、引き伸ばしてくれるのか詳しく見ていきましょう。
1.全力全身で取り組むので体力がつく
相撲はとても体力を使うスポーツです。基本的に中腰の姿勢で相手に向かっていき、全力全身でぶつかっていくことになりますが、ぶつかるだけではなくさまざまな技を掛けあいます。
1対1でのスポーツだからこそ、勝負がつくまで続けなければいけないので、取り組みを通して自然と体が鍛えられるというメリットがあります。子供の体力向上のために、授業に相撲を取り入れている小学校もあります。
- すぐに歩き疲れてしまう
- 体力が無いから遠足でお友達についていくのがやっと
- 風邪を引くとすぐに悪化して長引いてしまう
という場合は、相撲を体力づくりの1つとして見てはいかがでしょうか。
道具なしに出来るスポーツであり、空いている時間にパパやママとも気軽に取り組めるので、毎日の体力づくりには最適でしょう。
2.相手の動きを察知する必要があるため反射神経能力が高まる
相撲の取り組みを見ていると、決して体格の良い力士が強いとは限らないことに気が付くでしょう。体格が小さめの力士が相手の動きを俊敏にかわし、スルリと後ろ側に回るなどの動きをすることがありますが、これは反射神経の賜物です。
相手がいきなり仕掛けてくる技を交わしたり、咄嗟に体重の移動をしたりと、反射神経があってこそ、良い取り組みができるというわけです。
3.相撲はぶつかり合うために柔軟体操が重要で体が柔らかくなる
相撲を始める以上は、一番厳しい練習と言われる股割りをしなければいけないため、練習を通して、体が柔らかくなります。
子供達も相撲を習う以上は、股割りの練習は必ずすることになるでしょう。決して無理をさせず、徐々に体を柔らかくしていきましょう。
互いに鍛え抜いた体で本気を出してぶつかりあうと、ものすごい衝撃が体を襲います。ケガを予防するためには、股割りなどのストレッチを通して、体を柔らかくしていく必要があるのです。
テレビ番組で、大きな体の力士が座りながら足を完全開脚した状態で、上半身を床にペタンとつけている姿を見たことはありませんか?大きな体を床にペタッとつけた姿は、圧巻の光景です。
このように体が柔らかくなければ、投げられたり、不意に技を掛けられた時にケガをするリスクが跳ね上がります。
4.瞬発力が身に付くので瞬時に物事を判断できるようになる
相撲は静止した状態から瞬時に動き出すスポーツなので、瞬発力が身に付きます。
相撲の取り組みを見ていると、力士たちは静止した構えのポーズから一瞬で相手に立ち向かっていきます。一気に湧き上がる内側からのパワーで、大きな体の相手を押し倒せるのですから、その瞬発力はすさまじい限りです。
5.相撲をしていると総合的な運動能力を高めることができる
相撲を通して、総合的に運動能力を高められていることが分かるでしょう。土俵の中で繰り広げられる闘いを通して、体のしなやかさ、瞬発力、反射神経、基礎体力、洞察力などが総合的に高められるスポーツであると言えます。
相撲は、比較的シンプルなルールのもとで進められるスポーツですが、子供の身体的な能力を総合的に高めていくことができます。
相撲は子供たちの心を育ててくれる
相撲で鍛えられるのは体だけではなく、子供たちの心も育ててくれます。「相撲は礼に始まり、礼に終わる」と発言している親方がいますが、まさにその通りなのです。
相撲はただのスポーツではなく、本来は日本古来の神事や祭りです。土俵の下にはお神酒で清められた鎮め物が埋められていて、五穀豊穣と国家平安を祈り、さらには土俵の無事を祈るという、祈りがこめられた神に捧げる神事で、土俵ができあがると、行事によって神を向かえる土俵祭りが執り行われます。それほど神聖な場所なので土俵は女人禁制となっているのです。
現在でも相撲は神事であり、芸であり武道でもあります。子供相撲とはいえ、子供達の心にさまざまな影響を与えます。
1.精神が鍛えられるので我慢強くなる
勉強でもスポーツでも、何かをやり遂げるためには我慢や辛抱はつきものですが、もちろん相撲にも同じことが言えます。
相撲を始めて間もない子供達は「股割りが痛い」「練習がつらい」「もういやだ」と言うこともあるでしょう。保護者として、子供達が続けられるようにサポートをしてあげましょう。
幼少期に体当たりで誰かとぶつかったり、礼節を重んじた厳しい練習を乗り越える経験は、我慢強さを生み出してくれるでしょう。
2.精神統一をはかることで集中力が身に付く
複数の人数で行うスポーツと違い、相撲は個人スポーツです。自分のミスを誰かがサポートしてくれるわけではなく、自分のミスやちょっとした気の緩みが勝敗に大きく影響するため、試合前には精神統一を図り、常に集中した状態でいなければ、相手に一瞬の気の緩みを突かれてしまうのです。
集中力がない、飽きっぽい、落ち着きがないという子供には、ぜひ相撲をトライさせてみてください。
3.勝敗に関係ない作法があるので礼儀作法が身に付く
相撲が国技と言われるのは、歴史があるだけではなく、相撲が他のスポーツに比べて礼を重んじるスポーツだからと言えるでしょう。
相撲は勝敗に関係なく、立礼するのが決まりです。試合に勝った人は名乗りを受けて、負けた人はそのまま下がります。負けたのが悔しいからと言って、礼をせずに立ち去ってしまったり、勝利した嬉しさで喜びを露わにすることはありません。
やったー!勝ったぞ!という他のスポーツにあるような派手なアクションは認められず、日本ならではの礼儀作法のもとで進められて行くのです。
4.個人競技なので自分に自信が持てるようになる
相撲は個人競技であり、個々の力量がハッキリと表れてくるので、勝利すると直接自分への自信につながります。厳しい練習があるからこそ、それを乗り越えた時の達成感は大きいですし、勝者になった時には今までの練習が報われたような気持ちになります。
礼を重んじた国技である相撲は、子供達の心に大きな影響を与えます。相撲をすれば、すぐに子供の心にプラスの影響を与えるわけではありませんが、子供達はさまざまなことを乗り越えていく過程で、今までに味わったことの無い気持ちや経験をしていきます。
パパとママは子供達の気持ちの変化を敏感に察知して、その時に応じたサポートをしていかなければなりません。
家族みんなで相撲をやってみよう
子供が少しでも相撲に興味があるのなら、相撲教室などに通う前に、家族で一緒に相撲をしてみましょう。相撲のトレーニングの基本となるのが、四股です。道具も必要ありませし、場所もそれほど取りませんので、自宅内でも簡単に取り組めます。
家族で四股ふみにチャレンジ!
四股は子供の基礎体力の向上、パパの筋肉トレーニング、ママのダイエットにおすすめです。やり方は、以下の通りです。
四股の踏み方
- 肩幅よりもやや広めに足を開く
- 膝が90度になるよう腰を下ろす
- つま先と膝は外側へ同じ向きになるようにする※
- 上半身は背筋を伸ばして真っ直ぐ保つ
- 片足に体重移動し、上半身の同じ方向に傾けて足を上げる
- 上げた足を戻し、もう片方の足に体重を移動して、上半身を同じ方向に傾ける
※同じ向きにしないと、膝に負荷がかかって痛みの原因となるので気を付けましょう。
足を上げて体を傾けた状態で、いかにバランスを取っていくかどうかが重要です。自分の体の軸が今どこにあるのかを意識するようにしましょう。これを何度も繰り返していくのが、四股です。
四股は筋肉トレーニングであり、バランスを整えるためにトレーニングでもあります。慣れなと、四股の最中にグラグラしてしまったり、なかなか回数を続けられないこともありますが、練習を重ねればバランスの取り方が徐々に分かってきます。
子供と一緒に四股を踏むことで、ストレッチになるのでおすすめです。
相撲は子供の体をバランスよく鍛えられるので習い事におすすめ
相撲は反射神経やバランス力、そして基礎体力アップとさまざまな身体能力が期待できるだけではなく、心も鍛えられます。
子供の習い事というと、水泳やサッカー、体操などのイメージがありますが、相撲は体全体をバランスよく鍛えることができるので非常におすすめです。男の子も女の子も取り組めるので、ぜひ子供にすすめしてみてください。
相撲に限らず、習い事は何歳になってから…と悩むこともあるでしょう。子供の習い事はいつから?何歳で習い事を始めたか体験談15を参考にして、自分の子供の成長に合わせて習い事をスタートさせましょう。